2018年以来、5年振りのネスターミーティング、そして5年振りのフランスとスペインです。ギリギリまで日程が決まらなかったのですが、シュピールの翌週金曜から土曜にかけて、マドリード近郊、アルコルコンのホセの家でネスターミーティングをすることになりました。道中で5年振りにマーストリヒトのキャメロンの自宅を訪ねました。旅程を再掲します。(写真はアルコルコンの街並み)
旅行日程
9月23−24日:東京羽田→ハノイ→フランクフルト(ベトナム航空)
9月24−27日:マインツに滞在
9月27−29日:カールスルーエ滞在
9月29−10月2日:ミュンヘン滞在
10月2−3日:デュッセルドルフ滞在
10月4−8日:エッセンシュピール
10月9−11日:マーストリヒト滞在
10月11−12日:マーストリヒト→パリ→マドリード→アルコルコン
10月13−16日:ネスターミーティング(アルコルコン)
10月16−17日:アルコルコン→マドリード→ワルシャワ→東京成田(LOTポーランド航空)
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10月9日 月曜日 (エッセン→マーストリヒト)
例年、シュピール終了翌日の月曜日は休息日に当てています。ゲームを箱詰めして郵便局から送ったり洗濯をしたりしながら体を休めて、翌日の火曜にエッセンを発つというのが恒例のルーチンです。しかし今年はキャメロンの提案で、彼のクルマでマーストリヒトにある彼の自宅までドライブして、そこでゆっくりとゲームの箱詰めと洗濯をすることになりました。キャメロンが迎えに来るまで、ホテルの周りを散策します。
11時にキャメロンが迎えに来て出発。キャメロンのクルマは高速に快適に走ります。しかし、国境を超えてオランダに入った途端に突然制限速度が低くなります。去年は列車でドイツからオランダに入った途端にマスク制限がなくなったのですが、こうした国ごとの方針の違いというのは興味深いものです。エッセンからマーストリヒトは2時間くらいで13時過ぎにはキャメロンの家に到着。マーストリヒトを訪れたのは2018年以来5年振りです。5年前は怪しげなバスを使って訪れ、さらにマーストリヒト滞在中はずっと自転車を借りて移動していたのですが、今回は移動はすべてクルマでした。
キャメロンの家は以前ホテルだった建物だけあって非常に広く、博物館のような感じです。すごく美味しい昼食のチーズサラダをご馳走になりながら、お互いに近況報告。聞いていた通り、もうすぐキャメロンはオランダから引っ越してしまうようです。今回マーストリヒトを再訪したのは、キャメロンに引っ越す前にもう1回来ないかと誘われたことが大きいです。
荷物の箱詰めには、ホビージャパンから頂いた丈夫な箱と梱包材が非常に役に立ちました。この箱は素晴らしいです。荷物の箱詰めを終えたあとは、外でバーベキューです。シンプルで美味しいです。夕食後に早速ゲームを遊びました。
トライアド Triad
(プレイ時間 各5−10分)
キャメロンが作ったゲームと同名のゲームです。ルールを改めて読みかえすと、移動に関しても縦横斜めが有効のようです。なのでシュピールでのエリックと自分の仮説は間違っていたわけです。正しいルールで遊んでもちゃんとゲームとして機能しており、しっかり楽しめました。アブストラクトはやはり何度か遊んでからが本番ですね。
結果(数値は完成させた列の数)
1戦目:自分 3、キャメロン 2
2戦目:キャメロン 3、自分 0
3戦目:自分 3、キャメロン 0
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10月10日 火曜日 (マーストリヒト)
キャメロンのクルマで郵便局に行き、荷物(購入したゲーム)を日本に送ります。オランダの郵便局のウェブサイトで調べていた通り、箱の大きさには問題なく、重量は20kgが上限なのでギリギリ20kgにしました。ところがいざ郵便局で測ってみると20.040kgと40グラム超過です。「私はオマケしても良いけど、中央局で全てもう一度重量を測るからそこで弾かれる可能性が高いわよ」と係員に言われ、一度箱を開けて40グラム分のゲームを出しました。
