大聖堂
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シミーズさんの評価
ユーザー評価:8点
プレイ数:10回
投稿者:
シミーズ
| 2010/08/02 18:10 | コメント(0) | トラックバック(0)
息をのむアートワーク。
このゲームボードは、郵便馬車と並ぶ、
ミハエル・メンツェルの最高傑作だと思う。
ボードゲームにおいてアートワークの美しさとは
ある種の機能美であり、
ただ美しいグラフィックを描くデザイナーは二流だ。
あるマスにコマを置いたら何かが見えなくなった、とか、
絵のせいでどこがどうなっているかわかりにくい、とか。
プレイヤーが一目でそれと判断できるユーザビリティを
どれだけ兼ね備えているか、が基準となるように思う。
そういう意味でこの大聖堂のゲームボードは一見の価値がある。
いろいろな要素が詰まったゲームだが、
思いのほか要素のつながりがスムーズに理解できると思う。
また、プレイ中になにかを見落としたことがない。
これはコンポーネントの助けが大きく、
それでいて形式的にならず、これだけの美しさを湛えているのだ。
本当に見事。コンポーネントの勝利だといえる。
さて、ゲーム内容についてはたぶんに運の要素を孕んだ
ワーカープレイスメントということになるが、
雪だるま式にしては結構地味。そのため、なにか爽快感がなくて、
う~ん、という声を聞くので好みがあるかもしれない。
また、大聖堂の建築に誰がもっとも貢献できるか、
いろんなことを考えながらがんばりましょうというテーマだが、
実は自然と出来上がっていく大聖堂の周りをうろちょろしているだ
けなので、それをどう思うか。
よくよく考えてみると、序盤では大聖堂の骨組みをつくっていて、
後半では調度品をつくっているわけだから、結構テマティックだと
思うが。
個人的にはすべての要素に統一的な雰囲気があって、好きなゲー
ム。原作は知らないのだけれど。。。
余談だが、これを買った当時、
「緑色の建築家コマ」がそっくり不足していた。
購入店に問い合わせたところ、
「みんなで集まってプレイしようとしたところ、
建築家コマがなくて、さぞや困ったことでしょう。」
みたいな、申し訳なさあふるる文面をすぐに返信してくれた。
日本におけるボードゲーム業界の未来は明るい。
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