誰だったでしょう? Wer war's? / Whoowasit?
(説明 15分 プレイ時間 各30−65分)
クニツィアの音声を用いたゲームでは海外では非常に人気があるゲーム。当初はドイツ語だけだったので遊べなかったのですが、漸く英語版を手に入れました。協力ゲームで、盗まれた指輪が誰だったかを推理します。そのためには城の中を動き回り、部屋を探索し、そこに棲む動物と話し、動物に食べ物をあげて情報を得ます。さらに魔法を使ったり、扉を開けたりと色々な要素が詰まっています。
手番にはダイス(1、2、3、4、お化け、お化け)を振ります。1−4の数字の目ではその数字以下だけ好きな方向に自分のコマを進めます。そしてその部屋を探索したり、動物と話したり、といったアクションを1つだけ行うのです。探索すると食べ物や鍵がもらえることがあります。それらは全員共通のものとして猫が管理してくれます。動物と話すと、まずは特定の食べ物が欲しいと言われることが多いです。その食べ物を獲得していたら動物にあげることができます。すると指輪を盗んだ犯人のヒントをくれたり、塔やダンジョンへの扉を開けてくれたりするのです。
お化けの目が出るとお化けが決まったコースを進みそこにいるプレイヤーをスタートの部屋に戻してしまいます。お化けでない目がでるまでは振り続けなければならないので、お化けはときに数部屋に渡って進むのです。またプレイヤーはお化けがいる部屋に進んだり通過したりすることはできません。
こうして手番を重ねるたびに時間が過ぎていきます。12時から始めて、ときどき時計の鐘が鳴ります。6時になってしまったらゲームオーバーです。それまでに犯人を絞って、その犯人がいる部屋の宝箱を開けなければ鳴りません。開けるには鍵が必要です。
初級、中級、上級とありますが、子供ゲームなので最初から上級で遊びました。1戦目はまだ音声に慣れずに、時間もかかってしまいましたが、2戦目から大分パターンに慣れてきました。魔法によって中庭に行ってしまったり、お化けが全員をスタートの部屋に戻したり、時計の針が戻ったり、とさまざまなアクシデントが起こります。
上級はさすがに難しかったということで4−5人で2回遊んで2敗。あとで河原さんと「ホビット」を遊んだあとに2人だけで再チャレンジしました。これも時間切れになりましたが、最後2人まで絞れていたのでラストチャンスの2分の1の確率で見事に勝利です。今度はここまで行かないうちに犯人を絞ってた空箱を開けたいですね。
プレイしていて非常に楽しく、子供ゲーム賞を取ったのもうなずけます。クニツィアの音声ゲームは「キングアーサー」「アイランド」「誰だったでしょう?」「誰だったでしょう?2」「エレクトロニックラビリンス」とありますが、この「誰だったでしょう?」と「エレクトロニックラビリンス」以外は英語版が無いのがつらい所です。
1戦目(上級):敗北(河原、田中ROM、ジョン、自分)
2戦目(上級):敗北(河原、木&夜の花畑、メンマ、自分)
3戦目(上級):勝利(河原、自分)
もぐりな仕事 Schwartzarbeit
(説明 10分 プレイ時間 35分)
最近よく遊ぶ「もぐりな仕事」です。ベストと思われる5人で遊びました。自分の闇商売人が早々とばれてしまい、探偵で夜の花畑さんにもっていかれてしまいました。自分はほとんど通常雇用をせずに告発ばかりしていました。1つを除いてすべて正解だったのですが、完全に正解し探偵も弁護士もうまく使った夜の花畑さんの勝利です。
結果:夜の花畑 21、メンマ 17、河原 16、自分 16、木 7
頭脳絶好調ジュニア Einfach Genial: Junior
(プレイ時間 15分)
「頭脳絶好調」にはミニ(2人用)、カード、タイル、ダイス、スペシャル、チャレンジ、ソロパズルなど様々なスピンオフがありますが、これもそのひとつ。ドイツ語しかルールが無かったのですが、漸くギークに英語ルールが上がっていて遊ぶことができました。