送らなかったゲームは数日後のネスターミーティングで使用すると思われるアブストラクトゲームが中心です。そのなかから新作をいくつかキャメロンに紹介しつつ遊びました。
風車 Flügelrad
(プレイ時間 各3−20分)
自分のマーブル9個のうち6個をひとつのグループにまとめるゲームです。手番には風車を移動し任意の角度回転させます。やはり中央が強く、最初の2戦は3分で終わったものの、3戦目は20分もかかってしまいました。慣れてくると終わらなくなってしまうのかもしれません。やはりマーブルの数が増えるとか減るとか何らかの終わるためのメカニクスが必要な気がします。これは3勝0敗。
結果
1戦目:自分 勝利、キャメロン* 敗北
2戦目:自分* 勝利、キャメロン 敗北
3戦目:自分 勝利、キャメロン* 敗北
ウォントゥ Wantu
(プレイ時間 各5−10分)
何故かルールを失くしてしまいましたが、覚えていたので問題はなかったです。ニムの変形でなかなか良くできています。これまで遊んだゲルハルツのミニゲームの中ではかなり面白いと思います。1勝2敗。
結果
1戦目:キャメロン 勝利、自分 敗北
2戦目:自分 勝利、キャメロン 敗北
3戦目:キャメロン 勝利、自分 敗北
アヴァ Ava
(プレイ時間 各5−10分)
シュピールで記念として頂いた「アヴァ」です。自分は「シックス」よりもこちらの方が好みかもしれません。今回も第2ステージ(全て置き切ったあと)はバリアント2(ロングジャンプ)で遊びました。2勝1敗。
結果
1戦目:自分 勝利、キャメロン* 敗北
2戦目:キャメロン* 勝利、自分 敗北
3戦目:自分* 勝利、キャメロン 敗北
パッソ Passo
(プレイ時間 各5−20分)
今回のシュピールで一番面白いと思ったアブストラクトゲーム「パッソ」です。キャメロンは非常に強く、5回遊んで0勝5敗でした。長い時で20分くらいでしたが、大体5−10分で終わると思います。
結果
1戦目:キャメロン* 勝利、自分 敗北
2戦目:キャメロン 勝利、自分* 敗北
3戦目:キャメロン* 勝利、自分 敗北
4戦目:キャメロン 勝利、自分* 敗北
5戦目:キャメロン* 勝利、自分 敗北
ペアネコ The Waltzing Cat
最後に、気分転換も兼ねて「ペアネコ」を遊びました。しかしキャメロンによれば、ルールが多すぎる、点数が複雑で良くわからない、とのことです。やはりアブストラクトだけしか遊ばないとそう感じてしまうのかもしれません。うーむ。(写真撮り忘れ)
結果
1戦目:自分 10、キャメロン 8
2戦目:キャメロン 15、自分 10
夕方に近くの街が一望できる丘までキャメロンとヘレンと3人で散歩しました。飼い猫のローキとサーガのうちのどちらか1匹がなんと我々に会いたかったのか山道の途中で鳴いていました。交通量が非常に少ないとはいえ、大きな道路を渡ってくるのは危ないです。無事でよかった。
夜は何故かゲーム・オブ・スローンズを観ることになりました。5年前にここで観た以来です。これ苦手なんだよなあ。
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10月11日 水曜日 (マーストリヒト→パリ→トゥールーズ)
この日と翌日でオランダのマーストリヒトからスペインのマドリード近郊まで移動します。飛行機で行こうかと思ったのですが、マーストリヒトからだと、まずブリュッセルやアムステルダムの空港まで出なければなりません。それならいっそのこと2日間かけて、途中でパリに寄ってから夜行列車に乗り、そして時間があれば前回行けなかったフィゲラスにも寄ろう、と思って調べてみると、パリからトゥールーズの夜行列車はなんと53ユーロ。安い! デュッセルドルフのショウコさんに聞いたパリでの南京虫大量発生のニュースが心配でしたが、列車で行くことにしました。(写真はマーストリヒト駅構内のステンドグラス)
