年に1回、5月の第3土曜日のなかよし村は、アブストラクトゲームを遊ぶことになっています。といっても、去年から始まってまだ2回目ですが、去年に続いて今年もアブストラクトゲーム博物館の中島さんが主にゲームを用意して準備をしてくれました(去年のレポートはここ)。自分はヤバラスを広めたいということもあって、ヤバラスをメニューに加えてもらいました。なかよし村式なので、時間制限で全員同じものを遊びます。教室で学んでいるという気分になりますね。こういう方式もたまには悪くないです。
ファノ330Rモリス Fano330-R-Morris
アブストラクトゲーム博物館の中島さんが作った無料配布ゲームがネスターゲームズから製品化されたものです。位数2の有限射影平面と呼ばれる7点のファノ平面を元にしたもので、これはすべての直線は3個の頂点があり、すべての頂点は3本の直線が交わる、という性質があります。
手番では自分の色のコマを交互に動かし、全部置き終わったら自分のコマを隣接する頂点に動かします。コマは2段まで重ねることができ、そのときは2段目しか考慮しません。目的は、相手に同じ色か同じ形の3目を作らせることです。このゲームの面白いところは、自分の手番では勝てないことです。相手が3目を作ってしまうと自分の勝ちです。バッハさんと遊んで確か3勝2敗だったと思います。
羊とペリカン Sheep & Pelican
移動四目並べですが、コマは必ずL字に曲がらなければなりません。以前アンギュラー AngleRというタイトルで遊ばせてもらったものが、去年のゲームマーケットを機にテーマを変えて製品になりました。とてもユニークな発想だと思います。コマが思ったところに到達できないもどかしさが良いです。なぜ羊とペリカンがテーマなのかは謎ですね。作者の土井さんと遊んで2勝1敗だったと思います。
ドッジェム Dodgem
2015年のゲームマーケットでアブストラクトゲーム博物館から発売された「ワールドベストアブストラクトゲームクラシックコレクション1 World's Best Abstract Strategy Games: The Classic Collection Vol.1」という長いタイトルの本に収録されているゲームです。コリドールを思い起こさせるような相手をブロックして遠回りさせるゲームですが、どう考えても先手が有利だと思います。おそらく先手必勝なのではないでしょうか。先にコツをつかめたので6勝2敗。
ファノロナ Fanorona
これも同じく「ワールドベストアブストラクト」に収録されています。昔、似たようなコンセプトのゲームの本があって、それには「ファンダンゴ」という名前で載っており、よく遊んだ記憶があります。あまりに多くのコマが消えるので、序盤はどうすれば良い手なのかがよくわかりません。コマの取り方は非常にユニークですが、このシステムを利用した他のゲームってないのでしょうか? 富永さんと対戦し、2勝0敗です。
タフル Tablut
この日、「ワールドベストアブストラクト」に収録されているゲームからは3つ目になります。フナファテルと同じゲームですが、ボードのサイズが異なります。フナファテルは11x11(ネスターゲームズ版の場合)、そしてタフルは9x9です。他にも、細かいルールが若干異なるかもしれません。王様側はコマは少ないけれど、王様のコマが強力です。兵士は駒は多いです。うまく四隅まで逃げれば王様の勝利ですが、包囲されてしまえば兵士の勝ちです。草場さんと対戦し、1勝1敗でした。やっと分かりかけたところで時間切れになってしまいました。
ヤバラス Yavalath
最後は、自分が「ヤバラス」を紹介しました。ヤバラス2セットに加え、ヤバラスが遊べるクロスやグレーシャーを持って行ったのですが、数が足りません。どうしたものかと思っていると、草場さんがボードをコピー機でコピーしてくれました。こういう解決方法ありますね。素晴らしい!
ごく稀に、ボードが埋まるくらいになってしまい、ニムっぽい展開になることがありますが、今回はそういう風景も見られました。みんな楽しんでくれたようで良かったです。一緒に遊んだ関場さんも、しきりに首をひねっていました。3勝0敗でした。今度は同じボードで遊ぶ「マナラス」や「ヤバランカー」も紹介したいものです。
運良く総合で1位になれたということで、賞品をいただきました。ありがとうございました。
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