キノ宅ゲーム会 2014.09.03

この日は奇妙なゲーム、アブストラクト、キースリングとバラエティに富んだゲームをたくさん遊びました。



プラトーX Plateau X
(説明 5分 プレイ時間 20分)
PlateauX20140903.JPG多人数アブストラクトです。目的はゲーム終了時に最も高い所に登っていることです。同じ高さならばその平面の広さで競います。手番にはブロックを置くか、コマを移動させます。ブロックは共通のサプライにあるL字(トリオミノ)か、自分だけが使える小さな正方形(モノミノ)か正方形2つ分の長方形(ドミノ)があり、どれか1つをボード上に置きます。他のブロックの上にも置けますが、下に空白があってはならず、また他のブロックに完全に重ねる置き方はできません。コマは最初はボードに存在せず、手番を使ってボード上に登場させます(ブロック上は駄目です)。移動は何マスでもできますし、1段の差ならば上下に登ったり降りたりしても構いません。ただし他のプレイヤーがいる平面には侵入できません。

どうしたら良いのか最初はまったく分からず、上に登ってもその上にブロックが重ねられなかったりと慣れるまでは難しいです。相手の平面には侵入禁止というルールをうまく使って自分だけが利益を得るようにしたいのですが、3人だとどちらかを有利にしてしまったりというキングメイクが起こります。自分は棚から牡丹餅で勝ってしまいました。まあ本質的には2人ゲームなのでしょう。

結果:自分(黄) 勝利、キノ(緑)、ナフタレン(青)



カイロ Kairo
(説明 25分 プレイ時間 45分)
Kairo20140903.JPG商人となり、店を出して拡張し、客を呼ぶゲームです。ボードは大きく3x3の9エリアに分かれており、手札で指示されたエリアでしか店を出したり拡張したりできません。この辺りは「マンハッタン」に似ています。店は6種類あり、同種の店ならば一番近い店に客は行きます。よって通路をうまくブロックして自分の店がなるべくどこからでも近いようにするのです。この辺はちょっと「フレッシュフィッシュ」っぽいです。

手番では、手札を使って店を新たに出したり拡張したり、あるいはある種類の客を呼んだり、手札を補充したりといった選択肢があります。最終的に得点になるのはボード上の店の拡張部分です。店を最初に拡張して2マスとすると2点、さらに拡張して3マスにすれば3点で計5点、という具合です。最初の店だけだと得点にはなりません。この拡張には対応するお金が得られる得点だけかかり、お金を得るには客を呼ばなければなりません。このやりくりが難しいのですが、お金は1枚3分の1点にしかならないので、どんどん拡張していかなければならないのです。また同種で首位だとボーナスタイルがもらえますが、このルールが少々変わっています。ボーナスタイルは2枚あり、単独首位だと両方もらえます。あとから追いつかれると、ボーナスタイル1枚(得点の少ない方)はそのプレイヤーに譲らなければなりません。さらに3人目が同点首位になると2人目は3人目に譲らなければならないのです。つまり、単独首位がベストだが、同枚数で首位ならば最初に達成した方が良く、そうでないなら最後に達成した方が良いのです。なんとも不思議な感じですね。

この日一番、普通のボードゲームっぽいゲームはこれだったと思います。6種類の店はボーナスの価値が異なるのですが、自分はあまり競争が激しくないボーナスをたくさん得ることにしました。さらに客を呼ぶときに一番近い店を無視するというカードがあり、これを何度か使って稼ぎます。途中まではうまくいったものの、終盤で一気にボーナスタイルを他のプレイヤーに取られて最終的には2位でした。

面白いとは思いますが、少々ルールがごちゃごちゃしています。とくにレストランエリアのルールは不要だと思います。その辺りがちょっと惜しいです。

結果:キノ 34、自分 28、Rael 27、ナフタレン 21



コードX Knack den Code-X
(プレイ時間 15分)
Code-X20140903.JPGRaelさん持ち込みで、積み木のようなベースにペグを差し込み、ペグ同士に橋を掛けるというゲームです。橋は3段まで掛けることができ、手に取った橋が掛けられなくなったプレイヤーから脱落します。橋は長さが異なるものが9種類あり、目測で掛けていかなければなりません。

このルールでも悪くはないものの、土台や橋に数字が付いており、橋の数字が橋の長さとは対応していないのが気になっていました。さらにドイツ語ルールにはどうも橋の数値を足したり引いたりするようなことが書かれています。後日翻訳してみると、これは新しいルールで橋の番号がそのすぐ下の橋や土台2つの和か差になっていなければならないということみたいです。この制限がゲーム性をどのように変えるのかは未知数ですが、今度はこちらのルールで試してみたいものです。