マーストリヒト10:48発のハッセルト Hasselt 行きでリエージに向かいます。マーストリヒトはオランダの南端近くなので北方面の列車は多いのですが、南のリエージ方面は1時間に1本だけ。そしてベルギー国鉄が営業しているらしく列車が汚いです。これはスイスからイタリアに入った時のような衝撃です。リエージ・ギユマン Liège-Guillemins に11:44に到着。通るたびに斬新な建築の駅だなあと思っていましたが、こんなにカラフルだとは思いませんでした。乗ってきた列車とのコントラストがすごいです。
12:01発のオステンデゆきでブリュッセルへ向かいます。2階建てで階段には上が1、下が2と書いてあって間違いかと思ったのですが、これは階数ではなく1等車、2等車を示していたのですね。1時間ほどでブリュッセル南駅に到着。Bruxelles-Midi とBrussel-Zuidとフランス語、オランダ語の表示が交互に書かれています。10分遅れで到着したので乗り換え時間は10分しかありません。
急いで13:21発パリ北行きのユーロスター(と名前を変えたタリス)のプラットフォームに向かいます。係員に出発3分前にはドアが閉まるから急げと言われてかなり焦りました。2016年のケルンHbfでのタリス乗り遅れ事件の記憶が蘇ります。切符や案内はユーロスターですが車両はタリスのままで、特徴的な真っ赤なシートは電動でリクライニングするし、何のためにあるのかよくわからない真っ赤な車内灯も健在です。
パリ北駅 Paris Gare de Nord からメトロ5号線でオステルリッツ Gare d'Austerlitz まで行きます。大工事中のオステルリッツ駅は今夜の夜行列車の出発駅で、ここで荷物を預けて、出発までフランスのゲームショップ Oya を徒歩で訪ねるのです。その途中 Le Petit Grumeau でグランマニエールのクレープを食べます。シンプルで美味しい。フランスに来るとこのクレープが食べたくなります。この店も3回目です。
5年振りに訪ねたゲームショップ Oya でパトリックさんと再会。いつものように彼は熱心に色々なゲームを紹介してくれます。「カフーツ」はアメリカ版を元に「50のミッション 50 Missions」というフランス版を出版したそうです。フランスでしか購入できないゲームをいくつか購入。
オステルリッツ駅まで戻る途中でSt Marcel 通りのスーパーマーケットに寄り、今夜の夕食の買い出し。バナナを2本だけ買ったのですが、アメリカのようにレジで測る方式ではなく、売り場で測る方式だったみたいです。
駅で列車の入線を待ちながら、買ったものを待合室で食べて夕食です。しかし、バナナとキウイのジュースはジュースじゃなくてカクテル用のシロップだったみたい。これは流石に飲みきれませんでした。
オステリルッツ発の夜行列車を使うのはもう3度目くらいです。今回はほぼ満員みたいで個室の6人用のクシェット(簡易ベット)がすべて埋まっていました。自分はいつものように最上段を予約して、その奥のスペースにバッグなどを置くのですが、既に中段の乗客の大きな荷物が置かれていました。仕方ない。自分の巨大なスーツケースはいつものようにハシゴの裏に置き、バックパックは壁際の足元に置きます。寝る準備ができた頃、21:42に出発。
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10月12日 木曜日 (トゥールーズ→マドリード→アルコルコン)
朝、7:05に終点のトゥールーズ・マタビオ Toulouse-Matabiau 着。ここから国境を越えてバルセロナまで先着する列車は1日3本しかなく、朝の6:45(当然乗れない)を除くと12:45と17:43の2本しかありません。いずれもナルボーンでの乗り換えが必要みたいです。計画では12:45の列車より前の列車に乗って、途中のフィゲラスでダリの美術館(5年前は休館日で見られなかった)に行きたかったのですが、フィゲラスは国境を越えた先なのでスケジュール的に厳しいです。とにかく国境を越えて走る速い列車が少な過ぎるのです。
