今年のエッセンシュピールは10月16日から19日の4日間です。前年同様にテンデイズゲームズの通訳として、シュピール期間中はタナカマさん夫妻、それにタナカマさんの友人の工藤さん、タカタさんと一緒です。今年はシュピールの前にプラハ経由で、ライプツィヒ、ケムニッツ、ベルリンを訪れ、シュピール終了後にパリ、バルセロナ、サラゴサを訪れました。サラゴサではネスターゲームズ主催のネスターミーティングに3日間参加しました。
行程は以下の通りです。
10月10−11日 成田からフランクフルト、プラハ経由でライプツィヒへ
10月11−12日 ライプツィヒ&ケムニッツ
10月12−14日 ベルリン
10月15−21日 エッセン
(シュピールは16−19日)
10月21日 パリ
10月22−23日 バルセロナ
10月23−26日 サラゴサ(ネスターミーティング)
10月27日 エッセン
10月28日 デュッセルドルフから成田へ
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10月10&11日 金&土曜日 (出発)
10日にプラハの地下鉄Kobylisy駅近くのPension Lucieに一泊(812コルナ)したあと、翌朝に隣りのHolesovice駅からライプツィヒに移動します。切符代は1414コルナ(49.80ユーロ)でしたが、通貨の混合では払えないので不足分をユーロからコルナにしてコルナを使い切りました。切符で手間取っている間に乗るべき列車が出てしまい、次は2時間後。薄暗い構内の汚いベンチで待っている間に、荷物番をしたことがきっかけで現地のチェコ人のおじさんと仲良くなり、彼が降りた国境の手前までお喋りをして過ごしました。近辺でロッジを経営しているそうです。
国境を越えたBad SchandauでドイツのSバーンに乗り換えです。Sバーンの中では大学生と思われるグループがずっとブラフを遊んでいました。列車の中でダイスゲームとはなかなか器用です。ドレスデンでもう一度乗り換えてライプツィヒへ。夜7時少し前にライプツィヒで降りるとプラットフォームにAOホステルというホステルの広告がありました。駅のすぐ脇にあるらしいので導かれるようにそこに行ってみると、まだ空きがあったので決定です。一泊12ユーロで、なかなか快適なホステルでした。
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10月12日 日曜日(ライプツィヒ&ケムニッツ)
ホステルで朝食を食べてからライプツィヒの街を見物しました。初めての旧東ドイツです。旧西ドイツよりも全体として活気がなく、昨年訪れた同じ旧共産圏であるポーランドが活気に満ちていたのとは対照的でした。市街地を歩いていくと Zeitgeschichtliches Forum という無料の博物館があったので入ってみました。東ドイツ時代の歴史博物館といった趣で、展示も興味深かったです。ドイツの中のアメリカという展示ではDallasというボードゲームが飾ってありました。
午後からふと思い立ってケムニッツChemnitzのゲーム博物館に行くことにしました。TGiWのサイトで紹介されていたのを偶然思い出したのです。確かライプツィヒの近くだったよなあと思って調べてみると、鉄道で1時間くらいの距離です。14時過ぎに出発し、Bad Lausickで乗り換えてケムニッツへ。ケムニッツの中央駅からトラム1号線の乗り場はかなり離れており、少々戸惑いつつ Kappler Drehe停留所に到着。荒んだ町並みのなかを勘を頼りに歩いていくとDeutschers Spiele Museum(ドイツゲーム博物館)という看板を発見しました。
博物館の入り口にKarl-Marx-Stadtとかいてありますが、ケムニッツは東ドイツ時代にはカール・マルクス・シュタットと呼ばれていたのですね(あとで知った)。入場は4ユーロ。入り口には20周年を記念して6ニムト系列の展示があります。中に入るとまずは大きなプレイスペースがあり、2、3のグループが世界の七不思議などを遊んでいました。置いてあるゲームを自由に遊べますが、珍しい古いゲームはあまりなく、比較的近年のものが目立ちます。2700個のゲームがあり、去年は12000の訪問者がいたそうです。
