北米ゲーム旅行 中西部編 2019.05.28-06.04

BGG.Springのあとは、列車でシカゴへ、そこからレンタカーで中西部を周ります。幾つかの街でゲームショップを訪ね、列車の中や訪問先でもゲームをする機会がありました。あまりゲーム要素はありませんが、計画を再掲します。

計画
5月23日 羽田からテキサス州ダラス・フォートワースへ
5月24-27日 ダラス・フォートワースでBGG.Springに参加
5月28−29日 シカゴに移動
5月29−6月4日 レンタカーでミネソタ州、アイオワ州、ネブラスカ州を訪問
6月4−10日 ニュージャージー州プリンストン近郊滞在
6月10−17日 ワシントンDC滞在
6月17−19日 ワシントンDCから羽田へ

=============================================================

5月28日 火曜日 (ダラスからシカゴへ)

TexasEagle20190528.JPGダラス・フォートワース空港(DFW)のターミナルAの片隅からトラムに乗ってダラスのダウンタウンへ。ダラス・ユニオンステーションからアムトラックのテキサスイーグルという列車で1泊2日(22時間)かけてシカゴへ向かいます。アメリカで夜行列車に乗るのは1992年にミネアポリス-シカゴ-ボストンに乗った時以来です。ほとんどの区間で1日1便以下であり、ほぼ必ず遅れるので、時間と利便性を考えたら飛行機かクルマという選択肢がほとんどなのです。今回も出発が2時間、到着も2時間ほど遅れました。

LandAndSeaCombo20190528.JPG予約したのはルーメットという個室で、夜になると係りの人が椅子をベットに変形させてシーツを引いてベッドメイキングをしてくれます。シャワーもいつでも自由に使えます。なかなか豪華な気分です。夜朝昼と三食付きで、価格に関わらず好きなものをメニューから選べます。驚いたのは食事の質の高さ。夕食はステーキとクラブケーキ(蟹をほぐして固めたもの)が一緒になった Land & Sea Combo を頼んだのですが、ステーキはジューシーなミディアムレアで、すべてが美味しく大満足です。指示に従って相席になるのですが、いろいろな旅人と情報交換やおしゃべりができるのは良いですね。アメリカの今を会話の端々から感じることができました。

=============================================================

5月29日 水曜日 (シカゴからロードトリップ開始)

StLouis20190529.JPG翌朝、起きるとミズーリ州に入っていました(写真はミシシッピ川とセントルイス)。一番の楽しみは食事。朝食はケサディーラ、昼食はハンバーガーと食事を楽しみます。

ラウンジでトランプを遊んでいる家族がいたので声をかけてみると、インディアナ州から来たとのこと。誘って一緒にラマを2回遊びました。どうみても女の子にしか見えない長髪でシャイな少年ケニーはゲームが好きみたいです。BGG.Springのことを話すと、ぜひ行ってみたいから色々情報を知りたいと言われました。ゲームといえばモノポリーあたりしか知らないという人たちにボードゲームを説明するのは大変なのですが、手持ちのシュピールボックスを見せるとなんとなく雰囲気が伝わったようです。シュピールボックスはこういう時に役に立ちますね。午後3時頃、終点のシカゴ・ユニオンステーションに到着。ルーメットは飛行機より少し高めとはいえ、3食付きであることを考えると、とてもリーズナブルだと思います。時間に余裕がある時はぜひまた試してみたいものです。

FordFiesta20190529.JPGシカゴのエル(高架鉄道)を半周して、ループ(シカゴの高架鉄道に囲まれた中心地区)の北側に行き、予約していたレンタカーを借りました。フォードのフィエスタというクルマで、プレートはモンタナ州のものでした。このシカゴを起点にミネソタ、アイオワと回る予定です。最初の目的地は、ミネソタ州セントポール。I−94をずっと走ります。計画では今夜のうちにウィスコンシン州マディソンあたりまでは行こうと思っていたのですが、疲れが溜まっていたので、ミルウォーキーの少し南のモーテル6に投宿。1990年代ではモーテル6は1泊20ドル前後が相場だったのに、今は55ドルとかになっています。重宝していたモーテル6の冊子も、もう置いてないそうです。

=============================================================

5月30−31日 木・金曜日 (セントポール)

PowerNineGames20190530.JPG途中で、ウィスコンシン州マディソン Madison, WI に寄ってみました。1993年に半年ほど住んでいたことがある街です。ステートストリートのゲームショップ、パワーナインゲームズ Power Nine Games に立ち寄ってみましたが、あまり大したものはありません。マディソンはアウトオブザボックスがあったところなので、そのあたりを店員に聞いてみるのですが、存在さえ知らないようです。

