コンテナ Container
(プレイ時間 130分)
合宿に持ってきた大箱ゲームその2である「コンテナ」です。シンプルながらも一風変わった経済ゲームで、インフレやデフレが自然に集団心理で起こるのが面白いです。またインフラストラクチャーを強くした拡大再生産でなく、マージナルプロフィットに比重を置いた珍しいゲームだと思います。
工場−倉庫がrkusabaさんは3−2、木さんと夜の花畑さんは2−3、taoさんは1−5、自分は2−2でした。taoさんの倉庫5つというのは初めて見たように思います。途中まではまずまずうまくいっていたものの、最後に現金を使い過ぎてrkusabaさんに負けてしまいました。また、少し続けて遊びたいですね。
結果:rkusaba 106(50+56)、自分 96(70+26)、夜の花畑 59(56+3)、tao 58(6+52)、木 48(57−9)
ザン Xan
四則計算を使ったカード配置の協力ゲームです。4人で、足す、引く、掛ける、割るの記号のどれかを受け持ち、場にある伏せられた6枚の数字カードの間にこれらのカードを置いて計算式を作ります。毎回、目標カードによって合計値を一定の数以上や以下にしたり、偶数や奇数にしたりといった目標が与えられます。面白いのは数字を見ることができるのはその間に演算子を置いたプレイヤーだけです。両方の数字を見てその演算の結果を宣言し、それによって他のプレイヤーは数字を推測するのです。
悪くはないのですが、式が四角形になるとどこからでも始められるというルールは要らない気がします。これだと可能性が増え過ぎて手に負えないと思うのです。写真ではスタートが4カ所でそれぞれに時計回りと反時計回りがあり、8通りもあります。また色々と特殊カードの味付けもあり、これも賛否両論わかれるところでしょう。
チグリス ユーフラテス Euphrat & Tigris (ハンスイムグリュック版)
(説明 20分 プレイ時間 95分)
昨日から通算で3度目となります。モニュメントが2つしか建たないという展開で、総合的にうまくいかない展開でした。1、2回目での結果を挽回したいところですが、今回も3位止まりでした。それにしても2日で3回もチグリスユーフラテスが遊べるのは幸せです。
結果:木 8−9−9−11、毛馬内 7−7−10−14、自分 6−7−8−11、夜の花畑 5−5−6−10
トゥーペン Toepen
(説明 5分 プレイ時間 25分)
「トゥーペン」は賭けとビッドが常に入り交じったギャンブルトリックテイクです。かなり好きなタイプのゲームですが、5人で遊ぶのは初めてかもしれません。途中で下りるべきところを無謀な賭けにいったのが響いてしまいました。
結果:毛馬内 37、自分 16、木 12、夜の花畑 0、草場 0
指輪物語 二つの塔 カードゲーム Der Herr der Ringe: Die Zwei Türme das Kartenspiel
(説明 10分 プレイ時間 40分)
持ちこんだ指輪物語カードゲームシリーズのうち、遊んだのはこちらだけです。カードドラフトのゲームですが、山札から直接カードプールに行かずに一度手札を通すという流れが面白いです。今回はカードのマネージメントもほどほどうまくいき、6カ所すべてで得点したのが勝因だと思います。
結果:自分 22、夜の花畑 20、毛馬内 15、木 14、Urey 11
赤ずきんは眠らない Eat Me, If You Can
(説明 5分 プレイ時間 20分)
オオカミのプレイヤー1人とそれ以外(赤ずきん、豚など)に分かれます。オオカミ以外のプレイヤーは眠るか眠らずにオオカミの罠をしかけるかを極秘裏に決めてプロットします。オオカミのプレイヤーは誰か1人を選び、そのプレイヤーが寝ていればプラス、罠を仕掛けていればマイナスとなります。オオカミでない方のプレイヤーはプラスとマイナスが逆になります。オオカミが家に来ないときには、眠っていればプラスですが、眠らずに罠を仕掛けていると0点です。なおこれらのプラスマイナスの得失点はキャラクターによって異なり、赤ずきんは最高の3点です。
プレイヤー数をNとすると、特定のプレイヤーが選ばれる確率は(ランダムだと考えると)1/(N−1)です。罠を選んだ場合は1/(N−1)が、睡眠を選んだ場合は(N−2)/(N−1)−1/(N−1)=(N−3)/(N−1)が期待値となり、プレイヤーが5人以上ならば睡眠を選んだ方が良いのです。もちろん、これをもとにしてブラフや心理戦などがありますが、そうするには根本のシステムがちょっと弱いように感じます。もう少し毎ラウンドで選択の根拠が変わるような仕掛けが欲しいです。
結果:木 11、毛馬内 10、自分 6、夜の花畑 5、Urey 1
