第34回クニツィア会です。参加者7名。出版順に特定の出版社のゲームをいくつか遊ぶと言う企画の2回目で、今回はハンスイムグリュックの1990年から1995年までのゲーム5種類です。
ゴールドラッシュ(1990年)
モダンアート(1992年)
クオヴァディス(1992年)
市場のお店(1994年)
キリマンジャロの麓(1995年)
「ゴールドラッシュ」は前回遊んだヘクサゲームズの「ディギング」と同年である1990年のゲームでテーマも同じアメリカ西部の金鉱堀りです。サニーバードからのリメイク以前にも「ゴールドディガー」や「ワピ」などの版があります。「モダンアート」は競りゲームの名作で、2種類の箱絵のうち飛行機の絵柄がより古いとされています。「クオヴァディス」はローマを舞台した交渉ゲームで、最近「ズーヴァディス」としてリメイクされています。「市場のお店」は縦横のグリッドでより高得点を狙うゲームで、のちに「キングダム」や「ベーオウルフザムービー」としてリメイクされています。「キリマンジャロの麓」はハンスイムグリュックジュニアというブランド名でロゴは小さく赤い小豚が描かれています。今回の5種類のゲームの中でこれだけはリメイクされていません。
今回はこのうち、「モダンアート」と「キリマンジャロの麓」を遊びました。なお、個人的な初プレイは「観光客の襲撃」と「レーシングヘッジホッグ」で、それぞれ「タビュララサ」と「はちみつくまさん」のリメイクですが少しルールが違います。
ザメック Zamek + ファルコン拡張 dodatek Sokół
(説明 5分 プレイ時間 50分)
たかたさんと2人でカルカソンヌディブルクのポーランド版「ザメック」とその拡張「ファルコン」を入れて遊びました。
今回は点数が倍になる王様ミープルをかなり意識してプレイしました。井戸がついた道路に王様を置けば1タイル4点と言う大量得点が望めます。中盤以降は優勢でしたが、たかたさんは序盤に8タイルからなる屋根を完成させ、さらに鷹チップも2枚差で上回って最後の空きマスのボーナスを2倍取られることになりました。今回は8マス8点の2倍で16点です。しかし、それまでの点差を埋めるのは難しく自分が勝ち切りました。
前回遊んだ時には拡張を入れても空きマスの数は変わらないと思っていたのですが、どうやら数え間違いだったみたいです。タイルが18枚増えボードのマス数は21増えたのでゲーム終了時の空きマスはこれまでの16から19になります。
結果:自分 166、たかた 134
ピックアペン 庭園 Pick a Pen: Tuinen (999ゲームズ版)
(プレイ時間 35分)
バトル鉛筆シリーズ「ピックアペン」の1作目です。今回はレベル1を遊びました。レベル一はきっちりしていて、単色エリアを各色3エリアずつ取るか、あるいは単色エリアは各色を2エリアずつと5色エリアを5エリア獲得するか、というのが2つ主な高得点獲得の方針だと思います。前者は割とやりやすく90点。後者は大変ですが成功すれば110点です。100点を超えるためにはおそらく後者の方法しかないと思うのですが、まだ成功したことがありません。単色エリアとの両立が難しく、5色エリアが5エリア完成する前に終わってしまうのです。
そんな反省から今回はまず5色エリアを5エリア完成させることを目標にしました。そして初の5色5エリアを達成し60点。なんと、初プレイのたかたさんも達成したみたいです。しかし、やはり単色エリアを2エリアずつは難しく、91点止まりでした。たかたさんは98点と初プレイとは思えない高得点で勝利。
結果(レベル1):たかた 98、自分 91、よしだ 48
キリマンジャロの麓 Am Fuss des Kilimandscharo
(説明 10分 プレイ時間 20分)
ハンスイムグリュックから1995年に出版された子供用ゲームで、ハンスイムグリュック・ジュニアのロゴがついています。赤い豚が描かれていて可愛いです。この時代にもしかしたらハンスイムグリュックが子供ゲームのシリーズ化を画策していたのかもしれませんが、このゲーム以外でジュニアのロゴを見たことがありません。他のゲームでこのロゴがあるゲームがあれば知りたいものです。
