第44回クニツィア会です。会場は神奈川地区センター中会議室で9:30-20:30の終日開催です。参加者は13名(うち、初参加2名)。出版社でたどるクニツィアゲーム第12回はシュミットシュピール第1弾(1995-1999年)です。
フェーケライ Freckly (1995)
がらくた市 Benjamin Blümchen: KrimsKrams (1998)
ショッテントッテン Schotten-Totten (1999)
「フェーケライ」は子豚をテーマにしたゲームで、ある色がプレイされて得点化すると、対応する色を持っているプレイヤー全員に点数が入るというのが特徴的なシステムです。12年後の「交易王 海の英雄 (2007)」の元になったゲームですが、点数の入り方や手札制限など異なる部分も多く興味深いです。
「がらくた市」は子供ゲームで、少しの記憶力が試されるダイスゲームです。ゾウのキャラクター、ベンジャミン・ブリュムヘン Benjamin Blümchen (小さな花ベンジャミン、英語ではゾウのベンジャミン Benkamin the Elephant)をモチーフにしたクニツィアのゲームは数多くありますが、その中では一番古いゲームです。
「ショッテントッテン」は言わずと知れた2人用カードゲームの名作「バトルライン (2000)」の元になったゲームです。このシュミットシュピールからの初版では数字のランクが1-9で手札6枚。石の獲得宣言は手番の終わりで、戦術カードはありません。第2版以降(PSゲームズ/プロルド)では「バトルライン」同様に戦術カードがついていますがランクは1−9のままです。また2020年になって続編の「ショッテントッテン2」がイエロから出版されたり、「バトルライン」の系列でも2017年に「バトルライン中世版」が出版されたりしています。異なった方向で続編が出るのも興味深いところです。
この3作がクニツィアのシュミットシュピール初期のゲームというのは意外な感じがします。箱のサイズもテーマも対象年齢も共通点がありません。2000年以降はタバルガ Tabulaga というキャラクターのゲームが多く出版されており、それらはシュミットシュピールの第2弾で扱います。
今回は「フェーケライ」と「がらくた市」を遊びました。「ショッテントッテン」は別のテーブルで遊ばれていました。今回の初プレイはありませんが、「数独ボードゲーム」は初レポートです。他には「エルファーラウスボードゲーム」「ゴーゴーエスキモー」「空手トマト」など名作ファミリーゲームとでも呼ぶべきゲームをたくさん遊びました。
フェーケライ Ferkelei
(説明 10分 プレイ時間 35分)
シュミットシュピール第1弾は「フェーケライ」です。何度かこの会でも遊ばれています。「交易王」との大きな違いは3枚でないと点数が発生しないことです。また出すに従ってゲーム後半は点数が高くなるようになっています。船のようにチップを買うことはできますが、それ以外の特殊カードに該当するものはなく、またクニツィアのゲームでは珍しく手札制限があります。
以前は手札5枚しか持てずに5枚になるといらない色を1枚プレイして引くというのが今ひとつだと思っていたのですが、今回はそういうプロセスも布石になるということを実感して楽しく遊べました。最後にはフクさんと自分は置いて行かれてしまい、しのはらさんが2位のエースさんに僅差で勝利。
結果:しのはら 59、エース 58、自分 35、フク 32
エルファーラウス ボードゲーム Elfer raus!: Das Brettspiel
(説明 5分 プレイ時間 4ディール75分)
次は「エルファーラウスボードゲーム」です。今回は追加のシンボルタイル8枚は使わずにシンプルに遊びました。1ディール目はフクさんが上がり、自分が13失点で最下位。続く2ディール目でもフクさんがあがりました。ここで自分は失点を抑えることができて2位に浮上。3ディール目で上がることができ、そのときに与えた失点が大きかったこともあり、4ディール目は再びフクさんが上がった
のですが、逃げ切りました。3回上がったのに勝てないということもあるのですね。
結果:自分 25、フク 99、しのはら 116、エース 165
ゴー ゴー エスキモー Go Go Eskimo
(説明 10分 プレイ時間 50分)
久し振りの「ゴーゴーエスキモー」の6人プレイです。6人だと3色を2人ずつになってしまうのではと思いましたが、そんなことはなく十分楽しめました。タイミングよくタイルを取っていくたかたさんが魚釣りがうまいと褒められていましたが、勝利したのはSatoさんとおいかわさんでした。今回は割と接戦でしたね。
結果:Sato 19、おいかわ 19、たかた 18、自分 18、しのはら 16、フク 15
数独 ボードゲーム Sudoku: Das Brettspiel
(プレイ時間 40分)
「数独ボードゲーム」は数独のルールを利用したタイル配置ゲームです。最初に出た数独関連のゲームでもあることから、単に「数独」という邦題がついていることもあります。2005年に出版され、2006年に再版、そして「数独チャレンジ」としてシンプリーファンからも再販されました。