Source20190530.JPG夕方、ミネソタ州セントポール St. Paul, MN に到着。知人との約束まで時間があったので、隣町のローズビル Roseville, MN にあるソース・コミックス・アンド・ゲームズ Source Comics and Games というゲームショップに立ち寄って中古品を1つ買いました。ここはミネソタのツインシティーズ都市圏(ミネアポリス・セントポール)では最大のゲームショップだそうです。ザ・モール・オブ・アメリカといアメリカ最大のショッピングモールで有名なエリアですが、モールから少し離れたこのショップの方がゲーマーにはオススメです。

Sushi20190530.JPG夜はセントポールに住む知人(昔の恩師)と食事。アメリカ風の寿司をごちそうになりました。恩師の家に1泊する予定だったのですが、夜から急に体調が悪く熱が出てしまい、予定を変更して、翌日31日はベッドで安静にしていました。結局2泊もお世話になってしまいました。

=============================================================

6月1日 土曜日 (アイオワシティ)

TowardsIowaCity20190601.JPG熱も引いて体調もやっと良くなり、セントポールを出発。この日は旧友の住むアイオワ州アイオワシティ Iowa City, IA に向かいます。ハイウエイUS52でロチェスター、そしてUS63でウォータールー、そこからI-380と高速道路を乗り継いで南下し、目的地のアイオワシティに到着します。昔、DCゲーマーズで仲が良かったサイモンの家に、2泊お世話になりました。

HoisonBurger20190601.JPGアイオワシティは初めて訪れます。昔はアイオワ州の州都だったところで、旧議事堂が残っています。またアイオワ大学があることもあって、中西部にしてはアイオワではかなりリベラルな町で、ゲームショップもあります。サイモンは、クリティカルヒットゲームズ Critical Hit Games というゲームショップに連れて行ってくれました。夕食はヴィーガンサンドイッチの Hoison BBQ Burer を食べました。ヴィーガンなのですがほとんど肉みたいな食感です。

サイモンはかなりミニチュアゲームにはまっているようでしたが、まだかなりのユーロゲームのコレクションを持っています。夜はサイモンの妻のエリーザも一緒に3人で軽くゲームをしました。



リカーーーリング Recurrring
Recurrring20190601.JPGシンプルなルールながらも、どうやって勝つのかは難しいという「リカーーーリング」ですが、サイモンは気に入ってくれたようです。3ディール戦を1回遊びました。全員1回ずつ上がったのですが、エリーザはこちらが上がった時も自分より高得点を出しており、2位に10点さをつけて堂々1位。

結果:エリーザ 36、自分 26、サイモン 22



ラマ L.A.M.A.
やはりこれははずせない、ということで「ラマ」です。経験の差があるので、運の要素が強いゲームとはいえ、勝つことができました。「ラマ」はどこに持ち込んでも大人気です。「もうSdJはこれしかないのでは?」とサイモンと2人で話していました。写真撮り忘れ。

結果:自分 15、エリーザ 46、サイモン 47

=============================================================

6月2日 日曜日 (アイオワシティ)

この日はサイモンが近くに住む友人のスティーブを誘ってゲーム会です。



セイミ イン ザ スーパー クレイジー ワールド Seimi in the Super Crazy World
(プレイ時間 30分)
SeimiInTheSuperCrazyWorld20190602.JPGサイモンは「指輪物語二つの塔」を遊んだことがない(もちろん、この「セイミ」も)というので、まずはノーマルモードでこのゲームを遊びました。安定して面白いゲームだと思います。3人だと各色4種類のシンボルで誰も使わないものが出てくるので、場札が多くなります。そういう意味では、より争いが熾烈な5人の方が面白いかもしれませんね。

結果:自分 15、スティーブ 14、サイモン 10



ブルームーン Blue Moon
(プレイ時間 2戦50分)
BlueMoon20190602.JPGサイモンが昼食のピザを作っているあいだにスティーブがぜひ遊んでみたいということで、ルールを教えながら「ブルームーン」を遊びました。サイモンは一応全てのデッキを持っていますが、まだ未開封のものもあります。このように、眠っているブルームーンは世界にたくさんあるのだろうなあと思います。

