ドイツ・エッセンで開催されたシュピールに参加しました。去年同様に10月3日から6日と早めの日程です。シュピール前はマインツとマーストリヒトの友人宅に滞在し、その間の9月29日に、土嚢の会の常連であるしのだけさんが合流します。シュピール終了後はミュンヘンの友人宅に滞在し、スイスではグレーシャーエクスプレス(氷河急行)に乗車します。しのだけさんの希望もあってツェルマットのグレーシャーパラダイスでスキーをして、そのままイタリア・ミラノに抜けて帰国することにしました。以下が計画です。
旅行計画
9月19日:東京羽田→北京首都→フランクフルト(中国国際航空 184, 931)
9月19−23日:マインツ滞在
9月23−27日:ザールブリュッケン、シェンゲン、トリアー、ルクセンブルク、スパなどに立ち寄る予定
9月26−30日:マーストリヒト滞在(29日にしのだけさんと合流)
9月30日−10月1日:デュッセルドルフ滞在
10月2日−10月6日:エッセンシュピール
10月8日−10日:ミュンンヘン滞在
10月10日:グレーシャーエクスプレス(氷河急行)
10月10−12日:ツェルマット滞在(11日はスキー)
10月12−13日:ミラノ滞在
10月13−14日:ミラノ・リナーテ→ローマ・フィウミチーノ→上海浦東→東京羽田(ITA 2109、中国東方航空 788, 575)
往路は中国国際航空 Air China (CA) 、復路は中国東方航空 China Eastern Airlines (MU) と初めて中国系の航空会社を使うことにしました。なんといっても安さと速さが魅力で、往路はロシアの上空を通るので短時間ながらも片道7万円代です。シュピール期間中の宿もしのだけさんとシェアをするので安く済みます。
往復の航空券、グレーシャーエクスプレイスの他は、シュピール中のエッセンとリゾート観光地であるツェルマットの宿、そしてツェルマットでのスキー用具のレンタルを予約しました。それ以外は旅行中に予約したりと随時決めていく予定です。
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9月19日 木曜日 (東京→マインツ)
旅程
CA184:東京羽田 HND 8:30 - 北京首都 PEK 11:15
CA931:北京首都 PEK 13:40 - フランクフルト FRA 18:00
(CA = 中国国際航空 Air China)
8時30分のフライトに間に合うべく、徹夜で荷造りをしてそのまま朝の4時半に出発。初電で羽田空港第3ターミナルへ行きます。中国国際航空でのセルフチェックインは中国人以外は不可能だということで、カウンターは混み合っていました。珍しく帰りの航空券の提示を求められたので、プリントアウトしたものを見せます。プリントアウトしておいて良かったです。セキュリティーではバッグからパソコンを出さなくても良くなったみたいで、こういうルールもどんどん変わっていきますね。
CA184便で北京首都空港に11時過ぎに到着。巨大な空港でどこに行くにも遠いです。機内持ち込み禁止品の看板があり、なぜか水晶球があります。占い師が多いのかもしれません。不思議。
中国国際航空931便フランクフルト行きは一直線にロシアの空を飛びます。去年や一昨年に比べて飛行時間が圧倒的に短く、もう同じ日の18時にはフランクフルトについてしまいました。飛行時間10時間20分。機内食は美味しくなかったのですが、この速さは魅力です。早い、安い、まずいの中国国際航空ですね。
19:34発のS8に乗ってマインツHbfへ。59番トラムが友人宅近くまで行っているはずなのですが、もう今日は終わってしまったらしく、76番のバスで目的地の Mainstraßeに向かいます。サラ&アンドリューの家族と1年ぶりに再会です。
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9月20日 金曜日 (マインツ)
時差の関係で早朝に起きてしまいました。昼過ぎまでのんびりして、午後から帰宅したサラの子供達と早速ゲームをしました。
なつのたからもの Summer Memories
(プレイ時間 各10−15分)
まずは、とっつきやすい「なつのたからもの」特殊カード9枚は抜いて遊びました。みんなバーストが続いてしまい、4回遊んで全勝です。しかし、これでみんなの闘志が上がったようです。
結果
1戦目:自分 63、セシル 53、ラザフォード 49、マリエット 44
2戦目:自分 60、セシル 48、ラザフォード 38、マリエット 32
3戦目:自分 65、マリエット 54、セシル 47、ラザフォード 44
4戦目:自分 51、ラザフォード 43、セシル 38、マリエット 22
このあとは軽くサイクリング。去年とは逆方向のS8が通るライン川の鉄橋まで行きました。
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9月21日 土曜日 (マインツ)
ショッテントッテン Schotten-Totten
まず、ラザフォードとセシルの2人に遊び方を教えて1ゲーム遊んだあと、自分とも遊びたいというのでラザフォードと対戦しました。かなり良い勝負だったのですが、なんとか勝ち切りました。
結果:自分 勝利、ラザフォード 敗北
サラが近くのスーパーマーケット Rewe に食料品を買いに行くのに同行したのですが、驚いたのはカートをそのまま彼らのアパートの5階まで持ってきてしまうこと。もちろんそのあとカートを返しに行きました。袋詰めの手間がゼロなので良い方法かもしれません。
マインツの一番の見どころといえばグーテンベルク博物館 Gutenberg Museum。去年はワークショップの予約が取れなかったのでまた翌年(つまり今年)再訪することにしたのですが、今年はこの時期はワークショップをやってないみたいです。でもとにかく行ってみようと言うことになり、ライン川沿いを歩いて旧市街へ。その途中で蚤の市をやっており、「スフィンクス」を購入。
グーテンベルクは活字印刷の発祥で、いろいろな印刷機や書籍が並べられている地味な博物館ですが、活字印刷の実演もあって個人的にはかなり楽しめました。もしまた来ることがあればワークショップに参加してみたいです。
夜はアンドリューの両親も含めて総勢10人でクルマに分乗して、ヴィースバーデンにあるインド料理 Sonnys に行きました。久し振りにカレーやナンやパパドーを堪能しました。
購入・入手ゲーム
スフィンクス Sphinx
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9月22日 日曜日 (マインツ)
タイムボム TimeBomb
予想通りというか、みんなものすごく楽しんでくれました。この日だけで合計11回も遊んでしまいました。そういえば、初めてこのゲームを遊んだときは、自分も何度も連続で遊んだものです。
まずは5人戦を6回遊びました。少しスワット側が不利と思われましたが、そこまででもないと思います。驚くべきことはプリムローズの勝率の高さです。見ていても嘘のつき方などがすごくうまく、6戦中5勝。
夜に今度は6人戦を5回遊びました。5人でも6人でも楽しめる良いゲームですね。
結果
(5人戦)
1戦目:プリムローズ、セシル テロリスト勝利
2戦目:プリムローズ、自分 テロリスト勝利
3戦目:ラザフォード、プリムローズ、セシル スワット勝利
4戦目:ラザフォード、プリムローズ、自分 スワット勝利
5戦目:ラザフォード、プリムローズ テロリスト勝利
6戦目:マリエット、自分 テロリスト勝利
(6人戦)
7戦目:サラ、セシル テロリスト勝利
8戦目:サラ、マリエット、プリムローズ、セシル スワット勝利
9戦目:マリエット、ラザフォード テロリスト勝利
10戦目:サラ、ラザフォード、プリムローズ、自分 スワット勝利
11戦目:セシル、自分 テロリスト勝利
このあと、子供たちと一緒にライン川沿いに散歩に行き、戻ってからまたゲームです。
イレブン Eleven
(説明 5分 プレイ時間 各15分)
「タイムボム」と同じ佐藤さんがデザインした「イレブン」です。カードの減らし方がちょっと難しかったみたいですが、2戦目にはみんな慣れてきました。
結果
1戦目:自分 15、プリムローズ 9、マリエット 0
2戦目:ジャンシス 14、自分 10、プリムローズ 3、マリエット 0
なつのたからもの Summer Memories
(説明 15分 プレイ時間 各10分)
2回目の「なつのたからもの」です。このゲームをこんなに気に入ってもらえるとは思いませんでした。めくるだけなのでかなりとっつきやすいゲームかもしれません。3−4人で3回遊びました。
夜にも5人で3回遊びました。みんなすっかりコツを飲み込んでしまい、もう自分は勝てなくなってしまいました。飲み込みの早さに驚きです。(写真撮り忘れ)
結果
(昼の部)
1戦目:自分 63、ジャンシス 41、プリムローズ 29、マリエット 27
2戦目:自分 88、ジャンシス 66、プリムローズ 62
3戦目:プリムローズ 64、ジャンシス 55、自分 42
(夜の部)
4戦目:プリムローズ 45、自分 41、ラザフォード 32、マリエット 24、セシル 8
5戦目:プリムローズ 57、ラザフォード 40、セシル 39、自分 37、マリエット 26
