タナカマ&工藤さん主催の合宿は、今年は小淵沢ではなく神奈川と静岡県境の湯河原となり、ホテルの会議室を借りて行われました。会議室は24時間営業の露天風呂への通路の入り口にあり、さらに夕食を取る部屋のすぐ隣りだという素晴らしい場所でした。また畳敷きなのでごろ寝もできます。朝から夜更けまでのゲーム三昧を堪能しました。
いつも他の方に大箱のゲームを持ってきてもらい、自分は軽いカードゲームなどだけでしたが、今回は全行程がほぼバリアフリーということもあり、スーツケースに一杯のゲームを持っていきました。なかでも「カラバンデ」は重量の半分位を占めると思われます。おそらくスーツケースは25キログラムくらいあったと思われます。例年通り、机を並べて皆んなが持ち込んだゲームを写真に撮りました。
ウシとロバ Ochs & Esel
(説明 5分 プレイ時間 60分)
目的はなるべく手札を使い切って失点を少なくすることです。ゴーアウト系のゲームで、誰かが手札を無くすと終わりで、そのときの手札の数値合計がそのまま失点になります。
プレイは一巡しかしない大富豪(トランプ)と言った感じで、見方によってはモノスートのマストウィンで任意にパスができる複数枚出しの可能なトリックテイクだとも言えます(ちょっと無理がありますね)。数字は1−13に加えてジョーカーにもなる14があり大きい数字が強いカードですが最後に手札に残ったカードの数字がそのまま失点になります。さらにタイトルの通りロバのカードがあります。ロバは変則的でリードにしか使えず、他のカードと組み合わせることはできません。ロバがリードされたラウンドでは前の数字より大きい必要はありませんが、パスはできず、全員一枚ずつ必ず出します。そして最も大きい数字を出したプレイヤーが出たカードをロバも含めてすべて取るのです。つまりロバのカードは絶対に捨て札にならず、最後まで持っていると20点の失点です。
合宿最初のゲームは全員で一緒にということで、このゲームになりました。一巡だけの大富豪というのが意外と新鮮で楽しめました。本来はもっと少人数だとより戦略的になると思います。なお、ウシのカードはバリアントで使うようです。5ディール勝負でテイネさんが素晴らしいマネージメントで勝利です。自分はロバを出すタイミングが早過ぎたり遅過ぎたりで大失敗を繰り返し最下位でした。これはまた遊びたいです。あとで知ったのですが、「大きいAと小さいA」のリメイクなのですね。
結果:テイネ 46、ヒガ 86、タカタ 96、アッキー 101、じゅんこ 119、みなまるこ 131、工藤 144、タナカマ 154、O城 161、腕 163、自分 231
指輪物語 ボードゲーム Der Herr der Ringe
(説明 20分 プレイ時間 65分)
アッキーさんのリクエストで持ってきました。日本語のカプコン版ですが、指輪とホビットは限定版からのものを使いました。やはりこの方が雰囲気が出ます。初めてとのことなのでサウロンは12からの中級です。指輪の効果を使ったのは2回だけで、両方とも3が出てしまい3ダメージを喰らったうえに1歩しか進めないという不運でしたが、ちゃんと滅びの山まで辿り着いて指輪を捨てることができました。「思ったよりもシンプルだね」とアッキーさん。こんどは上級、そして拡張を紹介したいです。
結果:83(勝利)
(サウロン12:フロドヒガ、サムアッキー、ピピン自分)
酸性雨 Sauerbaum
(プレイ時間 25分)
ここで7人になったので、指輪を遊んだ3人にとっては連続での協力ゲームになってしまったのですが、持参した酸性雨を出してみました。プリミティブな作りですが、結構楽しめます。なれが必要なのですが、ゲームのペースを早めるためにタイマーを導入するか、または全員で話し合ってじっくり進めるかのどちらかにした方が良いかもしれません。雨粒40で始めましたが、我々の樹は酸性雨にやられてしまいました。このあとも別のテーブルで遊ばれていたようです。
結果 敗北
(参考点:みなまるこ 5、じゅんこ 5、自分 5、工藤 3、アッキー 2、ヒガ 2、腕 1)
ベロ Bello
(プレイ時間 10分)
紛らわしい犬の絵がめくられていき、同じものが出たら「ベロ!」と叫ぶゲームです。ただし得点すると、犬の名前カードが与えられ、以降その犬はベロではなくなってしまいます。よってどんどん難しくなるのです。絵柄がちょっと独特で、イラストレーターの方に受けていました。
