ブルー ラグーン Blue Lagoon
(説明 10分 プレイ時間 60分)
クニツィアのほとんどアブストラクトな古典ドイツゲーム的な最新作。今回で6回目だと思います。前半は、シミーズさんのみ8島上陸を達成し、さらに5島連結も果たして首位に。自分はセットコレクションで稼いて2位につけました。礼作さんはエリアマジョリティー争いで優勢でしたが、ほかが振るわず4位に。
後半には、再び5島連結を達成したのシミーズさんが他者を引き離して1位に輝きました。マジョリティでは自分が優勢でしたが追いつけずに、前半の結果をそのまま引きずってしまった結果になりました。アブストラクト的なゲームが好きならば、(あるいは「砂漠を越えて」や「原始の生活」が好きならば)是非試すべきゲームでしょう。
結果:シミーズ 152(82+70)、自分 146(77+69)、礼作 129(62+67)、河上 123(64+59)
空手トマト Karate Tomate
(説明 15分 プレイ時間 各15−20分)
「空手トマト」はアミーゴから2018年に出版された、クニツィアの手軽なカードゲームです。同時アクション(一斉選択、一斉公開)という古くからあるシステムをクニツィア流にアレンジした独自のものです。多くの同時アクションのゲームがそうであるように、このゲームも多人数で遊べます。プレイ人数はなんと3-10人と幅く、重宝するゲームです。
コンポーネントは3種類のカードだけで、ボードはありません。手札となるのは野菜カードとトマトカードの2種類。数字比べで使う野菜カードは合計140枚。構成は5スート1-5の5ランクで、各スート1が12枚、2-5が4枚ずつの計28枚です。撤退表明&手札補充やタイブレークで使うトマトカードは10枚(数値1-10)あり、ランダムに人数分しか使いません。目的となるのは正方形の賞品カードで、合計40枚あり、トロフィー、包丁、トマトの3種類のシンボルのうち1-2種類のシンボルの組み合わせが描かれています。各プレイヤーに野菜カード5枚とトマトカード1枚を配ってゲーム開始です。
ラウンド開始時に、賞品タイルをプレイや人数の3分の2以下の最大枚数をめくります(つまり、3、4、5、6、7、8、9、10人で、それぞれ2、2、3、4、4、5、6、6枚をめくります)。そして、自分の前に任意のカード1枚を伏せて同時に公開します。トマトカードを選んだプレイヤーはこのラウンドは撤退します。トマトカードは手札に戻し、野菜カードを2枚補充します。このとき不要な野菜カードを2枚捨てて4枚補充することもできます(いずれにせよ、手札が2枚増えるというわけです。ただし1枚捨てて3枚補充はできません)。
残ったプレイヤー数が場の賞品カードの数以下でなければ、それらのプレイヤーだけで、さらに手札からカードを伏せて同時に公開します。ここから、つまり2枚目以降は制限があり、野菜カードを選ぶときには1枚目に出した野菜カードと同じスートでなければなりません。トマトカードを選べば撤退で、やはりトマトカードを手札に戻し、それ以外のこれまでに出したカードはすべて捨て札になります。そのあと前述のように手札を2枚増やします。こうして残りのプレイヤー数が場の賞品カード数以下になれば、このラウンドは終了です。そうでなければ、3枚目、4枚目、と続くのです。
最後まで残ったプレイヤーは出した野菜カードの数値を合計し、最も高い合計値のプレイヤーから好きな賞品カードを選んで獲得します。賞品カードは裏向きにして自分の前に置いておきます。合計値が等しいときは、トマトカードがタイブレークです。トマトカードを公開して数値の高いプレイヤーから順に賞品カードを獲得します。そのあと、トマトカードを交換するので、次回のタイブレークでは有利不利が逆転するのです。3人以上が等しい数値のときには、トマトカードの交換は1番高い数値と1番低い数値、2番目に高い数値と2番目に低い数値・・・というようにします。つまり奇数人数が等しい数字ならば真ん中のプレイヤーは交換しません。
獲得したカードにトマトが描かれていたら、トマトの数だけただちに山札から補充します。つまり、このゲームでは撤退するかトマト付きの賞品カードを獲得しなければ、カードは補充できません。