6戦目:セシル 56、ラザフォード 50、マリエット 41、プリムローズ 36、自分 36
ゼロ Zero (ベルリナー版)
少し地味ですが「ゼロ」を2回(2ディール)遊びました。「なつのたからもの」や「タイムボム」の方が受けは良かったみたいです。(写真撮り忘れ)
結果
1戦目:プリムローズ 0、ラザフォード 3、セシル 5、自分 25、マリエット 26
2戦目:ラザフォード 6、プリムローズ 7、自分 8、マリエット 10、セシル 30
ショッテントッテン Schotten-Totten
ラザフォードと2人で、再び「ショッテントッテン」です。ときにはリスクを負ってカードを出したりといった戦略性をかなり気に入ってくれたみたいで、2回遊んで1勝1敗でした。
結果
1戦目:自分 勝利、ラザフォード 敗北
2戦目:ラザフォード 勝利、自分 敗北
夜になって、さらに「タイムボム」を5回と「なつのたからもの」を3回遊びました(結果は前述)。みんなゲームが好きで嬉しいです。
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9月23日 月曜日 (マインツ)
朝、近所のレーベ Rewe に行き、3日前に食べたトースターで焼く冷凍パンケーキがまた食べたくなったので買ってきました。あまり日本でもアメリカでも見かけない形式のパンケーキですが、手軽で結構美味しいです。
イレブン Eleven
昨日遊んだ「イレブン」をもう一度やってみたいというので3回ほど遊びました。だいぶ慣れてきて、みんな1回は得点できるようになりました。でもやはり最後がめくり運次第じゃないほうが良いと思うのですが、何か良い方法はないかなあ。
結果
1戦目:自分 11、プリムローズ 9、ラザフォード 5、セシル 4、マリエット 4
2戦目:ラザフォード 13、セシル 8、プリムローズ 7、自分 5、マリエット 3
3戦目:セシル 12、マリエット 9、自分 8、ラザフォード 4
14時過ぎにみんなで市内の公園 Stadtpark に行くことになりました。小さな動物園もあるみたいです。S8でマインツノルド Mainz Nord 駅から中央駅Hbf を挟んで反対側のローマ劇場 Römisches Theater 駅まで行きます。切符を買うのに手間取っていたら、地元の通行人が4人ならグループチケットを買うといいよ、と親切に教えてくれました。市内など近距離で1日中5人まで使えるみたいです。このローマ劇場の跡あたりは去年さらに連れてきてもらったので何となく覚えています。かなり広い公園で一緒に遊んだり動物を見に行ったりして過ごしました。
帰りは30分おきのS8を逃してしまいましたが、71番のバスが5月からの道路工事でちょうどローマ劇場駅あたりを迂回しているので、それで帰りました。Webサイトでは情報がよくわからなかったのですが、現地の地図だと迂回路が書いてあります。この辺りはどうも適当ですね。
ストラテゴ Stratego
マリエットが「ストラテゴ」を遊びたいというのでルールを教えてもらってプレイ。なんとなくは知っていましたが、実は遊ぶのは初めてです。軍人将棋のようなゲームで、審判がいないので最初の戦いで生き残ったコマが何かがわかってしまうのですが、これはこれで合理的です。ただ、昔のゲームなのでなにぶん冗長な部分があります。さすがに何度も経験しているマリエットには敵わずに敗北。
結果:マリエット 勝利、自分 敗北
6ニムト 6 nimmt!
サラの家に置かれているゲームから「6ニムト」を遊ぶことになりました。「プロフェッショナルルール」があるというと興味を持ってくれたので、思いがけず「プロフェッショナルルール」で遊ぶことになりました。右と左のどちらも出せるときは左(小さい方)を優先するというバリアントです。「6ニムト」にちょっと変化をつけたい場合には良いルールだと思います。
タイムボム TimeBomb
最後に1番人気があった「タイムボム」を1ゲームだけ遊びました。マインツ滞在中に通算12ゲームも遊んだことになります。サラと自分が子供達4人のスワット連合にやられてしまいました。(写真撮り忘れ)
結果:ラザフォード&プリムローズ&セシル&マリエット スワット勝利、サラ&自分 敗北
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9月24日 火曜日 (マインツ→フェルクリンゲン→ザールブリュッケン)
いよいよマインツとお別れです。6時半にみんなが家を出るのと同じタイミングで出発。バスは停留所でチケットが買えなそうなので、Straßenbahnamt から59番トラムに乗ることにします。しかし乗車した6:48発はなんとトラムではなくバスで59Eと書いてあります。でも現金で支払えて良かった。7時にはマインツHbfに着いたので、朝食を買いながら計画を立てます。
この日の目的はドイツで最小の州(都市州3州を除く)であるザールラント州 Saarland の州都ザールブリュッケン Saarbrücken 近郊にあるフェルクリンゲン製鉄所 Völklinger Hütte に行くことです。7:51発のRE3に乗り、10:10(+10分遅れ)に終点ザールブリュッケンHbf到着。フランス国境がすぐなためか、Eurobahnhof(ヨーロッパの駅)と書かれています。スーツケースを預けて身軽になり、目的地であるフェルクリンゲン製鉄所に向かいます。駅の係員にすすめられてこの地域の1日券を7.40ユーロで購入。フェルクリンゲンとの往復だけで元が取れるみたいです。11:01発のRB70、Merzig行きで4駅先のフェルクリンゲン Völklingen へ。
フェルクリンゲン製鉄所は世界遺産にも登録されていてエッセンのツォルフェアアイン炭鉱に雰囲気が似ています。製鉄の工程全てを1箇所で行っていたというのは珍しいそうで、それらの巨大な廃墟が見られます。巨大な迷路のようで、当時の製鉄業の偉大さを垣間見ることができます。すべてみていたら相当時間がかかってしまいました。Tエリアだけは閉鎖中だったみたいです。
製鉄所に併設されているレストランはビールとケーキしかないので、夕食を求めて駅の先にある大きなGlobusというショッピングモールに行ってみました。フードコートでザールラント風カレーブーストとポテト Currywurst nach Saarländischer Art を注文。どの辺がザールラント風なのかよくわかりませんでしたが、のんびり休憩しながら食べました。
ザールブリュッケンに戻り、予約したホテルを探します。Viktoria Residence というホテルを予約したらどうもスマートフォンが鍵の代わりになるタイプらしく、それは不可能だと告げると近くの別のホテル Rooftop Residence をあてがわれました。場所はすぐにわかったのですが、建物への入り方がわかりません。暗証番号を押しても入れずに結局最後は電話してようやくチェックインできました。チェックインのやり方はYoutubeを見れば良いそうですが、そんなの馬鹿げてます。このチェックイン騒動でかなり疲弊してしまい、そのまま倒れるように眠ってしまいました。
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9月25日 水曜日 (ザールブリュッケン→メス→ルクセンブルク→リエージュ)
この日はザールブリュッケンを散策してから、ドイツ=フランス国境沿いのフランス側をリエージュまで北上します。無人ホテルなのでチェックアウト後にスーツケースを預けておくということができず、仕方なく駅でスーツケースを預けます。
ザールブリュッケンの地名の元になったと思われるザール川にかかる古い橋、アルトブルッケンを通ってザールラント州歴史博物館 Historisches Museum Saar に行きます。
ザールラント州はドイツの都市州以外では最小の州で、何度かフランスとドイツが争奪戦を繰り広げたところです。戦後の1957年に住民投票でようやく現在のようにドイツ(当時の西ドイツ)の一部としてザールラント州になったという歴史があります(写真は歴史説明のスライドからの抜粋です)。国際連盟の保護領だった時代の通貨や歴史が見られて興味深かったです。
朝食を抜いたままだったので駅までの道でノルドゼーに入り、サンドイッチではなくマティアスの魚のプレートを食べてみました。ポテトがついていてこれはこれで美味しいです。
午後はザールブリュッケンからベルギーのリエージュまで移動します。ザールブリュッケン(ドイツ)→メス(フランス)→ルクセンブルク(ルクセンブルク)→リエージュ(ベルギー)と1日で4カ国を通って北上するのです。
計画ではルクセンブルクにあるフランスやドイツとの国境付近のシェンゲンにある博物館を訪ねたかったのですが、あいにく来年まで閉館中。なので時間があれば2012年に訪れたあの美しいルクセンブルクを再訪しようかと思っていました。
旅程:
RE18:ザールブリュッケンHbf 13:16 → フォルバッハ Forbach 13:26
TER:フォルバッハ Forbach 13:33 → メス Metz Ville 14:20
TER:メス Metz Ville 15:46 → ルクセンブルク Luxembourg 16:45
