第26回横浜クニツィア会は、東神奈川の神奈川地区センターグループ室で行いました。参加者は7名と少な目でしたが、エッセンの新作「ムレム」「ハバランディ」を遊ぶことができました。また、シュピールボックス付録の「トップ」がなかなか好評で、自分も2回遊びました。
写真は「トップ」が収録されている1994年6号のシュピールボックスで、裏表紙のラベンスバーガーの宣伝に若き日のクニツィアの写真があります。写真の下には、Warum spielen Sie, Reiner Knizia? "Weil ein Spiel die Tür zu anderen Menschen öffnet." (なぜ遊ぶのですか、ライナー・クニツィア? 「なぜならゲームは他人への扉を開くからさ」)と書かれています。
さらに、右側の黄色の部分には、Dr. Reiner Knizia ist ein erfolgreicher Spieleautor, der gerne den sozialen Aspekt des Spielens betont. Ein gutes Spiel ist für ihn die Möglichkeit, mit anderen Menschen schöne Stunden zu verbringen. "Die Vielfalt der Menschen bildet den ewig neuen Reiz des Spiels. Daher haben Spiele einen wichtigen Platz in der Kultur." Diese Ansicht vertritt auch Ravensburger seit über 100 Jahren.(クニツィアは素晴らしい成功を収めたゲームデザイナーであり、特に社交的な要素を大切にしている。彼にとって良いゲームとは他人と価値ある時間を過ごす機会を持てるゲームである。「人々の多様性こそがゲームの永遠に新しい魅力である。よってゲームは文化の中で重要な位置を占める。」我がラベンスバーガーも100年以上にわたって同じ考え方を持っている)と、90年代中期からゲームを文化と考えていたクニツィアが垣間見られます。
ムレム MLEM: Die Astrokatzen
(説明 25分 プレイ時間 65分)
猫の宇宙旅行をテーマにしたゲームです。タイトルのMLEMというのは猫が舌なめずりをするときの擬音だそうです(エリックによる)。2023年エッセンの新作です。
宇宙船に順番にコマを乗せ、キャプテンはダイスを振って宇宙船を進めます。マス目によってその手番で使えるダイスが決まっており、キャプテンは任意のダイス目の組み合わせを選ぶことができますが、選んだ目のダイスは全て選ばなければなりません。たとえば、1、2、炎の3種が使えるマスで、1、1、2、2、3と振ったら、1の目、または2の目、または両方が使えますが、1の目(あるいは2の目)を選んだらそれら2個とも使わなければなりません。そして目の合計だけ進みます。
選んだダイスは炎の目以外はもう使えなくなるので、だんだんバーストしやすくなります。なので、毎回順に今いる惑星や衛星で降りるかどうか決められるのです。一番奥の銀河まで辿り着くのがロマンですが、今回は一度も辿り着けませんでした。ちょっと「クラウド9」っぽいですが、ダイスの使い方などはクニツィアらしさもあります。
各コマにはそれぞれ特殊能力があるので、それらをうまく使うのも大切です。今回はバリアントの拡張は使いませんでしたが、次回は使ってみたいものです。
結果:ミスミン 28、自分 28、さぼ&みずき 24、たっくん 21、ぴーかん 2
トップ Top
(説明 5分 プレイ時間 15分+30分)
シュピールボックス1994年6号の付録で、Edition Spielbox の12作目です。トランプの2−7を2組(つまり各数字8枚ずつの合計48枚)とチップ40枚が必要です。ボードにはトランプの4スートと6種の数字(2−7)が描かれており、それぞれのマスに1枚ずつチップを置き、残りを等分して(2人なら15枚、3人なら10枚ずつ)ゲームスタートです。目的はこのチップを最初に無くすことです。最初の手札は3枚です。
手番には手札から同スートあるいは同数字のカードを任意の枚数出すことができます。そのときは、対応する場所のチップの枚数が出した枚数と同じになるようにチップを置きます。たとえばスペードを3枚出し、まだスペードのマスに置かれたチップが1枚なら手元から2枚置けるわけです。手番終了時に山札から1枚補充して手番終了です。