大きな違いは、ボードが正方形のグリッドだということ。色も4色で4色のチップ(食べ物を表す)をひとつづつ取るとペンギンが完成します。得点方法も直線ではなく、置いたタイルの周り6マスのみです。現実的にはそれぞれの側で0−2点ということで1+2=3点が取れれば大量得点なのです。このあたりはオリジナルより易しいとは言うものの爽快感に欠けます。「トパーズ」にちょっと似ているプレイ感覚です。さらに大きな違いは手札はたった1枚で公開だということです。これによって誰がどの色を取れるのかが分かってしまうのです。
今回は標準ルールで遊びました。淡々としており、これならば元のバージョンで十分という気がします。上級ルールでは手札2枚となるので、そちらを少人数で試してみたいです。「トパーズ」同様に2人がベストかもしれませんね。
結果:夜の花畑 4(3)、自分 4(3)、河原 3(4)、木 3(2)
(括弧内はタイブレークの残った餌チップの数)
ホビット 思いがけない冒険 The Hobbit: An Unexpected Journey
(プレイ時間 85分)
これまでレベル0でしか遊んだことがありませんでしたが、今回は何と一気に最高レベルのレベル8で遊んでみました。得点は関係なく生き残れば良いというのが目的です。このゲームではレベルの数値はあらかじめ各ボードで公開しておくカードの枚数を表しており、レベル8ではインスタント以外のすべてのカードが並ぶことになります。ちなみにレベルは全部で5段階あり、レベル0、2、4、6、8ではそれぞれ20、15、8、5、1点が目標点となります(最高で29点を持って始める原点方式)。レベル0では9点しか消費できないので、色々あるリソースや特殊カードがなかなか使えませんでしたが、レベル8ではそれらを駆使して戦うので選択肢がぐっと広がって非常に考えるゲームになります。またあらかじめデッキのカードが8枚減っているということは、8手番少ないわけで、全力で敵を倒していかなければなりません。
前半のボード1はなんとかクリアしたものの、リソースを相当使ってしまいました。後半となるボード2では苦戦し、リソースもキャラクターも使い切ってしまい、それでもあと3枚のカードが場に残ってしまう結果となりました。これはやりがいがあります。ただレベル0から8はやり過ぎでしょう。次はレベル2、4、6のいずれかでやってみたいです。
ところであと3つのシンボルが必要なとき3つ振ったダイスで1つだけ出たらそれを含めて振り直すべきか固定させるべきかということで木さんと意見が分かれました。あとで検証してみたら、木さんが言う通りに固定させた方が良いみたいですね。
結果(レベル8):敗北
呪いのミイラ Fluch der Mumie
(説明 5分 プレイ時間 各10−25分)
この日の最後はアル隊長持ち込みの「呪いのミイラ」です。始めて遊ぶのですが、衝立上の垂直になったボードにはマグネットが良く吸い付きます。ミイラ担当のプレイヤーが一方の面を、それ以外の探検家たちがもう一方の面を見ます。ミイラのコマだけは磁石で両面から吸い付かせており、誰でも場所が分かるようになっていますが、ミイラ以外の探検家のコマはミイラ側からはいっさい見ることができません。ミイラは探検家の場所を推理し、ミイラで襲うのです。スコットランドヤードに似ていますが、あちらは追う側が多く追われる側は1人で、こちらはその逆です。またあちらが1対多の協力ゲームなのに対し、こちらは個人戦なのです。ミイラは探検家を一定回数捕まえれば勝利、そうでなければ探検家で最も多く宝物を得たプレイヤーの勝利です。
ダイスを振ってそこから1つ選んで進めるというシステムですが、何度でも振り直せます。ただしミイラの目は振り直せずミイラの移動に加算されてしまうのです。ミイラは全員が手番を終えたあとに加え、探検家プレイヤーがダイスを戻すといえば固定されてしまったミイラダイスを戻す前に動けます。