2階は博物館らしく様々なゲームが展示されています。ゲームを4分野(Games of Skill, Games of Chance, Games of Strategy, Mixed Games)に分けていますが、この分類法は少々おおざっぱに思えます。また何故かシュテフェンシュピールのほとんどのゲームが展示されていました。他には東ドイツ時代のゲームなどもあり興味深かったです。
ケムニッツを19時半過ぎに出発しライプツィヒ、ファルケンベルクで乗り換えてベルリンに24時近くに到着。統一ドイツの首都であるベルリンはずっと来てみたかった街のひとつです。もう夜も遅かったのでベルリン中央駅のそばにあるAOホステルに泊まりました。ライプツィヒよりは高いものの17ユーロという安さです。
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10月13日 月曜日 (ベルリン)
ベルリン中央駅に接続する唯一のUバーンであるU55に乗ってブランデンブルク門へ。この門は以前は東西ベルリンを分けていた象徴的な場所です。この東側のウンターデンリンデンは以前のベルリンの中心地でしたが、壁で分断されていた時代は袋小路のようになってしまい寂れていたそうです。再統一した現在は活気があります。東側から西側へ門をくぐり、ティーアガルテンという公園を散策してみました。再びブランデンブルク門へ戻り、そこからは壁があった場所に沿ってポツダム広場、トポグラフィ・オブ・テラー、アッシジ・パノラマ、 壁博物館(チェックポイントチャーリー)と巡り、東ベルリンのターミナルだった東駅まで壁の跡に沿って歩きました。壁博物館は非常に見応えがありましたが、映画上映が機材の不具合で中止されていたのが残念です。壁の跡は中心部ではすでに再開発されている場所が多いのですが、何カ所かは手つかずのまま雑木が生えて荒れている所もありました。
アッシジ・パノラマではアッシジによる分断時代の壁をリアリスティックに描いた巨大な絵が展示されていましたが、その描かれていた場所と同じ場所にもやって来ました。緩衝地帯だった場所は草ぼうぼうでまだ開発されてません。写真を撮ったのですが、場所が数メートル異なっていたのでグーグルストリートビューからの拝借です。道路に壁のあった場所が記されているのが分かります。
その後はU1で旧西ベルリンで一番の繁華街だったというクアフュルステンダム Kurfürstendamm(クーダム)に出て、動物園駅付近まで歩きました。もしかしたらゲームショップでもあるかと思いましたが残念ながら見つからず。
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10月14日 火曜日 (ベルリン)
この日はベルリンのボードゲームショップを巡りました。情報源は主に食卓遊戯二十四時間の欧州ゲームショップ紀行ベルリン編やTBGLです。まずはSüdstern駅付近にあるSpielbrettに行きました。ファミリーゲームを中心に知育玩具なども多く扱っています。ここでは「戦国時代」のドイツ版と「ポイズン」の新装版を購入しました。
「他にこういったゲームの専門店はベルリンにはないのか?」と聞くと「うちが一番大きいと思うけど、もうひとつ店があって扱っているゲームが少し違うから行ってみると良いよ」と言われたのでBlißestraßeにあるそちらの店も訪ねてみました。こちらの方がどちらかかと言えばゲーマーズゲームも扱っているという感じです。既にクリスマスに向けて賞品を入れるための大きな荷台を用意している所でした。
次にSchloß-Straße駅の近くのGamer's HQという店に行きました。ここはミニチュアゲームやアメリカのゲームが中心でしたが、掘り出し物のようなユーロゲームも幾つかありました。「もぐりな仕事」があったので購入しました。
Gamer's HQの店主と話すと、すぐ近くのSchloß-Straße駅前のホビーショップWerken Spielen Schenkenにも寄ると良いよと言われたので行ってみました。新しいゲームを中心にそれなりの量があります。総合的なホビーショップといった趣で、ゲーム以外にも手芸や模型などがたくさんありました。
ホステルに戻り荷物をまとめて出発です。ベルリン中央駅16:47発のICE544に乗り、20:34にエッセン中央駅着、いつものようにU17に乗り換えて夜9時頃にエッセンの宿に到着です。
