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  コメント   マクベスさんの評価
  評価   ユーザー評価:4点 プレイ数:3回
投稿者:マクベス大佐 | 2009/03/19 03:43 | コメント(0) | トラックバック(0)

「役割選択」のシステムは空前絶後と名高い本作は、熱心なボードゲーマーの中で知らないものはいないではないかと思われるほど有名なゲーム。
再現性の高さに、洗練されたシステムと完成度が高く、いまや不動の人気を築いてますね。

特殊能力のある施設を購入し、どんどん生産能力が上がっていく拡大生産型のゲーム性は非常に人気が高い。その分、代償として建物の強弱を把握しないと真価を引き出せないのは一長一短。
各役割の動きも少々面倒だが、リアリティがあり覚えるのにはそれほど苦労しない。

習熟度が露骨にゲーム中に表れる点は、実力の合わない人と遊んだら少々退屈に感じるところがある、楽しむにはアブストラクトと同じで相手を育てる必要性があり、生半可な覚悟で遊んでよいゲームでないようなところは残念なところ。
セットアップと処理手続きの面倒くささは最大の問題点、細かな駒をたくさんの種類でいくつも用意したりと結構な手間。気軽に遊ぼうという気持ちがそがれてしまう。
個人的には、小さな粒みたいな労働者のコマの扱いが非常に面倒ですね。無くしそうですし、船に乗せる人数も数え忘れやすいです。

このゲームには物的運が殆どなく、誰を楽させて、誰を締めるかという人的な運が主体となる。そのため、プレイヤー間の相互作用(インタラクション)が主体になる。
そのためか、誰が何の役割を取るのか空気を読まないと、理不尽に脱落とまではいかないが、凹む人が出てしまう。その逆も然りです。そのため、場所によっては初心者お断りのゲームになっていることでも有名ですね。

また仕事(自分があまり得せず誰かを止める手)の問題もある上に、物的運が殆どないので、得するのを見逃すという選択肢が殆どない。誰か(主に得するプレイヤーの前手番)がその不利な役割を買って出る必要がある。
そのくせ2人でよいかと言われれば、2人戦はかなり真剣勝負の色が強く、一度ついた差は相手のミスによってしか詰めることが不可能なレヴェルの厳しさなので、かなり人を選ぶ。アブストラクト色が強過ぎるのだ。筆者はこれを2人で遊ぶのならば、別のゲームを遊ぶだろう。

そして前述の多人数になると仕事の問題、相互作用主体が故の問題に2つの問題に加え、状況把握の大変さも加わる。3つの終了条件があるので、状況把握は重要で決しておろそかにできない。
特殊能力が主体のゲームなので、状況把握は尚大変である。馴れたプレイヤーはそうでもないにしろ、非ゲーマーにはとても真似できない。

他にも、ほぼ完全情報が故の最善手がある程度はっきり見えること。選ばれなかった職業にダブロンコインが乗って、一応ジレンマがあるときもあるが、基本は何を選ぶべきかは馴れれば馴れるほど明確になってきて、作業色が強くなる。
相手が一度築いた優位を崩す術も乏しく、ゲーム終盤は殆どミスさえなければ、消化試合というケースも結構ある。アメリカ補正の強いGeekでウケる理由もよく分かる。資本主義的ですね。

利点もあるが、以上の多すぎる問題を差し引くと、それほどもてはやされるほど良いゲームであるようには思わない。これで時間が短ければもう少し評価もマシなものになったろうが、結構長時間というのも辛いところですね。

これを遊ぶのならば、同じ人的な運が主体のゲームの、『コンテナ』の短時間ヴァリアント導入が、本作同じぐらいの時間なので、分かりやすい『コンテナ』を遊びますね。こちらの方が非ゲーマーとも遊べるので、抜群に面白いです。

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