スティーブは初めてなので、ヴァルカ対ホークスです。1戦終わってもう一度同じ組み合わせで遊びたいというので2戦目を行いました。楽しんでくれたようです。

結果
1戦目:自分(ホークス) 2、スティーブ(ヴァルカ) 0
2戦目:自分(ホークス) 1、スティーブ(ヴァルカ) 0



プエルトリコ Puerto Rico
(説明 30分 プレイ時間 90分)
PuertoRico20190602.JPGこの日のメインゲームは、久し振りに遊ぶ「プエルトリコ」です。細かいルールを少しだけ忘れていたものの、ほぼ全部覚えていました。大小の市場と港、そしてギルドホールを買いましたが、思ったよりも早くゲームが終わってしまい、大きな4点の建物をなんと3つも買っていたスティーブに1点差で負けてしまいました。

結果:スティーブ 48(19+19+10)、自分 47(23+18+6)、サイモン 34(24+10+0)
(カッコ内はVP+建物+ボーナス)



エレメンツ Elements
Elements20190602.JPGここからは、またスティーブと2人用のゲームを遊びます。持参した賽苑のゲームの小箱版2つが役に立ちました。小箱なので、トークンなどは入っていませんが、普通に遊ぶ分には十分です。「エレメンツ(クメルのリメイク)」は「ガガリオ」の前身となるゲームで、場札と手札の数値の和をうまく調整していくという読み合いが面白いです。6点勝負を2回遊びました。

結果
1戦目:スティーブ 6、自分 2
2戦目:自分 6、スティーブ 0



フォーシーズンス 4 Seasons
4Seasons20190602.JPG「フォーシーズンス」はダズルのリメイクで、「エレメンツ」よりも少々複雑です。自分の手札は自分の戦力にならないというのがなかなか難しいところです。僅差になりやすく、今回も1点差でした。

結果:自分 16、スティーブ 15



Simon'sPizza20190602.JPGサイモンの手作りピザ。4枚くらい色々なトッピングで焼いてくれました。

=============================================================

6月3日 月曜日 (ネブラスカ)

EnteringNebraska20190603.JPGこの日の目的はネブラスカ州に行くこと。なぜ、そんな何もないようなところに行くのかというと、50州中で未訪問の2州のうちの1つだからです。雨が断続的に降るなか、ひたすらI−80を西に走り、アイオワとの州境にあるネブラスカ州の最大都市オマハと、そこから1時間くらい西にある州都リンカーンを訪ねました。

SloppyJoe20190603.JPGオマハでは昔の風情が残っているオールドマーケットにある Wheetfields というカフェでスロッピージョー(パンにひき肉を挟んだもの)を食べました。素朴で懐かしい味です。

CapitolNebraska20190603.JPGリンカーンも思ったより明るい雰囲気の町で、The penis of the prairie という俗称がある州議事堂にも登ってみました。あたりは一面の平原です。ここからはI−80を東にひたすら戻ります。途中、アイオワ州都デモインやマジソン郡の橋に立ち寄り、休憩を挟みつつ、夜になってからイリノイ州へ入りました。適当な宿が見つからず、シカゴ近辺のガソリンスタンドで車中泊です。

=============================================================

6月4日 火曜日 (サウスベンドから東海岸へ)

SouthBendAirport20190604.JPG朝、シカゴでレンタカーを返却します。走行距離1718マイル、つまり2700キロメートルほど走ったことになります。2ブロック先のミレニアム駅からサウスショーラインでインディアナ州サウスベンド空港へ。ここからデトロイト経由でニューヨーク近郊のニューアークへ向かいます。アメリカの国内線は荷物のチェックインにはすべて30ドルかかります。50ポンドを越えると100ドルとかに跳ね上がります。スーツケースはゲームの買いすぎで重量オーバーだったので、書籍を手荷物にしてなんとか53ポンドまで落としたら通常料金の30ドルにしてくれました。ところが100ドル札を出すと、お釣りがないから無料でいいわよ、と完全無料にしてくれたのです。一生懸命、スーツケースと格闘している自分を見て不憫に思ってくれたのかもしれませんし、自分がこの空港での唯一と思える非白人だったからかもしれません。キャッシュレス化が進むアメリカですが、現金を使おうとすると無料にしてくれることもあるのですね。

LandingNewark20190604.JPGデルタ航空3841便、6174便と乗り換えて、順調にニュージャージー州ニューアーク Newark, NJ へ到着。ここからNJTのNortheast Corritor線でプリンストン・ジャンクションへ向かいます。そこからディンキーと呼ばれる1駅だけの支線でプリンストン駅へ。友人のベンがプリンストン駅まで迎えに来てくれました。



東海岸編に続く

=============================================================

PurchaseSourceAndSimon20190530.JPGミネソタ州ツインシティーズエリア

ソース・コミックス・アンド・ゲームズで購入したゲーム。

ギプフ拡張はサイモンからのプレゼント。

SHARE