土嚢の会 2023.03.18

KniziaAbstractGames20230318.JPG第71回目の土嚢の会です。横浜クニツィア会が翌日なので両方の会に共通で使えるのではと思い、クニツィアの2人用アブストラクトゲームをほぼすべて持ち込みました。今回はその中から「キャッチ」「コンプリカ」「グラビタス」「ピラミッド」「モールヒル」「ヌバ」を遊びました。今回の初プレイは「フラワーズ」「シシミジ」「ブラインドサイド」の3つです。ネスターゲームズからは「フィレンツェ」の3人プレイを試してみました。土嚢色が非常に薄い土嚢の会ですね。参加は6人と少なめです。




キャッチ Catch
(プレイ時間 各10−20分)
Catch20230318.JPGシュピールボックスの付録にもなっていた「キャッチ」です。1x2のコマが大量に必要だと思われるので、この製品版でないと遊びづらいのではないかと思われます。ひとりが縦向き、もうひとりが横向きを担当し、1x2の木片を担当する方向に置きます。置いた結果、3マス以下の空きマスのエリアを囲ったらそのエリアを「キャッチ」して自分のものとなり自分のボールを置きます。これだけなのに、なかなか難しいです。

バリアントで囲むエリアを2マス以下、あるいは4マス以下にした、「キャッチ2」や「キャッチ4」もあり、以前遊んだことがありますが、この「キャッチ3」とでも言うべきメインのルールがおそらく一番面白いのではと思います。

結果
1戦目:ぴーかん* 11、自分 11(同点引き分け)
2戦目:ぴーかん 13、自分* 9



パレット Paletto
(プレイ時間 各5−10分)
Paletto20230318.JPG「パレット」はディーター・シュテイン作のランダム配置のアブストラクトゲームでクレメンズ・ゲルハルトから出版されています。6x6のボードで6色のボール6個ずつ36個を同色のボールが隣接しないように並べます。手番では、隣接辺のうち2辺が空いているボールを選んでとります。この条件を満たすならば、同色のボールを好きなだけ取れますがすべてを取る必要はありません。また常に全てのボールが縦横で連結した一つのグループになっていなければなりません。これだけのルールです。こうしていずれか1色のボール6個をすべて取るか、最後のボールを取った人が勝ちます。

1色6個をすべてとるのは主に抑止力として機能しており、最後はニムになるのではないかと思っていましたが、相手がどう動いてもいずれかの1色が完成するようにすることもできます。

プレイ人数は2−3人なので、1ゲーム目は3人で遊び2ゲーム目は2人で遊びましたが、やはり2人の方が断然緊迫した戦いになっていました。

結果
1戦目:ぴーかん 勝利、たっくん、自分
2戦目:ぴーかん 勝利、自分 敗北



Lunch20230318.JPGここで、昼食です。今日はマーブル特製のおいなりさんです。きんぴらや卵もおいしい。




ウミガメの島 Mahé
(プレイ時間 30分)
Mahe20230318.JPG「冷たい料理の熱い戦い」のリメイクですが、こちらのバージョンを遊ぶのは初めてです。原題はマヘ島 Mahé というガラパゴス諸島の島名から来ているのではと思われます。来週火曜のメビウスゲームズ30周年記念ゲーム大会に向けてのルール確認と練習だそうで、自分は「ウミガメの島」担当ではないのですが、一緒に遊びました。

おそらく点数カードの構成などは変わっておらず、また最後は必ずロブスターの7点だったところを、7点をボードに印刷しています。また、基本ルールではちょうど21マス目に止まった時に2枚の点数カードを取るというルールがなくなっており、バリアントになっていました。このルールがあるので燃えるので、これは通常ルールとしても良かったのではと思います。

今回は3人だったので、あまり相乗りが発生せずに淡々とした展開でしたが、あとでブゾウさんがルールを確認したところ、3人の時は1人あたり2色担当なのですね。間違えたルールで遊んでしまいました。

結果:じゅんこ 35、自分 27、ぶぞう 20



コンプリカ Complica
(プレイ時間 各5−10分)
Complica20230318.JPGプロリグノからのシリーズ第1弾で、押し込み式4目並べです、自分で横に3個並べると相手は強制手番で同じところに押し込むので、これをうまく利用して勝利する形に持っていくのが良いと思います。しかし、自分はこのゲームに弱く初プレイのぴーかんさんが2勝。

