横浜クニツィア会 2022.07.30

第15回横浜クニツィア会です。参加者は自分を含めて16名(最後のホワイトボードには15名分しかありませんが、やぬきさんの名前が抜けています)と盛況でした。今回は「カゾック」と「ツインズ:バラエティーカード」が個人的には初プレイです。また「グラディエーター」の999版は初めて。恒例のシュピールボックスシリーズは2人用アブストラクトゲームの「クリンチ」です。



グラディエーター Gladiator/Kampf der Gladiatoren (999版)
(説明 25分 プレイ時間 55分)
GladiatorBox20220730.JPGスコットさんのリクエストで持ち込んだ「グラディエーター」です。今回使ったのはパッケージが異なるオランダの999版ですが、中身は一緒です。かなり久し振りで、少しルール解読に時間がかかってしまいました。

Gladiator20220730.JPG最初に自分のグラディエーターをドラフトしていき独自の組み合わせを作っていくのはやはりワクワクします。自分は網使い2人を含んだチームや、すべて剣士のチームなどを作りました。網使い2人は序盤はうまくいったように思えましたが、中盤以降はいろいろなプレイヤーから攻撃を受けてしまいます。それどころかダイスの目の運が悪すぎて、satoさんに「もう10回くらい続けてブランクを振っていますよ」と言われてしまう始末。それでもゲームとしては非常に楽しめました。脱落がなく、最後は動物として戦えるのが良いですね。

直接攻撃のゲームはあまり作らないクニツィアとしては異色の作品です。他の直接攻撃として思い浮かぶのは「海賊/略奪/コルセア」や「パイレーツ」くらいですが、この「グラディエーター」が一番面白いかも。

結果:sato(茶) 23、とけい(赤) 18、スコット(黄) 15、自分(緑) 11



ファミリーインク Family Inc.
(プレイ時間 25分)
FamilyInc20220730.JPG大人数でも楽しめる「ファミリーインク」です。獲得したチップは1巡しないと確定にならず、その間に他のプレイヤーが同じ数字のチップをめくればとられてしまうという「チーキーモンキー」と「コルセア」を合わせたようなゲームです。スピーディーでかなり楽しめます。手番では何枚めくっても良く、そのたびに他のプレイヤーが持っている同数字のチップを全て獲得できます。しかし同じ数字が出たらバースト。ただし最初の3枚でバーストするとダイアモンドがもらえます。そしてダイアモンドが3つたまるとなんと50点になるのです。

これまでは、このダイアモンドは勝利に結びつくのを見たことがありませんでしたが、ハイカンさんが見事3つ目のダイアモンドを獲得して勝利。なるほど、ダイアモンド勝ちも実際に起こりうるのですね。

結果:ハイカン 139、Sato 97、たっくん 88、イズナ 64、自分 60、ぴーかん 44



ダブル オア ナッシング Double or Nothing (ピアトニク版)
(説明 5分 プレイ時間 10分)
DoubleOrNothing20220730.JPG続けて6人で遊べるプッシュユアラック系の「ダブルオアナッシング」です。今回は展開が今ひとつでこのゲームの良さがあまり出ませんでした。最初にダブルオアナッシングに成功した自分がそのまま走ってしまいました。4人くらいの方がゲームとしての面白さがわかると思います。

結果:自分 67、イズナ 55、Sato 53、たっくん 47、ぴーかん 40、ハイカン 34



ゴールド ナゲッツ Gold Nuggets
(説明 5分 プレイ時間 15分)
GoldNuggets-Boxes.JPG「ゴールドナゲッツ」は2013年にピアトニクから出版された77個の金塊(ゴールドナゲッツ)をダイスで奪い合うゲームです。同年にシンプリーファンから「マイマイン」として英語版が出版されています。手軽ながらも楽しめるダイスゲームです。

GoldNuggets-Dice.JPGコンポーネントは7個のダイス(2、3、4、5、金塊、投げ縄)と77個の金塊だけです。金塊はすべてテーブルの中央に置いてスタート。手番プレイヤーはダイスを7個振り、1個以上のダイスを脇に置いて確定させなければなりません。確定ができないとバーストで手番終了です。そうでなければ、残りのダイスを振り直すか、手番を終わるかを決められます。振り直す回数に制限はありません(理論上7回まで振れます)。

脇に置いて確定させられるダイスに制限があり、金塊と投げ縄は自由に確定できますが、2−5の数字は同数字が3個以上でないと確定できません。すでにその数字を確定していれば、追加で1個以上確定することが可能です。