ルールや垂直ボードの仕掛けは面白いと思いますが、手番の有利不利が激し過ぎます。ミイラの直前のプレイヤーはダイスは減っているし次はミイラの番だしでたまったものではありません。またミイラに捕まるとスタートに戻されそこからの出口は1つだけなので選択肢が非常に狭いのです。よって一度捕まると連続して何度も捕まってしまいます。
自分はまさにこのミイラスパイラルにはまってしまい、3回遊んで3回とも最初に3回捕まって脱落してしまいました。そして3回ともミイラが勝利しました。もう少し人数が少ない方が良いのかも知れませんね。
結果
1戦目:河原(ミイラ) 勝利、カワイ、ぶるじー、アル隊長、自分
2戦目:ぶるじー(ミイラ) 勝利、カワイ、アル隊長、河原、自分
3戦目:河原(ミイラ) 勝利、カワイ、ぶるじー、アル隊長、自分
木
ホビット 思いがけない冒険 The Hobbit: An Unexpected Journey
「振りなおし」か「固定」ですが私も計算してみました。
問題:
ダイス(1シンボル1面、2シンボル1面、0シンボル4面)3個 で 全部で2シンボル以上必要なチャレンジ。 固定しなかったダイス全部を1回だけ振りなおせる。
1投目結果が 「1シンボル×1個、0シンボル×2個」 のときどうするのが良いか?
結果:
1つを固定、2個振りなおし: 15/27 = 5/9
3つ全部振りなおし: 13/27
当日思ったより差がありませんでした。
※結果が違うようなら教えてくれると助かります。
--以下参考情報--------------------------------
発生確率:
1 2 3 ←ダイス数
0 4 16 64
1 1 8 48
2 1 9 60
3 0 2 25
4 0 1 15
5 0 0 3
6 0 0 1
(6) (36)(216) ← 分母
↑シンボル数
-------
ダイス3個、目標数2、全2投で 成功する確率(下記合計): 545/729 ≒ 0.75
1回目成功 2個以上 104/216(13/27)
1回目失敗 1個 48/216( 6/27) → 2回目成功 1個以上 15/27
1回目失敗 0個 64/216( 8/27) → 2回目成功 2個以上 13/27
-------
1シンボルのダイス1個の固定(ダイス3個):
目標数
1. 固定 216 非固定 152 ○(1回目で成功している)
2. 固定 120 非固定 104 ○
3. 固定 72 非固定 44 ○ ←*
4. 固定 18 非固定 19 ● ←ここは例外的に固定しない方がいいようです。
5. 固定 6 非固定 4 ○
6. 固定 0 非固定 1 ●
1シンボルのダイス2個の固定(ダイス3個):
目標数
3. 固定 72 非固定 44 ○ ←*「1、1、0」のとき1個固定と2個固定は同じ
4. 固定 36 非固定 19 ○
5. 固定 0 非固定 4 ●
6. 固定 0 非固定 1 ●
※1シンボルの面を固定したほうがいいかは、ダイス数と目標数の関係で決まるのでしょうが、ダイス1つ当たりの期待値0.5個より(1は)上なので目標が相当高くなければ全般的に固定した方が良いように思います。(計算していないので確信があるわけではありませんが)
oki.
呪いのミイラなのですが、探検家がミイラに捕まった場合は遺跡入り口ではなく玄室(ミイラのスタートマス)に移動します。出入り口は二つになるので、もう少しバランスがよくなるはずです。戦略的に捕まる選択肢すら出てくるので探検家側も俄然楽しくなりますよ。
けがわ
>木さん
確率計算、あとで詳しく見てみます。ちょっと待って下さい。
>oki.さん
なるほど、ルールの大事な所が違っていたみたいですね。今度遊ぶときには気をつけてみます。どうもありがとうございました。
けがわ
>木さん
詳細な計算、確認しました。目標が4つのときは1シンボルのダイス1個を固定しない方が
良いというのは面白いですね。黒丸と白丸はどちらが有利かというのを表しているのですよね?