結果
1戦目:ぴーかん* 勝利、自分 敗北
2戦目:ぴーかん 勝利、自分* 敗北



グラビタス Gravitas
(プレイ時間 15分)
Gravitas20230318.JPG「グラビタス」は「元老院議員(古代ローマの新しいゲーム)」のようにボードの四方からコマをスライドさせていくシステムで、3つの得点ルールがあります。今回遊んだのは1つ目の「ラインゲーム」で、自分のコマが3つ以上並ぶと得点になります。中立のコマが入っていると0点になると勘違いしていましたが、単にどちらのプレイヤーも使えるコマということのようです。このあとは、色々と正しいルールで遊ばれていたようです。

結果(ラインゲーム):自分 14、ぴーかん* 12



ピラミッド Pyramido (デラックス版)
(説明 プレイ時間 20分)
Pyramido20230318.JPGプロリグノのクニツィアのアブストラクトゲームでは唯一デラックス版があるゲームです。昔かなり遊びこんだゲームで、手詰まりにならないように適度に空間を保って上に上がっていくのが面白いです。

結果:自分* 勝利、たっくん 敗北



スプリット Splits
(プレイ時間 各15分)
Splits20230318.JPG道化師さんが最近オンラインボードゲームサイトのBGA(ボードゲームアリーナ)でよく遊ぶという「スプリット」です。ディスクを動かす枚数が自由なのが面白くも難しい点です。何枚残して何枚移動させるかでお互いの思惑がわかってくるというわけです。強敵(?)道化師さんを相手に1勝1敗でした。この時代のジャクタリアのコンポーネントは味がありますね。

結果
1戦目:自分* 勝利、道化師 敗北
2戦目:道化師 勝利、自分* 敗北



フラワーズ Flowers
(プレイ時間 各10−25分)
Flowers20230318.JPGハナヤマから出版されているらしい国産ゲームです。カードを使った3目並べで自分の色の花を縦横斜めのいずれかに3枚並べることを目指します。共通のカードの山から並べていくのですが、まずは土のカードを置き、それを裏返すと芽がでて、さらに蕾のカードを重ねて置き、というように段階を踏んでやっと最後に花が置けます。手番には1枚置くか2枚裏返すかなのですが、2枚裏返してどちらを相手が取っても自分が勝てるという状況にするわけです。

あまり期待していなかったのですが、思ったよりは良くできていると思います。

結果
1戦目:道化師* 勝利、自分 敗北
2戦目:自分* 勝利、道化師 敗北
3戦目:道化師 勝利、自分* 敗北



フィレンツェ Firenze
(プレイ時間 50分)
Firenze20230318.JPG前回も遊んだ「フィレンツェ」です。今回が初の3人プレイ。3色あるので3人の方が向いているのかなあと思って試してみました。ネスターの3人のゲームは「アダプトイド」や「ヤバラス」など3すくみになっていて、2対1の構図にならないように調整されているものが多いのですが、これはそういう調整はないので少々不安が残ります。結果としては3人でもちゃんとゲームになっていて楽しめました。ただ、2人の時にも言えますが、同点になりやすいゲームです。同点なら最大のグルームの大きさということですが、それでも決着がつかず、今回は便宜的に第2のグループの大きさ、第3のグループの大きさ、というようにタイブレークを設定しました。土井さんと自分は最後まで全て同じで完全にタイ。ああ、チグリスユーフラテス。

結果:たっくん 7(6−5−4−3−3−3−3)、土井 7(6−4−4−4−3−3−3)、自分 7(6−4−4−4−3−3−3)



モール ヒル Mole Hill (ブラッツ版&ネスターゲームズ版)
(プレイ時間 各10−15分)
MoleHill20230318-1.JPGクニツィアの「モールヒル」を2つの異なるバージョンで遊びました。ゲーム内容は同じで異なるのはコンポーネントのみです。斜め移動の方が縦横の移動よりもブロックしづらいというのは最初は直感的でなく難しいところだと思います。久し振りに遊びましたが、こんなにシンプルな考え方でちゃんとゲームになっているのがすごいです。

MoleHill20230318-2.JPGブラッツ版の方が古いのですが、こちらのほうが手に入れやすいです。ネスターゲームズ版は発行部数が少なく、かなり希少です。そろそろどこかで再出版してくれないかなあと思うのですが、アブストラクトの再販はなかなか難しいようで、あまり例がないですね。

