第40回横浜クニツィア会です。神奈川地区センター和室で11時間の開催で、初参加2名を含む12人参加。出版社で見るクニツィアゲームの8回目はブラッツです。
ソクラテス Sokrates (1994)
ストーンヘンジ Stonehenge (1995)
メンバーズオンリー Members Only (1996)
モールヒル Mole Hill (1997)
ブラッツは1994年から1997年の間に全部で4つのクニツィアゲームを出版しています。このうち「ストーンヘンジ」と「モールヒル」は2人用アブストラクトゲーム。「ソクラテス」はメモリーと競りの融合。そして「メンバーズオンリー」は「ライアーズダイス/ブラフ」をカードで遊ぶような、賭けのゲームです。
これら4つのゲームはのちにすべてリメイクされています。ソクラテスは同じ年に「古代ローマの新しいゲーム」に収録された「執政官」として、「ストーンヘンジ」はピンインターナショナルから「メガリス」としてリメイクが出版され、「メンバーズオンリー」はメイフェアから「グレン画廊」、SNEから「メンバーズオンリー」、CMONから「クラシックアート」として3回リメイクされています。最後に「モールヒル」も同名のゲームとしてネスターゲームスからリメイクが出版されました。
個人的に、ブラッツは少し小さめで薄型の箱の大きさやデザインが好きです。特に「メンバーズオンリー」は初めてクニツィアからサインをもらったという思い出深いゲームです。
https://www.gamers-jp.com/playgame/archives/000659.html
今回はこのうち、「ストーンヘンジ」以外の3つを遊べました。また、初プレイのゲームはありませんでしたが、版違いの初プレイとして新作の「皇(ハン)」と「コニック」、そして準新作の「ゼロ(ピクシーゲームズ版)」を遊べました。
モールヒル Mole Hill (ブラッツ版)
(プレイ時間 10分)
最初に到着したヤスシさんと、非対象アブストラクトの「モールヒル」を遊びました。まずはヤスシさんがモグラで、自分は農夫です。中央のワープできる穴を使わせないように、そして花を取らせないようにと9点で抑えました。役割を交代してこちらはワープも使ったし花も取ったつもりなのにやはり9点でした(写真)。ということで、同点です。
結果:ヤスシ 9、自分 9(引き分け)
ソクラテス Sokrates (ブラッツ版)
(説明 5分 プレイ時間 30分)
すごく久し振りに遊ぶ「ソクラテス」です。「メモリー(神経衰弱)」と競ゲームを融合させたもので、同じ数字か同じ色しか捲れないという制約での合計数値を競っていくのです。英語のルールには記載がなかったので気が付かなかったのですが、日本語ルールによれば、失敗した時に配置する1枚は他のプレイヤーに見せないことにしても良いというバリアントがあるみたいで、今回はそれを採用しました。ブラフ要素が増えてこの方が面白く感じました。原文のドイツ語ではどうなっているのかは気になるところです。10のビッドで2を5枚めくることに成功したこともあり、自分が勝利しました。
結果:自分 20、たろういも 17、ヤスシ 12、せりあど 5
メンバーズ オンリー Members Only (ブラッツ版)
(説明 5分 プレイ時間 45分)
ブラッツのゲームでは最も遊んだ回数が多いと思われる「メンバーズオンリー」です。1ディール目はすべて賭けが成功し色々なカテゴリーへの布石を打てて好スタートだったのですが、そのあとかなり外しまくって最終的には最下位に終わりました。今回は4ディールで終了で、このくらいの長さで終わればちょうど良いと思います。
結果:ヤスシ 22、せりあど 16、たろういも 13、自分 13
皇 Huang + 王宮 The Royal Palace
(説明 35分 プレイ時間 80分)
「皇(ハン)」はファランクスが出版した「黄河と長江」のリメイクです。エッセンではベースゲーム、ミニ拡張「王宮」、プレイマットのセットを購入したので、今回はそれらをすべて使って遊びました。ルールは「黄河と長江」と同じだと思われますが、色が変更されているので最初は少しわかりづらいです。「黄河と長江」での黒、黄が、「皇」での黄、白にそれぞれ対応します。ミニ拡張「王宮」は黄色タイル(「黄河と長江」の黒タイルに該当)4枚を三ツ矢形に並べると建てることができます。点数はもたらしませんが、代わりに手札のタイル枚数を7枚にできます。
今回はじゅんさんがこの「王宮」を終始コントロールしていました。戦争では「チグリスユーフラテス」と異なり両方の側にいるのは良くないので、自分だけの帝国を築いて「王宮」と奪うべく戦争を仕掛けたら、じゅんさんとさぼさんの2人連合にやられてしまいました。これによって、自分は指導者5人が一気に撤退し、その後が非常に辛かったです。
「皇/黄河と長江」では戦争はどちらかと言えば抑止力で、戦争のときはプレイヤー全員がどちらの国に加担するかを示すので、自分だけの帝国を築くのは得策ではないのかもしれません。このあたりのニュアンスが「チグリスユーフラテス」とは相当違うので、もう少し慣れていかなければと思います。
ところで、この「皇(ハン)」は「黄河と長江」の豪華版という位置付けだと思うのですが、各プレイヤーの指導者やパゴダが厚紙のスタンドになり、あまり視認性が良くなく安っぽいです。付属のトレイを箱に入れる度どうやっても全てのコンポーネントが箱に収まらないので、トレイを入れるのは諦めました。さらに厚紙製の指導者はプラスチック製のスタンドに立てるようになっているのですが、このままだと箱に入らないのでスタンドからすべて外してしまうことになります。一方、拡張の「王宮」は豪華なミニチュアでバランスが悪いです。しかし、後で調べてみたら、追加で指導者やパゴダはミニチュアがあるようなので、それらのミニチュアで遊ぶことを前提にしているのかもしれません。
