第10回クニツィア会です。本来なら1月24日にこれまで通り横浜・関内のゲームカフェぶんぶんで行う予定でしたが、ウィルスの感染拡大による緊急事態により延期が重なり、漸く再開することになりました。環境も去年とは大きく変わり、ぶんぶんは閉業してしまったので横浜駅近くのレンタルスペースを借りることにしました。参加者6名と少な目でしたが、久し振りにクニツィアを堪能できました。初プレイは「スマトラ」「ゴールド」「オリンピアード」の3つです。
スマトラ Sumatra
(説明 30分 プレイ時間 60分)
「スマトラ」はルノドヴァから出版された新作です。個人ボードの上にタイルを集めていき、最後にそれらが様々な方式で得点になります。ゲームの流れが共通のスマトラ島を描いたボードによって表されており、各プレイヤーは決められた道筋に沿って島を旅します。面白いのは、中立の本のコマがあり、プレイヤーはこの本のコマから距離1以内にしかいられません。本と同じマスにいるときには公開されているタイルから1枚獲得するか、自分が1マス進むかの選択がありマス。本より自分が進んでいるときは本を進めて、新たなタイルから1枚得られます。本より遅れているときは1マス進むしかありません。付かず離れずのこのシステムが結構ほどよい考えどころになっています。
ウサギさんが遊んだことがあるということで、説明してくれました。個人ボードの一番下の列の装備が大切で、この種類数に等しい行数しか得点対象にならないという、すべてに関わってくるタイルなのです。序盤は装備があまりなくて心配になりましたが、後半で徐々に増やしていき、さらに動物と植物のペアを多く作りました。しかし装備5種(うち2種は3枚集めてボーナス)と装飾品5種を集めたウサギさんに1点差で敗北。
あとでギークに目を通すと、ゲーム開始時のセットアップで獲得するタイルが2−3人のときは5枚なのに4−5人のときは18枚と大きく違うのなどうしてなのか、というスレッドが上がっていました。18というのは8の間違いではないのかという意見も多かったのですが、作者のクニツィアに確認したところ間違いではないとのこと。さらにすべてのプレイヤー数で遊んだエリックによれば、ゲームとして全く問題ないそうです。これは色々な人数で遊んで、そのニュアンスを知りたいところです。
参考スレッド:https://boardgamegeek.com/thread/2574581/5-vs-18
結果:ウサギ 42、自分 41、ミズキ 37、らくだ 32、スコット 32
ゴールド Gold
(説明 5分 プレイ時間 10分)
手軽な「メモリー(神経衰弱)」を基にしたゲームです。テーブルの上に裏向きに伏せられた円盤の表には、金塊か、プレイヤーが担当するならず者か、ダイナマイトが描かれています。手番には任意の2枚を公開します。ならず者と金塊という組み合わせだと、ならず者が金塊を獲得します。ただし、ならず者の数値が金塊の数値以上でなければなりません。金塊同士だと何も起こりませんが、ならず者同士だと戦いとなり、数値の大きい(つまり、より強い)ならず者が生き残ります。こうしてうまく自分のならず者に高数値の金貨を取らせるのです。
記憶要素も必要ですが、それが程よい感じで結構楽しめました。勝者はがとぅさん!
結果:がとぅ 17、スコット 14、らくだ 8、ミズキ 8、自分 7
ストロッツィ Strozzi
(説明 10分 プレイ時間 95分)
6人揃ったので。6人で何か遊ぼうということで「ストロッツィ」です。6人で中量級以上のクニツィアのゲームとなると「メディチ」と「ストロッツィ」くらいしか思いつきません。あとはどうしても軽めのゲームになってしまいます。「ストロッツィ」の方が「メディチ」よりも遊びやすいという意見もありますが、それでもかなりシビアでヒリヒリするゲームです。船の速力にしろ交易品の数にしろ、あとからだとタイブレークで負けてしまうのが良いルールですね。
結構うまく進めたと思ったのですが、最後はミズキさんと同点1位。しかしタイブレーク(巻物)で負けてしまいました。これは悔しい!