クマさんグミ ナイトライフ Gelini Nightlife
(プレイ時間 25分)
湯河原に引き続き、こちらにも持ち込んでみました。ゴールの6点が大きく、結局これで勝敗が決まってしまうという気もしますが、許容範囲だと思います。得点は非公開になっていた方がゲームとしては良かったかもしれません。
結果:自分 28+、夜の花畑 21、Urey 20、毛馬内 17、木 11
ヤバラス Yavalath
前日遊んだ「ヤバラス」を時間の隙間に1ゲームだけ遊びました。今回はネスターゲームズからは「ヤバラス」と「ミュルスガリカス」の2つを持ち込みました。ミュルスガリカスも自分では遊ばなかったものの、紹介することができて良かったです。
結果:木 勝利、自分 敗北
ライアーズダイス Liar's Dice
(プレイ時間 20分)
なかよし村のトーナメントの種目にもなっているライアーズダイスです。遊び尽くしたという感があり、最近ご無沙汰していましたが、たまには良いものです。今回はあまり振るわずに6人中4位でした。使用したのはなかよし村以外では見たことがない日本語版です。
結果:木 1位、草場 2位、tao 3位、毛馬内 4位、自分 5位、夜の花畑 6位
パリティ Parity
(プレイ時間 30分)
ノートランプ、マストフォローのトリックテイクで、取ったトリック数が得失点になります。偶数だとマイナス、そして奇数だとプラスです(これはプレイ人数によって異なるそうで、全トリックを取るとマイナスになるようにします)。つまり1、2、3、4、5トリックだと、それぞれ+1、−2、+3、−4、+5点です。よって1トリック取るか、2トリック取ってしまったら3トリックまで頑張るという感じになります。点数がちょっと地味ですが、なかなか面白いと思います。
結果:毛馬内 8、草場 8、夜の花畑 7、木 7、自分 5 tao 1
ベリシネベリシ Verish' Ne Verish'
(プレイ時間 25分)
「常にダウトを言ったプレイヤーの次のプレイヤーから始める」というバリアントのルールで遊びました。いまだにどうやってプレイすれば良いのかがよくわからないという不思議なゲームです。最初に抜かれたカードも推測してみるもののいつも外れています。この不思議な感覚が魅力なのでしょう。
結果:毛馬内 1位、自分 2位、夜の花畑 3位、tao 4位、木 5位、草場 6位
ピッグテイル Pig Tail
6人でのピッグテイルで1戦目は1デッキ半を使いました。半デッキはランダムなのでカウンティングができません。以前は4人のときはスカートデッキ(32枚)で遊んでいたので、6人なら1デッキだけではどうなのか、と提案して2戦目は1デッキだけとなりました。カウンティングができこちらの方が自分は面白いと思いますが、今回は1枚数え間違えて最後に失敗しました。短過ぎて抑揚がないという話もありますが、自分はカード枚数は少ない方が鋭くて好みです。カードが多いと最初はかなり作業感があります。まあこの辺りは個人の感じ方の違いかもしれません。
1戦目:夜の花畑 勝利
2戦目 草場 勝利
オーサー Authors
今回は自分が持っているカードを取られないためにわざと自分が持っているカードを聞いていることが多かったです。途中まで0点で最下位でしたが、取れると思ってから一気に攻めて逆転し、木さんと同点トップになりました。このゲームを発展させると良いゲームになるかもしれませんね。
結果:木 3、自分 3、夜の花畑 2、毛馬内 2、tao 2、草場 1
村の人生 Village + 酒場 Inn
(説明 35分 プレイ時間 225分)
この日の最後は「村の人生」です。コンテナをやると言って呼ばれた部屋では既に「村の人生」のセットアップがされていました。まあこういう機会でもないと遊ぶこともないかと思い、腹を据えて参加することにしました。
ワーカープレイスメントのリソース変換ゲーム(矢印ゲーム)で、このゲームならではのところはワーカーに寿命があることです。プレイヤーごとに異なった時間軸があり、時間のカウンターが一周すると、最も古い世代のワーカーがひとつ死ぬのです。死んだワーカーは先着数名までは歴史に刻まれますが、それ以降は無名墓地へと埋葬されます。
またワーカープレイスメントといってアクションに対応するマスのキューブを取り除くので、厳密にはワーカーリムーバルという言い方もあるようです。取り除いたキューブは資源となり、アクションの大半は自分のワーカーを置くことになります。このあたりがややこしいです。
