アサラ
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シミーズさんの評価
ユーザー評価:7点
プレイ数:1回
投稿者:
シミーズ
| 2011/06/02 19:56 | コメント(0) | トラックバック(0)
ゲームデザインの教科書。
5色ある塔の各パーツを獲得していき、
パーツを組み合わせて塔を建築する。
アクションはすべて手札からカードを当該エリアへ
配置することで実行する、ワーカープレイスメントの
仕組みである。これに
エリア内では同じ色のカードしか配置できない、
というマストフォローのルールが加わり、
このマストフォローの縛りとワーカープレイスメントの
先取り/配置限界がゲームを悩ましいものにしている。
さて、長期的な戦略と短期的な戦術、またその違いを
咀嚼しながらゲームに対するのは
得てしてゲーマーの特権的な思考スキームだが、
このゲームでは大変わかりやすい形でそれを伝えている。
最長の塔を目指すか、塔の本数で勝負するか、
そしてどの色の塔に注力するのか、
これらは最終決算に明確にあらわれており目標をたてやすい。
また、他プレイヤーのねらいも把握しやすい。
一方、各ラウンドのはじめに配られるカードが
そのラウンドで使い切りだということ、
盤上の塔のパーツは途中で補充されないということから、
ラウンド間がきっちりと区切られている。
区切られているが故、配られたカードをどこでどう使うか想定し、
ラウンド終わりまでの見通しをたてやすい。
ただし、これに他プレイヤーの干渉があって、
短期的な見通しはどんどん変更を余儀なくされる。
これに適宜対応し、長期目標にあわせていく楽しさがある。
なんとも可愛げなく理想的なゲームシステムの
枠組みに整然とおさまっているようなゲームである。
塔をつくったときと各ラウンドの終わり、そして最終決算。
得点のバランスは良さそうで、また、3段階あることで
勝負をわかりにくくしている。
ベテランの方からすれば、
はいはいそこまでして頂かなくても大丈夫ですよ~
自分でやりますから、大丈夫です~、
といったコメントをゲームにしてしまいそうで、
ディズニーランドや有名旅館のおもてなしを思わせる隙のなさ。
ただし、隙がないから味がなく、物足りない。
美人はもてないというが、まさにそんな感じだ。
個人的には上級ルールが少々蛇足のようにも感じたので、
基本ルールでも試してみたい。
・・
さて、年間大賞を射程に書いたわけではないのだが、
どうもそんな風になってしまった。
プレイスメントゲームの受賞がこれまでないことからも、
モンドなき今このアサラがとるだろう、という意見を
もっていたのだが、実際にやってみて個人的には黄信号が点いた。
これなら他2作にもチャンスがありそうだ。
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