結果:ミズキ 165(勝利)、自分 165、らくだ 155、スコット 155、がとぅ 140、ウサギ 140
紫禁城 Forbidden City
(プレイ時間 60分)
らくださん持ち込みの「紫禁城」です。結構久し振りなのでルールを忘れていました。スコットさんが細かい点を解読してくれました。部屋が完成したときに、隣接している部屋も得点になるというのが、かなり大胆なルールで、自分が最多を取っている隣の部屋を完成させないように広げたりと、タイルの使い方もなかなか難しいです。序盤は自分が大きな部屋の隣にひとりだけの小部屋を作って大量に得点していましたが、徐々に、みんながこの得点方式に慣れていき、終わってみたら1位はがとぅさんでした。
結果:がとう 147、スコット 130、自分 129、らくだ 93
酔いどれ猫のブルース Katzenjammer Blues (ゴルトジーバー版)
(プレイ時間 各10-15分)
スコットさんのリクエストのひとつです。ベストと思われる3人で遊びました。短時間なのですが、なんとも痺れるゲームです。2回遊びましたが、2回とも自分は貯めたカードで一気に得点化してゲームを終わらせて勝利しました。この日、唯一勝利したゲームです。
結果
1戦目:自分 7、がとぅ 5、スコット 3
2戦目:自分 7、がとぅ 5、スコット 3
オリンピアード Olympiade
(プレイ時間 35分)
「オリンピアード」はシュピールボックス1992年第3号の付録で、同年に開催されたバルセロナオリンピックを記念して作られた2−4人用のダイスゲームです。プレイヤーは10種競技それぞれで高得点を取ることを目指します。ダイスはこのゲーム用の特別な色付きの6面ダイスを3つ使います。各競技は2−4段階になっており、それぞれの段階では3色のうち特定の色のダイス目で進みます。3色は赤=走る、青=飛ぶ、緑=投げる、となっており、例えば「走り高跳び」ならば赤のあと青が必要です。
手番プレイヤーはダイスを3個振り、手番プレイヤーから好きなだけダイスを使って自分のコマを進めていきます。ただし、他のプレイヤーがいるマスには止まれず、その手前の空白マスで止まることになります。他のプレイヤーと同じダイスを使っても良いし、まったく使わなくても構いません。ゲームボードは競技が5種類ずつ2日に分かれており1日目の競技5種をすべて終わらせるまでは2日目の競技はどれも終わらせることはできません。でも競技を始めることはできるというのが面白いところです。こうして誰かが10種すべて終わった手番でゲーム終了です。このとき、終了していない競技は得点になりません。もっとも総得点の高いプレイヤーが優勝です。なおバリアントとして得点制ではなく、各競技の順位点制という方法も紹介されています。
今回、初めてダイスを自作したのですが、ゲーム中に2面も剥がれてしまうというアクシデントが起こりました。その場にあったホワイトボード用のペンで目を書き込んで遊びました。
また、ドイツ語のルールを英訳したのですが、ルールの記述で分かりづらいところがあり、手番プレイヤーが選んだダイスは他のプレイヤーは選べない、という間違えたルールで遊んでしまいました。本来は全員同じ目を選べるので、同じマスには進めないというところが考えどころなのでしょう。さらにゲーム終了のタイミングを、全員同じ手番数をプレイして終了としてしまいました。それでも、どれくらいの出目だったら受け入れるのか、そしてゲームが終わるまでに何種目を終わらせられるか、など考えどころはちゃんとあって楽しめました。
今回は色々と間違いが多かったので、東京オリンピック開催くらいまでには、ちゃんとしたルールでもう一度遊んでみたいものです。4人プレイの方が場所の取り合いが激しくなるので面白いと思います。クニツィアの「デカスロン」とはどのように違うのかも気になるところですね。
結果:ウサギ 4700、スコット 4100、自分 3700
サクラディ Sakradi
(プレイ時間 20分)
最後は短時間で遊べる「サクラディ」です。スコットさんのリクエストで「ノミのサーカス」を何バージョンかもってきましたが(「なつのたからもの」やグレイルゲームズ版の絵柄がグロテスクなものなど)、みんなの意見で絵柄も美しい「サクラディ」になりました。思えば横浜クニツィア会の始まりのゲームも「サクラディ」で、それ以来となります。
今回は特殊カードが割と早めに出てしまい、手札10種がなかなか揃わずにジリジリとした展開になりました。バーストも多く、気がついたらもう山札は残り2枚、というところで10種類集めたスコットさんがゲームを終わらせました。割とはじめにトリオを3組も作って晒していたウサギさんが圧倒的勝利。自分は2位くらいかなあと思っていたら最下位でした。時間があったらリマッチしたかったところです。
結果:ウサギ 81、ミズキ 64、スコット 59、自分 50
この他には、「ショッテントッテン2」が遊ばれていました。また来月も楽しく遊びたいものです。
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