ヒストリー オブ ザ ワールド History of the World
(説明 40分 プレイ時間 435分)
1991年にアバロンヒルから出版されたゲームです。タイトル通り世界史を古代から原題までなぞっていくというフレーバーの大きなゲームですが、基本的にはヴィンチ(スモールワールド)のようなシステムにダイスフェストを組み合わせた古くさいシステムのゲームです。全部で7ラウンド制で、それぞれのラウンドでは時代に合わせて全員が異なった国家を担当します。そして自分の手番で力の限り得点を取るために勢力を伸ばしていきます。それまでのラウンドで残った古い自分の国家も得点の対象になるので、うまく攻められないような場所を取ることが大切でしょう。
面白いと思ったのは毎ラウンド最初に行われる担当国家のドラフトシステムです。それまでの国力の総計が最も弱いプレイヤーから順に国家カードを選びますが、ランダムに1枚選んで自分だけこっそり見てから、その国家カードを自分でキープするか、それともまだ国家カードを持っていない他のプレイヤーに与えるかを決めるのです。ここですごいのは、国家カードを押し付けられたプレイヤーはその内容を見ることはできません。そのプレイヤーの手番になっても押し付けられた国家カードは見ることはできず、ランダムに選んだカードだけを見てそれをキープするか、あるいは見ていないもう1つをキープするかを決めるのです。これはなかなか面白いシステムだと思います。
一度全員の担当国家が決まると、あとは自分の国家の手番(これはあらかじめ決められている)にできるだけたくさん得点を取るように、そして勝っているプレイヤーを潰すように進めていくだけです。各大陸に自分の軍隊があれば基本点(1-4点)が、3つ以上の軍隊がありかつ単独最多なら基本点の倍が、すべてのエリアに軍隊があれば完全制圧として基本点の3倍がもらえます。さらにモニュメントや都市、首都、そして内海の船隊などが得点対象になるのです。相手を攻める場合はダイスで決着をつけます。
覚悟はしていたもののかなりの長時間ゲームでした。プレイ開始が朝の9時55分、途中12時から3時まで昼食休み、そして夜8時10分終了です。トータルのプレイ時間はなんと7時間15分でした。そのうちダウンタイムがものすごく長く、自分がプレイに関わっていた時間はおそらく合計で30-45分くらいでしょう。途中の昼休みにはエルフェンランドをやった他、手番でない時には、別のゲームを同時にやっていました。2面指しです。結局「プエルトリコ」「マスターズギャラリー」「エレファント」の3つのゲームがダウンタイム中だけで遊べました。
1ラウンド目はインドから(1枚目の写真)、途中で特殊カードを使ってのエルサレム獲得に大失敗したものの、最終ラウンドでは日本とオーストラリアを完全制圧しました(3枚目の写真)。テーマも壮大で悪くないのですが、なにぶんシステムの古さと膨大なプレイ時間やダウンタイムが気にかかるゲームです。おそらく今回が最初で最後になるのではと思います。
結果:菊池 206、rkusaba 202、自分 192、ぶうりん 185、ほーまるはうと 177、tao 168
エルフェンランド Elfenland
(説明 30分 プレイ時間 125分)
ムーンの代表作で1998年のSdJ受賞作でもあります。トラベルングセールスマンの問題をゲームにしたもので、効率よく20の都市を廻るのが目的です。都市間の経路には様々な地形があり、まずはその地形の交通機関を決めるタイルをドラフトし、次にタイルを配置していき、最後に手札のカードで都市を巡る、ということを4ラウンド繰り返します。最も多くの都市を巡ったプレイヤーの勝利です。バリアントルールでは故郷の都市というものが極秘裏に決められており、ゲーム終了時に故郷の都市からの距離が減点されます。同点の場合は故郷の都市にいる方の勝ち、それも同じならば残りのカード枚数の多い方が勝ちです。
このゲームはノイエという雑誌で紹介されていたのを読み、それを頼りにメビウスで買ったという思い出のゲームです。以前はよく遊んだものですが、2003年くらいに友人に譲ってしまってからは、遊ぶのは今回が初めてです。悪くはないのですが、最適解を見つけるだけでプレイヤーインターアクションがそれほどないこと、他人の邪魔をするにしてもそれが偶発的であること、つまり偶発的な個人攻撃ができてしまうこと、さらに妨害タイルは完全な個人攻撃であることなどが気に入らず、積極的に遊ぶ気にはならなくなってしまいました。この偶発的な個人攻撃というのは同作者の「乗車券」にも言えることで、まあ自分が気にし過ぎなのかもしれません。
