らうんどとりっぷ 2021.05.27

キノさんと久し振りの2人ゲーム会です。今回は去年6月にオープンした横浜駅近くのゲームカフェ「らうんどとりっぷ」で遊びました。



チェーン ライトニング Chain Lightning
(プレイ時間 各5−30分)
ChainLightning20210527.JPGアンドリュー・ジュールがデザインした正方グリッド上での非対称(アシンメトリック)なコネクションゲームで、自分の対辺同士を繋ぐのが目的です。先手の白は斜めも繋がったみなしますが、後手の黒は斜めは繋がっていないとするのです。つまり切り違いでは白だけが繋がっていると考えるのです。白が先手で、手番には白は2手、黒は3手を打ちます。つまり黒は1.5倍のコマ数になりますが、白は斜めの連結も考慮するというなんともすごいアイディアのゲームなのです。さて、どちらが強いのでしょうか?

先手と後手を入れ替えて何度も遊びました。慣れるまで少しかかりますが、なにしろ2手打ち3手打ちの繰り返しなので、2手や3手では防げないような両睨みの配置を2人とも編み出すようになりました。4回遊んでみると先手も後手も互角のように思えます。不思議なバランスの上に成り立っているゲームで、ゲームとして成立しているのが奇跡のように思えます。

囲碁での盤端の地の争いで起こるかのようなショチョウのパターンがよく現れるので、もしかして作者はここからこのゲームを思いついたのかもしれません。タイトルの「チェーンライトニング」とは鎖形電光というジグザグに枝分かれした雷のことで、後手の白がジグザグになっていく様を表していると思われます。今回は「ゴネクト」のボードを利用した13路盤ですが、作者は19路盤を推奨してるようなので、次回は19路盤で遊んでみたいです。

結果(*が先手)
1戦目:キノ 勝利、自分* 敗北
2戦目:キノ* 勝利、自分 敗北
3戦目:自分* 勝利、キノ 敗北
4戦目:自分 勝利、キノ* 敗北



コネチカット Connecticut
(プレイ時間 各5−15分)
Connecticut20210527.JPG「コネチカット」は「スリザー」の作者コーリー・クラークが考案したコネクションゲームで、目的は自分の対辺を繋ぐことです。なんと斜めはどちらも繋がっていると考え、先に繋いだ方が勝利となります。手番には1個任意の場所に打つか、あるいは3個を連続して縦横に並べて(斜めはダメ)置くかを選びます。ただし、先手の初手番は1個しか置けません。

慣れてくるとこの3個というのが実によくできていることがわかります。2個開ければ相手はそれを同時に塞げないのです。終わったボードを見ると、なんとなくスリザーの終局に近いのが面白いですね。

タイトルのコネチカットはアメリカ・ニューイングランド地方のコネチカット州に由来していると思われますが、調べてもわかりませんでした。おそらく Connecticut が Connect-Cutとスペリングが似ていることから名付けたのだと思われます。

結果
1戦目:自分 勝利、キノ* 敗北
2戦目:キノ 勝利、自分* 敗北



ブルームーン Blue Moon
(プレイ時間 10+5+25=計40分)
統一種族総当たり戦の第78戦はテラ対テラです。なんと1年4ヶ月振りです。前回の第77戦はここ

BlueMoon20210527-1-1.JPGテラは大地の攻撃値が高いのですが、フリー、ペア、回収、保護といったアイコンはなく、攻撃値を上げる特殊能力もあまりありません。なので、Terrah26「五里霧中 - あなたのアイコンは、ストップアイコンと保護アイコンを除いて無視される」は無意味です。その代わりに相手の手を狭めるカードが多いのが特徴です。手番に通常のルールを超えて多く出せることがないので、もったりした展開になりがちです。

テラ同士の対決だと、Terrah14 キャラクター「バク・バット - あなたの手番に、あなたはブースターカードをプレイするか、さもなければ撤退しなければならない」がかなり強いです。なぜならブースターは、Terrah18「大地爆破」と Terrah19「大地微震」の2枚しかないからです。よってこれらのブースターを手に持っておくことは大切になります。また、Terrah25 サポート「泥濘地帯 - あなたは、書かれた攻撃値が5以上のキャラクターカードをプレイできない」も相手にプレイされるとかなりつらいです。30枚中 Terrah01-05の5枚が該当し、これらは戦いの行方を決めるキーカードでもあるからです。ちなみに、間違えやすいルールですが、戦いの元素が4以下でも、もうひとつの元素が5以上ならば「泥濘地帯」の影響を受けてプレイできません。

BlueMoon20210527-1-2.JPG1ディール目はキノさんからスタート。まずキノさんの Terrah01 キャラクター「山を揺さぶるメガリット」での大地7の攻撃で即座に撤退した後、こちらは炎4のカード4枚のうち2枚あったので炎で攻めました。嵐を追加して炎5にしたところ、キノさんにミュータント「ラス・ムス・パン - 炎の攻撃値5以上で攻撃されているときに限って、私はこのカードをプレイできる」で返されて、また撤退。その後、再び炎で始めるのですが、Terrah29「地震誘発 - 今、私はあなたの戦闘エリアにあるカードをすべて捨てることができる」でご破算にされたあとに、嵐2枚を決められてサドンデス負けです。なんと10分しか掛らず。