R:ルクセンブルク Luxembourg 17:44 → トロワヴィエルジェ Troisvierges 18:54
IC:トロワヴィエルジェ Troisvierges 19:33 → リエージュ・ギユマン Liege-Guillemins 20:54
ここドイツのサーブリュッケンからはフランスのメスまでしか切符を売ってくれません。メスへの直通列車は朝に1日2本だけだったようで、それを逃したら国境のフランス側にあるフォルバッハで乗り換えます。駅の片隅から2両の短い列車で、たった1駅10分。よく考えたらドイツ=フランス国境を陸路で越えるのは初めてです。
メスでは、せっかくフランスを通るのだからクレープでも食べようかと思っていたのですが、それらしき店がないのでカフェ Brasserie ABC に入ってクリームブリュレとカプチーノで休憩。メスからリエージュまでは通しの切符を売ってくれず、ルクセンブルクまで購入。どうも3ヶ国をまたぐ切符は買えないみたいです。フランス=ルクセンブルク国境も初めて。
ルクセンブルクに着く直前から土砂降りの雨で、残念ながら市内散策は諦めて先に進むことにしました。少しもたもたしていたらICに乗り遅れてしまい、次のREに乗りましたが国境手前のトロワヴィエルジェ Troisvierges止まり。同じユーロ圏でも国境を跨ぐ列車はどこも少な目です。次のICに乗っても同じだったのですが、とにかく先に進むことにしました。出発してすぐ左側にルクセンブルクの世界遺産の街並みが広がります。いつか再訪したいものです。
山の中のトロワヴィエルジェからICに乗って、ルクセンブルク=ベルギー国境を越えていよいよベルギーのリエージュへ。これで4カ国の鉄道の旅も終わりです。ICとREでどちらかしか止まらない駅が結構あるのが不思議です。
今日の宿泊先の YUST Liege というホステルはリエージ・ギユマンの駅からも近い大規模なホステルです。光で装飾された廊下は、その見かけとは裏腹に異臭がすごくて困りました。プラスチックが焼けたようなケミカルで不快な匂いがします。いまでもこの写真を見ると思い出せる匂いです。部屋は8人部屋で匂いはあまりせずに良かったです。106号室の2番ベッドをあてがわれました。
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9月26日 木曜日 (リエージュ→スパ→マーストリヒト)
チェックアウトしてそのままこのホステルに荷物を預け、スパ Spa に向かいます。療養温泉を意味するスパという言葉の語源になった街で、テルム・ド・スパ Thermes de Spa という温泉施設があります。リエージュ・ギユマン駅の前はまだ開発中で前回訪ねたときと同じようにトラムの工事が続いています。お腹が空いた時に食べるために非常食としてゴーフル Gaufres Fourrées Saveur Vanille を買いましたが、これが意外と美味しい。
コスタコーヒーでカプチーノを飲んでから、S41の 10:19発アーヘンHbf Aachen Hbf 行きに乗ります。行先表示板には Aix-la-Chapelle と書いてあり、一体これはどこに行くのかと思えば Aachen のフランス語表記だったみたいです。駅の時刻表はドイツ語で Aachen だし、この辺りの言語の入り混じりにはみんな慣れているのでしょうか。
ペパンステ Pepinster で乗り換えて、終点のスパ・ゲロンステレ Spa-Geronstere で降ります。適当に賑わっている方に歩いていくと目的の温泉施設テルム・ド・スパへのケーブルカーがすぐに見つかりました。利用者が誰もいなくて不安でしたが、とにかくケーブルカーで丘の上に向かいます。ケーブルカーは2本並行で並んでいて、うち1本はふもとのホテル宿泊者専用でバスローブを着たままで丘の上に行けるという仕組みです。
1階全部と2階の半分は水着着用必須なので水着を購入。水温が33度くらいらしく風呂というよりは巨大な温水プールです。それでもジャグージがあったり、食事ができたりと施設が整っており結構賑わっていました。2階はスチームサウナがあり、また水着不可のエリアの水温は高めで38度くらいでこちらは日本の温泉に近いです。でもこのエリアにいたのは自分を含めて4名のみでした。食事も摂ってリフレッシュし、キャメロンへのお土産に美味しかったSpaのミネラルウォーターを買いました(写真は建物の外観。中は撮影禁止です)。
帰路は終点1つ手前のスパ駅から帰りました。半分廃墟みたいな駅でとても観光地とは思えませんが10人くらいは列車を待っています。おそらく温泉にはみんなクルマで来るのだと思います。駅の裏側には、巨大なSpaのミネラルウォーターの施設がありました。マーストリヒトまで券売機で買うと international travel という扱いになりました。確かに国境を越えますね。
スパ 15:41 発、ペパンステで乗り換えてICでリエージュに16:25着。ホステルでスーツケースを回収して17:08に再びS43の Aix-la-Chapelle(つまりアーヘン Aachen)行きに乗ります。ややこしいのですが、同じアーヘン行きでもスパに行く時に乗ったS41とは経由地がかなり違ってこちらは3カ国を走ります。以下の左がS41、右がS43です。間違い探しみたいですね。
マーストリヒト駅に17:42に到着し、そこから18:01発の8番のバスに乗ります。5年前に乗った時は夜遅くて自分一人しか乗っておらす怖かったのですが、今回は座席が8席中7席も埋まりました。Hotel Bergrust で降りてキャメロンの自宅へ。Spaのミネラルウォーターを上げると「このSpaブランドはこの辺りではどのスーパーでも売っている普通の水だよ」と言われてしまいました。あらら。
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9月27日 金曜日 (マーストリヒト)
キャメロンとアルバートヘインというスーパーマーケットに行きます。3個入りや7個入りの卵パックを見たり、ヒトラーの雑誌(ドイツではあり得ない)を眺めたりしたあと、マーストリヒトの中心部にクルマを止めてヘレンと合流します。毎週金曜はマーケットが開かれているそうで、Bep & co という店でみんなでオランダ名物のニシンのフライを食べます。自分はフライだけでなく生のニシンも食べました。
そのあとは近くにあるゲームショップ De Windroos に行きます。以前訪ねたゲームショップがここに移転したということですが、名前は違いますね。ここで、ロストシティの小箱とミニヘックメックのオランダ版をみつけたので購入。また、帰宅したらキャメロンがお土産に余っているという「プラトー」をくれました。
夕食のタコスをご馳走になった後、キャメロンといくつかゲームを遊びました。
ヘックス Hex (19路盤)
(プレイ時間 各35-60分)
キャメロンは Hex Strategy の著者だけあってかなりヘックスは強いです。今回はなんと19x19という特大サイズ。ネスターの渋デラックスと同じ仕様のボードとボールです。ヘックスをこの仕様にする必然性はないのですが、視覚的にはキャメロンの言うように分かりやすいかもしれません。そんな贅沢なヘックスですが、やはりキャメロンには勝てず2戦2敗でした。
結果:キャメロン 2、自分 0
ロスト シティ Lost Cities (999版)
(プレイ時間 40分)
アブストラクトのほかはトランプでのトリックテイクくらいしか遊ばないというキャメロンに紹介するために購入したばかりのロストシティを遊びました。小箱なので重宝しますがボードがないのでプレイに工夫が必要です。グラフィックも変わりました。数字とスートだけのシンプルなルールで、結構楽しんでくれたみたいです。3ディール勝負で、3ディール目では僅差でキャメロンが勝ちましたが、総合得点で自分の勝利。
結果:自分 230(40+118+72)、キャメロン 81(28−21+74)
購入・入手ゲーム
ロストシティ Lost Cities (999ゲームズ小箱版)
ヘックメックミニ Heckmeck Mini (999ゲームズ版)
プラトー Plateau
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9月28日 土曜日 (アーヘン)
マーストリヒトの近くで大きな街というとドイツのアーヘンです。この日はキャメロンのクルマで2人でアーヘンまで遊びに行きました。彼に連れられてベトナム料理のレストラン Taumi で昼食。アラカルトでいろいろ頼み、小さなフォーや食後のベトナムコーヒーなどを楽しみました。そのあとは街を散策し、大聖堂を見たり、色々な店を覗いたりしました。
夜はバーベキューです。マーストリヒトのキャメロンの家に来るたびに1回はバーベキューをご馳走になります。香ばしくて美味しいです。
キャメロンがキラー数独というのを教えてくれたのですが、一向に解けません。これは本当にむずかしくて、結局シュピール前には解けず、帰国中の機内でようやく解けました。
ヘックス Hex (19路盤)
(プレイ時間 各30-35分)
昨日の敗北から再チャレンジということで、再び19x19のヘックスを2回遊びました。かなり粘ったのですが、今回も2戦2敗でした。悔しい!
