第9回土嚢の会を東京・東中野のディアシュピールで行いました。できたばかりのディアシュピール・ツヴァイという3階の貸切スペースを初めて使いました。非常に居心地の良い場所で、落ち着いて遊べます。土嚢の会といいつつ、遊んだ土嚢(ネスターゲームズ)は3種だけですが、じっくり遊んでみたかった「カリスト」の初版や「ツイクスト」、そして初プレイの「グラスゴー」や「ボーテス(オリオンより)」などいろいろと遊べて大満足です。
カリスト Callisto (ユニバーシティーゲームズ版)
(プレイ時間 各55−65分)
クニツィアが2009年にピアトニクから、その翌年にユニバーシティーゲームズから出版した2−4人用のアブストラクトゲームです。ブロックスの亜流と思われがちですが、コマの構成や塔のルール、そして配置のルールなど、随所にクニツィアらしさがみられます。今回使ったのは、アメリカのユニバーシティーゲームズ版です。まず到着したエアンヌさんと菊子さんと3人で1回。のちに「トラックス」のあと、風来の道化師さんとねんそさんと3人で1回遊びました。どちらもスタートプレイヤーを1回ずつ行う3回戦の合計です。1戦目は3人とも接戦で非常に熱い戦いが繰り広げられました。1点差で勝利。
2戦目は自分がスタートプレイヤーの時に2つ目の塔を風来の道化師さんの塔のそばに置き、初手でU字のコマで塔の3辺を囲います。さらにねんそさんが最後の1辺も塞いでしまうという残酷さ。多人数アブストラクトって怖いですね。
結果
1戦目:自分 11、エアンヌ 12、菊子 17
2戦目:自分 5、ねんそ 22、風来の道化師 26
グラスゴー Glasgow
(説明 15分 プレイ時間 35分)
3人専用のガラスのコマで遊ぶ碁のようなゲームです。なのでタイトルが「グラスゴー」なのだと思います。6x6の仮想グリッド内で、囲碁のように相手を囲います。囲えるのは1コマか2コマだけで、そのとき2人がかりで囲っても構いません。ただし囲った2人のコマ数に差がなければいけません。多い方のプレイヤーが囲ったコマを獲得し、これが1枚3点になります。なお3コマ以上のグループを作ってはいけません。6x6の外周は決して取られない代わりにマイナス1点になります。またコウを防ぐための小さなコマがあるのもちょっと面白いですね。
初めはずっと最下位だった菊子さんが中盤から後半にどんどんタイルを獲得して、逆転勝利を収めました。
結果:菊子 27、自分 12、エアンヌ 11
ツイクスト Twixt
(プレイ時間 各15−35分)
今回はツイクストを3度も遊びました。ヘックス系のなかでは、あまり遊ぶ機会がないのですが、書籍も2冊出たことだし少しずつやり込もうと思っています。
まず最初の2戦はエアンヌさんと戦って2勝。初参加のJunさんとは解析力で負けて1敗でした。ツイクストはしばらくやらないと感覚をどうも忘れてしまいます。本を読んで勉強しようかな。
結果
1戦目:自分 勝利、エアンヌ* 敗北
2戦目:自分 勝利、エアンヌ* 敗北
3戦目:Jun* 勝利、自分 敗北
トラックス Trax
(プレイ時間 各10−15分)
自分の色でループをつくるか8x8の端から端まで到達させる線をつくるかが目的です。ごく稀にどちらもできないということもありますが、大抵は決着がつきます。いくつか半円を同時に2つ作るという手筋があり、これを知らないとゲームは長引いてしまいそうです。
結果
1戦目:自分 勝利、菊子* 敗北
2戦目:自分* 勝利、菊子 敗北
ボーテス Bootes (オリオン Orion より)
(プレイ時間 各10−15分)
「ボーテス(うしかい座)」はオリオンを使って遊ぶ2人用のゲームです。各自、羊を4匹と羊飼いを2人持ち、羊を相手の羊がいるマスまで動かせば勝利です。ただし、クリックできるのは自分の羊飼いだけ。つまり間接的にしか羊を誘導できないのです。これがもどかしくも面白く、よくできています。6クリックゲームというのもオリオンのゲームではこれまで遊んだなかでは最多のクリック数です。
風来の道化師さんがコツをつかむのが早く、いろいろな人と遊んで全勝していました。
結果
1戦目:風来の道化師* 勝利、自分 敗北
2戦目:風来の道化師 勝利、自分* 敗北
オリオン Orion (オリオン Orion より)
(プレイ時間 25分)
つづけてオリオンの看板ゲームと思われる「オリオン」です。囲碁のように囲っていくというかなり意欲的なルールのゲームです。20点先取制で遊んで、抜きつ抜かれつで最後は自分の勝利。風来の道化師さんは「ブーツ」のほうが気に入ったみたいでした。
結果:自分 20、風来の道化師 16
デュプロヘックス Duplohex
2種類のコマを使ったヘックスである「デュプロヘックス」を遊びましたが、写真を撮り忘れました。Junさんは疲れていたようで、これはまた後日仕切り直しですね。
結果:自分* 勝利、Jun 敗北
タムスク Tamsk
ギプフプロジェクトの旧2番(現在はツアールに置き換えられてなかったことにされている)であるタムスクは、かなり好きなゲームの一つで時々遊びます。相手の砂時計を追い詰めるのですが、物理的に追い詰めたり時間的に追い詰めたりと、リアルタイムゲームの傑作なのではないでしょうか。
結果:自分 0、風来の道化師 3
(数字は残ったリングの数)
ヤバラス Yavalath
初参加のあけとしさん、風来の道化師さんと「ヤバラス」を遊びました。1戦目はあけとしさんと2人対戦、そして2戦目は3人三つ巴の戦いです。3人だと次の人を止める義務が生じるのが面白いところで、これによって脱落させることを狙うのです。今回はあけとしさんがまず脱落し、最後は置くところがなくなって3連を作る羽目になってしまった風来の道化師さんも負け。消去法で自分の勝利でした。
結果
1戦目:自分 勝利、あけとし 敗北
2戦目:自分 勝利、風来の道化師&あけとし 敗北
リンジャ Linja
(プレイ時間 各10−20分)
今回はシュテフェンシュピールの「リンジャ」をなんと4回も遊んでしまいました。動きが2段階構成になった「マンカラ」という感じで、悪くはないのですが、遊び続けると終盤の荒さが目立ちます。優位に保っていても終盤で結局どうしょうもなく追い上げられて逆転負けになるとどうにも腑に落ちません。そこまで読みきれば良いのかもしれませんが、見かけの形勢が意味をなさないので、難しいかもしれませんね。また時間をおいて遊んでみます。
結果
1戦目:自分* 勝利、エアンヌ 敗北
2戦目:自分 勝利、エアンヌ* 敗北
3戦目:自分* 勝利、あけとし、敗北
4戦目:あけとし* 勝利、自分 敗北
インフェクション Inphexion
(プレイ時間 15分)
この日の最後はASGSの中島さんがデザインした「インフェクション」です。相手のある位置にしかコマを置けないというのは面白いのですが、やはり囲ってジャンプさせるルールは不要でしょう。そういうケースがまずあまりないし、あってもジャンプのルールがなんのためにあるのかよくわからないのです。
結果:自分* 勝利、エアンヌ 敗北
他には「フィッシャリー」「羊とペリカン」「マーゴ」「アーミーオブフロッグス」「ツアール」「インシュ」「ジェムブロ」「ギプフ」「香港」などいろいろと遊ばれていました。なかでも「フィッシャリー」は大人気でした。
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