BlueMoon20210527-2.JPG2ディール目はこちらが先手。先ほどとは打って変わって、トントン拍子にドラゴンを獲得し、最後は Terrah30「ドラゴン感銘 - 今、私は手札から書かれた大地の攻撃値が合計8以上のカードを捨てて、ドラゴンを1匹引き寄せることができる」でサドンデス勝利。なんと5分という短いディールでした。

BlueMoon20210527-3-1.JPG3ディール目は、回転の悪いテラの手札を打開すべく、戦いを始める代わりに2枚を捨てて手札を整えたりと、やっとゲームらしくなりました。一進一退が続き、ドラゴン3匹がボードに残った状態で終盤を迎えます。こちらは手札4枚中、2枚は攻撃値4−5の Terrah04 「大力のグラヴィトス」と攻撃値1−5の Terrah05「カツサン」という高めの攻撃値のカードで残りの2枚は嵐です。

BlueMoon20210527-3-2.JPGここでなんと Terrah25 サポート「泥濘地帯 - あなたは、書かれた攻撃値が5以上のキャラクターカードをプレイできない」をキノさんがプレイし、こちらは歯が立たず、ドラゴンを取られます。しかし、それでキノさんは力が尽き、最終的にはこちらが嵐を使ってドラゴン2匹分を獲得して勝利。最後にキノさんの手札が1枚多過ぎたので、キノさんが勝った状態でゲームを終わらせることができなかったそうです。

結果:自分(テラ) 6(0+4x+2)、キノ*(テラ) 4(4x+0+0)



コンストラクター Constructor
(プレイ時間 各5−10分)
Constructor20210527.JPGこの日遊んだ唯一のネスターゲームズは「コンストラクター」です。3種のコマが3すくみのようになっていて、ニムっぽい感じがする短時間ゲームです。難点は引き分けになりやすいことで、今回も1戦目は引き分けてしまいました。2戦目はキノさんの勝利。

結果
1戦目:キノ* 1、自分 1(引き分け)
2戦目:キノ 4、自分* 2



ショッテントッテン2 Schotten Totten 2
(説明 15分 プレイ時間 各25−30分)
SchottenTotten2-20210527.JPG「ショッテントッテン」といえば「バトルライン」の元になったゲームで「バトルライン」との大きな違いは特殊カードの有無とランクが9か10かということだけでした。しかし2004年の第2版以降は「バトルライン」と同様に特殊カードが付いているので、両者の違いはランクの違いだけとなりほぼ同じゲームになります。

2017年になって、バトルラインではロランドリベンジ版(中世版)の出版といった動きがありましたが、「ショッテントッテン」にも「ショッテントッテン2」という続編が生まれました。こうしてもとはほぼ同じという2つのゲームが異なった流れになっていくのは「ケルト」と「ロストシティボードゲーム」のような関係ですね。

「ショッテントッテン2」は5スート12ランク(0-11)の60枚というカード構成で中央にある7箇所にポーカー役に似た役を作って相手と比べていきます。大きな違いは攻撃側と防御側にはっきり分かれていることです。7箇所の戦いの舞台は7枚の細長い壁タイルで表され、そこに必要とされる枚数や考慮される役が示されています。攻撃側が勝つとタイルを裏返し、そこには別の条件が書かれているというわけです。攻撃側は、どこか1つの壁を2回攻め落とすか、4つの壁で1回ずつ勝てばゲームに勝利し、それを防いでカードが尽きてしまったら防御側の勝利です。また防御側はカードを出す場所がなくなっても勝利となります。

攻撃側は手番の最初に任意の列で撤退することができます(複数列可能)。これによって、防御されてしまった箇所でもやり直しがきくのです。防御側は油釜トークンを3つ持っており、ゲーム中に3回だけこれを使うことで攻撃側の最前列のカード(壁タイルに最も近いカード)を破棄できます。また、お互いに同色の0と11は相殺することができます(どちらも捨て札になります)。

ようやく遊べましたが、よくできています。今回はキノさんも自分もなぜか6スートだと誤解して証明やら何やらしていましたが、5スートなので4枚のところに同位札で攻めるのはかなり難しいですね。攻撃と防御を交代して0勝2敗。これは、また遊びたい。

結果(*が先手攻撃側)
1戦目:キノ 勝利、自分* 敗北
2戦目:キノ* 勝利、自分 敗北



ハリウッド センセーション Hollywood Sensation
(プレイ時間 25分)
HollywoodSensation20210527.JPG補充があるけどマストフォローというトリックテイクです。後半は相手の手札が見えてしまうので、そこからどのように組み立てるのかというのが面白いゲームだと思います。やはり、きになるのは前半(山札がなくなるまで)は相手が本当にマストフォローに従っているのかわからないことです。この辺りがうまく改善できれば、もっと良いゲームになると思います。

結果:キノ 勝利、自分 敗北

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