結果:キャメロン 2、自分 0
カルカソンヌ Carcassonne
(プレイ時間 30分)
キャメロンが持っている数少ないユーロゲームの「カルカソンヌ」を教えてほしいというので、数年振りにカルカソンヌを遊びました。「ディブルク」ばかり遊んでいたのでルールをかなり忘れていましたが、なんとかなりました。やはり教会の9点が強すぎな気がします。
結果:キャメロン 83、自分 80
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9月29日 日曜日 (アムステルダム)
この日はアムステルダム・スキポール空港に6:55に到着するしのだけさんを迎えに行きます。マーストリヒトの始発列車が朝の7:29と遅いので、前日の終電で行って朝の4時に空港に着いて待っていようかとも思ったのですが、夜中の列車はよく運休になるからやめた方が良い、とキャメロンに言われてやめることにしました。この日も6:53発のようにスタッフ不足で運休という列車があります。
7:29発のエンクホイゼン Enkhuizen 行きでアイントフォーヘンへ。そこで8:47発のデンハーグ行きに乗り換えてスキポール空港に向かいます。空港ではすでに到着していたしのだけさんと無事に合流。まずは一緒にアムステルダムを観光して、夕方にマーストリヒトに向かいます。
アムステルダム駅まで戻り、トイレで1ユーロ払ったら1ユーロ10セントのお釣りが出てきたのにはびっくりです。なぜ?
運河沿いに、途中 Jonk Volendammer Haringhandel でニシンのサンドイッチとフライを食べながら国立美術館 Rijksmuseum まで歩きます。チケットはQRコードによるオンラインだったのでしのだけさんに調べてもらうと、次の入場は14:00だということ。係員にスマートフォンがないから紙のチケットを買えないかと聞くと、裏手にブースがあるといいます。少し離れているせいか誰もいないブースで、すぐに入場できる13:00のチケットが買えてちょっとラッキー。時間もあまりなかったので、広大な美術館の中でレンブラントやフェルメールを中心に見学しました。
Leidsepleinから2番のトラムでアムステルダム中央駅に戻り、16:11発のマーストリヒト行きに乗ります。キャメロンがクルマで迎えにきてくれました。4人揃っての夕食はラムです。美味。
アクロン Akron (9路盤)
(プレイ時間 各15-20分)
アクロンの作者であるキャメロンとアクロンを遊びました。キャメロンがデザインしたゲームでは一番好きなゲームです。ヘックスよりもこちらの方がなんとかなるという気がします。キャメロンも自分も、思わぬミスを連発してしまい2ゲームとも呆気なく終わってしまいました。やはりアクロンは慣れるまでに数ゲーム必要ですね。
結果
1戦目:自分* 勝利、キャメロン 敗北
2戦目:キャメロン* 勝利、自分 敗北
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9月30日 月曜日 (マーストリヒト→デュッセルドルフ)
この日は午前中はマーストリヒトの洞窟に行き、午後からデュッセルドルフに移動です。
アクロン Akron (9路盤)
(プレイ時間 30分)
昨日消化不良だった「アクロン」を最後にもう1回遊びました。昨日の夜がウォームアップになったのか、かなりの激戦で最後はそれを制して勝利。これは素晴らしい戦いでした。
結果:自分 勝利、キャメロン 敗北
しのだけさんの希望もあって、午前中はマーストリヒト市内にある Grotten Noord という洞窟に行きます。この洞窟ツアーは2018年に参加して以来2回目で、マーストリヒトの歴史を見ることができて興味深いです。ガイドの方が、ちょっとシアトルのアンダーグラウンドツアーのガイドを思わせるようなユーモアのある方で、楽しく洞窟を周ることができました。
終了後はキャメロンが迎えにきてくれて駅まで送ってくれました。駅前のカフェでランチを食べ、いよいよドイツ、デュッセルドルフに向かいます。14:53発のRE18アーヘン Aachen 行きで15:29にヘルツォーゲンラート Herzogenrath着。15:37発のRE4に乗り換えて16:39にデュッセルドルフHbfに着く予定だったのですが、駅の表示も列車の表示も不明瞭で、間違えて別の方向に行くRE20に乗って Alsdorf-Annapark まで往復することになってしまいました。どうもこの列車は大幅に遅れていたせいで勘違いしたみたいです。再びヘルツォーゲンラートまでもどり、1時間遅れて16:37発のRE4で17:39にデュッセルドルフHbf到着。
ショウコさんの家まで歩き、元気そうな娘のハンナとも再会。数日前がハンナの誕生日だったということで、一緒にみんなで誕生日プレゼントを買いに行きました。夕食は手作りのタコスをご馳走になりました。
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10月1日 火曜日 (デュッセルドルフ→エッセン)
朝はのんびり過ごしたあと、学校から帰ってきたハンナが自分が好きな3色のアイスバーを買ってきてくれました。ハンナ優しい! アイスバーを食べたらいよいよ出発です。ハンナ、また来年!
16:20のICE列車でエッセンHbfで降り、ここで乗り換える前にノルドゼーに寄り、さらにバナナやビターレモンジュースを買います。トラム107/108で3駅北に進み、Am Freistein で降りて数分の Self Check In Stadthostel Nordstern に到着、名前の通りのセルフチェックインで、通りに面したドアは暗証番号で、部屋に入ると鍵穴の内側に鍵が刺さっていました。外からも中からも同じ鍵でロックするという方式のようです。ここに、しのだけさんと7泊8日することになります(写真はチェックアウト時に撮ったもの)。
中央駅で買ったノルドゼーのマティアスのサンドイッチとポテトを食べながら、夜にしのだけさんがデュッセルドルフで購入したゲームを遊びました。
フォーメーション 4Mation
しのだけさんが購入した怪しげなアブストラクト。4連を作るゲームですが、可能な限り相手が最後に置いた場所の隣にしか置けません。ちょっとデュプロラインみたいなルールです。このルールがすごく効いていて、これによって相手を罠に仕掛けたり、といったことができます。なかなか良いゲームだと思います。
結果
1戦目:しのだけ 勝利、自分 敗北
2戦目:自分 勝利、しのだけ 敗北
いよいよ明日はシュピール前日、プレス日です。
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10月2日 水曜日 (シュピール0日目)
シュピールの前日プレス日です。朝から会場でホビージャパンのブースの手伝いをしながら、新作展示のホール8を見てまわりました。ホール8は照明が少し暗いのですが、去年よりは広くてゆっくりと見て回れます。しかし、翌日にシュピールが始まれば通路となるホール8の展示は撤去されてしまうとのことで、期間中ずっと展示してあったこれまでのように後日ゆっくり見ることはできないのは残念です。やはり気になるのはクニツィアの新作リバース Rebirth です。
「リカーーーリング」のドイツ語版である「スウォップ!」も展示されていました。出版社のヒルコにも会い、楽しみにしていたサンプルコピーを頂きました。初めて見る実物をみてやっとドイツで出版されるのだという実感が湧き、手伝った自分としては嬉しい限りです。
今年は会えないかと思っていたクニツィアと秘書のカレンさんに偶然に会うことができました。明日からは会場は混んでいるし、クニツィアはほとんど会場には来ないので、会えるとしたらこのプレス日だけかなあと思っていたのです。カレンさんはもうすぐ退職してしまうので3人で記念写真を撮りました。
夕食はタナカマ夫妻に招待されて、しのだけさんと一緒に彼らの宿泊するミュールハイム Mülheim an der Ruhr にある彼らが宿泊しているアパートメントに行きました。U17、105、104と乗り継いでNordstraßeで下車しタナカマさんが迎えにきてくれました。タカタさんも一緒に5人でアッキーさんの手料理を楽しみました。赤のフェーダーヴァイサーも初めて。帰りは Kirchberg から Aktienstr で降りてミュールハイムHbfまで歩いてそこからDB経由で帰りました。
購入・入手ゲーム
スウォップ! Swopp
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10月3日 木曜日 (シュピール1日目)
いよいよ本来のシュピール初日。しのだけさんと一緒に宿を出発し、107/108のトラムでエッセンHbfでU11に乗り換えです。同じプラットフォームの反対側に乗り換えなのですが、昼食のサンドイッチを買いに一度コンコースに上がったら、U11は入場制限をしていてコンコースまで長蛇の列。ドイツ統一の日で祝日だからか、木曜なのに混んでいます。これはしまった、昼食を買っている場合じゃなかった、と思ったのですが、機転を効かせて一度地上に出て南に歩き、反対側の入り口から入ったら誰もおらずに難なくU11に乗れました (写真は前日に撮影したホール3の入り口)。
