土嚢の会もこれで通算7回目です。キノさんと待ち合わせついでに横浜某所で2ゲームほど遊んでから、会場のサイコロブクロに向かいました。なかなか遊ぶ機会がない「バラナシ」のペア戦や「渋」の3人用ゲーム3種、そしてクニツィアのアブストラクト3種など色々と楽しむことができました。
グーテ ナハバーン Gute Nachbarn
(プレイ時間 各5−10分)
ランドルフがデザインした手軽なアブストラクトゲームです。ランダム配置で石を置いて始めます。ひとつだけある共通の動く石を隣接するマスに動かしてそこにある石を取るだけです。石は同色を集めるほど得点が高く(個数の自乗)、また白い石は1個10点と高得点です。最大の面白さは自分とその次のプレイヤーの得点が自分の得点になることです。つまり3人ならば、自分の右隣りのプレイヤーを負けさせるのが目的です。
結果
1戦目:キノ 69、ウサギ 67、自分 62
2戦目:自分 55、ウサギ 49、キノ 48
その後、3人で「砂漠を越えて」を遊びましたが、土嚢の会でも遊んだので結果はそちらにまとめて書きます。ここからは土嚢の会のレポートです。
バラナシ Varanasi
(プレイ時間 20分)
土嚢の会の最初のゲームは4人ペア戦の「バラナシ」です。ランダム配置のニムゲームで、ディスクの最後の1枚を取ったプレイヤーが勝利です。手番には塔の一番上に置かれている同色のディスクをすべて取るか、ある塔の上から任意の枚数を別の塔のより高い位置に動かすかのどちらかです。最後の1枚を取ったプレイヤーが取ったディスク枚数を得点とするので、序盤はなるべく多くのディスクを取りたいのですが、中盤から終盤でゲームの行方が見えてきたら、自分かパートナーが勝つことを考えます。
スタートプレイヤーを変えての4戦勝負です。慣れないと読み切るのは難しいですね。
結果:キノ&あやかす 21、土井&自分 5
砂漠を越えて Durch die Wüste (ホビージャパン版)
(プレイ時間 各30−35分)
4人でもう1ゲーム遊ぼうということになり、先ほどは3人で遊んだ「砂漠を越えて」を今度は4人で遊びました。人数によって微妙に準備が異なるのが欠点ですが、一旦ゲームが始まってしまえばスムースです。実は「砂漠を越えて」はあまり遊ぶ機会がなく、おそらくまだ25回程度たと思うのですが、もっと遊びたくなるくらい良いゲームです。多人数アブストラクトの傑作です。
3人で遊んだ1戦目は、広大なエリアを確保することができて勝利しましたが、4人での2戦目はエリアをほとんど獲得できずに、らくだのマジョリティーを目指しました。最後に自分が関係ない色のらくだを使ってその色をトップタイに持ち込んで終了させましたが、それが結果的には最善手で最終的にもトップタイでした。
結果
1戦目:自分 106、ウサギ 83、キノ 66
2戦目:あやかす 80、自分 80、土井 75、キノ 60
スプレード Splade (渋 Shibumi より)
(プレイ時間 各5分)
「スプレード」はネスター自身がデザインした「ヤバラス」ボードで遊ぶ3人用の「ヤバレード」を渋システムに持ち込んだようなゲームです。ルールには、なんと偶然にも先ほど遊んだランドルフの「グーテナハバーン」に触発されたと書いてあります。手番には自分の色のボールをボード上か2x2の土台の上に置き、自分と自分の次のプレイヤーの2色でNxN平面でN連を作れば勝利です。1色だけでは勝てません。ルールの記述がかなりややこしい書き方で解析に戸惑いましたが、ギークのスレッドを読むとこれで良いみたいです。おそらく4x4か3x3で勝負が決まるでしょう。2戦遊んで土井さんの2勝。
結果
1戦目:土井 勝利
2戦目:キノ 勝利
スパニエル Spaniel (渋 Shibumi より)
(プレイ時間 各3−10分)
「スパニエル」はジョセフ・シモンズスミスがデザインした立体3連ゲームです。手番にはあらかじめ決められた2色のボールを1つずつ置きます。どんな方向でも1色で3連を作れば勝利です。次のプレイヤーと共有している色は気を付けて置かなければなりません。前のプレイヤーと共有している色は次のプレイヤーが止めてくれますが、それを利用して勝利に導くのではないかと思います。今回遊んだ中では、これが一番ゲームになっています。
結果
1戦目:自分 勝利
2戦目:自分 勝利
3戦目:自分 勝利