結果:自分 15、ヒガ 9、工藤 6、腕 5、じゅんこ 4、みなまるこ 2、アッキー 0
宝石の煌き Splendor
(説明 5分 プレイ時間 35分)
5種類の宝石を集めてそれらでカードを獲得していきます。カードは宝石となるので、拡大再生産的にどんどんとカードが取れるようになります。またカードには得点になるものがあり、これらを集めて15点以上になれば勝利です。
場には12枚のカードが並べられています。3段階の難易度のカードが4枚ずつですが、最初からどのカードでも取ることができます。取るためにはカードに示された宝石の組み合わせが必要です。
手番には宝石を取る(3種1個ずつか1種2個、ただし後者は残りが4個以上のときのみ)、場のカードを1枚手札にして黄金1個をもらう、手札、または場のカードに書かれた宝石の組み合わせを支払ってそのカードを獲得する(自分の前に表向きに置く)、の3種類のどれかを行います。なお宝石と黄金は合計で10以内、そして手札は3枚以内という上限があります。黄金はワイルドの宝石で使いやすいので、アクションが余計にかかるとしても最初はカードを場から手札にキープした方が良いでしょう。
評判の良いゲームで気になっており、漸く初プレイとなりました。黄金をたくさん集めて、最後に高得点のカードをドラフトし、一気に15点を突破して勝利しました。
結果:自分 17、テイネ 12、ヒガ 5
セレニッシマ Serenissima (2nd edition)
(説明 25分 プレイ時間 90分)
夕食後の最初は半年振りくらいかと思われる、通算2回目の「セレニッシマ」です。ルールはすっかり忘れていましたが、タナカマさんが説明してくれて、やっているうちに大体を思い出しました。昔のいわゆるマルチと言われるジャンルとしては短めでルールもすっきりしている方だと思います。こういう合宿などで遊ぶにはうってつけだと思います。今回も漁父の利を得てうまいタイミングで多くの港を獲得して勝利しました。今のところ無敗です。
結果:自分 56、ヒガ 30、工藤 29、タナカマ 14
カラバンデ Carabande + アクションセット Action Set
(プレイ時間 40分)
久し振りに遊びたくなって持ち込んだ「カラバンデ」です。5人でルール通り3周のレースを遊びました。ジャンプのあとが急カーブだったので難易度が高過ぎたと思います。やはりジャンプの後は最低1つは直線が必要ですね。抜きつ抜かれつで、最後にはアッキーさんがゴール。この時点で終了とし、現在の位置で順位を決めました。
2日間、常時設置しておいたので、ちょっとした空き時間に練習やプレイがされていたようです。
結果:アッキー 1位、ヒガ 2位、自分 3位、じゅんこ 4位、タナカマ 5位
ギャンビット セブン Gambit 7
(説明 5分 プレイ時間 40分)
クイズゲームです。「ウイッツアンドウエイジャー」とほぼ同じゲームですが、作者の意向でギークでは別エントリーになっています。それを踏まえてpgdbでも別エントリーです。
クイズ好きのタナカマさんが参加者皆んなにちなんだクイズを考えてきてくれました。ちなみに自分のは「ワシントンDCにあるオベリスク(ワシントンモニュメント)の高さは何メートルか?」でした。実は555フィートだとは知っていたもののそれをメートルに換算するのにと間取り、169メートルと算出しました。ただし書いたのは170メートルと書いたので、外してしまった(答えを超えてはならない)ようです。少なめに書いておくべきでした。
結果:テイネ&タカタ 56、アッキー&ヒガ 51、腕&自分 10、O城&みなまるこ 0、工藤&じゅんこ 0
ブラックストーリーズ 50の黒い物語 Black Stories
(プレイ時間 45分)
グループSNEから発売されたという日本語版です。ゲームというよりは謎解きですが、ギークにもちゃんと登録されています。50枚のカードがあり、表には謎の事件の断片が、そして裏にはその細かい理由が書かれています。ひとりのプレイヤーだけが裏を見て、他の皆んなはイエスかノーで答えられる質問をしていき、謎を解いていくのです。50枚なので50すべての事件が分かってしまったらもう遊べないのではとも思いますが、まあ50回遊べれば良いのかもしれません。ミステリー好きにはおすすめです。
