この日のまんまるはいつもとは違う会場で、初めて訪れる場所でした。手軽さもあってダイスゲームを3つも遊びました。
シャープ シューターズ Sharp Shooters
(説明 5分 プレイ時間 各20−25分)
「ギャンブラー」「テンプテーション」などのオリジナル版です。ダイスを振るトレイがやたらと大きく豪華で、ターゲットカードを入れる透明な入れ物があり、その上にダイスをきちんと置けるようにダイスの大きさに合わせた枠が付いています。
手番には手持ちのダイスから5つ振り、最低1つは(乗せられる限り)ターゲットの数字に合わせて乗せていきます。複数の列に複数のダイスを乗せても構いませんが、必ず各列は左端から埋めていきます。星はワイルドですが、最初にその上に乗せた人がその列の星の目を決定します。フルハウスの列の2種類の星では異なる数字でなければなりません。そして続けて振るかここでやめるかを決めます。ひとつも乗せられずにバーストしたら強制終了です。
目的は列の最後のダイスを置くことです。これによって書かれた得点が得られます。ときどきマイナス点の列があり、これはもちろん最後のダイスを置かないことが目的です。
一種のダイスマネージメントで、手持ちのダイスが無くならないように気を配らなければなりません。とはいっても、ターゲットカードのすべてのマスが埋まるとダイスが再び等分されます。
バーストで強制終了となってもその手番で完成させた列の得点はもらえること、そして毎回ダイスが等しく配分されることなどが、ゲームとしては緩めです。手軽に楽しく遊べるダイスゲームで、2回連続で遊びました。
結果
1戦目:メンマ 530、あまね 460、自分 240
2戦目:自分 730、メンマ 390、はせ 350、あまね 240
イージーカム イージーゴー Easy Come, Easy Go
(プレイ時間 各5−10分)
昔は余り評価していなかった物の、最近手軽で面白いなあと思うダイスゲームです。4人で2ゲーム遊びました。4人だと9枚のタイルが3−2−2−2となってからの奪い合いが面白いですね。そこまでいかないうちに終わることもありますし、タイルの組み合わせの妙もあります。なかなか良いのではないでしょうか。「シャープシューターズ」よりも戦略的で面白いと評判でした。
結果
1戦目:メンマ 3、あまね 2、はせ 2、自分 1
2戦目:あまね 3、はせ 2、メンマ 2、自分 2
長蛇の列 Pan tu nie stał!
(説明 15分 プレイ時間 40分)
非常に気に入ってしまったポーランド版の「万里の長城」です。今回はなるべく無駄な争いを避けつつ、適度なバランスで進めていきました。トイレットペーパーを手に入れたまでは良かったのですが、最後には主催者のHTPさんが勝利です。4人で遊ぶのも面白いですね。
結果:HTP 22、自分 20、こっこ 19、メンマ 15
ターフ ホース レーシング Turf Horse Racing
(プレイ時間 70分)
「ターフホースレーシング」は1995年にギブソンゲームズから出版されたゲームです。その後、ルールに大幅な手を加えた「ロイヤルターフ」がアレアから小箱シリーズ2番目として2001年に、さらには「ウィナーズサークル」がフェイス2フェイスゲームズから2005年にそれぞれ出版されました。ここでは初版の「ターフホースレーシング」を中心に述べます。
競馬がテーマのゲームです。プレイヤーは自分の賭けた馬が上位になるように振ったダイスに割り当てる馬を選んでいきます。こうして最も高得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。
ボードは直線上に40マスあり、ここを7頭の馬が走ります。6面のダイスは「馬」「馬」「馬」「蹄鉄」「長靴」「帽子」とシンボルが描かれており「馬」がでる確率は半分となっているのがミソです。それぞれの馬についてカードが4枚あり、そのうち1枚ずつがランダムに選ばれます。カードにはダイスの「馬」「蹄鉄」「鞍」「帽子」に対応する数字が書かれています。そのうち「馬」だけはそれぞれ1から7と数字が決まっており、また期待値は必ず5になっています(つまり馬の数字を3倍しすべての数字を足すと30になる)。
レースが始まる前に手番プレイヤーが馬カードを1枚めくり、時計回りにその馬に賭けるかどうかを決めます。なお同じ馬に1人で2枚以上のチップを賭けることはできません。チップは3枚でうち1枚は2倍のチップです。7頭の馬カードが出揃ったらレース開始です。