スピニマックス Spinimax (渋 Shibumi より)
(プレイ時間 各5分)
「スピニマックス」はキャメロン・ブラウンがデザインしたニムっぽいゲームです。各自、自分の色のボールを置いていき、2x2の土台ができるとルールによってその上に自動的にボールが置かれます。1色のときはその色、2色のときはそこにない色、3色のときは最も多い色、というのがルールです。つまり、最少個数の色、それがなければ(あるいは最少個数が同数ならば)最多個数の色が置かれます。ああ、ややこしい。
この2x2は連鎖するので、置くのはボード上だけであり、3人合計で16手番しかありません。まったく形勢がないゲームに思えますが、どうなのでしょうか。
結果
1戦目:キノ 勝利
2戦目:キノ 勝利
フリンク Flink
(プレイ時間 10分)
次に3Dゲームのフリンクです。先日ASGSで遊んでいた時には追加のコマを足しても決着がつかないということが起こっていました。まあお互いに妨害し合うのでそうなりますよね。今回も追加のコマを使ってチャレンジ。隅から置き始めたあやかすさんですが、しっかりと攻防を制して勝利です。自分は相手を止めるのが一手遅かったと思います。それにしても、こんなに高くなるのですね。
結果:あやかす 勝利、自分 敗北
アクロン Akron
コネクションゲームでは五指に入る傑作だと思います。3Dの特性を生かしたドロップ&ムーブの動きなどが戦略性を高めています。今回は計4回遊びました。3勝1敗。もっと広まって欲しいゲームですが、どうでしょうか。写真撮り忘れ。
結果
1戦目:あやかす
2戦目:自分
3戦目:自分
4戦目:自分
モールヒル Mole Hill (ネスターゲームズ版)
(プレイ時間 10分)
非対称なアブストラクトゲームです。もぐらと農夫に分かれて、もぐらはできるだけ逃げることを目指します。柵の置き方にコツがあって、もぐらは斜めに逃げやすいので、それを制するようにすると良いでしょう。今回は双方とも低得点でした。
結果:自分 10、あやかす 3
ミノア Minoa
(プレイ時間 10分)
どうも展開が単調になりがちな「ミノア」ですが、草場さんと検証してみました。自分の色を置かなければとっかかりがないし、置くと最少エリアにされてしまいます。最後に1つだけ大きなエリアが残ってそれを偶然取れた方が勝つという展開が多い気がしますが、今回もその通りになりました。自分の色を置かずに中央から柵だけおくということも考えられますが、どうなのでしょうか。途中まで中立なものを良いタイミングで自分のものにするのは「メディナ」に似ていますが、問題は「ミノア」では2エリア以上はもう通常よりも良いので取ってしまうことにならないかということです。何かしらルールが足りない気もします。あとでキノさんら3人が遊んだ所によれば、3人の方が面白いとのことなので、今度は3人でやってみます。
結果:草場 81、自分 15
流氷に身を任せて Go with the Floe
ルールをこれまで間違えていたことが発見されました。北極熊はジャンプしてアザラシを取ることはできないそうです。さらに今ルールを読むともうひとつ間違えていて、北極熊がアザラシを取る時は隣のマスからでないとダメだそうです。つまりこれまで遊んでいたようにジャンプや2歩移動ではアザラシは取れないのですね。これは北極熊が勝つのが難しくなったかもしれません。「ミュルスガリカス」の作者が作った非対称ゲームで、なかなかよくできています。ギークでの評価が低いのが信じられません。草場さんと遊びましたが、どちらが勝ったのか記録を取るのを忘れてしまいました。
結果:記録忘れ
香港 Hong Kong
(プレイ時間 10分)
最後に草場さんとキノさんが持ち込んでくれた「香港」を遊びました。クニツィアの素晴らしいアブストラクトゲームです。5回のダブルムーブをどこで使うかが大切で、短いゲームながらもさながら立体的な囲碁のようなゲームです。こういう絶版でマイナーな良質アブストラクトはネスターゲームズから再販されないかなあと思います。「二十」のような厚めのアクリルで作ればかなり見栄えがすると思いますが、どうでしょうか。
結果:草場 13、自分 12
次回は11月の予定です。
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