結果:じゅん 9−9−9−15、さぼ 8−10−12−13、たろういも 8−9−9−9、自分 6−7−7−7
巨大カメのかけっこ La Maxi Course des Tortues
(プレイ時間 10分)
巨大版を遊ぶのは久し振りです。箱が大きいので持ち運びが少々厄介ですが、ボードもカードも大きいので遊びやすく、イベント向きです。行きつ戻りつを繰り返し、最後はじゅんさんの勝利。
結果:じゅん(勝利)、たろういも、さぼ、自分
カルテル Kartel (すごろくや版)
(プレイ時間 各10−15分)
さぼさんのリクエストで持ち込んだゲームです。人数が多いと全くコントロールが効かないので、2−3人がベストだと思います。今回は3人で遊びました。ボスの7人中5人は投獄されるので、うまくそいつらの手下を獲得しておきたいものです。そして自分一人だけ得をすることは難しく、このあたりはクニツィアっぽいです。「ブントロンド」をもう少し発展させたゲームといえます。
短いし面白かったので2回プレイ。1戦目は自分、2戦目はさぼさんが勝利。
結果
1戦目:自分 12、さぼ 6、じゅん 5
2戦目:さぼ 12、自分 9、じゅん 4
パルミラ Palmyra (egシュピーレ)
(プレイ時間 40分)
ミスミンさんのリクエストで、久し振りに初版egシュピーレの「パルミラ」を遊びました。序盤でカズマさんが黄色の壺を買い集めており、自分は黄色の価値を落とすカードを数枚持っていたので別の色を買いましたがこれがあまり良くなかったです。黄色の壺は一度は価値が落ちたものの再び盛り返し、ずっと持ち続けていたカズマさんが結局勝利。ここは自分も相乗りしてから売って価値を落とす作戦に出るべきでした。3ラウンド終了時はみんなほとんど壺を売却してしまっていて、こういう展開もちょっと珍しかったです。
結果:カズマ 138、自分 121、ミスミン 101
DTC DTC
(説明 5分 プレイ時間 各15−25分)
久し振りのDTC。いつものようにいらないカードをまとめて押し付けようと思ったら、自分の左隣りのミスミンさんはブラフをコールしてきて大失点。ジョーカーを揃えて回した時に限ってブラフをコールせず、まったく空回りでした。左隣りがミスミンさんだったのが敗因だと思っていたら、2戦目も下位だったので、単に下手だっただけみたいです。
結果
1戦目:カズマ 5、カタン岡鶴太郎 6、おいかわ 6、ミスミン 11、たろういも 19、自分 19
2戦目:カタン岡鶴太郎 5、ヤスシ 9、たろういも 11、自分 19、おいかわ 22
ゼロ Zero (ピクシーゲームズ版)
(説明 プレイ時間)
色々なバージョンが出ている「ゼロ」ですが、今回はフランスのピクシーゲームズ版を初めて使いました。帰りかけていたたろういもさんとカタン岡鶴太郎さんを誘い、3ディール戦です。
第1ディールで、たろういもさんがゼロを達成。自分はその直前にリスクがある(でもリターンが大きい)手をとったばかりで一気に18失点。第2ディール終了時でも、まだ自分は最下位の累計23失点でした。しかし、第3ディールでは早めに2連続ノックをしたことが功を奏して、総合で2位に。さらにあと2ディール遊びたかった!
結果(3ディール戦):たろういも 15、自分 29、カタン岡鶴太郎 32、おいかわ 33、ヤスシ 33
コニック Conic
(プレイ時間 10分)
「コニック」は「カテナ」のリメイクで「コロコロ堂」から出版されました。まさか「カテナ」というこんなマイナーなゲームがリメイクされるとは思わなかったので、出版された時は驚きました。コンポーネントは非常に綺麗で、素晴らしい出来だと思います。コニックセクション conic section は円錐形を平面で切った曲線(円、楕円、放物線、双曲線など)を表す用語で、タイトルの「コニック」は場所を表す円錐のコマが由来だと思われます(違うのかな?)。
「カテナ」との違いは、最後の得点方法が列のマジョリティーだけではなく自分のコマで大きなグループを作るという要素が加わったことです。これによって、より展開の幅があるゲームになったと思います。
結果:自分 13、おいかわ 9、ヤスシ 6
マルコポーロ Auf den Spuren von Marco Polo
(説明 10分 プレイ時間 40分)
最後は「マルコポーロ」です。なかなか面白いレースゲームだと思います。いつもカードが揃うとそのマスに進まれて無駄になるという展開が多かったので、いくつかのプランを考えてカードをドラフトしていきました。それでも肝心なところで置いてけぼりを喰らってしまい、仕方なく点数を使って進みます。そんなわけで自分はゴールのマスについて7点を得たものの合計では11点で4位。3人が13点の同点でしたが、より先まで進んでいたミスミンさんの勝利です。
結果:ミスミン 13(6)、ヤスシ 13(5)、カズマ 13(4)、自分 11(7)、せりあど 5(1)
(括弧内は終了時の到達マス=タイブレーク)
これ以外には「リバース(スコットランド)」、「ストーンヘンジ」、「まねきねこれくしょん」、「ポーレン」、「ムレム」、「シージオブルーンダー」、「ジェイムスリジィ」、「サンライズレーン(プロモ入り)」、「ゴーゴーエスキモー」、「ピックアペン石碑」、「フェーケライ」が遊ばれていました。タイミングが合わずちょこさん、朱里さんとは同卓できませんでしたが、またの機会に。
次回は1月25日の予定です。
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