切符売り場でこの先の旅程を相談しようと思ったのですが、9時まで開かないようなので、相談は諦めて券売機で切符を買います。トゥールーズで6時間観光することも考えましたが、途中のペルピニャンまでは本数も多いので、とにかく9:17発に乗ってナルボーンかペルピニャンまで行くことにします。結局ナルボーンでは降りずに終点ペルピニャンへ。この先は水辺の風光明媚な景色が続く好きな場所です。
ペルピニャンに着くと快晴で日差しが強い! 湿度は低いのですが、それでもスーツケースを引きずっての街歩きは辛いものがあります。しかし駅にはスーツケースを預ける場所はありません。アマゾンの宅配ロッカーはあるのに、旅行者用のロッカーはないのです。仕方ないので、街歩きは諦めて駅前のカフェ Brasserie de la Gare に入ってのんびり昼食をとります。ブルーチーズとパンのサラダ、みたいなメニューで、結構食べ応えがありました。
バルセロナ行きのTGV inOui (イヌイと読むらしい)は15:04発です。結局、トゥールーズで12:45に乗るのと同じ列車に乗ることになったわけで、つまり夜行列車でなく今日の朝パリを出ても同じ列車だったわけです。まあ高いホテル代を払わずに車中泊で済んだので良いことにしましょう。ペルピニャン駅はプラットフォームで簡易的にロープを張って、TGVのチケットの客しか入れないようにチケットを確認するという原始的なシステムです。15号車はどこに止まるの? と駅員に聞くと右側(後側)と言われたのですが、自分が予想した通り左側(前側)でした。
TGVの車内は混んでいてほぼ満席。ヨーロッパはどこも列車が混雑していますが、最近のSDGs的な思考で飛行機から列車への流れが大きいのかもしれません。5年前に夜行列車の代行で乗ったTGVと同じように、2階が繋がっていて1階部分は全て行き止まり式という不思議な構造です。
バルセロナ・サンツ駅は、以前にも増して空港みたいになっており、駅の構内に入るためにセキュリティーチェックのゲートがあります。ヨーロッパの駅は、一般的には開放的で改札口がないのですが、スペインではその代わりにセキュリティー検査があり、外に通じる大きなガラス戸は使えないように警備員がいます。駅から外に出て散歩したかったのですが、セキュリティーを通ることを考えるとうんざりするのであきらめました。
さらに乗る列車ごとに飛行機のチェックインカウンターのごとく列を作り、5分前になってやっとプラットフォームに行けます。自分は17:25分の列車だったのですが、隣には17:00の列車に乗る人の列ができていました。こんなに乗るまでが大変だと鉄道の良さが半減してしまいそうですね。
乗車した17:25発の Ave はサラゴサにさえ止まらないノンストップ便のようです。これまでの列車と比べて、Wi-Fiの感度がすごく良いみたいで、始終 openstreetmap で風景と地図を見比べていました。通過するサラゴサの街が見られるかなあと思ったのですが、ノンストップ便は大きく離れた短絡線を通るみたいです。夕陽を眺めながら、2時間半丁度でマドリード・アトーチャに到着。
コンビネーションチケットでセルカニアスに切符を無料で手に入れようと機械と格闘したのですが、どうもうまくいきません。もしかしたら到着の都市ではコンビネーションの機能がないのかもしれません。仕方なく普通に切符を買い、セルカニアスC5に乗ってアルコルコンの Las Retamas に向かいます。駅までホセとエルヴィラが迎えにきてくれました。
スペインは一般的に夕食が遅いので、ちょうど夕食の時間になりました。この日はスペインの日(エスパーニャの祝日)Fiesta Nacional de España という祝日だったそうです。ドイツ滞在中はドイツ統一の日に当たったのですが、スペインではスペインの日に当たるとは偶然ですね。
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10月13日 金曜日 (ネスターミーティング1日目)