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10月15日 水曜日 (シュピール前日)
11時に恒例の開幕セレモニーがありました。エッセンのシュピールそれ自体をテーマにしたゲームが2つも出たこと、あたりが印象に残った部分です。41カ国から800以上の団体が850種類以上のゲームを発表・販売するそうです。出展者が増えたことで、今年は1、2、3番ホールに加えて4番ホールも半分くらい使っていました。そのうち1−12番まですべてを使う日が来るのでしょうか。
今年のエッセンで一番注目しているのは、クニツィアの新作「オロンゴ」とフリーゼの「フレッシュフィッシュ(新版)」です。プレス用の新作展示の部屋では「オロンゴ」を探したのですがなぜか見当たりません。「ビーアラート」のアミーゴ版である「ミツバチ Honigbienchen」はありました。クニツィアはマスコットのぬいぐるみコタと一緒に「ミツバチ」の写真を撮っていました。ラベンスバーガーのiphoneを使ったゲームは面白そうなのですが、残念ながらドイツ語のみだそうです。
そのあと夜までは前日の様子を見て回ります。探していた「オロンゴ」はどこの店でも置いてあり、27ユーロで買います。中古店を物色します。なんとチーキーモンキーのぬいぐるみの下に「クロークアンドダガー」を発見しました。
夜のDSP授賞式のディナーパーティーでは、クニツィアと秘書のカレンさんと同じテーブルの隣席になり、早速購入したオロンゴにサインしてもらおうと袋から取り出しました。ところがクニツィアは非常に困惑した表情です。どうもラベンスバーガーから出版を知らされていなかったのです。道理でプレス用の展示にはなかったわけです。それにしても出店している店ではどこでも売っているというのは、いったいどういうことなのでしょうか? 正方形の大箱の新作をラベンスバーガーは売る気がないのでしょうか?
DSPは1位が「ロシア鉄道」、2位が「イスタンブル」、3位が「コンコルディア」、子供賞が「炎を吹くドラゴン」でした。何故か3位の箱が一番大きく1位が一番小さかったです。
もうすこし残っていても良かったのですが、みんなと一緒に宿に戻ることにしました。
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10月16日 木曜日 (シュピール1日目)
この日の収穫は「シックスメイキング」です。去年辺りから気になってはいたものの、遊んでみるのは初めてです。
シックス メイキング Six Making
ルーマニアのマインドフィットネス出版の2人用アブストラクトゲームです。タイトルの通り高さが6の自分のスタックを作ることが目的です。様々な組み合わせのスタックが作られますが、一番上のコマによってどちらの所有かが決まります。手番には自分のコマを空いているマスに置くか、既に置かれているスタックを動かすかのどちらかです。この移動のルールがこのゲームの最大の特徴です。スタックの高さが1、2、3、4、5で、それぞれチェスのポーン(歩)、ルーク(飛車)、ナイト(八方桂馬)、ビショップ(角行)、クイーン(飛車角行)の動きをするのです。ただし高さ1のスタックでは四方ポーンで上下左右に1マスです。また移動先は既にコマが置かれている所でなくてはなりません。この縛りは素晴らしくゲームを引き締めています。動かすのはスタックの全部でも一部分でも構いませんが、動きは動かす前の全体の高さに依ります(つまり4のスタックから2個動かしてもルークではなくビショップのように動く)。さらに相手のスタックでも動かすことができます。
チェスタイプのゲームは自分は苦手なのですが、このゲームはかなり独特で面白かったです。作者とデモ用の大きなボードで3回遊びました。最初はスタックの動きを覚えきれませんが、慣れてくればさほど問題はありません。チェスを普段からプレイしているならば、チェスの配置の順番なので分かりやすいようです。
デモンストレーション用の大きなボードを使って作者の方と3回遊びました。
宿に戻ってから夜は昨日購入したオロンゴを早速、遊びました。
オロンゴ Orongo
(説明 20分 プレイ時間 40分)
クニツィアの最新作で本格的なミドルウエイトユーロです。ルールを読みつつ遊んだのでかなり時間はかかりましたが、こういうのもエッセンならではですね。