LCR LCR
(プレイ時間 10分)
思考要素は0のダイスゲームです。「1なら左、2なら右、6ならポットへ」やそのバリアント「ピッグドライブ」に似たゲームです。ダイスはL(レフト)、C(センター)、R(ライト)が1面ずつで残りの3面には効果はありません。全員3枚のチップを持って始め、手番には持っているチップの数だけ(ただし最高3個)のダイスを振り、出た目にしたがってチップを動かすだけです。レフト、ライトはそれぞれ左と右隣りのプレイヤーにチップを1枚渡し、センターは真ん中のポットに入れるのです。最後までチップを持っていたプレイヤーが勝ちです。途中でチップがなくなっても後から再びチップが来るかもしれません。
結果:タナカマ 勝利、(腕、タカタ、自分、工藤、テイネ、ヒガ 敗北)
グランパベックのゴルフ Grandpa Beck's Golf
(プレイ時間 各10−15分)
トランプのゴルフのカード構成を変えた専用カードです。とはいっても絵柄はゴルフというテーマに沿っていて綺麗なものの、カード構成が煩雑になっていてゲームとして改良されているとは余り思えません。まあのんびりと遊ぶには良いのではないでしょうか。「ゴルフ」同様にスタートプレイヤーが有利で、2戦ともスタートプレイヤーの勝利でした、今度は人数分を遊んでみたいです。
結果
1戦目:タナカマ −13、タカタ +1、みなまるこ +5、テイネ +8、自分 +12
2戦目:自分 −14、テイネ +2、タナカマ +6、タカタ +14、みなまるこ +22
クラミ Kulami
(プレイ時間 各10−15分)
ヒガさんのリクエストで持参したアブストラクトゲームです。自分自身も遊ぶのは結構久し振りです。次の手番での配置制限がある2人のエリアマジョリティーです。考えることが難しすぎず易しすぎずで、ちょうど良いのがこのゲームの長所だと思います。
結果
1戦目:自分* 24、ヒガ 18
2戦目:ヒガ* 27、自分 24
ヤバラス Yavalath
(プレイ時間 各5−10分)
ここからはヒガさんと「ヤバラス」のボードを使ったゲームを4つほど紹介しながら遊びました。まずはヤバラスです。4連を作るのが目的ですが、4連を作らずに3連を作ると負けとなります。おそらくコンピューターがデザインした最初のゲームではないでしょうか? 誰にでも教えられる素晴らしいアブストラクトです。5回遊びました。
結果:自分 4、ヒガ* 1
マナラス Manalath
(プレイ時間 各5−10分)
ルールがわかりずらかったのですが、ギークで同じルールでの新しい言い方(自分のコマと相手のコマを入れ替えるだけなのですが)を提案したら作者もその方が分かりやすいと賛成してくれました。今回初めてこの新しい概念で説明しました。
手番にはどちらかのコマを1つ置くことができます。手番の終わりに自分のコマで5個からなるグループができていれば勝ち、4個ができていれば負けです。ただし6個にすることはできません。かなり面白いと思いますが、今回遊んだ4つの中では一番奇妙でもあります。3回遊びました。
写真では白が勝っています。黒番ですが黒は止めることができません。
結果:自分 2、ヒガ 1
ヤバランカー Yavalanchor
(プレイ時間 各5分)
アンカーと呼ばれる赤い中立のコマがあるゲームです。自分のコマとアンカーを両方含んだ5連を作れば勝ちです。手番にはアンカーを任意の場所に置くか、自分のコマをアンカーの隣りに置きます。このアンカーの隣りにしか置けないというのが非常に面白いルールで、先手有利ではなくなっています。もしかしたら後手が若干有利かもしれません。まだまだ研究の余地があります。2回遊びました。写真では白の勝ちです。
結果:自分 2、ヒガ 0
ペンタラス Pentalath
(プレイ時間 15分)
5連を作るのが目的ですが、囲碁と同じルールを適用して相手を囲んで取ることができます。これだけでは余り面白そうに思えないのですが、やってみるとこの連珠と囲碁のルールが密接に絡んでいることに驚かされます。台形のボードの方がずっとおもしろです。1回だけ遊びました。写真では白の勝ちです。
結果:自分 1、ヒガ 0
これで1日目はおしまいです。2日目に続く!
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