まだ出版されたばかりの頃に1回遊んだことがありますが、レポートは初めてです。あらかじめ1−9の9枚のスタートタイルを配置してからゲームスタート。手番には手札の1枚のタイルを数独のルールに従って配置するだけです。配置したタイルと同じ縦列、横列、3x3のボックスのタイル枚数の合計が点数になります。論理的には最大20点というわけです。
手札が1枚なのでそこから最大点数になる場所を探すというパズル色の強いゲームです。どうしょうもないときはどうしょうもないです。たかたさんの提案で、配置できなくなった場所を示すために、未使用のタイルを裏向きに配置していきました。これは分かりやすく、別のコンポーネントを用意する必要がないのでおすすめです。
途中まではかなり接戦でしたが、中盤以降頭ひとつ抜けたおいかわさんの勝利。今度は「数独デュエル」が遊びたい。
結果:おいかわ 171、たかた 167、自分 158
がらくた市 Benjamin Blümchen: KrimsKrams
シュミットシュピール第2弾は「がらくた市」です。以前リクエストされて持ち込んだことがあり、その後数回遊んだことがあります。タイル枚数でなく個数を競うバリアント2をプレイ。今回は運が良すぎたこともあり、淡々と終わってしまいました。
結果(バリアント2):自分 10、たかた 7、おいかわ 3
アメンラー 20周年記念版 Amun-Re: 20th Anniversary Edition
(説明 35分 プレイ時間 125分)
この日一番のヘビーゲームです。今回は3人用の高官拡張 Officials Expansion を使っただけで、他の拡張は入れませんでした。
前半が終わったところで、たっくんが22点、Satoさんが17点、自分が14点と、自分は再びお金だけ貯めて点数は後半という戦法です。しかし土地がその作戦に適してはおらず、前半終了時でトップだったたっくんが財力でもトップだと思われリードします。たっくんは豊富な財力を活かして後半ではピラミッドの土地を獲得していきます。捧げ物ではらくだ同盟を組むSatoさんと自分がそれぞれマイナス3を出したもののたっくんが15も捧げて合計9と水位を守りました。これは悔しい。ボーナスカード(3点になるミッションカード)がまったく噛み合わずに最後で少しだけ出遅れてしまい僅差で敗北。3人とも接戦でしたね。
結果:たっくん 48、自分 46、Sato 44
空手トマト Karate Tomate
(プレイ時間 各10−20分)
ヤスシさんのリクエスト。結構久し振りに遊ぶ「空手トマト」の7人プレイです。4枚の賞品カードをめぐる一斉公開の戦いで、やっぱり面白い。1戦目は自分が包丁を取れるチャンスに恵まれずに脱落。1戦目も2戦目もヤスシさんの勝利です。
結果
1戦目:ヤスシ 13(3)、Sato 12(3)、おいかわ 11(3)、たかた 10(3)、フク 7(4)、たっくん 4(3)、自分 10(1脱落)
2戦目:ヤスシ 12(3)、たっくん 8(2)、自分 6(2)、おいかわ 5(4)、たかた 5(3)、Sato 1(3)、フク 7(1脱落)
(括弧内は包丁の数)
ファンタスティックス FantaSticks
(プレイ時間 25分)
息抜きにパーティーゲームの「ファンタスティックス」です。メモリービルダーが結構うまくいったのですが、ビンゴの運もあって最後はたかたさんの勝利。8つの種目のうち4つは言語依存がないので、オリジナルの「ファミリービンゴ」を4種目だけ使って遊んでみたいものです。
結果:たかた 勝利、(ヤスシ、Sato、おいかわ、自分)
カスカデロ Cascadero
(説明 15分 プレイ時間 25分)
最近は紙ペン版の「カスカディト」ばかりだったので、久しぶりの「カスカディロ」です。「ウイッチストーン」に似て連鎖がかなり続くので、本当は連鎖や先取り競争を含めてじっくり考えながら進めたいところですが、終了時間までに終わるかが心配でみんなを急かしてしまいました。結果として急足のプレイになってしまい申し訳ないです。2つの村の連結を5色全てで達成して10点を得たことが大きく勝利を勝ち取りました。次回はじっくり考えながらやりましょう。
結果:自分 44、ぴーかん 36、lain 28(脱落)
ロストシティ Lost Cities (パートナーシップ)
(プレイ時間 1ディール20分)
1ディールだけパートナーシップを遊びました。この直前に別の組み合わせでパートナーシップが遊ばれていたのですが、ロストシティが未経験だとちょっと難しいみたいです。まずは基本のロストシティからかも。
結果:たかた&自分 43、ヤスシ&タカシノ −26
他に遊ばれていたゲーム:「アニマルスナック」、「バタフライガーデン(韓国版)」、「ショッテントッテン(シュミット版)」「皇(十八王国拡張)」、「コード破り(日本版)」、「砂漠を超えて(オールプレイ日本版)」「ペンギンパーティー」、「ストロッツィ」、「多重塔」、「アムステルダムの商人」、「チグリスユーフラテス 王達の戦い」、「アニマルエクスプレス」、「マラブンタ(スペースカウボーイ版)」
今回も色々なクニツィアを遊べました。残念ながらさぼさんとはタイミングが合わずに一緒に遊べませんでしたが、またの機会に! 来月は5月10日の予定です。
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