GoldNuggets-Nuggets&Bag.JPGバーストせずに終えた場合には金塊を獲得します。2−5の数字の目はそれぞれ3個以上確定しているはずですが、その個数に関わらず数字の目と同数だけ金塊がもらえます。金塊の目は1つにつき1個の金塊がもらえます。投げ縄は無価値ですが、3個以上確定した時はテーブルの中央からではなく他のプレイヤー1人から金塊を奪えます。十分にない時は取れるだけしか取れません。もし7個すべてのダイスを確定していれば、もう1手番行えます。これは忘れがちですが大切なルールです。

こうしてテーブルの中央の金塊がすべて取られたらゲーム終了です。最後も十分にない時は取れるだけしか取れません。

シンプルですが、結構どのダイスを確定させるかに迷います。7個のうち3個同じ数字が出ないと確定できないので、うかつに金塊や投げ縄を確定させるわけにはいきません。また諦めるタミングも大切で、バーストするよりは1−2子の金塊でも獲得したほうが賢明でしょう。なお最高値は5−5−5−4−4−4−金塊という組み合わせで10個の金塊が獲得できさらに追加手番があります。勝っているプレイヤーはなるべくゲームを早く終わらせるように中央から金塊を取るのに対し、負けているプレイヤーは投げ縄を使って勝っているプレイヤーから金塊を奪っていくというのが一般的な流れになると思います。3個確定させるというルールにより、振り直しの回数を少なくしてゲームのスピードを上げているのはデザイン的に興味深いです。

各エディションの違い
ルールの違いはありません。コンポーネントに違いが見られます。

ダイスの目
ゴールドナゲッツ:2、3、4、5、金塊、投げ縄
マイマイン:2、3、4、5、マイン(Mine)
(おそらく「自分のもの!」という意味のMineと鉱山のMineをかけていると思われます)

付属品の金塊袋
ゴールドナゲッツ:なし
マイマイン:あり

プレイ可能人数
ゴールドナゲッツ:2−5人
マイマイン:2−6人

GoldNuggets20220730-1.JPG今回は6人で遊びました。「マイマイン」が6人までだったので6人で遊んだのですが、途中で「ゴールドナゲッツ」は5人までだということに気がつきました。しかしルールが同じなので問題はないでしょう。5−6人で遊べるとはいえ、ダウンタイムの問題もあり、やはり適正人数は4人くらいまでなのではと思います。

GoldNuggets20220730-2.JPG今回は7個すべて確定を連続させ、なんと最高値の10金塊も出すという運の良さ。途中までは圧倒的に自分がリードしていました。中盤から終盤にかけて投げ縄でかなりの金塊を取られましたが、なんとか逃げ切りました。3個確定が悩ましくなかなか良いゲームだと思います。

結果:自分 23、イズナ 18、ハイカン 12、たっくん 11、ぴーかん 9、Sato 4



カゾック KaZock
(プレイ時間 5分)
ダイスを振ってニンンジンを奪い合うゲーム。子供用なのでほとんど戦略はないのですが、それにしても収束性が悪いのが気になりました。なにかルールが間違っているのかもしれません。原文を当たってみます。(写真撮り忘れ)

結果:Sato 20、イズナ 12、自分 9、たっくん 4



ホエール ライダーズ Whale Riders
(説明 10分 プレイ時間 30分)
WhaleRiders20220730.JPG久し振りに6人での「ホエールライダーズ」です。6人だとなかなか先を読むのは難しいので、あまりリスクを取らずに進めていくのが良いと思います。いかにアクションを無駄にせずに進めていくかが大切で、1コイン獲得をなるべく減らしたり1アクションで複数枚の契約を達成させるのが良いのですが、なかなかそううまくはいきません。思ったほど点数が伸びずウサギさんと共に3位タイ。トップはキノさん、そしてミズキさんと続きました。

結果:キノ 24、ミズキ 20、ウサギ 18、自分 18、さぼ 17、やぬき 13



ミレ フィオリ Mille Fiori
(プレイ時間 55分)
MilleFiori20220730.JPG続けて4人で「ミレフィオリ」です。もうすぐ日本語版がでるらしいのですが、タイトルは「ミルフィオレ」に変更されています。Milleは「ミレ」の方が元の発音に近いと思うのですが、どうして「ミル」になってしまったのでしょうか?