オロンゴ島を描いたヘックスグリッドのボードにできるだけ早く規定数のモアイを建てるのが目的です。競りと陣取りの両方の要素があり、90年代のデザインを彷彿とさせる非常に好みのゲームです。毎ラウンドランダムにボード上の競りの対象となるヘックスが決められます。競りは握り競りで貝を握って一斉に公開するのですが、ここで面白い仕掛けがあります。まず最も握った人は3カ所、2番目は2カ所、その他1つでも握った人は1カ所のヘックスに自分のチップを置けるのですが、支払うのは最も握った人だけなのです。2番目以下のプレイヤーはまったく貝を使いません。支払いは共有のプールに置き、貝をひとつも握らなかったプレイヤーはこれを(以前に置かれたものも含めて)全部獲得できるのです。ただし複数のプレイヤーが握らなければそれらのプレイヤーで山分けとなります。
チップを置き、特定の組み合わせになるとモアイが置けます。ただしモアイが置けるのは海岸線上の空きマスだけですし、そのためには貝をボードに置いて消費しなければなりません。つまりこの競りはゼロサムに近いのですが、ゲームが進むにつれて総量がすこしずつ減っていくのです。
最後にボードに置く分の貝を残しておくのを忘れるというポカミスをしてしまい、その間に工藤さんが勝ちました。
結果:工藤 勝利、タナカマ、タカタ、自分
ボーナンザ(試遊版) Bohnanza - Schnupperspiel
最後は、シュピールボックスのエッセン2014年におまけでついていた「ボーナンザ」の試遊版です。豆は3、6、8、10、12、14の6種で合計枚数が54枚と少ないのですが、それを切り離すのが結構大変でした。換金率もこの枚数に合わせたのか変えてあります。
さすがに小さくて遊びづらいのですが、無料試遊版としては良いのではないでしょうか。
結果:タカタ 8、自分 8、アッキー 6
遊んだゲーム
シックス メイキング(3回)Six Making
オロンゴ Orongo
ボーナンザ(試遊版)Bohnanza - Schnupperspiel
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10月17日 金曜日 (シュピール2日目)
タナカマさんたちはケルンに観光に行ってしまったので、この日は自分は1人で会場を廻ります。「ファミリービンゴ」「ミツバチ」「ゾンビマニア」「ゴールドナゲット」などクニツィアの新作を中心に購入していきます。さらにピアトニクのブースでは「モンキービジネス」が2つで5ユーロと投げ売りになっており、思わず買ってしまいました。イエローから出ている「13日の金曜日」という「ポイズン」のリメイクが猫の絵柄も可愛らしくて欲しかったのですが、なんとイエローでは今年は新作なのに持ってきてないとのこと。まったくクニツィアに対する扱いはかなりひどいですね。シュピールボックスのリストとは食い違いがあります。
「ゾンビマニア」は英語ルールがないので、ブースでルールを教えてもらい、その場で遊びました。これで宿で遊ぶことができます。
ゾンビ マニア! Zombie Mania!
ダイスを振って自分のボードのゾンビを無くすという単純なゲームです。ダイスはすべて同じで、墓、ゾンビA、ゾンビB、ゾンビペア、x2、家、という6面です。何度でも振り直せますが、必ずゾンビを1つは新たに固定させなければなりません。固定させたダイスは振り直せません。またダイスは2つがペアでないと機能しません。自発的に止めたときに、墓のペアがあればゾンビのペアの分だけゾンビを取り除けます。家のペアがあると他人に押し付けられます。ドイツ人の3人のグループに混ぜてもらって4人で遊びました。手軽ですがなかなか盛り上がりました。
会場で、おのさん、神尾さんと遭遇し、一緒にゲームを遊ぶことになりました。おのさんと遊ぶのは数年前のエッセンでの「テネリファ」以来だと思います。
ベネツィア2099 Venezia 2099
(プレイ時間 25分)
海に沈んでいくベネツィアを舞台にしたゲームです。ボードにはベネツィアをイメージした8x8の64枚のタイルが並べられます。タイルは4色に分かれており、ゲーム終了時に沈まなかったタイルを色別に見て、枚数が少ないほどその色の価値が高くなります。ゲーム中になるべく価値が高くなりそうな色のタイルを集め、またゲーム終了時には価値の高いタイルの上に自分のコマが残るようにするのです。