遊んでみるとやはり細かいルールが多く、またボードの右上ではミニエルフェンランドがあったりとミニゲームがたくさんあるという感じです。またワーカーも死ぬというよりは自分で選択して古い世代の中から好きなワーカーを殺せるのがちょっとブラックな感じです。ワーカーの寿命が長くなるようにしていたのですが、歴史に刻まれるためにはどんどん時間を進めていった方が良かったみたいです。自分はひとりしか歴史書に刻まれず、あとは無名墓地へと埋葬されてしまいました。
今回は「酒場」という拡張を使って5人まで遊べるようにしたほか、酒場という新しい建物もあったのですが、これは特殊カードが大量に加わりとても手に負えそうになかったので今回は完全に無視しました。おそらくその影響で最下位だったのではと思います。
4時間近くかかってようやくなかよし村の人生は終わりました。
結果:rksaba(灰) 72、やっちゃん(白) 61、Urey(赤) 59、ぶうりん(黄) 43、自分(青) 35
翌日5月6日にも午前中に幾つかゲームをしました。
セブンスペード Seven Spades
軽いブラフのゲームです。ちょっと細かいルールは忘れてしまいましたが、嘘をついて見破られると脱落するというゲームでした。またやってみたいです。
スコポーネ Scopone
木さん考案のブースタードラフトを取り入れたバリアントで「手札構築」と呼んでいるそうです。どのカードを残すかは難しいところですね。ブースタードラフト自体にはさほど面白みを感じないのですが、スコポーネに入れるには悪くないかもしれません。スコポーネはバリアントが色々とあるようですが、数字構成や枚数が異なるバリアントはあるのでしょうか。
結果:木&自分 12、夜の花畑&やっちゃん 8
タントニー Tantony
(プレイ時間 60分)
好きなトリックテイクのひとつです。ペア戦でノートランプ、マストフォローです。リーディングスートの最弱カードの数値(J、Q、K、Aはそれぞれ15、20、25、30とする)がそのまま点数になりますが、取ったトリックは次のトリックのリード権も含めて誰かにあげても構いません。ひとり3トリックしか取れないので低いトリックは相手チームにあげてしまった方が良いのです。最後の13トリック目だけは見せるだけで、そのカードと今まで取った3トリック12枚のカードが次のディールになります。
なんともエレガントなシステムですが、このゲーム独特の感覚があります。今回は第3ディールまでは8点差で負けていましたが、最後に30点が決まったこともあって大逆転でした。
結果:やっちゃん&自分 242、夜の花畑&木 207
これで合宿は終わりです。木&夜の花畑さんと列車で浜金谷まで一緒に行き、そこで別れました。久し振りに会うなかよし村の人たちと楽しく遊べました。どうもありがとうございました。
木
けがわさん、いつも詳しいレポートありがとうございます。
「スコポーネ 手札構築」は大きい数字主義とか、ダイヤ主義とか、人によりいろいろあるのが楽しいところです。
スコポーネのバリアントは、場札なしで10枚配ってしまう「スコポーネ シエンティフィコ」っていうのがあります。
科学的なスコポーネとかいう意味らしいです。
他には知りません。
なかよし村の一部でですが、実験的に変則ルール(フェアリールール)で月1回スコポーネを遊んでいます。
これまで56種試していますが、まあまあ遊べるのは10ぐらいでしょうか。
したがって、どれも一般的なバリアントとは言えません。
ご質問の、数字構成や枚数が異なるバリアントとしては、「1が1枚、2が2枚といったもの」や、「1から5の20枚しか使わないもの」などを試したことがあります。
ここでは、単位時間当たりの面白さを[スコポーネ]という単位で評価していて、スコポーネが基準の1[スコポーネ]になります。(この評価基準でいうと、0.7[スコポーネ]以上はほとんどありません。0[スコポーネ]は、なにもせずにぼーっとしているのと同じ楽しさです。)
今回やった「手札構築」は、個人的に0.9[スコポーネ]の最高点をつけたフェアリーです。
それから、フェアリールールとしては、面白さだけでなく、スコポーネとは違った、味わいなど、そのルールの存在意義も必要だと思っています。
rkusaba
ガラパゴス合宿参加ありがとうございました
匿名
>木さん
さすが日本一のスコポーネ研究家ですね。今度0.7[スコポーネ]以上のものを遊ばせてください。「手札構築」は自分がブースタードラフトシステムに魅力を余り感じないので、自分に取ってはまあ0.5[スコポーネ]くらいだったかもしれません。
興味をそそるのは数字構成や枚数の異なるものもそうですが、取るときのルールで変則的なものなどあるでしょうか? 例えば必ず場の2枚以上を取らなければならない、とか。
>rkusabaさん
こちらこそ取り仕切っていただいてありがとうございました。また色々な所で遊びましょう。
