第19回横浜クニツィア会のレポートです。参加者は11名(うち初参加2名)で終日様々なゲームを遊びました。個人的な初プレイゲームは「ロイヤルフラッシュ」、「ニンバリ」、「イントゥーザブルー」です。また、やっと「ラー」の豪華版を遊べました。恒例のシュピールボックスからはポーカーとブラフを合わせた「ロイヤルフラッシュ」を6人で遊びました。写真は今回のリクエストで持ち込んだクニツィアのハバのゲーム全11種です。調べたらこの11種で全てのようですね。このうち3種が遊ばれました。
ラー Ra (ダイスツリー版)
(説明 15分 プレイ時間 55分)
昨年のエッセンで手に入れたダイスツリー豪華版の「ラー」です。漸くこのバージョンを遊べました。
一番大きな違いは個人ボードが付いてくるところです。ラーの初版(アレア版やその英語版のリオグランデ版)の頃からアメリカではギークにアップロードされたプレイマット(個人ボード)を使うプレイヤーが一定数いたのですが、今回久し振りに個人ボードを使ってその時のプレイアビリティーの悪さを思い出しました。ボードに描かれているタイルが実際のタイルと同じなので、タイルが置かれているのかどうか分かりづらいのです。「オロンゴ」のタイルと同じ現象が起こっているわけです。どうしてボードに描かれたタイルは色彩を薄くするなどしないのでしょう。また、ファラオやナイルはボードからはみ出てしまうかもしれないし、文明やモニュメントは同種は重ねておくとなっています。重ねて置いたら何枚持っているのかという大切なことが分かりづらくて困ります。見栄えは良いですが、無いほうがプレイしやすいです。
タイルのデザインも文明タイルの種類など視認性が悪いものが幾つかあります。タイルは裏表がなく両面同じなので付属の袋が必須です。自分はラーの袋不要派なので、ここも少しマイナスかもしれません。ラー宣言をしないときはタイルを1枚置くだけなので、袋が無い方がずっとテンポが良いのです。
得点コインはプレミア版なので重厚な金属製で格好が良いのですが、得点(1、2、5、10)が少々見づらいという欠点があります。紙製のコインも付属しており、そちらの方が数字がはっきりとわかって使いやすそうです。
ラーのコマは大きくて迫力があり、なかなか良いと思います。力強く「ラー!」と叫びたくなるコマです。
色々と書きましたが、豪華にすることとプレイアビリティーを上げることの両立は難しいのかもしれません。一番遊びやすいのは元祖アレア版か日本のニューゲームズオーダー版だと思います。ニューゲームズオーダー版は個人ボードが細長くて脇にタイルを並べるようになっており、これだと他のプレイヤーの状況が一目でわかります。
今回はスコットさんがモニュメントを大量に集めて、モニュメントだけで30点を獲得。そんなにモニュメントを集めていたとは! 他を大きく引き離して1位でした。
結果:スコット 49、syamu 34、自分 30、マルベリー 29
ホエールライダーズ Whale Rider
(説明 10分 プレイ時間 45分)
ここで6人になったので、安定的に面白い「ホエールライダーズ」を遊びました。6人だと多少後の手番のプレイヤーが不利ですが、ちゃんとゲームにはなっていて楽しく遊べます。でもやはり4人くらいがベストかもしれません。
今回はなんとタイル切れが起こりました。袋のタイルがなくなったらもうそれ以上はタイルを置かないようです。
スコットさんとマルベリーさんが異なる作戦で同点でしたが、タイブレークの残りのコイン数でスコットさんが制しました。自分は最後の手番だったこともありますが、最下位。もっと積極的に前進しておけばよかった。
結果:スコット 22(3)、マルベリー 22(2)、ミスミン 21、やぬき 18、syamu 14、自分 12
ロイヤル フラッシュ Royal Flush
(説明 5分 プレイ時間 各10分)
シュピールボックス1993年5号の付録です。「ブレイジングエース」に掲載されていそうなゲームです。今回は2つのコマは「古代ローマの新しいゲーム」から借用し、トランプはクニツィアに以前プレゼントされたクニツィアトランプを使いました。クラブのエースがクニツィアになっています。
5枚のポーカーハンドを使った「ライアーズダイス/ブラフ」のようなゲームです。手番にはビッドをあげて手札を0-5枚交換するか(捨てるカードは裏向き)、直前のプレイヤーにダウトをします。ビッドはポーカーハンドとそれを構成するカードの値からなり、最初はノーペアの2から始めます、同じ手役ならより高いカードが高い手というわけです。ちなみにタイトルのロイヤルフラッシュはストレートフラッシュのことです。
手番でダウトが起こるとダウトされた直前のプレイヤーは手役がビッド以上ならばこっそりとダウトをした手番プレイヤーに見せ、手番プレイヤーは脱落し、そのままゲームを続けます。手役がビッド未満なら手を公開し、ダウトされたプレイヤーが脱落します。このときはビッドをノーペアの2に戻した上で手番プレイヤーから再開します。こうして、最後まで残ったプレイヤーが勝利というわけです。