ホセと一緒にスーパーマーケットに行きます。オレンジをその場で絞ってオレンジジュースにする自動販売機が店内にあったので、スペインのオレンジジュースの美味しさを思い出して購入。これがやはりものすごく美味しい。
カタレンガ Katarenga
(プレイ時間 30分)
パーラットがデザインしたチェスのバリアントです。ボードは4色のマス目で4色がチェスの4種のコマの動き(ルーク、ビショップ、ナイト、キング)に対応しています。コマが今いる場所によって動きが変わるのです。到達形のゲームで、目的は自分のコマ2つを相手の列まで到達させることです。
チェスが強いホセにはやはり勝てるわけもなく、頑張ったものの敗北。それにしてもチェスのバリアントは相当の数があるのだなあと感心してしまいます。
結果:ホセ 勝利、自分 敗北
ホセと2人でサラゴサから到着したネスターの宿泊先のホテルに向かい、久し振りにネスターと再会。近くの Restaurante La Despechá で昼食です。リゾットやイカリングなどを食べました。いよいよ3人集まり、ネスターミーティングが始まります。夕方からホセの友人2人も参加するとのことで、色々なアブストラクトゲームができそうです。
ミュルス ガリカス Murus Gallicus
(プレイ時間 各20−25分)
ネスターがホセのために作ってきたという7x8のボードで「ミュルスガリカス」を遊びました。相手の防御をすり抜けようと考えるのですが、相手も同じことを考えているので、そのせめぎ合いが面白いゲームです。
1戦目:ホセ* 勝利、自分 敗北
2戦目:自分 勝利、ネスター* 敗北
ナンク Nanku
(プレイ時間 30分)
ネスターが持ち込んだ彼自身がデザインしたゲームです。立方体を白黒2つ繋げた直方体を積み重ねて自分の色で見える4連を作るゲームです。プレイ感覚は「フリンク」と似ていますが、自分はこちらの方が面白いと感じました。また遊んでみたいです。
結果:自分 勝利、ネスター* 敗北
アヴァ Ava
(プレイ時間 各10−40分)
大分経験を積んできて分かってきました。少々地味ですが良いゲームだと思います。今回もステージ2はバリエーション2でプレイし、ネスターを相手に2勝しました。
1戦目:自分 勝利、ネスター* 敗北
2戦目:自分* 勝利、ネスター 敗北
パッソ Passo
(プレイ時間 5−15分)
オランダに引き続き、スペインでも多く遊ばれた「パッソ」。みんなの間で何度も遊ばれていました。自分はネスターと1戦、そのあとアントニオと5戦しました。もう来年のSdJノミネートでのアブストラクト部門(があればですが)はこれで良いかもね。
1戦目:自分 勝利、ネスター* 敗北
2戦目:アントニオ* 勝利、自分 敗北
3戦目:自分* 勝利、アントニオ 敗北
4戦目:自分 勝利、アントニオ* 敗北
5戦目:アントニオ 勝利、自分* 敗北
6戦目:自分 勝利、アントニオ* 敗北
トライアド Triad
(プレイ時間 10分)
ネスターと1戦。これもかなり人気で、やはり正しいルール(移動は斜めもオーケーなルール)で問題ないみたいです。
結果:自分* 勝利、ネスター 敗北
風車 Flügelrad
(プレイ時間 10分)
これもネスターと遊びました。ちょっとネスターが作った「アヒルの餌」に似ていますね。
結果:自分 勝利、ネスター* 敗北
ホセが22時にシーフードレストラン Bálamo Restaurante を予約しているというので5人で夕食です。この辺りでは一番人気があるレストランのうちのひとつのようで、夜遅くまでやっているのがスペインらしいですね。魚介類も野菜もリゾットもどれも美味しくて、今回スペインで食べたものでは一番美味しかったです。
ペアネコ The Waltzing Cat
(プレイ時間 各5分くらい)
夜も遅いので「ペアネコ」を遊びました。ホセの友人のホセ(同じ名前なので紛らわしいのですが)と一緒に何度か遊んだら、非常に気に入ってくれてなんと10回も連続で遊んでしまいました。夜中の「ペアネコ」は良いですね。6勝3敗1分です。