結果:自分 勝利



マーヴィン マーヴェルズ マーベラス マーブル マシン Marvin Marvel's Marvelous Marble Machine
(説明 15分 プレイ時間 50分)
MMMMM20140903.JPGヘックスヘックスボードの一辺が自分の辺となり、そこにできるだけ多くのマーブルを誘導するというゲームです。マーブルは常にボード中央のホームから現れ、一定方向に一定のマス数(1−4マス)進みます。それらのマーブルの進路を変えるべく、さまざまなマシンパーツと呼ばれるチップを盤上に置いていくのです。マシンパーツには、進行方向を変えるもの、ある方向に押すもの、ジャンプさせるもの、ランダムに方向を変えるもの、単なる壁、などさまざまなものがあります。またパーツを移動したり除去するものまであるのです。

手札となるのはこのマシンパーツのチップ2枚です。手番にはマーブルをランダムに引いて中央に置くかマシンパーツを手札から1枚配置できます。マーブルを引いた場合はもう1アクションできます。つまりマーブル+マーブル、マーブル+マシン、マシンという3種類の手番進行があるわけです。

マーブルを引いたときにはそれを中央に置く前にボード上のすべてのマーブルを動かします。これがなんともカオスな感じでロボラリーなどを思い起こさせるのです。またボードの端の辺と辺の間にたどりついた場合はダイスによりどちらの辺にマーブルが入るかが決まります。これを見越して2分の1の確率に賭けてどんどんマーブルを境界に誘導するという作戦もあります。

Raelさん持ち込みゲームで、Raelさんを含めて全員初プレイです。ルールを読んでいたときは「これはゲームになっているのだろうか?」と危惧したのですが、それなりに遊べました。戦略があるというよりも、ハチャメチャな感じを楽しむゲームです。

結果:Rael 5、ナフタレン 4、キノ 4、自分 3



ルーク プラス 野鳥ゲーム Rook Plus: The Wild Bird Game
(プレイ時間 各15−20分)
RookPlus20140903.JPG「ルーク」は遊んだことは無いのですが、「ウィザード」のようにトランプを少しいじったトリックテイクです。今回遊んだのは「ルークプラス」に含まれている「野鳥ゲーム」でトリックテイクでビンゴを行うパートナーシップ戦です。各プレイヤーは異なる数字の配列からなる4x4のビンゴボードを持ちます。目的は自分かパートナーが1列を完成させることです。

4スート10ランク(数字は5−14)にルークカード1枚の計41枚で手札は10枚ずつです。余った1枚は最終トリックの勝者のものになります。ランダムに一番底になっていた1枚が切り札となりますが、このあとまたシャッフルするのか、この1枚が余った1枚になるのかは明記されていません。ゲーム自体はスタンダードなマストフォローですが、ルークカードは最強の切り札ですがフォローと関係なく出すことができます。

トリックに勝つとそのときに取ったカードに対応する自分のビンゴボードのマス目にチップを置けます。ルークカードで勝った場合は相手のチップを1枚取り除けます。こうしてディールを進めていきビンゴができたら(1列完成したら)即座に勝利です。

Raelさん持ち込みゲームです。「ルーク」は未プレイなのですが、割とありきたりなルールだったという記憶があります。そんなわけで期待していなかったのですが、このビンゴとの組み合わせである「野鳥ゲーム」はなかなか面白かったです。相手のキーカードをいかに相手に渡さないようにするか、自分のキーカードをいかに引き出すか、など結構考えどころがあります。ペアを変えて2回遊びました。

結果
1戦目:ナフタレン&キノ 勝利、Rael&自分 敗北
2戦目:キノ&自分 勝利、ナフタレン&Rael 敗北



ホビット 思いがけない冒険 The Hobbit: An Unexpected Journey
(説明 15分 プレイ時間 45分)
HobbitUJ20140903.JPGRaelさんのリクエストで持ち込んだダイスを使った協力ゲームです。これまで通算5回遊んだ結果は15、19、20、21、22点で20点以上でクリアになるのでもう少し難しいレベル2でやってみようかと提案したのですが、結局レベル0で遊ぶことになりました。途中まではまずまずの調子だったものの2番目のボードになってから一気に苦しくなりました。2点を消費してキャラクターカードを全員2枚ずつもらえるというカードを使わない方針でしたが、これが失敗だったのかも知れません。持ち点29点なのについに10点を使ってしまい敗北が確定しました、とりあえず最後までやろうということになりましたが、キャラクターがまったく無くなってしまい、得点をどんどん消費する羽目になり、今までの最低点を更新してしまいました。

結果:レベル0 11点(敗北)



ペテン卵 Mogelei
(説明 10分 プレイ時間 30分)
Mogelei20140903.JPGマストフォローのトリックテイクだが、出すときに裏向きに出していくという変わったゲームです。そのあとリードから順に表にするか「フォローできません」と言って裏向きのままにするかを決められます。表になっている中で最も高いカードがトリックに勝ち、ここで同じスートでそのまま続けるか、トリックを取るか、ブラフに挑戦するかの三択になります。トリックを取るならば、全員それまで自分が出したカードが自分のものになります。このゲームではできるだけトリックは取りたくありません。なぜならカードには0−3点の失点があるからです。ブラフに挑戦するというのは他のプレイヤーの裏向きのカードが実はフォローできているだろうと告発することで、失敗するとすべてのカードをもらわなければならず、成功すれば(つまり実はフォローできていたら)そのプレイヤーがカードを引き取ります。