今回は6人で遊びました。自分はダウトをするリスクを取らず、ひたすらカードを交換していきました。1戦目は最初からツーペアがあり、しばらく交換を繰り返していたらフルハウスになってラッキーでした。2戦目はワンペアしかなく、フラッシュを狙うために相当長い間ノーペア状態でしたが幸いダウトされずに最後にはフラッシュが完成して生き残り2連勝となりました。荒削りなゲームですが悪く無いと思います。
結果(ミスミン、スコット、マルベリー、syamu、やぬき、自分)
1戦目:自分 勝利
2戦目:自分 勝利
ニンバリ Nimbali
(プレイ時間 10分)
この日はリクエストによりハバのゲームを11個持ち込みました。そのうち自分が唯一未プレイだったのがこの「ニンバリ」です。スコットさんがルールを読んでくれて3人で遊びました。ダイスを振り対応する動物を次のますまで動かします。ダイスには1面だけ水滴が描かれており、これがでるとすべての動物は水を飲みます。動物の数だけ水タイルを除去します。こうして自分のマスにある水タイルを全て除去できたら勝利です。運だけのゲームですが、結構ハラハラするかも。
結果(残り水タイル数):やぎの 0(勝利)、スコット 4、自分 8
タージ マハル Taj Mahal (Z-MAN版)
(説明 20分 プレイ時間 85分)
日本でも同年に発売されたホビージャパン版と同じデザインです。3人プレイは久し振りで、3人だと産物よりもネットワークが重視される展開になりがちです。しかし、序盤の数ラウンドで全く産物タイル(象で取れる奴)がまったく競り落とせず、流石に危機感を覚えたのですが、5ラウンド目くらいから徐々に象とネットワークの両方をうまくバランスをとって勝ち切りました。ネットワークは思ったより点数がいかず、1ラウンドで最大で5点くらいでした。
結果:自分 63、syamu 58、マルベリー 48
バビロニア Babylonia (アークライト版)
(説明 20分 プレイ時間 40分)
重めのゲームですが比較的短時間で終わる「バビロニア」を遊びました。久し振りでルールをかなり忘れており、少々混乱気味での始まり。同卓のプレイヤーには少々申し訳なかったです。マルベリーさんがジグラットを早めに包囲7番のタイルを獲得。これは都市タイルの決算時2枚につきさらに1点得られるという使い方によってはかなり強力なタイルです。これを序盤から取られてしまったのでかなりつらく、都市タイルも多く取られたこともあり大差でマルベリーさんの勝利。もっと都市の包囲で半々に持ち込んでタイルを除外させればよかったです。
結果:マルベリー 172、自分 117、syamu 100
イントゥー ザ ブルー Into the Blue
(プレイ時間 25分)
これも去年のエッセンで手に入れて眠っていたゲームです。今回は2回遊ばれていて、その2回目に参加。ボードは海の深さに応じた5つのエリアに分かれていて、浅い方から1、2、3、4、5と番号が付いています。6個のダイスは1、2、3、4、5、宝箱、という構成で、3回まで自由に振れます(つまり振り直しは2回まで)。その後、出目の中からひとつ選んで、ボード上の対応するエリアに、選んだ目のダイス数だけ自分のコマを置きます。ただし、1の目から連続して選んだ目まで出ていないと置くことはできません。たとえば結果が1、1、2、3、5、5だったら4がないので3までしか潜れません。つまり、5のエリアには置けず、1のエリアに2個か2のエリアに1個か3のエリアに1個の3つの選択肢があるというわけです。つまり1が1つも無いと置くことはできないというわけです。また1、2、3、4、5、宝箱の組み合わせだと、5のエリアよりさらに深く潜ったということで高得点の宝箱が手に入ります。
コマを使い切ったプレイヤーの手番まで回ってきたらゲーム終了です。また、宝箱が5個取られてもゲーム終了です。各エリアはマジョリティーで1-3位に得点が与えられます。タイブレークは浅い階層をみていき、最終的には置かずに持っているコマの数や、手番順で決着します。
なかなかシンプルで面白いダイスゲームです。こういうやり方もあるのか、と思わせます。
結果:ミスミン 38、マルベリー 22、自分 18、syamu 8
他にも「サムライ」「ボツワナ」「メンバーズオンリー」「ギャングオブダイス」「サンフランシスコ」「買い物に行こう」「ムーミンの魚釣り」「バスに乗り降り」「ロンド」「ホットリード」「ラーダイスゲーム」が遊ばれました。今回は、さぼさん、初参加の才谷さん、そして共同主催者のウサギ&ミズキ夫妻と遊べなかったのは残念ですが、また次回に!
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