友人宅ゲーム会 2004.01.10

1月10日、久し振りに友人のマークの家で半日ゲームをして遊びました。いつもの通り、マークとウエンディーと僕の3人です。

まず、持ってきたポータブル版のガイスター Geister (PS2のおまけ)をウエンディーとプレイ。The Table Game which plays happily の鷹村ナクトさんに買い置きしていただいたものです。ナクトさん、ありがとう。このガイスターはマグネットでよくできています。本物よりもいいかもしれません。きちんと失くした時のために予備のお化けが4つもついているのも好感が持てます。

お化けには良いお化けと悪いお化けがあり、背中の色でしか区別できないようになっています。つまり、相手には自分のお化けが良いのか悪いのかは分からないのです。4つずつ良いお化けと悪いお化けを並べ、相手のお化けをうまく推測しながら良いお化けは取るように、悪いお化けはとらないようにします。相手の良いお化けを全部取るか、自分の悪いお化けを全部取らせるか、自分の良いお化けをひとつボードの端から脱出させると勝ちです。

ルールは簡単なのですぐ教えてすぐプレイできます。今回はうまく良いお化けを脱出させて勝ちました。ウエンディーは僕が悪いお化けで引っ掛けようとしていると思ったそうです。このゲームはシンプルですがやっぱり人の性格が出て面白いですね。2人ゲームですぐに覚えられてすぐ終わるものといえば、この他にピコ Pico やアンギャルド En Garde、ストーンヘンジ Stonehenge、トール Tor くらいでしょうか。

101_0176.JPG

PS2ヨーロピアンゲームコレクションのおまけのガイスター


マークが準備ができたところで3人そろい、まずはイーベイ オークションゲーム Ebay Auction Game をプレイ。このゲームは一時期おもちゃの量販店、K・Bトイズやトイザラスなどいろいろなところで売ってました。最終的には$5前後まで値段が下がった後ぱったりと見かけなくなり、今はそれなりの値段でそれこそイーベイなどで取引されているようです。内容はイーベイをモチーフとしたリアルタイムのオークションゲームで、コンピューターの人工音声によってゲームが進んでいくのが特徴です。常に3つ出品されているアイテムには、それぞれ予想価格が表に、本当の価格が裏に書かれています。ただし落札するまで裏を見ることはできません。また同じカテゴリーを集めると価値が倍になるのでその辺も考えてビッドしていきます。

手番はランダムで、コンピューターに手番だと言われたら5秒以内に3つある出品されたアイテムのひとつにビッドすることができます。5秒を過ぎるとブーと鳴ってビッドは出来ません。手札のお金カードをアイテムの隣のトレイに置き、確認ボタンを押すとビッドした事になります。コンピューターは誰が高いビッドをしたかを覚えていてくれて、ある程度ビッドが進むと落札が報告されます。きちんと考える暇もなくどんどんゲームが進んでいくので、ほとんどアクションゲームだなあと思いました。アイテムの表と裏がかなりランダムなのは昔の悪評高いオークションゲーム、マスターピース Masterpiece を思い起こさせます。あまりに安直でよいシステムとは言えません。各アイテムの終了タイミングもランダムなので、後何分で終了とかがわかれば、もっと面白いのになあと思いました。あとは落札するだけでなく、出品することも同時に出来ると良いと思うのですが。どちらにしても、もう少しゲーム性が欲しいところです。コンピューターでの進行自体は面白いので、また機会があったらやってみたいですね。

101_0154.JPG

リアルタイムEBAYオークションゲーム


次に僕以外ははじめてのドラダ Dorada をプレイ。マークは相当ゲームを持っているので彼の持っていないゲームを探すほうが大変です。マークもウエンディーもイーゲルアーゲン Igel Aergern が好きなので似た系統ということで持参してみました。シンプルですがすごろくタイプのゲームとしてはよくできています。ひょっとするとホフマンの作品で一番好きなのはドラダかもしれません。マス目の位置関係とかが良く出来ていてそれなりの考えどころはあります。2回連続でプレイしました。

101_0155.JPG

シンプルさが良いドラダ


ドラダの後はマーク所有のエメラルド Emerald です。全員初プレイ。スタートから自分の5つあるコマを進めていき、途中宝石や金貨をうまく取りながら、そしてドラゴンに食べられないように気をつけながらゴールを目指します。進むのにはサイコロを使わず、同じマスにいるコマの総数だけ進めます。途中ドラゴンと同じマスに着くとサイコロによってドラゴンがランダムに1-3マス動きます。そのとき食べられないようにドラゴンに貢ぐこともできます。うまくゴールにつくとボーナスの金貨がもらえます。そうして4人ゴールした時点で一番多くの金貨や宝石を持っているプレイヤーの勝ちです。まあ目新しいシステムもなくドラゴンとファンタジーのテーマもちょっともうありきたりかもしれません。一応宝石のボーナスを2種類得て勝つことができました。