クニツィアのRebirthのサイン会が土曜日にあるという掲示を確認してから、ホビージャパンのブースで現地の係員たちにカワサキファクトリーのゲームのルールを教えます。人数の都合で自分も何度か加わりました。
ルールの達人 Master of Rules (ホビージャパン版)
ルールの達人では全員異なるルールを選択するという大切なルールを忘れてしまいました。一応ゲームにはなっていましたが、さすがに何かおかしいということで係員たちが間違いを発見してくれたみたいでて、以降はちゃんと正しいルールで遊ばれていたようで良かったです。2回ほどテーブルに加わりましたが、セットコレクションが難しいですね。
アール エコ R-Eco (アール エコ プラス R-Eco+ より)
今回はアールエコリサイクルではなく通常のアールエコだけを遊びました。ルールがシンプルなので何度かテーブルで遊ばれていました。自分は1回だけ参加。
ある程度ブースのテーブルがうまくまわってきたら、許可を取ってアブストラクトゲームを中心に試遊します。まずは隣のホール4です。
ゴッホミー Goghme
記憶の要素があるので厳密にはアブストラクトゲームとは言えないかもしれません。4連を作るのが目的ですが、手番では自分のコマを置くかコマが置かれたマスをひっくり返すかができます。マスは鉄の板になっていて、マグネットのコマが上下にくっつくようになっているというギミックが面白いです。ブースの方と2回遊んで2戦2敗。
ロトド Rotodo
新作プレビューで気になっていたマグネットのギミックが面白そうな「ロトド」を作者と遊びました。目的は自分と相手のキングを自分のタイルで繋げつつ、同時に相手のキングを完全に自分のタイルで囲うことです。どちらかひとつが目的というならそれほど難しくないのですが、両方達成するのはなかなか大変です。接戦の末に勝てたのは嬉しい! なんと最終日に訪ねたときにロトドTシャツをプレゼントしてくれました。
購入した時にサインをもらうと「ES24」と書いてあります。ES=エッセンシュピールのこと? 去年あたりから正式名称はシュピールエッセンになったんじゃないの? と聞くと「俺にとってはシュピール、あるいはエッセンシュピールだ」との返事。彼はでベルリンに住むドイツ人デザイナーですが、そういう捉え方もあるのですね。自分もシュピールエッセンという呼び名に馴染めないのですが、いっそのことラテン文字表記をSpiel Essenにして日本語で読ませる時には「エッセンシュピール」にすれば良いのでは、と思うようになりました。
夜は、ホビージャパンの数人、佐藤さんとその友人というメンバーでボーベック Borbeck にある、ドイツ料理の Dampfe に行きました。時間がなかったので6人でタクシーです。何度も来ている店ですが、やっぱり豚やソーセージが美味しいし、ドイツに来たぞ、という気分になります。
購入・入手ゲーム
リバース Rebirth
イングソック1984 Ingsoc 1894
カピバラ Capybara
ロトド Rotodo
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10月4日 金曜日 (シュピール2日目)
午前中は近所のスーパーマーケット、アルディーに行って、気になっていたノルドゼーの中身やバナナや飲み物を2−3日分購入。会場に行ってからはペガサスやコスモスなどホール6にある大手のブースを周り、そのあとホール5を周りました。
オービットー Orbito
準新作(あとでしらべたら2022年だった)のオービットーです。毎回ボールを置いたあとに中央のボタンを押します。すると外側と内側でそれぞれボールが反時計回りに1マス分動くのです。こうして先に4連を作れば勝利です。
ギミックだけでなく、結構考えます。このときは2回遊び、結局最終日に購入しました。
タパス Tapas
詳細は忘れてしまいましたが、相手を押し出していくゲームです。今回はしのだけさんが購入したので自分は見送ることにしました。いつか土嚢の会で遊ばせてもらおうと思います。
この後は、シュピールボックスのブースでシビルに再会します。前回の東京ゲームマーケットでドイツからゲームマーケットを取材しにきてくれたときに色々話したのが縁で連絡を取って話すことになりました。紙媒体の雑誌は大変だと思いますが、Spielboxはまだかなり需要があるようです。
夜はFrechverlag (TOPP) のヒルコと一緒に食事をして遊ぶことになっていたので、ホビージャパンのかたも誘ってみんなで一緒に行きました。Hirschlandplatz の近くの Rosemarie Garten & Bar という店で、食事のあとヒルコに教えてもらって幾つかゲームをしました。
クラケルオラケル Krakel-Orakel
ボードに絵を描いてそれをみんなで推理するという協力ゲームです。それぞれが与えられたトピックを描き、全員が終わったらダミーのトピックカードを人数分加えます。そして全員が全部の絵とトピックカードを見て、どれがダミーのトピックかを順番に取り除いていくのです。
面白いのはボードに描ける線が決まっていることです。なので思い通りに与えられたトピックを表すのはかなり至難の業です。3ラウンドほど遊びました。
21ハンドゲーム 21 Hand Games
手だけで遊べる21のゲームのルール集です。このなかから2つ遊びました。1つ目は手だけを使ったキャッシュアンドガンズみたいなゲームです。誰かを狙うか、防御するか、何もしないかの3つの選択肢があり、防御されると自分に跳ね返ってきます。ただし誰からも狙われていないのに防御するとペナルティーがああるのです。これはキャッシュアンドガンズよりもよくできているのではと思います。
2つ目は2人用で目をつぶった状態で、片手だけを使って相手の片手の手首を捕まえる、というゲームです。これは見ている方も楽しいし、良いゲームだと思います。自分はヒルコさんと戦って勝利しました。
購入・入手ゲーム
インジーニアス3D Einfach Genial 3D
カタンロジックパズル
ゾウのトランペット Trötofant
お宝猛ダッシュ Hetzen nach Schätzen
ロストシティ・ロール&ライト Lost Cities: Roll & Write
ショッテントッテン Schotten Totten(ペガサス)
ドッペルコプフ Doppeklopf (メルケル版)
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10月5日 土曜日 (シュピール3日目)
いよいよヘルベチク&シュテフェンシュピールのブースを訪ねます。残念ながら0日目に見かけたヘルベチクのハディは用事があって既に帰ってしまったとのこと。あのとき声をかけておけば良かった!
シャーク Xok
新作のアブストラクトゲームは、この「シャーク」です。Xokというのはマヤ語で鮫のことだそうです。作者は兄弟なのですが、そのうちのひとりと遊びました。
それぞれ6匹のサメと多くの魚のコマ持ち、10以上の自分のコマからなるグループを作れば勝利です。手番には魚2匹か鮫1匹のどちらかを置きます。どちらも制限があって、魚は2匹を必ず隣り合わせのヘックスにしか置けませんし、サメは必ず相手の魚を1匹食べないと置けません。サメは置いたヘックスとサメのコマに示された口の方向のヘックスにある相手の魚を食べられます。つまり口が2つあるサメは最高で3匹の魚を食べられるのですが、戦略上そうしないことが良いこともあります。
魚は何度でも戻ってきて再利用できますが、サメはずっと居続けます。なので相手のサメが置ける場所に気を配っていかなければならず、序盤はついボードの中央に魚を置いたものの以降は気をつけて進めていき、なんと勝利しました。記念に写真を撮りました(本人の許可を得て掲載してます)。
もう一度遊び、2戦目は接戦の末タイブレークになり負けました。なお、作者によればタイブレークにまでなったのは初めてだとのことです。
結果:1勝1敗
このあとは、ホール2の中古ブースを再び巡ったあと、2日前に買った Rebirth を抱えて4時過ぎにクニツィアのサイン会があるホール3のマイティボード Mighty Boards のブースに向かいます。0日目にブースの係員と結構話したのですが、なんとマルタのゲーム会社ということで、気合が入っています。クニツィアのサイン会は、今回のシュピールではここだけのようです。購入した時には気づかなかった、プロモーションアイテムのコースターも買って満足。
次に、エリックと待ち合わせているクレメンツゲルハルトのブースに行きました。ディーターシュテインは近年、沈黙を保っていますが、来年には新たなゲームをゲルハルトから出版する予定だとブースの人が言っていました。これは今から楽しみなニュースです。
フラワーダンス Blütentanz
クレメンズゲルハルトの今回の新作で一番面白かったゲーム。自分のコマを相手の列に到達させるというゲームで、手番には2マス分任意のコマを動かし、そのあと縦1列か横1列のすべての円盤を90度時計回りに回転させます。なるべく回転させることで自分のコマを移動させたいのですが、なかなかそううまくはいきません。
まずはブースの人に教えてもらって一緒に遊び、第2-3戦目は到着したエリックと遊びました。コツがわかり今回は3戦3勝です。このゲームは購入しました。
シーソーリーグ! Wippe-Lig!
