コロコロ堂で「モンダイナイゲームズを遊ぶ会」と称して、去年のエッセンで購入したモンダイナイゲームズを遊びました。モンダイナイゲームズというのはスウェーデンの出版社で、自分が購入した「インビー」とねいじまさんが購入した「スウエーデン議会2022」をそれぞれ持ち込んで遊びました。どちらも色々とモンダイアリゲームズでしたが、見所もあって楽しくあそべました。数日前から「インビー」のルールを読みコンポーネントを仕分けしていたのですが、箱を開けたら大量のプラスチックのコマが散らばっていたのにはびっくり。
インビー Yimby
(説明 15分 プレイ時間 185分)
「インビー Yimby」というのは Yes, in my back yardの略で、ニンビー Nimby - Not in my back yard の対義語として生まれた言葉です。ニンビーは、直接有益にならず自分の近所には欲しくない施設(ゴミ処理場、放射性物質最終処理場、特殊な病院など)を指して、あるいはそういう施設の建設への反対を指します。なのでインビーは建設賛成派というわけです。ウィキペディアによる Yimby の説明
ボードにはストックホルムの街が描かれています。地名はGardatくらいしかわかりませんでしたが(2017年にフェリーでトゥルクから到着した港の最寄駅)、複雑な地形が活かされています。
目的は4つの地区で多くの建物を建てること。ゲーム後半ではどの地区が価値が高いかをみんなで投票していくので、ある程度他のプレイヤーとの協力体制も必要になります。投票数によって地区の基礎点が4、3、2、1点となり、それに建物数を掛けたものが点数です。
ゲームの中盤までは手番にカードをプレイし対応するマーカーを任意のマスに置きます。それぞれのマーカーは異なる特殊能力に対応し、全28マーカーが28種の能力を生み出します。マーカーのあるヘックスか隣接するヘックスにいると、そのマーカーの能力を発動させられます。そのあとに任意で移動手段を変更し(自転車、電動自転車、公共交通、ガソリン自動車、電気自動車)、移動し、移動先周辺から収入を得てから、移動先の土地を買ったり建物を建てたりするわけです。
28枚のマーカーに対応している28枚のカードは7枚ずつレベル1-4の4段階に分かれています。ゲームは5段階の難易度に分かれており、特殊カードなし、レベル1使用、レベル1-2使用、レベル1-3使用、レベル1-4すべて使用となっています。みんなゲームに慣れているので、今回はてんこ盛りともいえる全ての特殊カードを入れて遊びました。
序盤にレベル4のナイトクラブが出てこれが街の中心部に置かれたので、ナイトクラブが建ちまくるという展開になります(ナイトクラブトークンが足りなくなって赤のコマで代用)。これによってみんなの収入がかなり高くなり、ゲームとしてはある種の厳しさが軽減されたのだと思えます。自分はナイトクラブを終盤以降まで建てられず、建設した建物の数も少なかったのですが、白い猫のインナーシュタット地区に多く建てます。途中で空港解体のタイルの偉大さに気がつき、一度にたくさん家を建てることに成功。投票で白猫を1位にすることができ、初プレイ1位になりました。
スコットさんは序盤は自転車泥棒をつかって妨害していましたが、そのあとは車にしたり公共交通にしたりと臨機応変に移動手段を変えていました。ねいじまさんは西部に勢力を広げ、中村さんは南東にジムをたくさん建てていました。
なんとも表現が難しいゲームですが、見るべき点も幾つかあって楽しめました。次回はもう少し特殊カードの数を少なくして(ナイトクラブがあるレベル4は省く)、グラジュエーティングデッキとし、レベル1から順に現れるようにするなどすると、より楽しめるのではと思います。
結果:自分(緑) 37、中村(白) 29、スコット(黄) 25、ねいじま(黒) 24
スウェーデン議会2022 Swedish Parliament 2022
(説明 70分 プレイ時間 115分)
モンダイナイゲームズがシリーズ物として出版しているゲームで、ギークによれば2010年、2014年のバージョンもあるようです(2018年は選挙がなかったのか、あるいはゲームがなかったのか?)