手番には手札を1枚プレイして対応する場所の土地が海に沈みます。手札は番号順にプレイしなければならないので、ある程度は安全な土地や価値の高くなりそうな土地が分かってきます。アイディアはなかなか面白いのですが、ルールがもう少し洗練されていたらなあと思います。
結果:おの 63、神尾 60、自分 37
そのあと、メビウスママと待ち合わせをして「放課後さいころ倶楽部」にクニツィアからサインをもらうのに立ち会いました。この漫画は読んだことはないのですが、クニツィアの似顔絵があるページがあるのですね。またバトルラインが結構大きく取り上げられているのですね。クニツィアも日本の漫画に登場するとは思わなかったでしょうね。
次にアートオブゲームという出版社のブースに神尾さんと一緒に行きました。昨日見かけた競りゲーム「ボックス」が気になっていたからです。そのブースで他のゲームも紹介されて結局3種類のゲームを遊びました。
ボックス Boxes
引っ越しの箱の中身を売るというTV番組を元にした純粋な競りゲームです。事前に競る内容を幾つか見ることができるのが面白いところです。競りは公開競りとブラインドビッドの2種類でオークショナーが任意に選べます。パッケージもコンパクトで可愛らしく、好感が持てます。なかなか面白かったので、同行した神尾さんとひとつずつ買いました。
タクティック エラスティック Tactic Elastic
4種類の長さの違う輪ゴムを指示通りに棒に掛けていくというゲームです。そのうち輪ゴムが切れたり外れたりしたら失点となります。4種類の輪ゴムは長さによって色が異なって売られており、それをそのまま利用したゲームです。さほど戦略はないのですが、パーティーゲームとしては良いのではないでしょうか。
アバラム Avalam
以前どこかで見かけたようなアブストラクトゲームです。基本的にはニムなのですが、シンプルながらなかなかの面白さで、購入してしまいました。写真はデモ用の巨大なボードで、これで神尾さんと1回遊びました。
夜はメッセ近くのドイツ料理レストラン(ビール醸造所)Rüttenscheider Hausbrauereiでメビウスの能勢さん夫婦らと食事会でした。数年前にも来たことがある店で、ビールが樽で出てきます。調布のあな主催のかんちょーさんや、おのさん、ふうかさんなどが一緒でした。
宿に戻ってからはクニツィアの新作(といってもひとつはリメイクですが)「ゾンビマニア」と「ミツバチ」を遊びました。「ゾンビマニア」は3人だったのですがあまり好評ではありませんでした。4人の方が良いのでしょうか。
100! 100!
アドルングの新作です。リアルタイムで裏向きで手札のカードを交換してカードが連番になるように揃えていくというゲームなのですが、誰が出したのかなど状況を良く見て取っていくことが大切です。独特のプレイ感覚で非常に面白いと思います。自分はどうもこのゲームが苦手らしく最下位でした。
結果:工藤 48、タカタ 40、福田 38、タナカマ 30、自分 26
遊んだゲーム
ゾンビマニア Zombie Mania!
ベネツィア2099 Venezia 2099
ボックス Boxes
タクティック エラスティック Tactic Elastic
アバラム Avalam
ゾンビマニア Zombie Mania!
ミツバチ Honigbienchen
100! 100!
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10月18日 土曜日 (シュピール3日目)
この日は「フレッシュフィッシュ」の新版を買ったりフリーゼと写真を撮った意外はあまり覚えていません。夜は宿でゲームを遊びました。
シュート&ゴール Schuss und Tor
タナカマさんおすすめのサッカーをテーマにした軽いカードゲームです。手札のカードには選手の名前が2つ書かれておりこれを出すことでAからBへパスを繋いだことになります。前のプレイヤーがAからBへのカードを出したら、自分はBから誰かへというカードを出さなければなりません。そうやってパスを繋いでいきゴールするのです。ほとんどカードの運だけというゲームで、選手が敵なのか味方なのかがよくわからないのですが、雰囲気は結構楽しめると思います。
その後、再度「ゾンビマニア」を今度は4人で遊びましたが、やっぱり不評でした。悪くないと思うのですけどね。
遊んだゲーム
シュート&ゴール Schuss und Tor(2回)
ゾンビマニア Zombie Mania!
