月に1度のアブストラクトストラテジーゲームソサエティーに行ってきました。この日はなんと16人も集まり盛況でした。第1部では「回転四神将棋」「ピタゴラスのツイクスト」「チェゴ」「無限軌道」「競棋」「クアンタムチェンバー」「スカイスクレーパー都市開発編」の7作品が発表されました。写真は「回転四神将棋」で動くたびにコマの方向が変わり、さらに2つのコマを合体できるという奇抜な将棋です。その中で中島さんの新作「クアンタムチェンバー」を遊びました。
クアンタム チェンバー Quantum Chamber
(プレイ時間 15分)
ギプフシリーズの初期作品などと同じ大きさの37マスを使ったゲームです。自分のコマが9個、そして中立の「アブゾーバー」が5つあります。自分のコマは両面になっており、最初は表側の「スキッパー」で始まりますがゲームが進むに連れて裏面の「ライナー」にもなります。さらに自分の「スキッパー」の上に「ライナー」が乗ると「チャージャー」となり、「ライナー」同士が重なると「アクセレレーター」になります。「スキッパー」同士や「ライナー」の上に「スキッパー」は重ねられません。
目的は相手のコマを多く取ることですが、終了条件はコマの合計数が4つ以下になったときです(チャージャーやアクセレレーターは2つ分と数える)。もしも自分と相手のコマ数が2つずつや1つずつのときには「アブゾーバー」をより多く取っている方の勝利となります。
「スキッパー」はチェッカーのようにコマを1つだけジャンプします。自分のコマや「アブゾーバー」もジャンプできます。連続ジャンプも可能ですが強制ではありません。ジャンプされた自分のコマは裏返します(つまり「スキッパー」から「ライナー」に、またはその逆)。ジャンプされた相手のコマはゲームから取り除かれます。「アブゾーバー」をジャンプしたあとはもう1回しかジャンプできないという制限があります。なお、となりにコマがないとジャンプできないので動けません。
「ライナー」はチェスのルークのように進みますが、進めるだけ進まなければなりません。「アブゾーバー」ならその手前で止まり、相手のコマならそれを取ってそこで止まります。自分のコマならその上に乗って「アクセレレーター」や「チャージャー」になります。
「チャージャー」や「アクセレレーター」はその場で「キャノン」を撃つことができます。上のコマを取り除くことにより、一方向のコマをすべて取り除くのです。ただし「アブゾーバー」がある場合はそれを越えてもうひとつしか取り除けません。「チャージャー」は手番を使って「キャノン」を発射するまで動けず、「アクセレレーター」はその場で手番を使うこと無くすぐに発射しなければならないので手番中に存在するだけの状態です。
また手番には自分のコマの代わりに「アブゾーバー」を動かすこともできますが、相手が動かした「アブゾーバー」を直後に動かすことはできません。
なかなか複雑なルールですが、「キャノン」発射のルールが面白いです。少々例外処理的なルールが多いので(ライナーはチャージャーを取れないとか)その辺りを整理すれば良いのではと思います。
結果:自分(勝利)、新福(敗北)
第2部のゲームパーティーでは「ピタゴラスのツイクスト」などを富永さんと遊んだあと、「シフラ25」と「ヨンモク」を新福さんと遊びました。
シフラ25 Cifra 25
(プレイ時間 10分)
「シフラ」は山本さんの処女作ですが、これはその簡易版です。相手の側の列に自分のコマを多く送り込むというシンプルなゲームです。一般的には元になった「シフラ」よりもこちらの方が評価されているようです。盤面がランダム配置なのですが、それがどのくらリプレイアビリティーに貢献しているのかは興味があるところです。
結果:自分(勝利)、新福(敗北)
ヨンモク Yonmoque
(プレイ時間 各5分)
おそらく山本さんのゲームの代表作といえるゲームでギークでも登録されています。手番では、新たにコマを打つが、既に置かれたコマを動かすかのどちらかです。目的は動かして4目をつくることで長連(5目)は負けとなります。動かして相手を挟むと裏返って自分のコマとなります。先手の方が有利ですがボード上では先手が不利にできているという非対称性が面白いです。終了後の食事会でも作者の山本さんとミニ版を遊びました。
結果
第1戦:新福(勝利)、自分(敗北)
第2戦:自分(勝利)、山本(敗北)
コメント