結果
1戦目:自分 12、ホセ 6
2戦目:ホセ 14、自分 9
3戦目:ホセ 11、自分 7
4戦目:自分 14、ホセ 8
5戦目:ホセ 14、自分 10
6戦目:自分 11、ホセ 7
7戦目:自分 13、ホセ 5
8戦目:自分 11、ホセ 5
9戦目:ホセ 8、自分 8(引き分け)
10戦目:自分 8、ホセ 7
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10月14日 土曜日 (ネスターミーティング2日目)
カワレ Qawale
(説明 10分 プレイ時間 各5−20分)
手番にはすでに置かれている石のスタック(1−3個)の上に自分の石を置き、それをマンカラのように崩しながら移動します。これを繰り返し、4連を作れば勝利です。面白いのはニュートラルの石があり、最初はその上にしか置けないところです。このニュートラルがうまいこと邪魔をする要素になっていて、なかなか良くできています。ギガミックのゲームではこれまでで一番面白いかもしれません。3回も遊んでしまいました。ただ、3戦目は引き分けになりました。ここは気になるところです。
結果
1戦目:自分* 勝利、ホセ 敗北
2戦目:自分 勝利、ネスター* 敗北
3戦目:自分、ネスター* 引き分け
ダイス マトリックス Dice Matrix
(説明 10分 プレイ時間 各35−40分)
大量のダイスを使いますが、振るのはゲーム開始時のみです。つまりランダムセットアップの道具としてダイスを使うわけです。5色各10個、合計50個のダイスを振り、49個はランダムに7x7の共通のグリッドに並べます。余った1個は先手が好きな目にして自分のグリッドに置きます(これは目に関わらず2点と数えます)。
以降は同じ縦横列で同色か同数字のダイス2個取って自分のグリッドに並べて得点とします。得点は置いたダイスも含めての縦列のダイスの数と横のダイスの数です。置いたダイス、またはそれと同じ位置にあるスタックされたダイスは2回数えるのです。
選択肢として2個のダイスを取る代わりに任意の1個を取ることもできますが、基本的には2個を取る方が圧倒的に強く、1個を取るのは終盤のみです。
ちょっと「アズール」っぽいですが、縦横の列は間が空いていても良いので、そのあたりは「アズール」の方が面白いのではないかと思います。2人だと自分がとらなかったダイスは全て相手のものになるので、それを考えながら進めると良いでしょう。
結果
1戦目:ホセ 181、自分* 168
2戦目:自分 197、ホセ* 184
ネスターとホセと3人でマドリードに行きました。以前来た時と同様に、ホビーショップ Generacion-X (Gen-X) に立ち寄ります。しかし以前よりもボードゲームの売り場が少なくなっていて少々残念。それでも、ラマの白箱を見つけて買ってしまいました。
そのあと昼食にタパスを食べようということになり、Grand Via の近くの Tapa Tapa に行きました。観光客をターゲットとしたお店なのであまり期待していませんでしたが、カネロニは結構美味しかったです。
ホセの家に戻りネスターの新しいデザインのゲームを幾つか試遊してからクラスクを遊びました。チーズやセシーナをつまみに遊びます。
クラスク Klask
ホセ所有の「クラスク」です。ホセはかなり「クラスク」が好きなようで、強くて最初の4戦は負けてしまいました。ようやく5戦目にして勝利。ホセと8戦したあとはネスターと5戦し5勝0敗。最後にまたホセと遊んで通算14ゲームも遊びました。こんなにクラスクを連続して遊んだのは初めてですが、やる気になれば30ゲームくらい続けてできそうですね。
結果
1戦目:ホセ 6、自分 1
2戦目:ホセ 6、自分 2
3戦目:ホセ 6、自分 5
4戦目:ホセ 6、自分 1
5戦目:自分 6、ホセ 5
6戦目:ホセ 6、自分 3
7戦目:自分 6、ホセ 5
8戦目:ホセ 6、自分 4
9戦目:自分 6、ネスター 0
10戦目:自分 6、ネスター 1