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10月19日 日曜日 (シュピール4日目)
シュピールもいよいよ最終日です。
ダイス ビンゴ Würfel Bingo
この日はタナカマさんの誘いでダイスビンゴ大会に参加しました。6x6の大きなボードは初めてです。組み合わせも4+2の大きなフルハウスなどあります。高得点となる同数字6つと連続数字6つ(ともに13点)を縦と横で狙うというオーソドックスな作戦です。非常に調子が良く、自分が155点で1位、そしてタナカマさんが2位でした。3位までは賞品がでました。
プレスパスを持っていると使える休憩所がホール3にもあるのですが、そこにはボードゲーム関係の新聞記事が壁一面に貼ってあります。そこにはなんとメビウスママさん執筆のエッセンシュピールの本もありました。
タナカマさんたちは先に宿に帰り、自分は最後の数時間のシュピールを楽しみます。収穫だったのはエリックマーティンに「インフェルノ」の日本語版を渡せたことです。彼とは会場で必ず1−2回はすれ違うのですが、つかまえたかったら最終日の最後にギークのブースに行けばよいのですね。情報通の彼は自分のコンピューターでテンデイズゲームズのページがすでに開かれているのを見せてくれて、とても喜んでくれました。さらには「これからスペインのネスターミーティングに行くんだろう?」と聞かれてびっくりです。
こうして4日間のシュピールは瞬く間に終わりました。夜、宿ではショウコさんやサッカーファンの宿泊客と一緒にインフェルノを遊んで過ごしました。
遊んだゲーム
ダイス ビンゴ Würfel Bingo(大会)
インフェルノ Inferno (テンデイズゲームズ版)2回
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10月20日 月曜日 (シュピール翌日)
この日は宿の皆んなは荷造りをして郵便局から荷物を送りました。そのあと炭坑に行こうかという話もありましたが、疲れをいやすために宿でゲームをして夜レストランに行くことになりました。
ドッグ カード Dog Cards
(プレイ時間 各20−25分)
「ドッグ」というゲームのカード版で今年の新作です。手札や場札を利用して自分の前に1から14までの数字を飛ばすことなく昇順に出していくのが目的です。場には13枚のカードが表向きに並んでおり、手番にはここからカードを取ることもできます。N番目のカードが取りたかったら手札から数字がNのカードを捨てるというわけです。ほかにも、幾つかの数値は特殊能力があり、これが程よい味付けになっています。
2、3人なら個人戦、4人ならペア戦とのことで、今回はペア戦で遊びました。お互いに相手の思惑を推し量り、自分の列と相手の列にカードを加えていきます。これが結構うまくいって2戦2勝でした。
結果
1戦目:タカタ&自分 勝利、工藤&アッキー 敗北
2戦目:タカタ&自分 勝利、タナカマ&アッキー 敗北
カンテット Le Quantette
タカタさんがドミノセットという渋いものを購入したので、ペア戦でカンテットを遊びました。マッギン(端の目の和が5の倍数になる)での得点を考えるのが楽しいゲームです。ペア戦のルールは少々うろ覚えですが、ひとり1回スタートプレイヤーを行い総得点を競いました。
タカタさんと購入したばかりのアブストラクトゲーム「シックスメイキング」を遊びます(ルールはシュピール1日目を参照)。アブストラクトゲームはやはりとっつきが悪いと言われてしまいました。最後はヴァッカリーノのゲームです。
グリード Greed
ヴァッカリーノがデザインした特殊能力満載のブースタードラフトゲームです。序盤でよくわからずに取ったカードでのミッションを達成するべく進めていたら、勝ってしまいました。ヴァッカリーのらしいゲームだと思います。こういうときでもないと、おそらく遊ぶことはないでしょう。
結果:自分 18、タカタ 16、タナカマ 11.5、工藤 11、アッキー 8.5
夜は去年も訪れたBorbeck駅のそばにあるビール醸造所とドイツ料理のKampfに行きました。豚肉、シュニッツェルなど頼んだ食べ物はどれも非常においしく、今までドイツで食べたなかでも最高だったと思います。また来年も行きましょう。