今回は6人プレイで故郷の町ルールを採用しました。ルールがあやふやでギークからルールをダウンロードして疑問点を解決してからのプレイです。思いのほか細かいルールが多いゲームで、間違えやすいのはタイルは1枚まで持ち越しできるがカードはすべて余ったものは持ち越さなければならないということでしょうか。またカードはおそらく手札に残ったもの以外は毎ラウンドすべてリシャッフルするのだと思いますが、少々自信がないです。
6都市を巡った1ラウンド目が終わると自分だけ別の場所に取り残されてしまいました(1枚目の写真)。よってタイルでは他のプレイヤーと協力できない代わりに妨害もされません。そんなわけで2ラウンド目も6都市を廻って順調でしたが、3ラウンド目のカードがひどすぎました。なんと帆車5枚と筏3枚のうえ、タイルは帆車が1枚も場にでず、ランダムで引いても出ないのでまったく噛み合っていません(2枚目の写真)。よってキャラバンと筏でなんとか3都市を進んだだけでした。それでも最後には行き止まりの都市以外の19都市を巡って故郷に戻ることが出来ました。これも間違ってタイルを置いてくれたほーまるはうとさんのおかげです。感謝です。あのタイルがなかったらおそらく最下位でした。
結果:rkusaba 19(Y4)、自分 19(Y1)、MIT 18(Y3)、やっちゃん 18(N2)、ぶうりん 17(Y1)、ほーまるはうと 17(N1)
プエルトリコ Puerto Rico
(プレイ時間 105分)
「ヒストリーオブザワールド」をやりながらということで、比較的分かりやすい戦法をとることにしました。小さな市場、インディゴ、砂糖、工場、港、で安物3種(コーン、インディゴ、砂糖)作戦を続けたあと、コーヒーも作って最後は税関です。多量の出荷をしたため、それだけで43点となり、税関では10点ものボーナスを稼ぐことができました。やっちゃんはなんと大きな建物を3つも建てていたので脅威でしたが、思ったよりも点差が離れていたようです。途中「ヒストリー」の方の手番が入ったために長時間になってしまいました。
結果:自分 71(43+18+10)、やっちゃん 53(16+24+13)、TRAX 49(30+10+0)、MIT 39(12+18+9)
(VP+建物+ボーナス)
マスターズギャラリー Masters Gallery
(プレイ時間 35分)
次の2面指しは「マスターズギャラリー」です。2ラウンド目と3ラウンド目で大量得点を稼いだMITさんはそこでカードが尽きてしまい、最終ラウンドで順位が入れ替わりました。今回は紫の価値が高くなったのをうまく利用できたのが良かったです。
結果:自分 124、やっちゃん 102、MIT 100
エレファント Der Elefant im Porzellanladen
(プレイ時間 35分)
最後の2面指しはこの合宿で2度目となる「エレファント」です。やはり3人の方が面白いかなあと思います。21点という高得点を2回とっての勝利。終わった頃、漸く「ヒストリーオブザワールド」が終わりになりました。
結果:自分 71、やっちゃん 63、MIT 59
ジャングル ブランチ Jungle Brunch
(説明 10分 プレイ時間 25分)
エッセンで遊んだことがある印象的なイラストの「ジャングルブランチ」です。表と裏の2枚の動物カードを順に出してから裏のカードを同時公開して場にあるえさをとっていきます。他の動物を食べる肉食動物や、相手の数値を下げるカード、子供、などいろいろと要素が加えられています。基本的にはそれぞれの動物につき餌がもらえるのですが、その前に肉食動物に食べられてしまうかもしれません。群れといって同じ動物のカード2枚を出せば食べられることはありませんが、1枚しか餌がもらえません。この辺りが考えどころです。説明をしてくれたTRAXさんの勝利。
結果:TRAX 54、rkusaba 47、自分 45、MIT 43
ごいた Goita
(プレイ時間 20分)
ここで、ペア戦の伝統ゲーム「ごいた」です。クニツィアが来日した時に彼にプレゼントしたものと同じで、そのときに日本語がわからない方とも遊べるようにと自分のものにも英語のステッカーを貼付けました。インデックスに英語もあるのは良いのですが、なにぶん小さすぎて、プレイアビリティを考えるとやはりカードの部分にも何らかの英語表記が必要です。次のごいたはその辺りも考えて欲しいと思っています。