シーソーのボードで3-4連を作るゲームです。手番には自分のディスクをシーソーの上がっている側に置くか、置かれているディスクを(自分のでも相手のでも良い)移動させてシーソーの上がっている側に置くかのどちらかです。そのあとシーソーを傾けて、そのときに3-4連が揃えば勝利します。2回プレイ。
ドラゴンの階段 Drachentreppe
階段状のコンポーネントが目を引きますが、ゲーム自体はすごろくの亜流です。システム上、なかなかゲームが終わらずに途中でどうしようと思ってしまいました。もしかしたらルールが少し違うのかもしれません。これは1回だけ。
しのだけさんは半日別行動でケルンで観光とボードゲームショップ巡りをしていたようです。マラブンタのドイツ語版を買ってくてくれました。これは嬉しい。
夜は去年も訪れた La Famiglia というイタリアンレストランで食事です。トマトスープもパスタもピザもとても美味しい。終了後は、この4人でゲームを遊びました。
狂騒の20代 Roaring 20s
恐竜カードを食べ物で競るというゲーム。その恐竜によって使える食べ物が決まっています。最終的に、恐竜の値の連番や同数値を揃えると得点が跳ね上がり、自分は連番を長く揃えて勝利。
結果:自分 39、アサイ 24、しのだけ 24、ねいじま 22
購入・入手ゲーム
バタフライガーデン Butterfly Garden(インディゴ韓国版)
ゴッホミー Goghme
ファンタスティックス Fantasticks + プロモアイテムのカップ
シャーク Xok
ゼロトゥヒーロー Zero to Hero
ドーナツ Donuts
韓(ハン)Huang + 拡張ミニチュア + プレイマット
リバース Rebirth のプロモコースター
フラワーダンス Blütentanz
マラブンタ Marabunta (ドイツ語版)
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10月6日 日曜日 (シュピール4日目)
エリックと11時11分にヘルベチクのブースで待ち合わせです。今回のシュピールでは彼はミーティングで忙しいらしく、あまり一緒に遊べなかったのは残念ですが、最後に「シャーク」を遊べて良かったです。
シャーク Xok
エリックを待つ間に、まず1ゲーム。その後、エリックと1ゲーム遊びました。それにしても良いゲームです。写真は自分が勝利してエリックが少し落ち込んでいるところ。来年はちゃんと計画してもっとエリックと遊びたいものです。このあと次のアポイントメントがあるらしく、風のように去っていきました。
結果:自分 勝利、エリック 敗北
ここからは、しのだけさんと一緒に幾つかブースを回ります。
フィフティ フィフティ Fifty Fifty
ホビージャパンのブースの向かい側のKENDiというブースでいくつかカードゲームがあったので遊ぶことにしました。「クアンド」を出版している会社で、この「フィフティフィフティ」は手札を場に昇順に出していくけどそれができないと場札を取らなければならない、というようなゲームです。ルールがよくわからずにブースの係員にルールを何度か聞いたのですが、いまひとつ細かいところがわかりません。
とりあえずプレイ写真を撮ろうとカメラを出し、写真を1枚撮ったら突然ものすごい勢いで係員が怒り始めました。「写真は禁止だ、お前らは出て行け。このブースに2度と来るな」とすごい剣幕です。ゲームはそこで中断。写真を撮る人などこの時代には大勢いるし、ましてカメラを出して準備していたのでその段階で注意してくれれば良いのに、なんでこんな言われ方をしなければならないのでしょうか。ルールの質問を何度かしたのが良くなかったのかもしれませんし、彼の虫の居所が悪かったのかもしれませんが、それにしても酷い対応です。こんな体験はシュピールでは(日本のゲームマーケットを含めても)初めてです。彼はブースのボスだというので社長か何かなのだと思うのですが、もう2度とこの会社のゲームは遊びたくありません。
コネチカット Connecticut
気を取り直して、Art of Gamesのブースに行きます。以前Madというアブストラクトを遊んで購入したところです。今回は魚をテーマにした「コネチカット」を遊びました。手番にはタイルを1枚配置して隣接するタイルを魚の数を合致させるように配置してき、その魚の数だけ得点します。
次にスピードゲームで、各プレイヤー9枚を持ち、なるべく早く矛盾がないように配置していきます。運が良かったのか、どちらのゲームも勝利しました。ところでタイトルのコネチカットは同名のアメリカの州とは無関係のようです。
結果
1戦目(通常ゲーム):自分 勝利、しのだけ 敗北
2戦目(スピードゲーム):自分 勝利、しのだけ 敗北
ダマ Dama
いかにも古めかしい感じのゲームですが今年の新作らしいです。チェッカーのバリアントで、インターナショナルチェッカーのボードを45度傾けてわかりやすくしたという感じです。トポロジー的にボードの形も変わったので、チェッカープレイヤーには興味を引くところかもしれません。あっというまに負けてしまいました。
結果:しのだけ 勝利、自分 敗北
このあとMr. MeepleというブースでTシャツや靴下を買い、最後にヒルコがいるToppのブースを尋ねました。「リカーーーリング」のリメイクの「スウォップ!」の試遊シーンを何度か見ていましたが、自分も1回だけプレイしました。
スウォップ! Swopp!
ようやく出版にこぎつけた「リカーーーリング」の新版です。ドイツのマーケットに合わせるようにタイトルやカードデザインは変わっていますが、ルールは同じです。しかし今回は6人用のルールや6人でのペア戦・チーム戦のルールも付属していて、より楽しめるようになっています。何度も遊んだこのゲームがようやくドイツから出版されるのは感慨深いものです。
最後に、ヒルコ自身がデザインしたという「ミッションインプラクティカル」をお土産にもらいました。どんなゲームなんだろう?
最終日の夜は、去年ねいじまさんと彼葉さんと3人で行った Der Löwe Becker Gastro にみんなで行きました。5人だったので3人分をオーダーしてちょうど良かったです。これで今年のシュピールも終わりで、過ぎてしまえばあっという間です。
購入・入手ゲーム
ミッションインプラクティカル Mission Impractical
オービットー Orbito
コネチカット Connecticut
ピックアペン庭園 Pick a Pen: Gärten
ピックアペン石碑 Pick a Pen: Schatzkammem
ピックアペン岩礁 Pick a Pen: Riffe
12チップトリック 12-Chip Trick
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10月7日 月曜日 (エッセン)
朝、ホビージャパンのみんなと郵便局から荷物を配送するのを手伝います。なんと荷物をラップで巻くのはドイツでは禁止になったということで、色々大変でした。色々とお世話になったホビージャパン一行とエッセンHbfで別れて、自分たちも宿に戻って荷造りをします。ラップは個々のボードゲームを包むのに使い、しのだけさんも自分も大きな箱1つだけで間に合いました。この箱を譲ってくれたねいじまさんには再三感謝です。ウーバーを使ってタクシーで再びHbfそばの郵便局へ。(写真はウーバーを待つの図)
夕方になってしまいましたが、しのだけさんとツォルフェアアイン炭鉱 Zollverein に行ってみることにしました。レッドドットデザイン博物館は閉まっており、ルール博物館もあと5分で閉まるということで、それ以降も見られる部分を少し見て、炭坑をぐるっと1周散歩し独特の雰囲気を味わいました。戻ってくると、写真のように大きなエスカレーターが畳まれていたのには驚きました。
ザールラント州のフェルクリンゲン鉄工所も良いですが、ツォルフェアアインもやっぱり良いです。いつか英語のツアーに参加したいけど、週末にしかやっていないのが難しいところですね。
夜に近所のコインランドリー City Waschsalon Essen に行って洗濯。待ちながらしのだけさんが手に入れた缶入りの猫のゲーム「キャットアコーム」というアブストラクトを遊びました。
キャット ア コーム Cat-A-Comb
3色のヘックスタイルを並べたボードで、自分の色の猫がある1色のヘックスタイルすべてをコントロールしているか、高さ3のスタックを3つコントロールすれば勝利です。ニュートラルの茶色の猫キューブを置いて開始。手番には自分のキューブを2段目としておくか、スタックを分配して配置するかのどちらかです。かなり難しいと思いますが、少し慣れるとお互い膠着しがちなのかなあと思いました。2回遊びました。
いよいよ翌朝に出発です。この独房のような乾燥した部屋ともお別れです。乾燥し過ぎて夜中に何度か起きて水を飲んでいました。そして声も出なくなったことがありました。
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10月8日 火曜日(エッセン→ミュンヘン)
旅程:
ICE27:エッセンHbf 9:00 → ニュルンベルクHbf 14:28
ICE1005:ニュルンベルクHbf 14:59 → ミュンヘンHbf 16:01
昨日買っておいたチケットで7時間のICEの旅です。少し時間がかかりますが、ライン川の左岸を通るルートにしました。こちらのルートの方が段違いに景色が良いです。
シャーク Xok
早速シュピールで購入したアブストラクトゲーム「シャーク」を遊びます。少しの経験の差もあり、最初3連勝しましたが4戦目は敗北。
結果:自分 3、しのだけ 1
せっかくなので、日本ではあまり体験できない食堂車に行って昼食。自分はチリコンカン Chili con Carne と赤ワインを頂きました。しかしワインを飲みきれずに、しのだけさんに半分譲りました。ニュルンベルクHbfで乗り換えてベルリンから来たICE1005でミュンヘンへ。ここからはあと1時間くらいです。
ミュンヘンではロッカーに荷物を預けて去年も会った旧友のKと合流。ホフブロイハウス Hofbräuhaus というビアホールで3人でスープやソーセージやビールを楽しみました。Kはもう来年には引っ越してしまう予定でミュンヘンにはいないらしいので、今回がミュンヘンで会う最後です。そのあと、予定より遅れて、いつものナタリア&ディルクの家に到着します。ここで3日間お世話になります。
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10月9日 水曜日 (ミュンヘン)
平日でナタリアもディルクも仕事なので、しのだけさんとミュンヘン観光に行くことにしました。マリエンプラッツ近くの市場で生姜ジュースを堪能したあと、自分も未訪問だったレジデンツ Residenz という王家の宮廷を見学します。部屋が130もあるということで劇場などを見る時間はありませんでした。
そのあと去年訪ねて非常に気に入ったアメリカンスタイルのベーグルショッ Deli Star Bagel & Coffee まで歩いて昼食。そこからイングリッシュガーデンを散策して、川でサーフィンをする人たちを見学し、トラム16で中央駅に戻って翌日の切符を手配して帰宅。夕食はイタリア料理をデリバリーしてみんなで食べました。ドイツe-bayで頼んでいたゲーム2点を引き取り、一緒にパッキングしました。