ゲームの目的は賞品カードのトロフィーを最も多く獲得することです。ただし包丁の数が最下位だと脱落します。ラウンド終了時に12個以上のトロフィーを獲得していれば、ゲーム終了を宣言する権利があります(しなくても良いです)。また場に十分な枚数の賞品カードがないときにもゲームは終了します。いずれにせよ、全員の賞品カードを公開してチェックし、まず包丁の数を数えて最下位のプレイヤーは全員脱落します。その後、脱落しなかったプレイヤーの中でトロフィーの数が最も多いプレイヤーが勝利するのです。もしトロフィーの数が等しければ包丁の数が多いほう、それも等しければ最後はやはりトマト勝負! トマトカードの数値で決まります。
同時アクションのゲームとして、非常に優れていると思います。降りるならば最初から降りる方が得策だと考えがちですが、他のプレイヤーに2枚組以上を消費させるという意味で、あるいは最初から多くのプレイヤーが撤退するというラッキーなこともあるかもしれないからという理由で、1枚だけしかないスートを出すのは悪い考えではありません。
また、基本的には数値の高さではなくカードの枚数が多いほうが最後まで生き残れるので強いのですが、他のプレイヤーの動向によって、数値の高いカードのプレイヤーがスートを切らす前に決着がついてしまうかもしれません。なんとも悩ましいゲームです。
カードの内訳としては、野菜カードは数値1のカードが他の3倍あることは覚えておいても良いでしょう。賞品カードの内訳は以下の通りです。
賞品カード40枚の内訳
トロフィーのみ(各4枚):5、4、3、2
包丁のみ(各2枚):3、2、1
トロフィー&包丁(各2枚):3&1、2&2、2&1、1&2、1&1
トロフィー&トマト(各2枚):3&2、2&3、1&4
包丁&トマト(各2枚):1&2
合計:トロフィー86、包丁28、トマト22
(カード1枚当たりの期待値:トロフィー2.15、包丁0.7、トマト0.55)
これまで3人から10人のすべての人数で遊びましたが、どの人数でも楽しめます。論理的には、賞品カードとプレイヤー人数の比が一番低い(50%)4人プレイだと少しプレイ時間が長く感じるのかもしれませんが気になるほどではありません。包丁の足切りシステムは「ハイソサエティー」の流れであり、撤退すればカードを補充できるのは「アタック/ジェムディーラー」などから、タイブレークの移り変わりは「総督(古代ローマの新しいゲーム)」の秀逸なシステムを使っています。
あまり魅力的でない箱のグラフィックと、空手マスターのトマトが最後に相手の野菜を包丁で切り刻むという、妙ちきりんなストーリーなので、遊ばずに買ってみるというプレイヤーは少ないと思われるのが残念です。でもゲーム自体は非常に良いです。
今回は7人プレイを2回遊びました。1戦目はうまくトマトカードを獲得して手札を増やしつつ、素早く宣言可能なトロフィー12個を集めました。包丁は2本しか持っていなかったのですが、おそらく1本以下のプレイヤーがいると思って逃げ切りを図るために終了宣言をしたのですが、その読みが外れて脱落。周りからはブーイングの嵐でした。
2戦目は前回土嚢の会で少し遊んだ経験もあるinoさんが一人だけトロフィーを13個も獲得して、宣言して勝利。このときはやはり包丁2本は脱落で3本はセーフでした。包丁3本というのはひとつの目安かもしれませんね。
結果
1戦目:河上 8(5)、礼作 7(4)、ちるど 7(4)、ino 7(4)、ぴーかん 1(4)、自分 12(2脱落)、シミーズ 8(2脱落)
2戦目:ino 13(3)、ぴーかん 7(3)、礼作 7(3)、河上 4(4)、自分 4(4)、ちるど 8(2脱落)、シミーズ 8(2脱落)
シエスタ Siesta
(プレイ時間 35分)
最後は、シミーズさんと2人で、ツヴァイに常備してあるゲーム「シエスタ」を遊びました。コルトジーバー木製アブストラクトゲームのひとつで、大昔に遊んだことがありますが、レポートを書くのは今回が初めてです。目的は太陽と自分の家と影の順に並べたシエスタと呼ばれる組み合わせを作ることです。このとき、新たに作られたシエスタの影の分だけ得点になります。太陽がいくつもあるというなんとも不可解な状況なのですが、ゲームとしては不思議な感じでなかなか面白いです。ダブルシエスタといって同時に2つ作ると得点が高くなり、これをいかに作るかが焦点です。また土嚢の会などで遊びたいゲームです。
結果:シミーズ 37、自分 35
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