結果
1戦目(ブラッツ版):自分 8、たっくん 5
2戦目(ネスターゲームズ版):自分 10、たっくん 6



シシミジ Sisimizi
(プレイ時間 25分)
Sisimizi20230318.JPG初プレイの「シシミジ」です。多人数のコネクションゲームで、手番には自分のコマを3個までおくことができ、さらにすでにボード上にある自分のコマを3個まで移動できます。9エリアに分かれたボードのうち、中央の5エリアすべてと外周の4エリアから2エリアに蟻塚コマを置き、それらをすべて繋げば勝利です。この蟻塚も手番に移動できるので、かなり融通がきくプレイが可能です。また、ゲーム中1度だけ相手のコマの上に自分のコマを置くことができ、これは双方ともにつながっていると考えます。

3人なので、勝ちそうなプレイヤーを止めると止めたプレイヤーが相対的に不利になるという問題が起こります。でもそれがこのゲームの持ち味なのかもしれません。次回は4人以上で遊んでみたいです。

結果:たっくん 勝利、ぴーかん、自分 敗北



ブラインドサイド Blindside
(プレイ時間 40分)
Blindside20230318.JPGぴーかんさん持ち込みの、チェス系のアブストラクトゲームです。4枚の大きな白いプラスチックのボードを組み合わせて長方形に近いヘックスマスのボードを作ります(ちょっと「カール大帝」みたいです)。それぞれ自分のコマに決められた方向に矢印を配置してゲーム開始。コマは矢印の数だけ、矢印が示す方向のいずれかに一直線で進みます。そのとき、相手のコマを越えて進むことができ、進んでいる方向と同じが180度逆の矢印を相手のコマから捕獲できます。また、相手のコマにちょうど止まると、任意の矢印を1つ捕獲して相手を好きな渦巻きますまで移動させられます。この渦巻きますでは移動の方向を変えることができたり、コマの向きそれ自身を変えることができます。こうしてあいての矢印が残り6個になったら勝利です(17個は捕獲しなければならない)。

Blindside20230318-2.JPGコンポーネントは格好が良いのですが、ゲームはなんとももったりしています。相手のコマを通過して矢印を捕獲するというのは面白いのですが、相手のコマの場所に止まっての捕獲は蛇足な気がします。また動けないコマがどんどんできてしまうので、そのあたりはもう少しルールを緩めても良かったのではないかと思います。そんなわけで、個人的には今ひとつだと思うのですが、中村さんとぴーかんさんの戦いでは両者かなり楽しんでいたみたいなので、やはりゲームは人それぞれなのでしょう。矢印がある変則チェスに興味がある人は試してみると良いのではないでしょうか?

結果:ぴーかん 勝利、自分* 敗北



ヌバ Nuba
(説明 10分 プレイ時間 各10−25分)
Nuba20230318.JPG最後は久し振りに遊ぶクニツィアの「ヌバ」です。久し振り過ぎて、Xコマのルール解読に手間取ってしまいました。プレイヤーは1−9とXのコマを1つずつ、合計10個のコマを持ちます。交互に自分の側の2列に配置して10個全部置き終わったらスタートです。これらのコマはレスリングと音楽の能力を表しており、ボード上のレスリングでは小さな数字が強いです。手番では自分のコマいずれかを前方3マス(前と斜め前2マスのどれか)の空きマスか同じ数字以上の相手のコマがあるマスに進めます。相手の同じ数字以上のコマは除外されます。こうして敵の最前列までたどり着いたら舞台のマスに移動します。ここでは音楽の能力が試され、より大きな数字が強いのです。同じ数字や小さな数字では上書きできません。Xは音楽家としては最強であり、レスリングでは恐れを知らないレスラーです。つまりどのコマも取れるが、どのコマからも取られます。こうして最終的に舞台のマスにコマを残したプレイヤーの勝利です。

なるべく大きな数字のコマを到達させたいのですが、大きな数字はボード上では弱いので、小さな数字のコマをうまく使って道を作っていかなければなりません。久し振りに遊んだのですが、とても面白く3回連続で遊んでしまいました。

結果
1戦目:自分* 勝利(X)、道化師 敗北
2戦目:自分 勝利(9)、道化師* 敗北
3戦目:道化師 勝利(6)、自分* 敗北
(括弧内は最後まで残ったコマの数値)



中村さんとは一緒に遊べませんでしたが、久し振りに道化師さんとたくさん遊んだ日でした。

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