遊んだゲーム
ドッグ カード Dog Cards(2回)
カンテット(ドミノ) Le Quantette
シックス メイキング Six Making
グリード(バッカリーノ) Greed
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10月21日 火曜日(パリ)
23−25日のネスターミーティングに参加するべくスペイン・サラゴサを目指します。まったく計画を立てておらず、飛行機だと高そうだし、どっちにしろデュッセルドルフやフランクフルトからバルセロナまで飛んでから列車に乗り継がなければならないこと、そして到着までに少し時間があることから夜行列車を絡めて陸路で行くことにしました。エッセン−パリ−トゥールーズ−バルセロナ−サラゴサという行程です。(右の写真はパリ・トゥールーズ間の夜行列車 Intercitiés de Nuit)
エッセンからパリはフランス国鉄のタリスという国際列車が1日3便(5:40、11:25、17:04)あり、乗り換え無しで4時間強の快適な旅ができます。パリ発の列車は夜の23時発だったので夕方出発でも良いのですが、パリに少し寄りたいし、パリでその先の切符を買わなければならないので、余裕を持って昼の11:25の列車を予約しておきました。去年は1等車でしたが、今年は2等車です。
ところが、朝になって途中のリージュでのストライキで列車は途中のケルン始発に変更されてしまうという知らせが届きます。そんなわけで早めに出発。ケルンまではRE1で行きケルン駅前にあるタリスラウンジで発車まで待つことにしました。ここで運行されなかったエッセン・ケルン間を払い戻してもらおうと思いましたが、宿のショウコさんが言っていたようにまったく応じてくれませんでした。困ったものですね。タリスの旅は快適で、車内のウェルカムバーで割高なピザを食べながら、ブリュッセルを通りパリ北駅に到着します。ここでまずは今夜のトゥールーズまでの夜行列車と接続のバルセロナまでの列車の切符を買いました。駅員は「バルセロナまでは最後の1枚だよ、ラッキーだな」と言うのですが、あとでそれはただの挨拶だったということが分かりました(列車はかなり空いていました)。
スーツケースを夜行列車の出るオステルリッツ駅に預けて、近くのカフェでグランマニエのクレープを食べたあと、記憶を頼りに徒歩でイタリー広場 Place d'Italie へ。そこからLes GobelinsにあるOYAゲームズに向かいます。3度目の訪問なので店主のパトリックさんはさすがに覚えていてくれて「エッセンはどうだった? クニツィアの新しいゲームはこういうのがあるよ」と色々と見せてくれました。特に「ドラゴンの宝物」と「かめのかけっこ」はフランス版では箱の裏に漫画でルールが書かれており、また中に入っているルールも上箱の裏側に貼付けられるように箱より一回り小さい紙の表だけになっています。これは学校などがゲームを買うときに、箱の裏にルールを貼り、ルールをなくしたりしないようにとの配慮です。もちろん1ページのルールなので文字だけなのですが、図や例は箱の裏の漫画を見れば良いということなのです。素晴らしいですね。
2年前に初めてOYAに来たときにはパトリック流のパリの見所(本屋やゲームショップやアイスクリーム屋)を地図で詳しく教えてくれ、実際その通りに歩いてたいそう楽しかったのですが、そのことを話してから「これから夕食に行きたいんだけど、この近くでお勧めはあるの?」を尋ねると、近くの中国系夫婦が経営しているVirguleというフランス料理のレストランを紹介してくれました。
このVirguleは値段も非常に手頃で実に美味しかったです。16ユーロでたっぷり食べました。デザートは懐かしい感じの焼きリンゴで、隣席のアメリカ人の客はあまり好きではないようでしたが、自分は好物だったので嬉しかったです。そうしているうちに良い時間になってしまい、少々慌ててオステルリッツ駅まで戻り22:52にトゥールーズへ出発です。ぐっすりと眠ってしまい朝起きたらもうトゥールーズ到着(6:45)直前でした。
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10月22日−23日 水&木曜日 (バルセロナ)