101_0156.JPG

ドラゴンにつかまらないように・・・


そして12月にも一度プレイした庭園 Der Garten des Sonnenkönigs を再びプレイ。今回で2回目。ビッド値が次の競りの対象を決めるという変わったシステムの競りゲームです。一度得た石はその後何回でも決算されるため最初のちょっとの差が後で響くみたいです。一度ではわかりにくいゲームで、今回も決算はゲーム中7-8回くらい起こることをしっかり頭に入れてやったのですが、後半、ビッドの値段が妙に上がってました。本当なら、後半は石の価値が低くなるのでビッドは低くなるはずです。でもそうならないところが人間の心理なのでしょう。

101_0157.JPG


そしてフレッシュフィッシュ Fresh Fish。思えば初めてこのゲームをプレイしたのはマークの家ででした。その後彼らは一度もプレイしてないそうです。僕はその間、30回くらいプレイしたほど気に入っているので、3人だとバランスもいいし是非もう一度やってみようよという感じで始めました。

魚、ガソリン、原子力、ボードゲームという4つの生活必需品があります。それぞれに対応したセンター(漁港、製油所、原子力廃棄所、2Fゲーム工場)から自分のアウトレット(魚屋、ガソリンスタンド、原子力発電所、ゲームショップ)までの距離をできるだけ短くするのが目的です。(そうでないと、運搬するときに魚は腐るし、ガソリンはもれるし、原子力廃棄物は核融合を起こすし、ゲーマーは怒るし・・・ということなのでしょう。) ボードは正方形でプレイ人数によってサイズが変化します。このボードが町全体を表し、最初は適当に配置した4つのセンター以外はすべて未開発です。

手番には区画を確保するかタイルをめくります。確保した区画には将来自分のアウトレットを建てるのことが出来ますが、その前に他の建物になってしまったり、没収されて強制的に道路になってしまったりすることがあるので確保といっても一時的なものに過ぎません。また確保できる場所はルールによって限られているのでバランスよく確保するのは難しいです。タイルは半分はアウトレットですが残りの半分は邪魔な建物です。タイルをめくって、それがアウトレットの場合はオークションです。クローズドビッド(拳に握って同時公開)で、タイの場合は手番プレイヤーが勝ちます。

このゲームで一番大切な道路は終盤以外では直接建てることは出来ません。他の建物の状況によって必要な区画が自動的に没収され道路になっていきます。よって、うまく建物を建てることによって道路を自分の思う方向に広げて相手の邪魔をすることが出来ます。この辺が悩ましく面白いところです。序盤では特に道路がほとんど確定していないのでアウトレットを建てると邪魔されてしまいます。よって、タイルをめくってアウトレットだとビッドが全員0ということもあり、そうなると手番プレイヤーが引き取ることになるのでタイルをひく前にバランスよく区画を確保する必要があります。逆にアウトレットを建てるのをためらっていると、気が付いたときには建てられる場所がほとんど無くなって遠くに建てざるを得ないなんてこともあります。この辺のジレンマが面白いですね。

初めは特に強制道路建設のルールを見落としがちなのですが、慣れるとそれほど複雑でもなく、良く出来たルールだなあと感心します。このルールによって、一度に15区画くらい道路になってしまうことも良くあり、展開がダイナミックです。基本的にはセンターの斜め隣を確保しておくのが距離1の可能性が2通りあるので良いと思いますが、それでもうかうかしていると道路にされてしまいます。相手の有利にならないように常に防御的にプレイしていくゲームだと思います。

このゲームは好みが分かれるようで、マークはいいゲームだとは思うけどよくわからないと言ってました。一度だと面白さが分かりにくいゲームなのは確かだと思います。僕はまた続けて近いうちにやってみたくなりました。