ゲームをよく見てみたらダイスは4つでした(どうもすみません)。
木さんのものを元に表を作り直してみました。
場合の数
1 2 3 4 ←ダイス数
0 4 16 64 256
1 1 8 48 256
2 1 9 60 352
3 0 2 25 208
4 0 1 15 145
5 0 0 3 52
6 0 0 1 22
7 0 0 0 4
8 0 0 0 1
-----------------------------------------------------
計 6 36 216 1296 ← 総数(分母)
↑シンボル数
(なおこれらの数はX^2+X+4をN乗して係数を見ることで求められます)
ダイスを固定させた場合を調べるために、上の表の総数をすべて1296に統一します。
(ダイスの数が1、2、3の列でそれぞれ216、36、6を掛けます)
場合の数
1 2 3 4 ←ダイス数
0 864 576 384 256
1 216 288 288 256
2 216 324 360 352
3 0 72 150 208
4 0 36 90 145
5 0 0 18 52
6 0 0 6 22
7 0 0 0 4
8 0 0 0 1
--------------------------------------------------------------
計 1296 1296 1296 1296 ← 総数
↑シンボル数
次にN個以上の場合の数(1296のうち)を求める。
場合の数
1 2 3 4 ←ダイス数
0以上 1296 1296 1296 1296
1以上 432 720 912 1040
2以上 216 432 624 784
3以上 0 108 264 432
4以上 0 36 114 224
5以上 0 0 24 79
6以上 0 0 6 27
7以上 0 0 0 5
8以上 0 0 0 1
--------------------------------------------------------------
↑シンボル数
ダイス4個のうち1シンボルのダイスをいくつ固定するか?
(数字はすべて1296通りのうちの場合の数)
目標数 3個固定 2個固定 1個固定 固定しない
1. 1296 1296 1296 1040
2. 1296 1296 912 784
3. 1296 720 624 432
4. 432 432 264 224
5. 216 108 ☆114 79
6. 0 36 24 ☆27
7. 0 0 6 5
8. 0 0 0 1
このように、一般的には多く出た分だけ固定した方がよいのですが、
☆をつけた部分だけは例外です。目標が5個でシンボル1が3個でたなら
残りの1つだけを振り直しますが、2個だけなら1つだけ固定して3つ
振り直すのがよいというのは意外ですね。同様のことが目標が6個のときにも言えます。
木
☆の部分、面白いですね。
最後のこの表は、必要数に関して(シフトして考えれは)4個未満のダイスでも適用できますね。
分りやすくまとめていただきありがとうございます。
(2シンボル面のダイスの固定は言うまでもないので)1種シンボルだけで構成される1ミッションだけを目指す場合についてはこの表でほぼ解明できているように思います。
しかし、複数シンボルで構成されるミッション、複数のミッションの何れかの達成を目指す場合、黄金ダイスなど、まだまだ解明には程遠いですね。だから良いのでしょうが。
直感ですが、複数種のシンボルが目標ミッション群にあるときは、1投目は、1シンボル面の出たダイスは固定しないのがよさそうです。
ゲーム中にけがわさんが言われていたのはこのことでしょうか。
※ 白丸/黒丸: 白丸は固定した方が有利、黒丸は固定しない方が有利という意味でした。
けがわ
こんにちは。☆の部分はちょっと意外ですよね。
黄金ダイスを考慮すると、またかなり異なると思います。
ただ黄金ダイスで2シンボルを振り直して3シンボルを目指す方が良いというケースは
ほとんどないのではと思います。黄金ダイスの解析はそんなに難しくないかもしれません。
自分がゲーム中に言っていたのは☆のようなことです。それがもっと多くのケースで起こると思っていましたが、たった2ケースでしたね。