早朝のトゥールーズ駅で朝食を食べ、8:16発のAVEでバルセロナに向かいます。最初の停車駅はカルカソンヌで、そういえばカルカソンヌは南フランスだったと思い出しました。いつか途中下車してみたいところです。海辺沿いの美しい景色を眺めながら走り、ペルピニャンを過ぎ、長いトンネルを抜けると18年半振りのスペインです。バルセロナのサンス駅に11:24に到着。
まずはサンス駅構内のトゥーリストオフィスでホステルを探してもらいます。3つ候補があり、そのうち一番安くて新しく清潔そうなところにしました。ところがここはトイレの鍵も閉まらず、シャワーはろくに機能せずとかなり外れだったのです。宿泊客はほとんどは騒がしい若者なのですが、同室の1人である旧東ドイツから来たという年配の女性の方が気の毒でなりませんでした。
バルセロナはガウディの伝記を読んでからいつか来てみたいと思っていた所です。目的もガウディの建築を見ることで、この日はグエル公園、そして翌日はサグラダファミリアを観光しました。地下鉄L3のValcarca駅から歩き、グエル公園を散策します。サグラダファミリアが遠くに見えます。
公園の中心部のモニュメントゾーンは別にチケットを買わなければなりません。ウェブサイトで買ったチケットはモニュメントゾーンへのチケットではなく、その脇のガウディの家へのチケットでした。なにか騙されたような気分です。仕方ないので、現場で18:30入場のチケットを手に入れてモニュメントゾーンに入ります。非常に独創的な建築で、見ていて楽しくなる不思議な空間です。門番の家の中のバルセロナ歴史博物館の展示も素晴らしいもので、興味を引いたのは天井の広場に溜まった水は柱を通してサンショウウオの口に流しているという部分です。残念ながら、カメラのバッテリーが切れてしまったので写真はあまり撮れませんでした。帰りはもう真っ暗でLesseps駅まで出て、カタルーニャ広場から海辺までバルセロナの街を散歩しました。
翌日は未だに建築中というサグラダファミリアに行きました。長蛇の列だったので、出かける前にあらかじめチケットをウェブサイトで買っておいて大正解でした。幾何学的で非常に特徴のある建築です。Tower of the Passion Facadeという塔にも登り、そして地下の建築に関する興味深い展示を見たらもう夕方です。2030年完成予定だそうです。
興味深いことに、地下の展示ではサグラダファミリア建築の工房が窓越しに見られます。実際に建築士が働いているようです。ここはまた来てみたい場所ですね。
サンス駅から17時発のAVEに乗りサラゴサへ。いよいよネスターミーティングです。
ネスターミーティング編に続きます。
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購入ゲーム一覧
すべてのゲーム
クニツィアのゲーム
クニツィアの新作
フリーゼのゲーム
OYAで購入したゲーム
アブストラクトゲーム
無料ゲームやプロモーショナルアイテム
ベルリンで購入したゲーム
戦国時代
もぐりな仕事
ポイズン(アミーゴ新版)
シュピールで購入したゲーム
オロンゴ
ゾンビマニア
ミツバチ
ゴールドナゲット
モンキービジネス(x2)
ファミリービンゴ
頭脳絶好調(新版)
アンギャルド(初版)
交易王(第2版)
クロークアンドダガー
メディチ(アミーゴ初版)
シンクキッズ
ペッパー
壷の悪魔(初版 x2)
フレッシュフィッシュ(新版)
看板娘(A)
政治献金ゲーム(新版)
七王国の玉座:ウェスタロスの陰謀
ボックス
モトリーフールの安く買って高く売れ(x2) 各95セント!
タイトロープ(x2)
アップアンドダウン
綱渡り
トラックス(ドイツ版)
ウインカーズ
パラゴ
シックスメイキング(x2)
スピン&トラップ
アバラム
アインシュタイン
パリ(OYAゲームズ)で購入したゲーム
クルーインベスティゲーター
ディノパーク
魔術師の戦い
ショッテントッテン(フランス版 x2)
Tuareg
Fliegende Teppiche
Volle Verladen!
草場純
草場です。詳細な報告、素晴らしいです。世界をまたにかけていますね。
けがわ
草場さん、こんにちは。ご無沙汰してます。
執筆に時間が掛かってしまいました。誤字脱字などあったら教えて下さいね。