ボードにはキリマンジャロまでの100マスの行程が描かれており、途中にはいくつかキャンプがあります。カードを使ったレースゲームで、自分の前に表に3枚、そして手札に3枚のカードを持ちます。手番には自分の前にある3枚のどれかを手札1枚で上書きするか、あるいは自分より先に進んでいるプレイヤーのカードの上に置いて邪魔をするかのどちらかができます。そのあと自分の前の3枚のカードで最も多く枚数を出している色の合計値だけボード上で自分のコマを進めます。
進んだ先にトークンがあればそれを表にして指示に従います。トークンはバナナ(8枚)、ライオン(4枚)、交換(4枚)の3種類あり、バナナはいま進んだ歩数に等しいだけさらに進む、ライオンはひとつ前のキャンプまで戻る、そして交換は誰か1人他のプレイヤーと1を交換する、となっており、交換は除外されますが、バナナとライオンは表向きのまま置いておき以降も効力を発揮します。そしてこれらのトークンはゲーム開始時にみんながそれぞれ裏向きで仕込んでおくので、数枚はすでに知っているということなのです。
思ったよりもかなり接戦になり一進一退の争いが続きます。最後はぴーかんさんの勝利! 覚えていたよりも面白い。これはルールをもう一度確認して、また近々遊ぼうかと思います。
結果:ぴーかん 101、自分 86、おいかわ 77、よしだ 74
カンガルー Kang-a-Roo
(プレイ時間 各5分)
ぴーかんさんのリクエストで持ち込んだゲームです。「クマさんグミ、キャッチミー!」のリメイクで色の数が多くなっています。最後の1枚でクマを奪いたいというゲームで、山札がなくなるまでは手札調整という感じですが、そこからが結構白熱します。この感覚は「フォーミュラーモーターレーシング」と似ているのではないかと感じます。まず1戦、そしてこの日の最後にもう1戦遊びましたが、両方ともぴーかんさんの勝利(2戦目は自分も同点1位)。
結果
1戦目:ぴーかん 4、よしだ 3、自分 3、おいかわ 1
2戦目:ぴーかん 4、自分 4、たかた 3
キングス ロード King's Road
(説明 10分 プレイ時間 25分)
「古代ローマの新しいゲーム」あるいは「ローマ」に収録されている「帝国」に要素を加えたものです。今回初めて知ったのですが、通常は紋章は下向きにして紋章が見えないように置き、単独最多で獲得した貴族は紋章が見えるように置くのですね。
最初の1のエリアに貴族を置くことを重視しすぎて、非効率なコマの配置をしてしまいました。またゲームが思ったよりも早く終わってしまったのも敗因です。もう少しバッティングしないように配置していかなければ。
結果:おいかわ 41、さぼ 29、自分 24
モダンアート Modern Art (ハンスイムグリュック初版)
(説明 20分 プレイ時間 55分)
一応ハンスイムグリュックの「モダンアート」を2種類持ってきたのですが、これらを使ってなんと2卓同時に「モダンアート」が立つことになりました。2つ持ってきてよかった!
3人と4人でランダムに卓分けし、自分はたかたさん、たっくんとの3人卓です。おそらく3人の方がプレイが難しく、ひとつの失敗が後まで響きます。1ラウンド目ではすでに出ている3つの画家はどれも出したくないし、かと言って今から4人目も出したくない、というようにもうプレイするカードがなくなる状況になってしまいました。仕方なく4人目のダブルの青(カールジター)を出すという奇策にでますが、2枚でも4位なので、そこまで高くは売れません。しかし、なんとここから青が伸びてなんと1位になってしまいました。いやーモダンアート恐るべし。ここで紙屑を買わなかったのは自分だけだったこともあり、少し有利だと思っていたのですが、これ以降もじりじりとする展開でこんなに悩んだモダンアートは久し振りです。最後はたっくんがクリプトを集めて勝利。
4人卓はもう既に終わっており、こちらはさぼさんが勝利したようです。いつかモダンアート大会をやりたいものです。
結果:たっくん 687、自分 582、たかた 495
トラベル ライフ Alles Trolli!
