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一昨年に初めて参加したアメリカのテキサス州ダラスで行われるボードゲームギークコンベンション BGG.CON に再び参加しました。一昨年は空港近くのホテルだったのですが、去年から空港内のホテル「ハイアットレジェンシーＤＦＷ」に会場が移りました。ＤＦＷというのはダラス・フォートワース空港の３文字コードです。人気のあるコンベンションで定員制でもあるために事前登録は必須です。今回は登録したのが遅く、宿泊先に同じホテルが取れずに離れた場所のハイアットプレイスというホテルになってしまい、かなり不便でした。シャトルバスは１時間に１本しかありません。

会場も前回は道を挟んだ向かい側にレストランが数件あったりとそれなりに便利だったのですが、空港内のホテルではそのホテル内のレストランしか使えずに、店なども全く無くて自分は以前の会場の方が良いかなあと思いました。特にこのＤＦＷという空港はセキュリティの外には店がまったくと言っていいほど無いので、空港内というメリットはフライトの時間ギリギリまで遊べるということくらいだと思います。

コンベンションは５日間で１１月２０日水曜日から２４日日曜日までです。２０日に到着し、とりあえずは荷物を預けるためと自分のホテルにチェックインするものの、そのまま眠ってしまい参加したのは２日目の２１日からです。

２１日の午前中は、日本に忘れてきたカメラのバッテリーチャージャーを買うところから始まります。ホテルの隣りのモールに行っても見つからずに、結局ベストバイまでいくはめになって、これで数時間潰れてしまいました。まあクルマが無いのですべてシャトル頼りなので仕方ありません。

漸く会場に着き、登録を済ませ、無料ゲームを手に入れます。会場はとてつもなく広く、友人と待ち合わせなどしやすいようにＡからＺ、１から１０の番号がテーブルに付けられています（Ｕ７などとポールで示してある、写真参照）。このうちＡ側はホットゲーム、つまりエッセンで出たばかりのゲームを遊ぶという場所で、あらかじめ最新作が広げられています。

一昨年も一緒に遊んで仲良くなったスコッティとナンシーリン夫妻に再会しました。まずはスコッティに誘われてホットゲームのエリアで「グラスロード」です。




グラスロード Glass Road
（説明　２５分　プレイ時間　７５分）
ＢＧＧＣＯＮの幕開けとなったゲームはローゼンベルグの新作「グラスロード」です。資源の個数管理のためにくの字型のダイアルが２つあるのが特徴です。どちらもひとつだけ高価な資源があって、それ以外の資源が１つずつ揃うと強制的にその高価な資源１つに変換するという仕組みを表しています。個人ボードには森やら池やらあって、これらを開墾しながら色々なタイルを手に入れて配置していくというゲームです。

ゲームは４ラウンド制で、各ラウンドでは全員１２枚の同じセットから５枚の好きなカードを選びます。これらのカードがアクションに対応しています。そのあと、同時選択で１枚ずつ選び、順に公開してアクションを実行します。５枚中３枚しか自分からはプレイできませんが、他のプレイヤーがプレイしたものが手札にあれば、追加としてプレイできます（自分が選んだカードでは駄目）。ただしできるアクションは双方とも弱くなります。つまり５枚のうち２枚は他人とかぶるように、そして３枚はかぶらないように、というのが理想で「魔法にかかったみたい」の変形と言えるかもしれません。ただ、この部分も考えどころが無いので余計にぼやけてしまっている感じは否めません。

この手のゲームにしては短いかもしれませんが、それでも自分には長く感じました。目的タイルが多くてなんだかよくわからず、ソロプレイ感も高めで最近のゲームのトレンドという感じです。

結果：ラッセル　２０、ブルース　１７、スコッティ　１６、自分　１５



ヤバラス Yavalath
（プレイ時間　各５分）
今回も時間繋ぎにとネスターのゲームを幾つか持ってきたのですが、そのなかでも「ヤバラス」はルールがシンプルなのとプレイ時間が短いのとで重宝しました。スコッティがゲームライブラリーにゲームを取りに行っている間にフィリップと２回プレイ。

結果
１戦目：自分　勝利、フィリップ　敗北
２戦目：フィリップ　勝利、自分　敗北



ペンタラス Pentalath
（プレイ時間　５分）
「ペンタラス」も台形ボードを手に入れてからは遊ぶ回数が増えています。こちらのボードの方が面白いという気がします。