各プレイヤーは政党を1つ担当します。メインのボードは6x6x6のヘックスヘックスボードで、最後に政党コマの配置によってボード上の影響力が決まります。各ヘックスは最も近い政党コマの影響力を受けたことになるのです。つまりボロノイ図をボードゲーム化した、意欲的なゲームです。
手番ではカードをプレイしたければプレイし、その後1枚ドラフトして手札に加えます。
プレイしたカードは「意見」か「提案」の2通りの使い方があり、3つの政党シンボルが示されています。これら3つの政党を特定の方向に動かすか反対方向に動かすかという2通りの使い方に対応しているわけです。政党を担当するプレイヤーの意思で従わなくても良いし、示されていない政党でも追随することができます。そのときは、手札のカードを追加で出さなければなりません。どの政党が一緒に動いたか、あるいは動かなかったかによって党同士で結託したり結託を解除したりする条件となり、これがゲーム終了時に絡んでくるというわけです。
ドラフトは山札以外に公開されているカードが5枚あります。山札からなら無料ですが、それ以外では山札から遠ければ遠いほどお金を払わなければなりません。支払われたお金はより安いカードの上にばらまかれます(ねいじまさんによれば「センチュリースパイスロードをする」そうです)。
最終的に、自分の党が24と最大政党だったのですが、あまり他の党との結託ができずに中村さんの17と合わせて41だけと最終的には敗北してしまいました。スコットさん(11)とねいじまさん(12)が他のノンプレイヤーの党(それぞれ11と10)とも連立政権を立てて44で勝利です。
一見テキストが多いように見えてすべてフレーバーなので、「インビー」より遊びやすいかもしれません。とにかくルールブックがインビー以上に読みづらすぎて解読が非常に大変でした。
結果:ねいじま&スコット 44(勝利)
マダ Mada
(プレイ時間 15分)
ここからは、息抜きのゲームです。シンプルですが、楽しいゲームです。みんな結構チャレンジをするので、予期しないタイミングでスコアリングが起こり乱されました。途中で手札が「一番上の数字を一番下にする」というカード3枚になってしまい、自分の前の場札がなかったので、ここで得点が起こったら辛かったのですが乗り切りました。
結果:中村 22、自分 18、スコット 12、ねいじま 6
パーフェクト ナンバーズ Perfect Numbers
(プレイ時間 25分)
最近ちょっとハマっている「パーフェクトナンバーズ」です。捨てた結果パーフェクトナンバーになったときはどうするのか? など、いくつか疑問点が残るのでギークで聞いてみたいところです。自分が育てていない色を相手につけてその結果奪えるというルールがやはりすごいです。
結果:ねいじま 19、スコット 19、中村 16、自分 12
ゴースト Ghosts
(説明 5分 プレイ時間 25分)
「有頂天/精霊さん/キャプテンシャーキー海賊乱闘」のリメイクです。各スート9枚なので「精霊さん」以降の流れを引き継いでいます。また最初は失点1から始める3ディール戦で、無失点のラウンドは3点まで失点を戻せるという戦略的な得点方法になりました。スコットさんによれば、ペンギンパーティーのバリアントの得点ルールに近いそうです。
最大の特徴は、このバージョンから加わったミストカードです。色も数字も変えずにパスするというカードで、1回は必ず生き延びられます。これによって、場が7になったらあとは隣り合う2人の戦い、というわけではなくなり、ミストカードによってその隣の人に再び手番が回ってくるということが起こりうるわけです。しかし、ミストでバーストを回避してもその先のプレイヤーが同じ色で返してくる場合が多く、そこまでミストが強いというわけではありません。6で回ってきて7と言いたくない時にミストを使うのが一番良い方法かもしれませんね。
ねいじまさんが不思議なくらい何度も失点を重ねていて、ちょっと面白かったです。自分はある程度のカウンティングをして失点1で勝利。
結果:自分 1、スコット 3、中村 7、ねいじま 15
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