今日のキースリング第1弾です。ブラフありのトリックテイクということで「トゥーペン」みたいなものかなあと思っていましたが、かなり違いました。奇妙奇天烈なゲームで、ブラフに挑戦するメリットがほとんどありません。ギークに上がっているルールなど読んでみると、もしかしたら普通のトリックテイクのように表になっている中で最も高いカードがすべてのカードを取るのかもしれません。それだと機能する気がします。もう少し調べてみたいものです。

結果:キノ 4、ナフタレン 6、Rael 8、自分 16



クレーム Claim
(説明 5分 プレイ時間 各25−40分)
Claim20140903.JPGアブストラクトはあまり好きではないというRaelさんでもこれは受けるのでは? と思って持ってきた「クレーム」です。エリアを獲得(クレーム)していくゲームですが、かなり変わった難しいシステムなのです。

1戦目は4人での個人戦、2戦目はペア戦で遊びました。4人だとペア戦のほうが良いと思います。久し振りなのですっかり感覚を忘れていてポカミスを何度かやってしまいました。本質的には2人ゲームだし2人の方が先が読みやすいです。

結果
1戦目:Rael 54、ナフタレン 21、キノ 13、自分 2
2戦目:Rael&自分 勝利、ナフタレン&キノ 敗北



アクロン Akron
(プレイ時間 各5−15分)
Akron20140903.JPGここで、2組に分かれてそれぞれアクロンを遊びました。ナフタレンさん対自分、隣りではキノさん対Raelさんです。ナフタレンさんと自分はキノさん自作のアクロンセット(写真)を使わせて頂きました。軽くてネスターの渋やマーゴのデラックス版と同じくらいの大きさで遊びやすいです。Raelさんとキノさんは、これもキノさん自作のアッパーハンド(7x7)を使っていました。1マス少ないのですが、練習用としては問題ないと思います。

ナフタレンさんは初めてということで、「難しい!」を連発していました。2戦目は大分慣れてきたみたいで3層目の戦いまでもつれ込みました。やはりこのゲームは傑作ですね。

結果
1戦目:自分 勝利、ナフタレン 敗北
2戦目:自分 勝利、ナフタレン 敗北



火種 Zündstoff
(説明 15分 プレイ時間 40分)
Zundstoff20140903.JPG太陽や惑星を自転させつつ、地球から太陽を目指すゲームです。囚人を太陽に送り込むというとんでもないテーマだそうです。各プレイヤーは同じ構成のカードを持ち、これを同時プロットして公開します。変わっているのはこれを2回連続で行うことで、1枚目の結果を見て2枚目を決めるというわけです。カードは太陽や惑星の自転のほか、三色いずれかのロケットに乗る権利(数字が大きいプレイヤーが乗れる)があります。ロケットに乗ると移動するだけ移動します。例えば黄色のロケットなら黄色のロケットを追ってどんどんタイルを移動するわけです。いずれループにはまるのでそのときは最も遠い所(これが非常に曖昧なのですが)で移動を終えます。みごと太陽に達すればチップをもらえ、異なる色で2枚チップをもらえば勝利です。

今日のキースリング第2弾です。キースリングの悪夢を実際に見るようなぶったまげたテーマで、なんだか夢に見そうです。手札のカードの囚人が、生きる気力を無くしてしまったような何とも言えないイラストです。ゲームはかなりぐだぐだで、計画を立てても仕方が無い所があります。手札が少なくなれば少しだけ先を読むことができますので、そこでなんとかするという感じです。最後はキノさんの見逃しで勝ちきりました。

結果:自分 2(勝利)、キノ 2、Rael 1、ナフタレン 1



ヒドラ Hydra(オリオン Orionより)
(プレイ時間 10分)
Hydra20140903.JPGRaelさんがオリオンのルールを知りたいということで4人で遊べる「ヒドラ」をやってみました。このゲームはコマが増減せず、3クリックで反対側に繋ぐというシンプルなゲームです。見落としがないと膠着してしまいそうな危ういゲームでもあります。

結果:自分 勝利



ルドミオ Ludo Mio(ルドフィール Ludoviel より)
(プレイ時間 35分)
LudoMio20140903.JPG最後は「ルドフィール」から「マンマミーア」をモチーフにした「ルドミオ」です。手札は6枚で、手番には1枚を場に捨て札として出すか、ゲーム名を宣言します。ゲーム名を宣言したら、捨て札を順に見て、それに当てはまっているものが5枚以上あれば4枚を取り除いた分が得点となりますが、4枚以下ならば他のプレイヤーが全員1点得点してしまいます。それだけなのですが、なかなかみんなの想像力が分かって面白いです。Raelさんが「ピクショナリー」をだしてきたのはちょっとずるいなあと思いました。ピクショナリーならばかなりのカードが当てはまってしまうのです。

結果:Rael 10、自分 6、キノ 4、ナフタレン 3

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