(プレイ時間 10分)
「トラベルライフ」は「カントリーライフ」と同一ゲームのテーマ違いです。息抜きのゲームとは言え、みんな真剣勝負です。たかたさんと自分が同点1位。緑だけを虎視眈々と狙っていたぴーかんさんが可笑しかったです。7種だと連続が起こるので、また全部合わせて遊んでみるのも良いですね。(写真撮り忘れ)
結果:たかた 9、自分 9、さぼ 8、たっくん 6、おいかわ 5、ぴーかん 5
ラマ L.L.A.M.A. (英語版)
(プレイ時間 15分)
ギークアップのビットセットを初めて使って「ラマ」を遊びました。点数チップを置き換えるもので、1、10、20点が入っていますが、今回は「ラマパーティー」ではないので20点は使いません。通常のチップだと結構取りづらいのですが、このチップは扱いやすくて良いですね。大きさも手頃です。夢中になっていてプレイ風景の写真を撮り忘れたので、あとから撮りました。
結果:自分 5、ぴーかん 19、おいかわ 23、たっくん 27、たかた 53
イントゥー ザ ブルー Into the Blue
(プレイ時間 30分)
時間調整も兼ねて、ダイスゲームの「イントゥーザブルー」です。運の要素が強すぎる、という意見もありますが、その運を楽しむゲームなのだと思います。それにしてもダイス運が悪く、3回全て振っても1が出ないと愕然とします。確率的には6個振って1が出ないのは34%、それが3回続くのは4%なはずですが、この4%を幾度も体験してしまいました。ぴーかんさんは宝箱を3個も獲得し、さらに深海の5や4でも覇権を握って圧倒的な勝利。
結果:ぴーかん 36、たかた 14、自分 12、おいかわ 11、たっくん 3
ラインレンダー Rheinländer (パーカーブラザーズ版)
(説明 15分 プレイ時間 各35-40分)
ぴーかんさん持ち込みの「ラインレンダー」です。「チグリスユーフラテス」ほど重くなく、それでいて手軽に陣取りの妙が楽しめるという素晴らしいゲームです。
1戦目はたっくんの大司教が珍しく大活躍し、さまざまなタイルを塗り替えていきました。しかし終わってみれば僅差でたかたさんの勝利。
2戦目は気持ちを入れ替えて、今度こそ勝つぞという意気込みだったのですが、かなり殺伐とした展開になりました。みんな相手の公爵を置かせないようにお互いに邪魔をしたり砦を置き合ったりが続きます。特に自分は孤立してしまった1枚のタイルがそこここに散らばるという最悪の展開で、やっと立て直し始めた時には全てが終わっていました。最下位です。次回は勝ちたいものです。
結果
1戦目:たかた* 46、たっくん 43、自分 43、ぴーかん 42
2戦目:たっくん* 50、ぴーかん 46、たかた 32、自分 26
観光客の襲撃 Najazd turystów
(説明 5分 プレイ時間 15分)
「タビュララサ」「シャルルマーニュの騎士」のリメイクですが、バッティングの要素が入っています。つまり、1位が同じ枚数同士だとキャンセルされてないことになり、次の多い枚数のプレイヤーが1位として扱われるのです。例えば3人だと2枚1枚1枚と3人が置いていると2枚のプレイヤーが1位なのですが、1枚のプレイヤーが追加で1枚置くと2枚2枚1枚となり、1枚のプレイヤーが1位になってしまうのです。なので迂闊にプレイできません。そうはいっても全ての手札を最終的にはプレイしなければならないので、漁夫の利の状況を作ってしまうこともあります。
数値は星の数なのですが、少々視認性が悪いです。バッティングの要素は気に入れば「タビュララサ」などで入れても良いかもしれません。
今回はぴーかんさんと自分が14点で同点1位でしたが、1、3と取ったぴーかんさんがタイブレークで勝利。
なお、4人戦はこれまでパートナーシップ(ペア戦)だったのですが、個人戦になったそうです。今回は3人戦だったのですが、4人個人戦もどうなるのか気になるところです。
結果:ぴーかん 14、自分 14、たかた 13
レーシング ヘッジホッグ Racing Hedgehogs
(プレイ時間 20分)
ファニーフォックスから出版された「はちみつくまさん/バケツ消防士/急げハリネズミ」のリメイクです。「急げハリネズミ」からペアの1を5に扱うルールがなくなり、ゴールさせた時のボーナスが3点に減りました。ただし元のルールもバリアントとして載っていました。今回の「レーシングヘッジホッグ」では元のルールは消え去り、この新しい得点スキームにだけが掲載されるようになったので、それに従ったルールで遊びました。
目立った問題点はヘッジホッグのフィギュアがまったく可愛くないことです。「消えない消しゴムみたいですね」という感想がありましたが、まさにそんな感じで、もう少し愛着が持てるように作れなかったのかと思うくらい可愛くありません。カードの絵のデザインもなんだか今ひとつな気がします。
それはともかく、3ディール行って、ぴーかんさんが終始1位のまま終了。このシリーズは3人だとちょっと消化不足でやはり4-5人が良いですね。
結果:ぴーかん 46、たかた 39、自分 36
最後に「カンガルー」をもう1度やって終了です(結果は前述)。他には「パルミラ」「スペクタクラム」が遊ばれていました。次回は7月21日(日曜日)です。詳しくは以下の告知を見てください。
https://twipla.jp/events/622468
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