手番終了時に既に手札に3枚あるならば、1枚を自分の前に公開して、補充した時に3枚以下になるようにしなければなりません。この公開したカードは手札の1部として扱い、他のプレイヤーから見えるように数字別に分けておきます。
こうしてチップを全て置き切れば勝利で、他のプレイヤーは残りのチップ数が失点になります。
一度に多くのチップを置くためにカードを貯めたいところですが、タイミングが遅れると他のプレイヤーに先に置かれてしまいます。この辺りの駆け引きがなかなか痺れます。
「スパイ」の元になったゲームだと思われますが、いくつか違いがあります。「トップ」は4スート6種数字が2枚ずつで計48枚、「スパイ」は6スート6シンボルが3枚ずつで計108枚です。また、「トップ」ではチップは合計40枚(ボードに開始時に置く10枚を含む)ですが「スパイ」でのスパイチップの数は48枚(ボードに開始時に置く12枚を含む)です。これだけなのですが、なぜかプレイ感覚はかなり異なります。
今回は1ディール戦を1回、そのあとプレイヤーを変えて3ディール戦を1回遊びました。のちに、別のメンバーでも遊ばれており、なかなか高評価でした。なお、トランプ2組のほか、チップ40枚は「オリックス」の赤いディスクを使いました。
結果
1戦目(1ディール):自分 0、みずき 3、うさぎ 3
2戦目(3ディール):自分 3、みずき 6、さぼ 15
ドラゴンの宝箱 Trésor des Dragons (Oya 2021年版)
(プレイ時間 15分)
2021年Oya版。蓋がマグネットになっており、ルールは内箱に書かれています。そしてタイルの構成が書かれているのが良いです。ただ、これが箱の裏などなら見やすかったと思いますが、その辺は出版上致し方ないのかもしれません。いずれにせよタイル構成が書かれているのは素晴らしいです。単なる記憶でなく、プッシュユアラック系なので大人でも楽しめるのが良いところです。今回はみずきさんの勝利!
結果:みずき 19、自分 16、さぼ 14
ペンギン パーティー Pinguin-Party (アミーゴ トイザらス限定版)
(プレイ時間 20分)
みずきさんの持ち込みで、アミーゴがトイザらス限定で売っていた携帯ポーチタイプの「ペンギンパーティー」です。このバージョンは好きで、自分も以前はよく持ち歩いていました。最近感じるのは3人で遊ぶペンギンパーティーはかなりゲーマーズゲームだということです。相手の手札と方向性をちゃんと読まなければなりません。3人で3ディール遊び、自分は2回パーフェクトを取れたのでマイナス3点に抑えました。
結果:自分 −3、みずき 4、さぼ 5
ハバランディ Havalandi
(説明 15分 プレイ時間 55分)
気球を打ち上げるゲームです。タイトルの「ハバランディ」はトルコ語で離陸/打ち上げという意味らしいですが、本当の由来はよくわかりません。特徴的な三角形のボードで、4種類の地形やパビリオンがヘックスマップに描かれています。ボードの周囲は共通の大きな気球コマが1つあり、手番ではダイスの目に従って気球コマを時計回りに進めます。気球コマから直線上のどこかに自分のコマを置くのです。また、既に置かれた自分の気球コマのグループから繋がる場所に置くこともできます。
目的は、できるだけ多くの地形にまたがる気球コマを配置すること、そして同じ地形の中で3つ以上の気球のグループを作ることです。気球コマの集まりは好きなタイミングで打ち上げられますが、その時茶色の地形に1つでもなければなりません。
先に別のグループがA面を遊んでいたので、自分たちはB面をプレイ。一応A面が初心者向け、B面が上級者向けのようです。ダイスの目に振り回されて、なかなか思った場所には置けません。配置ルールで自分のグループから繋がるところに置けるというルールをもっと使った方が良いですね。
結果:さぼ 77、みずき 67、うさぎ 67、自分 57
自由都市 Municipium
(説明 15分 プレイ時間 80分)
最後に「自由都市」を遊びました。序盤はリードしていたのですが、中盤以降から、取りたいエリアでマジョリティーを取れなくなり、能力を支えずにどんどんたっくんに差をつけられてしまいます。このままたっくんが勝ち切るかと思いきや、最後にぴーかんさんが逆転勝利。自分以外は初プレイみたいですが、気に入ってくれたようでよかったです。
結果:ぴーかん 5(2)、たっくん 5(1)、ミスミン 3、自分 3(括弧内はタイブレークの残りミープル数)
他には「サンライズレーン」「レボルター」が遊ばれていました。「サンライズレーン」は新作です。次回は遊びたい。
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