馬はすべて0のマスからスタートです。手番プレイヤーはダイスを振り、そのあと好きな馬を選んで馬カードのダイスのシンボルに対応する数字だけ進めます。そして馬カードをずらし、この馬は他の馬すべてが動くまで進めなくなるのです。つまり7手番で必ずすべての馬が1回ずつ動くというわけです。プレイヤーは最大6人までなので、必ずプレイヤー数と馬の数が互いに素になり、選択肢が7つとなるプレイヤーが移っていくのは良くできています。
こうしてどれか1頭の馬が40マス目を超えてゴールすると終了です。このときの上位3位の馬に賭けていると得点となります。基本点として1、2、3位がそれぞれ3、2、1点。さらに賭けているプレイヤーが1、2、3人以上だと、3、2、1倍となります。一番高いのは単独で2倍チップを賭けた馬が1位になったときで18点となるのです。なお数等の馬が2位同着の場合はすべて2位として扱い3位は無しに、3位同着の場合はすべて3位として扱います。
ルールでは指定されていませんが、数レースを遊んで最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。3レースが妥当なのではないでしょうか。
クニツィアのダイスを使ったゲームの代表作のひとつで、手軽なファミリーゲームながらも結構考えどころがあります。まずは馬のタイプを把握して、バランスよく3頭に賭けることです。安定して走る馬とそうでない馬を考えて、賭けた馬の高数値のダイス目が重ならないようにするとよいでしょう。ゲーム中は自分の馬を進めるだけでなく、相手の馬を遅くするのはもちろんのこと、手番順を考えて誰がどの馬を進めたがっているか、遅らせたがっているかを考えましょう。
エディションによってかなり変更が加えられています。まず、「ロイヤルターフ」と「ウィナーズサークル」ではすべての馬カードを出してからビッドを始めます。ビッドでは特に2−4人でのプレイで推奨されている裏向きに置くバリアントがあり、このときはブラフビッドである0のチップも使います。またレース中は同じマスに2頭以上の馬が入ることはできず、指示された数字以下の空いているマスまでしか進めません。そして3頭の馬がゴールしたらゲーム終了となるのです。他にはペースメーカーとして18マス目に最初に達した馬へのボーナスや、3位決定時での最下位の馬へのペナルティも追加されています。また得点(配当)は「ターフホースレーシング」と大きく異なります。さらに3レースを遊び最終レースは倍の得点になるというルールが加えられています。
「ロイヤルターフ」と「ウィナーズサークル」でも相違点があります。「ロイヤルターフ」の場合はレースの準備のときに馬カードがでた順番でスタート位置が決定します。「ウィナーズサークル」では馬カードと馬が対応していないのでダイスの「馬」の目が1から7に対応していない場合がほとんどです(ただし「ロイヤルターフバリアント」という方法も紹介されています)。また配当のバリアントなども紹介されています。
以下に各エディションの違いをまとめます。
コンポーネントの相違
賭けチップ
ターフホースレーシング:1、1、2の3枚(大小の円形チップ)
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:0、1、1、2の4枚
プレイヤーマーカー
ターフホースレーシング:無し
ロイヤルターフ:有り(両面で紳士と淑女になっている)
ウィナーズサークル:有り(片面で馬)
ダイスの絵柄
ターフホースレーシング:長靴
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:鞍
勝利点を表すお金
ターフホースレーシング:無し
ロイヤルターフ:通貨はポンド、50(12枚)、100(26枚)、500(12枚)
ウィナーズサークル:通貨はドル、50(12枚)、100(26枚)、500(12枚)
コースとペースメーカー
ターフホースレーシング:直線40マス(ペースメーカー無し)
ロイヤルターフ:円形33マス(ペースメーカー18マス目)
ウィナーズサークル:円形36マス(ペースメーカー18マス目)
馬カード
ターフホースレーシング:7種各4枚、計28枚
ロイヤルターフ:7種各3枚、計21枚
ウィナーズサークル:28種各1枚、計28枚(数字構成はターフホースレーシングと同じ
ルールの相違
賭けの手順
ターフホースレーシング:馬カードがでるたびに1巡掛けの機会がある
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:すべての馬カードがでてから手番順にチップを1枚ずつ賭ける
馬のスタート位置
ターフホースレーシング:すべて0のマスからスタート
ロイヤルターフ:馬カードがでた順番に0からひとつずつ後ろにずらす