今回は自分とやっちゃんが2ディールで130点を獲得してリード。2ディール目では王と角が2枚あるという良い手が廻ってきて100点を取りました。3、4ディールは奪われたものの5ディール目で60点を取って勝利です。このあとMITさんはごいたをやったことがないということもあって、メンバーを入れ替えて何度か遊ばれていました。
結果:自分&やっちゃん 190、ぶうりん&TRAX 70
ブルームーン Blue Moon
(説明 10分 プレイ時間 25分)
風呂上がりにやっちゃんが2人用ゲームに興味を持ってくれたので、前日に引き続きブルームーンです。「ルールが難しいね」と言われてしまい、反応は今ひとつでした。まあ1ディールだけのお試しプレイということで。
結果:自分(ホアックス) 3、やっちゃん(ヴァルカ) 0
エルファーラウス ボードゲーム Elfer raus!: Das Brettspiel
(プレイ時間 各30-70分)
2日前に引き続き「エルファーラウス」です。3人で2ディール遊んだところ、taoさんが見学していたので、せっかくだからと仕切り直して4人で4ディール遊びました。
4ディール中、やっちゃんが2回、taoさんと自分が1回ずつ上がりましたが、うまく失点を抑えることができた自分の勝利です。やはりこのゲームは勝てない時にいかに失点を減らすかが大切なゲームだと思います。
結果
1戦目(2ディールのみ):自分 0、菊池 32、やっちゃん 42
2戦目:自分 59、やっちゃん 121、菊池 129、tao 236
プエルトリコ Puerto Rico
(プレイ時間 60分)
ここで「シルバートン」を遊ぶ4人と「2人プエルトリコ」を遊ぶ2人に分かれました。自分はやっちゃんに2人プエルトリコを教えながら遊ぶことになりました。2人は初めてだとのことです。
先手だったのですが、与えられたインディゴは作らずに最初からタバコ生産でした。2人なので商館を獲得し、大小の市場でタバコを何度も売って、そのお金で建物を買い続けます。やっちゃんは勝利点チップではかなりのリードを保っていましたが、後半は港を使って少しだけ追いつくことができました。
2人は独特ですが楽しんで頂けたようです。
結果:自分 51(19+23+9)、やっちゃん 41(29+12+0)
(VP+建物+ボーナス)
翌日5月6日は最終日です。ほとんど支度をして帰宅するだけなのですが、その前にみんなで「クク」を遊び、第1陣が去ったあと残った4人で「ロストシティー」のペア戦を遊びました。
クク(カンビオ) Cucco
(プレイ時間 25分)
最終日はあまりゲームをする時間がないのですが、まずは「クク」です。右隣りのrkusabaさんが「人間」を良く持っていて、失格にさせられることが多かったです。結局勝つこともなくじり貧で破産しました。上位4名は接戦でした。大勢で遊ぶには楽しいゲームです。そろそろククカードを使ったカンビオ以外の遊びもやってみたいと思います。
結果:TRAX 37、ぶうりん 34、rkusaba 33、やっちゃん 29、菊池 12、tao 12、MIT 3、自分 0
ロストシティ Lost Cities (パートナーシップ)
(説明と練習 20分 プレイ時間 2ディール45分)
これも自分以外初めてです。もちろんロストシティはみんな経験者なのですが、それも久し振りのようです。まずは練習で1ディール行い、これは54対154で我がチームの負け。ここから本番です。欲張らないように、そしてそれぞれのスートの強弱をうまく伝え合って、あまりマイナスも大きくなく2ディールとも勝利です。2ディール目ではぶうりん&rkusabaチームは5列に果敢にカードを出してくるのですが、5列すべてマイナスとなってしまいました。それでもマイナス47点に抑えたのは幸運かもしれません。
結果:やっちゃん&自分 101、rkusaba&ぶうりん 31
これで合宿は終了です。金谷港までrkusabaさんに送って頂きました。途中、どこかで4人皆なで昼食をと思ったのですが、黄金週間の最終日とあって、どこも一杯であきらめました。普段は遊べないようなゲームもできて、良い経験になったと思います。一緒に遊んでくれた方々、主催のrkusabaさん、どうもありがとうございました。
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