結果：フィリップ　勝利、自分　敗北



エルファーラウス ボードゲーム Elfer raus!: Das Brettspiel / Start 11!
（プレイ時間　２ディール３０分）
ゲームライブラリーからスコッティが持って帰ってきたのはなんと「エルファーラウスボードゲーム」の英語版で、「スタートイレブン！ Start 11!」という和製英語のような意味不明なタイトルです。これはドイツ語から英語への誤訳で、11 starts!としたほうが正しかったのではと思います。６ニムト 6 nimmt! が以前 Take 6! とやはり誤訳されていました（本来は 6 takes! つまり６番目が取るよという意味）。似た言語とされる英語とドイツ語でさえこういうことは結構ありますね。

箱を開けてみると、まだ誰も使ったことが無くタイルがラベンスバーガーのビニール袋に包装されています。予想通りこういうゲームはギーク（あるいはＢＧＧＣＯＮ）ではまったく評価されません。でもスコッティとフィリップは楽しんでくれたようで、英語版を買うそうです。時間の都合で２ディールのみ。

結果：フィリップ　１７、自分　２１、スコッティ　７９



プロスペリティ Prosperity
（説明　１０分　プレイ時間　８５分）
ここで、フィリップとスコティが「パスファインダー」というゲームをやるというので、自分は遠慮して会場をうろつきます。ちょうどクリスとキムが「プロスペリティ」のルールを読んでいるところだったので、説明しつつ混ぜてもらいました。クリスはギークでは非常に偏った意見を書くことで有名な人で、自分と好みが似ている部分も多いです。クニツィア好きなクリスとプロスペリティを遊べるとは素晴らしいです。

今回は研究を両方とも力を入れて、公害はほどほどにという戦略でいきました。まだまだ色々な戦い方がありそうなゲームです。クリスとキムには概ね好評でした。

結果：自分　３１、クリス　２８、ジョシュ　２０、キム　１９



チグリス ユーフラテス Euphrat & Tigris （メイフェア初版）
（説明　３０分　プレイ時間　９０分）
夕食後、会場をぶらぶらしているとチグリスユーフラテスのルールを広げて読んでいる２人組を発見。話しかけてみると是非教えてくれとのことなので一緒に教えて遊ぶことになりました。初めは何をやったら良いかが難しいと思いますが、後半はかなり色々な戦闘も起こり、パワーバランスもめまぐるしく動いて良いゲームになりました。「他にあまり例がないゲームだ、また遊びたい。思ったよりも攻撃的で良かった。」などの感想が聞かれました。

結果：自分　１５－１５－１８－２４、ロス　１１－１１－１２－１６、ブライアン　１０－１１－１３－２３



１１時半にスコティに誘われて予約しておいた、コンピューターを利用した多人数リアルタイム協力ゲームの「アルテミス Artemis」をプレイしにいきました。人気があるゲームのようで小さな部屋がひとつこのゲームのためにあてがわれています。一人が司令塔になって４人の部下に指示を出していきます。なにをどうすれば効率が良いのかよく分かりませんでしたが、雰囲気は楽しめました。最近は協力ゲームもこういう風にたくさんのコンピューターを使っていくんだなあと感心しました。




すきもの Sukimono
（説明　１０分　プレイ時間　３０分）
ゲームライブラリーには結構日本のゲームもあります。「すきもの」を借りて遊ぶことになりました。英語のしっかりしたルールが入っており、またカードも漢数字は算用数字になっています。惜しいのはデッキを示す「東海道」やインデックスが日本語のままで、色で判別するしかないことです。インデックスの「いろは」を「ＡＢＣ」にするだけでぐっと遊びやすくなったと思うのですが、これだけは本当に惜しいです。

茶器の名前などは日本語のままなので、絵で判断するしか無く、日本人の自分に有利です。それでも結構遊べました。スピードゲームの側面もあり、得手不得手がはっきり出てしまいますね。

結果：ディーン　５８、自分　５３、ドウェイン　４１、ダリー　３６、スコッティ　３０、ジェイメ　１６



ＤＴＣ DTC
（プレイ時間　３０分）
最後に持参した今一押しの「ＤＴＣ」を遊びました。すきものではあまり震わなかったジェイメさんという老人のかたが、ＤＴＣではものすごいポーカーフェイスで、みんなすっかりだまされてしまいました。凄いなあと思っていると、どうもテキサスホールデムの大会などに出ている人だとのことです。なるほど。

結果：自分　４、ジェイメ　６、ディーン　２８、ドゥエイン　２８