11戦目:自分 6、ネスター 5
12戦目:自分 6、ネスター 5
13戦目:自分 6、ネスター 2
14戦目:ホセ 6、自分 5
マイクロ チップ Micro Chip
(プレイ時間 30分)
「土嚢の会」で遊んだ時以来です。ゲームというよりはパズルに近いです。タイルをドラフトしていきますが、ここにそれほどのインターアクションはなく、ほとんどソロパズルだと思います。最後に最適解を探すべく組み直すのですが、かなり時間がかかります。
結果:自分 40、ネスター 28、ホセ 20
フィレンツェ Firenze
(プレイ時間 40分)
見た目が可愛らしい「フィレンツェ」です。3マス以上の領地を作れば1点なのですが、3人だと有利なプレイヤーを潰しながら進んでいくので点数はほぼ同じで進みます。やはり同点になりやすいのが問題です。
結果:ネスター 5、自分 5、ホセ 4
チグリス ユーフラテス Tigris y Éufrates (デヴィア版)
(説明 45分 プレイ時間 105分)
5年前にマドリードでホセが購入したゲームのひとつです。当時、ホセに聞かれて色々なゲームを勧めました。しかし、まだ遊んでいなかったそうで、それならば最後にみんなで遊ぼうということになりました。プレイ経験者はネスターと自分だけです。
途中までは自分がモニュメントと戦争で相当リードしていたのですが、いつの間にか終盤ネスターに抜かれていたようです。勝ったと思っていたら2位でした。さすがネスターです。
結果
ネスター 11−12−12−15、自分 9−9−10−10、アントニオ 6−7−9−12、ホセ 5−5−6−10
気がつけば夜の1時半。これでネスターミーティングは終了です。ネスターは明日の早朝に帰宅するそうです。
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10月15日 日曜日 (アルコルコン)
朝、近所のスーパーマーケットにお土産用のチーズとセシーナを買いに行きます。昨日の夜食べたケソテティージャ Quesso Tetilla というチーズがとても美味しかったのです。「乳房のチーズ」という意味で絞った形からそう呼ばれているそうです。またセシーナ Cecina はネスターが主食にしていた生ハム(プロジュート)とビーフジャーキーの中間みたいな感じです。
そのあと、ホセとホセの息子ハビエルと3人で散歩がてら X-Madrid という施設に行きました。スポーツをテーマとしたショッピングモールです。 Entertainment Innovations という店では色々なボードゲームを扱っていて「ウィナーズサークル」のスペイン版がありました。他のバージョンとはグラフィックが違うようなので迷った末に購入します(さて、スーツケースに入るのか?)。
昼食は Chido というメキシコ料理の店でアヒルのタコス Taco Pato です。スペインでメキシコ料理を食べるのは初めて。メキシコの旧宗主国スペインで、世界的に有名なメキシコ料理はどのくらいポピュラーなのか興味があるところです。
クラスク Klask
帰宅してから、ハビエルとホセと3人で順番にクラスクを遊びました。基本的には勝ったプレイヤーが残り負けたプレイヤーが交代するというスタイルです。3人ともそれなりに拮抗してきて、ほぼ順番に遊びました。(写真撮り忘れ)
結果
1戦目:自分 6、ハビエル 2
2戦目:ホセ 6、自分 2
(このあいだ:ホセ 6、ハビエル 3)
3戦目:自分 6、ホセ 2
4戦目:ハビエル 6、自分 4
(このあいだ:ハビエル 6、ホセ 4)
5戦目:ホセ 6、自分 2
ザット タイム ユー キルド ミー That Time You Killed Me
(説明 15分 プレイ時間 40分)
4x4のボード3枚を使ったアブストラクトゲームです。それぞれが過去、現在、未来を表しており、手番にはコマをひとつ選んで2アクションできます。縦横に移動したり、タイムトラベルをして別のボードに移ったりするのです。過去に遡るとき(つまり未来から現在、あるいは現在から過去に移動するとき)には今いるボードに自分のコマを残しますが、未来に行くときは単に移動するだけです。こうしてコマが増えていきます。