101_0158.JPG

プレナリー版フレッシュフィッシュはちょっとロゴが目立ちすぎです


次に、プレイしたことないというマークとウエンディーのリクエストでマーク所有のサマルカンド Samarkand をプレイ。経験者は僕だけなので僕がインストをしました。昔何度か友人宅で遊んだゲームです。4X5マスの迷路のようなボード上を時計回りにぐるぐる回りながらカードを買ったり交換したりして同じ種類の産物(麦、装飾品、宝石など)を集めていき、それらをマーケットで売りさばきます。産物はある程度まとまらないと元が取れないほど安いのでその先の原住民との交換できるカードなどをよく考えながら進めて行き、タイミングよくマーケットのマスに着くようにします。1マスずつ進むか、5払ってさいころを振るかという選択もあり、なかなか良く出来ています。難を言えば、3人プレイだったからなのかもしれませんが、プレイヤー同士のインターアクションがあまり無いように思えました。ファミリーゲームとしては雰囲気もあっていいゲームだと思います。

101_0159.JPG


続いてアクションゲームのアリバ Arriba! 。年末にPuppiさん宅ゲーム会で教わったジャングルスピードのドイツ語版です。アメリカ版に比べて特殊カードが少なくなっているみたいです。手番には一枚カードをめくり、それが他のプレイヤーのカードと同じ形の時にはテーブルの真ん中にある変な形をした棒を素早く取ります。早く取ったほうが自分のカードを押し付けることが出来、そうしてカードを無くしたら勝ちです。軽い反射神経のゲームとしては面白いと思います。ハリガリと似ているのでその系統が好きな人にはお勧めですね。

101_0160.JPG

棒のつかみ合い。同時だと下の人が勝つ。


次にこの3人で一頃よく遊んだ壺の悪魔 Flaschenteufel 。コルネットの変則トリックテイキングで、カード構成が変わっています。1-37の37枚が12枚ずつ3スートに分かれていて、黄色は低め、青は中くらい、赤は高めの数字が中心ですが、はっきりと分かれているわけでなく黄色でも高めのカード、赤でも低めのカードもあります。カードには、その数値に比例して0-9点の点数が割り振られています。ちょうど真ん中に当たる19のカードはスートは無く、最初のつぼの値段としてつぼと一緒にテーブルの真ん中に置かれます。手札から、一枚を埋めて(悪魔のトリック)両隣の人と一枚ずつカードを交換してプレイ開始です。マストフォローですがスートに関係なく高い数値が勝ちます。ただし、現在のつぼの値段より低いカードは切り札となり、トリックに勝てます。(たとえばゲーム開始時だとカードの強さは、18-1、そして37-20の順になります。)低いカードで勝った場合、そのカードが新しいつぼの値段となって中央に置かれ、つぼを引き取ります。つぼをその値段で買ったというわけです。つぼの値段はだんだん安くなっていき、最後までつぼを持っていたプレイヤーは悪魔のトリックをマイナス点として数えます。他のプレイヤーは取ったトリックのカードが点数となります。

カウンティングが非常に大切なゲームで、そのためにカードの構成表が配られます。僕はゲームにカードやタイルが入っていると、まずその配分構成が気になるたちなのでこの表はとても嬉しいです。この表とにらめっこしながら、適度に低いカードでトリックを取り、中盤以降は安全につぼを取らないように進めていきます。1人だけマイナスになるところなど、全体の雰囲気はスペードのQを取ったプレイヤーが大幅に沈むトランプのハーツに似ています。

今回は全部で6ディールで勝負しましたが、カード運もよく、本当につぼにはまったように相手につぼを取らせることができてダントツの300点で勝ちました。いやー、やっぱり面白いゲームですね。

101_0161.JPG

素晴らしいイラストです(旧版)


そのあと、シングシング Sing Sing をプレイ。記憶系のゲームで目隠しが付いてきます。手番には一人がこっそり檻の棒を取って、看守(目隠しをした人)は場所、長さと色を正確に言わなければなりません。正確に言えるとこんどはそのプレイヤーが檻の棒を取る番です。外れると看守交代でプレイヤーは続けて棒を取ることができます。そうやって、うまく上に載っている棒がなくなると脱獄成功となり、3人同じか違う種類の人を脱獄させると勝ちです。最初は縦棒の上に横になっている長い横棒しか取れないと思ってましたが、後でルールを見直してみるとどの棒でも取れるようですね。そうすると覚えることがさらに多くなって大変そうです。

101_0162.JPG


最後は定番のキャントストップ Can't Stop。今回は6の列を一番上の直前で止めておき、他の列を進めていきます。これはある程度リスクが伴いますが、強制的に置くルールがあるので相手は見込みの無い6にダイスを費やさなければならないので有効です。同様に9も最上直前で止め、最後に一気に3つ勝つ作戦です。最後ちょっと接戦になりましたが、振り切って勝利。

短時間ゲーム中心でしたが、たっぷりと楽しめました。

SHARE