木
>さすが日本一のスコポーネ研究家ですね。
うーんそう言えるんでしょうかねー。
本当は、スコポーネプレイ技術の方にもっと注力したいのですが、まあいろいろとありまして変則ルールの方にズーッとはまっている次第です。
>今度0.7[スコポーネ]以上のものを遊ばせてください。
そうですね、楽しいものができたら紹介させてもらいます。 次にそなえて、けがわさんへのお勧めをいくつか検討しておきましょう。
ルールを(付け足すなどして)複雑にすると往々にして時間が長くかかって、スコポーネ値は落ちてしまうので、0.7[スコポーネ]というとハードル高めです。 そんなせいか、スコポーネ値が高いものは、スコポーネにプレイ感が近いものが多くフェアリー性が低くなりがちなのが悩みです。
>興味をそそるのは数字構成や枚数の異なるものもそうですが、取るときのルールで変則的なものなどあるでしょうか? 例えば必ず場の2枚以上を取らなければならない、とか。
一応あります。ただフェアリー性は別として、面白いもの(=スコポーネ値が高いもの)はあまりありません。
「取るときのルールで変則的なもの」という部分を(「必ず場の2枚以上を取らなければならない」という例から)限定的に解釈すると、2つあります。(プレーン/加減算)
・「プレーン」 の オプションルールのうち 「「(d)ペアリング」 以外を全て入れたもの」 が同等ですが、まだ試したことはありません。
(「プレーン」は、スコポーネのルールを、根幹となる部分を除き、オプションとして独立に記述しなおしたものです。つまり、オプションを全て入れるとスコポーネそのものになってしまいます。スコポーネのあのルールがなくなるとどうなるかという実験ができます。)
参考にはならないと思いますが、一応、(c)カードの重複取得の禁止 というオプションだけを除いたカシノ的なルールでのみ遊んだことがあります。
>mixi>なかよし村とゲームの木>フェアリースコポーネ http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=207561&id=50394879
>138 ●フェアリースコポーネお試し会(2010/10/2)報告
・「加減算」 の オプションルール 「同位札禁止、減算禁止を追加したもの(b:同-加1減-)」 が近くなりますが、この組み合わせは試したことはありません。
加減算で試した中で一番楽しかったものは、0.5[スコポーネ]位でした。
>(同)
>455 ●フェアリースコポーネお試し会(2013/7/6)報告
この手のルールはなかなか考えるのが難しいです。
「取るときのルールで変則的なもの」を多少広く考えると7つほど追加であります。(異色限定/同色限定/赤黒セット/赤黒セットはだめ/結晶/リング場/ライン場)
けがわ
木さん、いろいろと情報をありがとうございます。
スコポーネ値が高いものは少ないのですね。
「カードの重複取得の禁止」とはどういう意味なのでしょうか?
木
けがわさん、やっぱりスコポーネが一番面白いですかねー。
さてご質問の件。
>「カードの重複取得の禁止」とはどういう意味なのでしょうか?
これは、「取る組み合わせが複数有っても、どれか一つしか選べない」というスコポーネのルールです。
(名称が今から考えるとあまり良くなかったかもしれませんが)
>mixi>なかよし村とゲームの木>フェアリースコポーネ
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=207561&id=50394879
>同>133 より抜粋
+-----------------------------------
|●27) スコポーネ プレーン
|
| :
| *オプション
| :
| c)カードの重複取得の禁止;
| 手札から出したカードによって、場にあるカードを取る組み合わせが
| 複数あるときはそのうちの1つしか取ることができない。
| :
+-----------------------------------
「スコポーネ」では、例えば、場に「2、5、3、4」と4枚のカードがあるとき、手から「7」を出すと、「2、5」か「3、4」のどちらか一方のみを取れます。(また取らなければなりません。)
「スコポーネプレーン」のオプションルール(c)「カードの重複取得の禁止」を採用することは、「この例では「2、5」と「3、4」の両方を取ることは出来ず、どれか1つしか取れない」という制限がかかることになります。
ということで、このルールのみを採用しないと、カシノと同じように取れるものは全部取れる(ではなく全部取らなければならない)ルールになります。