購入・入手ゲーム
学習ゲーム LernSpiel
シージオブルーンダーのプロモカード Siege of Runedar Promo
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10月10日 木曜日 (ミュンヘン→ツェルマット)
旅行終盤のクライマックスです。ミュンヘンからスイスのツェルマットまで移動します。まず、列車を乗り継いでスイス南東部グラウビュンデン州都クール Chur まで移動し、そこからグレーシャーエクスプレス(氷河急行) Glacier Express に乗車するのです。以下のPE907というのがグレーシャーエクスプレスです。
旅程:
ICE196:ミュンヘンHbf 8:54 → ザンクト・マルグレーテン St. Margrethen 11:09
IR13::ザンクト・マルグレーテン St. Margrethen 11:47 → クール Chur 12:48
PE907:クール Chur 14:26 → ツェルマット Zermatt 20:10(+10)
朝、ミュンヘンHbf 始発のチューリッヒ行きでオーストリアのブレゲンツ Bregenz をかすめ、スイスのザンクト・マルグレーテン St. Margrethen へ。ここでスイス限定の炭酸飲料ビエラを発見! なんと黄色がありましたが、ベーシックな赤を買いました。スイスに来たらこれが飲みたかったのです。乗り換えてクールにはほぼ定刻に到着。大幅な遅延を心配していましたが、クールで90分くらい時間があります。
クールの街でしのだけさんはゲームショップを探そうと、デパートや小売店をいくつか巡って時間を潰します。駅前にスイスを赤く形どった飾りがありましたが、反対側から見るとグラウビュンデン州 Graubünden の形が青く見えるようになっています。
14時を過ぎ、いよいよグレーシャーエクスプレスに乗車します。1日に3往復あり、この最終便のPE907だけはクール始発です。完全予約制で夕食付きという豪華列車。なかなか一人旅だと乗る機会がないのですごく楽しみでした。プラットフォームにも案内が出ていて旅情が高まります。
車窓は雄大な山や川や湖で退屈しません。天井にも窓がたくさんあるので山の大きさがよくわかります。ときどき長時間停車する時には案内があり、車外に出てくつろげます。
ディゼンティス・ムシュテール Disentis/Mustér を境に運行会社がレーティッシュ鉄道からマッターホルンゴッタルド鉄道に変わるために、ここで長時間停車して機関車を付け替えます。新しく乗り込んできた乗務員はここで連結される機関車は前のよりも格好が良いと誇らしげです。走り出すと、この乗務員は親切にも乗降口の窓を少し開けて、写真を撮りやすくしてくれました。ちょっと道化師さんに背格好が似ていて親しみが湧く乗務員です。
17:00ごろから夕食です。奮発して4コースメニューにしたので、コース料理がひとつずつ座席のテーブルに運ばれてきます。肉の付け合わせのシュプフヌーデル Schupfnudel がポテトでできたパスタのような不思議な食べ物で、さらに食後のチーズもいろいろな種類が少しずつ楽しめてとても満足。
シャーク Xok
夜も更けて景色も見えなくなってきたので、「シャーク」を2回だけ遊びました。さすがに飲み込みが早いしのだけさんだけあって、今回は1勝1敗です。
1戦目:しのだけ
2戦目:けがわ
ロストシティ Lost Cities (999ゲームズ版)
グレーシャーエクスプレスのテーブルは、ボードが付属していないロストシティを遊ぶのにうってつけなテーブルです。テーブルの中央に左右に多くのカードサイズの窪みがあるので、これを捨て札用のボードとして使えるのです。そんなわけで、マーストリヒトで買ったボードなしのロストシティ小箱を遊びました。2ディールで終了としましたが、しのだけさんの勝利。
結果(2ディール):しのだけ 68(38+30)、自分 37(15+22)
定刻の20:10よりも少し遅れてグレーシャーエクスプレスはツェルマットに到着。我々のホテル アパートメント・ツェルマット・パラディース Apartment Zermatt Paradies まで歩きます。行き方などは予約したしのだけさんに任せていたのですが、最後はホテル専用のトンネルになっているのは驚きました。宿のオーナーがすごく親切で、明日の雪の状況など色々と調べてくれました。今のところは雪の状態は良いようなのでおそらく滑れるのでは、ということです。いよいよ明日はスキーです。
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10月11日 金曜日 (ツェルマット)
スキー用具のレンタルを予約していた Matterhorn Sport でスキー、スキー靴、スティック、ズボン、ヘルメットを借ります。このシーズンでスキーをするにはグレーシャーパラダイスという標高3800メートルの場所までロープウェイやリフトを乗り継いで上がらなければならないので、まずは9時過ぎにロープウェイの入り口へ向かいます。ところがスキーを担いで待機している人は多いもののロープウェイには誰も乗りません。どうも天候状況なのかまだ上にはいけず、10時にアナウンスがあるとのこと。なのでリフト券も売ってくれません。画面常時で滑れるゲレンデは0メートルという非情な表示がでています。
10時のアナウンスを待っていると、まだスキー場は閉まっておりリフトも動いていないとのことで、次の11時のアナウンスを待ってくださいとのこと。11時も同様のアナウンスだったのですが、その次のアナウンスは11時半と30分後なので、もしかしたら状況が回復してロープウェイが動くのか、と希望を持っていたらさらに12時のアナウンスまで延期されて、そこで今日はもうロープウェイもスキー場は営業しませんという残念なアナウンス。ここから見えるマッターホルンは綺麗なのに!
落胆して宿に戻ると、宿のオーナーが「今日は寒くてロープウェイのケーブルが凍ってしまったのだ」と説明してくれました。明日の可能性に賭けて予定を変更し、明日は午後2−3時くらいまでだけでもスキーに挑戦することにしました。スキーレンタルは今日の分の支払いを明日にしてくれるそうです。また、今日の午後3時過ぎだとゴルナーグラート鉄道は割引になるから行ってきたら、と提案してくれたのでその通りにしました。
ゴルナーグラート鉄道は気軽に標高3000メートルの山の上に行って氷河を見られるというすごい鉄道で、1時間おきに走っています。ゴルナーグラート駅はヨーロッパで2番目にの高い標高3089メートルの駅。こんな気軽にこういう景色が見られてしまって良いのだろうかと思うくらいすごいです。1時間ほど散策して18:18発の終電1本前で下山。
宿のオーナーが教えてくれた Swiss Chalet というレストランでチーズフォンデュで夕食。なんとしのだけさんはすべてチーズフォンデュのチーズを平らげてしまい、ウェイトレスに驚かれていました。
明日は滑れると良いなあ。
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10月12日 土曜日 (ツェルマット→ミラノ)
昨日同様にスキーを担いで9時にロープウェイの乗り場に行きますが、昨日のように10時のアナウンスまで待てとのこと。昨日の反省を活かして、時間潰しにゲームを遊びながらアナウンスを待ちました。
ロストシティ Lost Cities (999ゲームズ版)
今回も3ディール戦のつもりが時間の関係で2ディールのみです。でも勝利できてちょっと嬉しい(しかしアナウンスを聞くために写真を撮り忘れました)。
結果(2ディール):自分 37+44、しのだけ 14+33
ここで10時のアナウンスです。なんと今日もまだロープウェイのケーブルが凍っていて上に上がれないそうで、今日はもう閉鎖だそうです。早く決断してくれたのは良いのですが、やはりスキーができなかったのは残念。幸いスキーレンタルをすべて無料にしてくれたのは良かったです。
計画段階では、ロープウェイを乗り継いで国境を越え、イタリア側のブレイユ=チェルヴィニア Breuil-Cerviniaに抜けようなどと言っていたのですが、当然それは叶わずにツェルマットの駅から列車でミラノに向かいます。発車時間ギリギリで切符を買うのに手間取っていると、道化師さんに似た、おとといのグレーシャーエクスプレスの乗務員が声をかけてくれました。「ツェルマットは楽しんだか? 切符なら列車の中でオンラインで買うと良いよ、手伝ってあげるからとにかく乗って」というので発車間際の列車に乗り込みます。
車中では彼の指示でイタリアに入って最初の駅のドモドッソラ Domodosolaまで購入。そしてそこからミラノ中央駅 Milano Centrale までを別に購入しました。こうすることでハーフカードを活かすことができて安くなるみたいです。その後雑談をして分かったことは、彼はスイス人ではなくポルトガル出身だとのこと。そしてこの鉄道会社で働くことに誇りを感じているみたいでした。彼に言われた通りブリークで降りてIRに乗り換えます。ここは変わった駅で路面列車の停留所のようなところに止まり、乗り換え先は本当の駅に入るという構造です。
旅程:
RE42:ツェルマット Zermatt 13:13 → ブリーク Brig 14:37
EC:ブリーク Brig 14:44 → ドモドッソラ Domodosola 15:12
R:ドモドッソラ Domodosola 16:01→ ミラノ・ポルタ・ガリバルディ Milano Porta Garibaldi 18:14
R:ミラノ・ポルタ・ガリバルディ Milano Porta Garibaldi 18:56→ ミラノ中央 Milano Centrale 19:07
ここで5分後の15:17のECに乗れば16:43にはミラノ中央駅に着くのですが、安いチケットを買ったので、16:01のRまで待たなければなりません。駅のエレベーターでは9人乗りを表すために10人目にバツ印が付いているのがわかりやすいです。雑然とした駅の売店でアプリコットジュースを買ったり、ロトだらけの売店を見たりしてスイスとはずいぶん違う雰囲気のイタリアに入ったことが実感できます。
ミラノまでは途中ずっとマッジョーレ湖岸 Lago Maggiore を走って良い景色です。ECにしなかったのでミラノ中央ではなくポルタ・ガリバルディという知らない駅に着いてしまいました。トラムや地下鉄でホテルに行けないか模索したものの、ここから素直に1駅乗った方が早いみたいです。しかし距離は近くでもU字型に遠回りをするみたいで10分ほどかかりました。
壮大な建築のミラノ中央駅から北に歩いてすぐに、予約した Albert Hotel は見つかりました。シャワー/トイレにもスピーカーがありラジオが聞けるというなんとも古風なホテルで気に入りました。
夕食は Osteria Nicola という2019年に泊まったホテルのそばでまだ行ったことがないレストランにしました。サフランリゾットやラムやハムの盛り合わせなど色々食べて大満足。イタリアの食事は美味しい!