ウィナーズサークル:あらかじめスタート位置が決まっている(0からひとつずつ後ろにずらす)
(注:ウィナーズサークルのバリアントはターフホースレーシングに同じ)
馬の移動制限
ターフホースレーシング:移動制限無し
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:同じマスには移動できない
(注:ウィナーズサークルのバリアントでは移動制限無し)
レース終了
ターフホースレーシング:1位の馬がゴールしたとき(2位3位の同位置はすべてその順位として扱う)
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:3位の馬がゴールしたとき
最下位の馬
ターフホースレーシング:ペナルティなし
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:ペナルティあり
1チップ当たりの得点(賭けている人数が1人−2人−3人−4人−5人以上の順)
ターフホースレーシング:
1位:9−6−3−3−3
2位:6−4−2−2−2
3位:3−2−1−1−1
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:
1位:500−350−250−200−150
2位:350−250−200−150−100
3位:250−200−150−100−100
7位:マイナス100
ペースメーカー:プラス100
レース数
ターフホースレーシング:任意
ロイヤルターフ、ウィナーズサークル:3レース(最終レースは得点倍)
どのバージョンもそれぞれ長所と短所が有ります。「ターフホースレーシング」はルールが一番シンプルで、とくに得点(配当)のルールも分かりやすいですが、細かいルールが書かれていない所があります(例えば馬カードがめくられてからの1巡の賭けは誰から始まるのか)。また2位と3位で同着のケースのルールは「アイリッシュウルフ」と同じなのですが、少々人工的です。コンポーネント面では青の馬のラグーンレディが他の馬と混同しやすく、ビッドチップの形と数からブラフビッドができません。またビッドのやり方が他のエディションと異なって少々難しいです。
「ロイヤルターフ」はコンポーネントもコンパクトながらもしっかりしており、馬カードがタイルになってプレイしやすいです。ただし各馬カードは3枚ずつとバラエティが減りました。馬は同系色が多い物の区別はちゃんとつきます。プレイヤーマーカーの表裏が男女になっているなど凝っています。ペースメーカーや最下位の馬、そしてブラフビッドや配当表など大きな変更が加えられています。日本ではおそらくこの「ロイヤルターフ」が一番知名度があるのではないでしょうか。
「ウィナーズサークル」は馬のフィギュアが非常に豪華になり、馬カードは大きめのタイルで「ターフホースレーシング」と同じ計28枚に戻りました。写真などで一番見栄えがするのはこの版ですが、ビッドチップが小さいなどアンバランスな感じもします。馬は28頭からランダムに7頭を選びますが、「ターフホースレーシング」や「ロイヤルターフ」のように馬の目が1−7となるように馬を選ぶこともできます。
最近は初版の「ターフホースレーシング」をよく遊びます。今回はagatamoさんと一緒に遊ぼうと言っていたゲームで、「ロイヤルターフ」との違いを少し説明しつつゲームを始めました。最初は4レースやろうかと言っていましたが、前回同様に3レースを遊びました。3レースがやはり適度な長さだと思います。6人でわいわいお喋りしながら遊ぶのにはもってこいのゲームで、3レースを満喫しました。ビッド方法がちょっとゲーマー向けなので、この辺りは色々とルールを混ぜても良いかも知れません。
結果:JUN 23、自分 23、agatamo 18、こっこ 13、メンマ 10、たかりん 8
有限合資会社 GmbH & Co.KG
(プレイ時間 15分)
「ウィードル」のドイツ語版で、こちらの方が後発です。プレイヤーはリアルタイムで中央のカード、またはプレイヤー同士で交換し、各色の半数以上を持つようにするのです。そうしてストップが掛かったときに真ん中に残っているカードの色はマイナス点となるのがミソです。
後半には暴落させるためにカードを残していたりとけっこうみんな戦略的になってきて面白かったです。
agatamoさんが暴落カードを持って上がったのでマイナス5点としてしまいましたが、これはルールが間違っていたようです。暴落カードはマイナスになりますが、あがりのプラス5点やその他のカードは得点になるようです。どうもすみませんでした!
結果:たかりん 45、agatamo 33、自分 33、こっこ 27
コメント