目的は相手のコマをどんどんボードから押し出し、相手のコマがいないボードを2つにすることです。押し出す以外にもうまく樹木を植えて(種を置くと、その未来では茂みになり、さらに未来では樹木になる)相手の動きを封じたりできます。シナリオも色々あるみたいです。
自分は気がついたら持ちコマが尽きてしまい、過去に戻れなくなってしまいました。
結果:ホセ 勝利、自分 敗北
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10月16−17日 月・火曜日 (マドリード→ワルシャワ→東京成田)
いよいよ帰宅の日です。朝、ホセの出勤時間に合わせて一緒にタクシーに乗り Puerta del Sur 駅へ向かいます。スペインのバスはスーツケースのような重い荷物は禁止なので、誰かの車に乗せてもらうかタクシーしかないのです。メトロ10号線に乗り、途中で仕事に行くホセと別れて、Nuevos Ministerios で8号線に乗り換え空港第2ターミナルへ。LOTポーランド航空434便ワルシャワ行きは15:30発なので、まだかなり時間があります。
ワルシャワはスペイン語で Varsovia と書くらしく、最初は案内表を見てもさっぱり分かりませんでした。せめて英語表記と併記してくれれば良いのですが、スペインでは駅でも空港でもスペイン語表記だけということが多いので注意が必要です。LOTのチェックインカウンターもまだ閉まっていたので、レストランでタパスを食べますが、やはり空港値段だし味も今ひとつ。しかしオレンジジュースはつい買ってしまいます。
スーツケースは28キログラムで5キログラム超過。書類や木製のゲームを手荷物にしたら22.5キログラムまで落ちて無事にチェックインです。ワルシャワでは22:50発のLOT79便成田行きを待つ間、空港内のAtmosphereというポーランド料理のレストランで夕食です。シンプルなカツレツとビーツですがかなり美味しいです。もしかしたら数年前にワルシャワで乗り換えた時にも使ったことがあるレストランかもしれません。
このターミナルから出発するのは残り6−7便だけで、出発案内のエレバン、ティラナ、トビリシ、ブカレスト、バクーという行き先に混じって東京成田があるのがなんか不思議な感じです。
ポーランドはウクライナの隣国なのですが、現在はウクライナやロシア上空は飛べません。でもウクライナやロシアの国境に沿って、黒海を通っていく航路でした。遠回りですがドバイやカタール経由などよりはかなり近いと思われます。気になるのはウクライナやロシア以外にもモンゴルを避けており、ぎりぎりずっと中国上空を飛んでいました。なにかモンゴルにあるのでしょうか? とにかくも翌日17日18:30頃、無事に成田空港へ、そして神奈川の自宅に戻ってきました。
また、来年が楽しみです。まだ行ったことがない中部イタリアや南フランスに行ってみたいです。世界がもう少し平和になり、そして為替レートがもう少し旅行者に優しくなってくれれば良いなあと思います。
(完)
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雑感、スペインについて:
スペインのオレンジジュースはやはり美味しい。
スペイン料理は好きだが、スペインの菓子は甘すぎて口に合わないかも。
低温でシャワーを浴びるらしく38度でロックがかかる(写真)。
3G回線はドイツほどは繋がらない。でも、ときどき使える。
デジタル化はドイツよりも進んでいるように見える。紙の路線図などはもうなくなっている。
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ゲーム以外のお土産(ゲームはエッセンシュピール編を参照):
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