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10月13−14日 日曜&月曜日 (ミラノ→東京羽田)
最終日は夕方までホテルに荷物を預けて、ミラノのゲームショップ巡りです。しのだけさんが場所を色々調べて、なるべく効率よく巡るルートを考えてくれました。
M2:Mirano Centrale→Lanza
ここでは、Città Del Soleという玩具中心の店によりました。
トラム12:Lanza→Via Arconati
南に数ブロック歩き、 Comics Game 8 に寄りました。プレイスペースという感じです。さらに南に数ブロック歩いてVia Tito Livioへ。
トラム16:Via Tito Livio→Duomo
ここでやっと少しだけ観光。ミラノのドゥオモを外からぐるっと見て、隣接するショッピングモール Galleria Vittorio Emanuele II の最上階でコーヒー休憩。
M1:Duomo→Lima(Giochi Preziosi Buenos Aires と Feltrinelli Librerie を訪問)
2番目の店には結構色々なゲームがありました。しのだけさんが探していたイタリアンデッキのトランプはなく、駅の売店とかタバコ屋や雑貨屋みたいなところの方があるよ、と言っていたらLimaの駅の売店にありました!
M1とM2を乗り継いで一度ホテルに戻って荷物を受け取り、いよいよ出発です。
目的のリテーナ空港まではM4という地下鉄が直結しているのですが、駅に貼ってある路線図では地下鉄はまだSan Babilaまでしか開通していないものと、M2との乗り換え駅のサンタンブロージョ Sant' Ambrogio (S.Ambrogio) を通って先まで開通しているものとが混在しています。どちらが正しいのかがわからないのです。後者が新しい地図に違いないから正しいという推測で、M2でサンタンブロージョまで行くことにしました。車内の路線図を見ても乗り換え案内がなかったのですが、まだ貼り替えてないのだろう、と思うことにします。
しかし、車内のテレビスクリーンでの次駅の案内でも、まったく案内されません。ここで流石に少し不安になりました。サンタンブロージョで下車すると、なんとちゃんと乗換案内があるではありませんか! 良かった! というか、ちゃんと車内の地図とか色々更新して欲しいものです。後で調べると、昨日の12日に開通したばかりみたいです。ただ、このサンタンブロージョ駅では乗り換えの動線がまだ完成しておらず、一度地上に出て人の流れについて行って別の入り口から地下に階段で降りました。こうしてなんとかリテーナ空港に到着。帰りは以下の経路です。
旅程:
AZ2109:ミラノリナーテ LIN 19:00 - ローマフィウミチーノ FCO 20:10
MU788:ローマ FCO 22:00 - 上海浦東 PVG 15:05
MU575:上海浦東 PVG 17:15 - 東京羽田 HND 21:20
(AZ = ITAエアウェイズ、MU = 中国東方航空 China Eastern Airlines)
帰路は往路と異なり、ロシア上空は飛ばずに南周りでした。ローマからだとかなり南だからかもしれません。機内食は往路より美味しくて良かったです。
上海浦東空港では、乗り換える便によって左右2方向に分かれています。チケットにゲート番号もないし、案内板もないので係員に聞くしかないのですが、右に降りていく空港内のモノレール乗り場みたいなのに誘導されてしまいます。どうもおかしいという直感が働いて、一度戻り別の係員に聞くと左の方というではありませんか! さっき右と言った係員をもう一度捕まえて問いただすと怒った口調になり答えてくれません。まあとにかくここで何人かに聞いておいて良かった。もうすこしで別のターミナルだかどこかに連れて行かれるところだった。あとでこの分岐点を上の階の窓越しに見られたのですが、右から来て、黄色に行くのが正しく(左にいって画像左端でUターンする)、緑が間違いです。
定刻に羽田に到着。スムースに出られたので、21:45発の最終直通列車に間に合いました! 一緒に付き合ってくれたしのだけさんともお別れです。色々とサポートしてくれてありがとうございました。最後にいくつかトラブルがありましたが、無事に帰ってこられて良かったです。来年はどんなシュピールになるのかなあ。(完)
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シュピール総括:
去年よりさらに大衆化が進んで最初の3日くらいはオンラインチケットが完売になったらしい
紙媒体は Spielbox Special Edition しかなく、プレスチケットは去年同様に印刷して使った。
中古ゲームブースは微減した気がするが、去年とほぼ同じかもしれない。
去年よりもよりゲームの分野によってホールが分かれており、ついにホール1に用はなくなった。1度しか訪れていない。
ヨーロッパ観光について:
中国系の航空会社は早くて安くてまずい。
エッセンの宿は要検討でもっと早めに予約しなければ。
ひとでのんびり気ままに巡るのも良いが、友人と一緒でないとできないこともあると実感。
両方体験したいので今回のような旅は理想かもしれない。
たまには豪華な列車の旅も良いね。
スキーはいつか再トライしたい。
携帯電話の3G回線はまだほとんどの国で使えた。来年は使えるのだろうか?
フェーダーヴァイサーは赤もある。今回はこればっかり飲んでた。
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購入・入手ゲーム
エッセン以外で手に入れたゲーム(マインツ、マーストリヒト、ケルン、ミュンヘン)
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購入・入手ゲーム一覧
(マインツ)
スフィンクス Sphinx
(マーストリヒト)
ロストシティ Lost Cities (999ゲームズ小箱版)
ヘックメックミニ Heckmeck Mini (999ゲームズ版)
プラトー Plateau
(シュピール0日目)
スウォップ! Swopp
(シュピール1日目)
リバース Rebirth
イングソック1984 Ingsoc 1894
カピバラ Capybara
ロトド Rotodo
(シュピール2日目)
インジーニアス3D Einfach Genial 3D
カタンロジックパズル Catan Logic Puzzle
ゾウのトランペット Trötofant
お宝猛ダッシュ Hetzen nach Schätzen
ロストシティ・ロール&ライト Lost Cities: Roll & Write
ショッテントッテン Schotten Totten(ペガサス)
ドッペルコプフ Doppeklopf (メルケル版)
(シュピール3日目)
バタフライガーデン Butterfly Garden(インディゴ韓国版)
ゴッホミー Goghme
ファンタスティックス Fantasticks + プロモアイテムのカップ
シャーク Xok
ゼロトゥヒーロー Zero to Hero
ドーナツ Donuts
韓(ハン)Huang + 拡張ミニチュア + プレイマット
リバース Rebirth のプロモコースター
フラワーダンス Blütentanz
(ケルン しのだけさん経由)
マラブンタ Marabunta (ドイツ語版)
(シュピール4日目)
ミッションインプラクティカル Mission Impractical
オービットー Orbito
コネチカット Connecticut
ピックアペン庭園 Pick a Pen: Gärten
ピックアペン石碑 Pick a Pen: Schatzkammem
ピックアペン岩礁 Pick a Pen: Riffe
12チップトリック 12-Chip Trick
(ミュンヘン ebayの引き取り)
学習ゲーム LernSpiel
シージオブルーンダーのプロモカード Siege of Runedar Promo
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