それはともかく、今回はうまく色々な箇所に良いタイミングで加わることができて勝てました。久し振りに勝てて嬉しい。

結果:自分(紫) 234、キノ(赤) 211、やぬき(橙) 209、さぼ(緑) 207



クリンチ Clinch
(プレイ時間 各5分)
Spielbox1993-1Clinch.JPG「クリンチ」はシュピールボックス1993年1号の付録で2人用のアブストラクトゲームです。この号から、エディションシュピールボックス Edition Spielbox という名前の元に通し番号がつき中綴じになりました。この「クリンチ」は Edition Spielbox No.1 となっています。このゲームはのちにシュテフェンシュピールから「ティク」として製品版が2008年に出版され、さらにネスターゲームズから特殊能力を加えて「バトルフォーオリンパス」が2009年に出版されています。

Clinch20220730-1.JPGボードは6x6。各プレイヤーはそれぞれ6個のコマを2列目に置きます。そして各12枚のディスクを手持ちにします。目的はこの12枚をすべて置き切ることです。手番には自分のコマをチェスのルーク(将棋の飛車)のように上下左右に任意のマス数だけ進めます。そしてコマの出発マスと通ったマスすべてに自分のディスクを置きます。これらのマスに相手のディスクがあれば取り除いて相手に返し、自分のディスクに置き換えますが、自分のディスクだった場合は何も起こりません。また到達マスのディスクは取り除かれ持ち主に返します。こうしてすべてのディスクを置いたプレイヤーが勝ち、相手が持っている残りのディスク数がそのまま得点となります。

付属するのはボードだけなので、今回はリメイクの「ティク」のコマとディスクを使いました。まずはスコットさんと3戦。スコットさんはうまく、1勝2敗です。そして次にさぼさんと対戦しこちらは1勝1敗でした。

Clinch20220730-2.JPG「クリンチ」はリメイクである「ティク」とほぼ同じゲームなのですが、ディスク枚数が「クリンチ」では12枚なのに対し「ティク」では14枚に増えています。おそらく「クリンチ」では全てのマス目がちょうど埋まるだけの枚数にしたのだと思います。「ティク」ではさらに2枚多く置かなければ勝利にならないのですが、そこまでプレイ感は変わりません。また「ティク」には各コマが1度だけ斜めに進めるというバリアントもあります。「バトルフォーオリンパス」は「グランドナショナルダービー」に対する「コロッセルアリーナ」のような感じで特殊能力を楽しめます。またクニツィアではないですが、中村良氏の「フィリット」は「クリンチ/ティク」と似たプレイ感覚ですが石の存在や突き当たりまでの移動ルールなどがゲームを別の意味で悩ましくしています。この軌跡にディスクを置いていくというシステムはありそうであまりない分野ですね。「オリオン」の「オリオン」が少しこれに似ているかも。

結果
1戦目:スコット* 6、自分 0
2戦目:自分* 9、スコット 0
3戦目:スコット* 7、自分 0
4戦目:さぼ* 2、自分 0
5戦目:自分* 6、さぼ 0



ツインズ Twins (アミーゴ版)バラエティーカードVariety Cards
(プレイ時間 35分)
Twins20220730.JPG最後は「ツインズ」です。しのだけさんが、拡張の「バラエティーカード」を持ってきてくれました。これは4ラウンドの得点体系が示されており、毎ディール別のカードを使うことで得点体系が変わります。通常ならば、1ラウンドは下位3人が2支払う、2ラウンドは上位2位が3獲得する、3ラウンドは下位1人が1払って脱落、4ラウンドは上位1人が総取り、なのですが、これが1、2ラウンドともに支払いだったり、3ラウンド目で3人脱落だったりと色々とバラエティーに富んでいます。序盤で勝って途中までトップだったぴーかんさんが、中盤以降にどんどんお金を失っていく様がすごかった。さいごはとけいさんとぴーかんさんが破産。せりあどさんが勝利しました。自分はなんとか破産せず生きながらえました。

結果:せりあど 27、がとぅ 24、スコット 18、自分 2、とけい* 0、ぴーかん 0



Result20220730.JPG他には、「ギャラクシーねこのばし」「ハリウッドゴールデンエイジ」「エクスケープ」「ティク」「シージオブルーンダー」「マシュマロテスト」「ハイスコア」「ゴーゴーエスキモー」「ブルーラグーン」「数独チャレンジ」が遊ばれていました。参加者全員と遊ぶように努めているのですが、しのだけさんと一緒に遊べなかったのが残念です。また次回に! 次回は9月25日です。リンクはここ

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