元老院議員 Senator(古代ローマの新しいゲーム Neue Spiele im Alten Rom より)
(プレイ時間 各5ー10分)
「元老院議員は2人用の完全情報ゲームです。ボードは3x3=9マスの中央部とその周りの12マスの階段部の計21マスから成っています。自分のカードを周辺から中央に押し込み、中央9マスでのカードの合計値を競います。各プレイヤーはそれぞれ赤か青の1ー10の10枚のカードを持ちます。これらは自分の前に表向きに公開しておきます。つまりカードである必要はなく、完全な公開情報ゲームとなっています。これら20枚のほか黄色の旗印カード1枚を使います。先手がこの旗印カードを中央の任意の場所に置いてゲーム開始です。手番には階段部のいずれかに任意のカードを押し込みます。既にあったカードはその先にスライドするようにずれていきます。押し込もうとする方向がすべてカードでいっぱいでスライドしたカードが盤上に出るのは許されません。
「古代ローマの新しいゲーム」の他のゲーム同様にバリアントが色々と書かれています。1-3は旗印カードに関するバリアントです。なお1と2は組み合わせることもできます。
1:数値2倍 旗印カードの置かれた縦横の列は数値が2倍となります。
2:外周の得点化 旗印カードの置かれた縦横の列は外周の階段の部分まで得点となります。
3:無効化 旗印カードの置かれた縦横の列はすべて0点となります。
4:すべて闇の中 10枚は手札とし相手に見せません。場へのプレイは最初の旗印カードも含めてすべて裏向きで行います。自分のカードも相手のカードも見ることはできないので、記憶が大切な要素となります。このバリアントでは、完全情報ゲームではなくなります。
5:3人ゲーム 旗印カードを除き、3色の1-7の計21枚を使います。
今回は、基本ルール、バリアント1、バリアント3をそれぞれ2回ずつ遊びました。シミーズさんは強く、全体では1勝5敗となりました。なお近年出版された「グラビタス Gravitas 」はバリアント1のある元老院議員という感じです。
結果
1戦目(基本ルール):シミーズ 28、自分 26
2戦目(基本ルール):シミーズ 30、自分 26
3戦目(バリアント1):シミーズ 29、自分 23
4戦目(バリアント1):シミーズ 45、自分 38
5戦目(バリアント3):自分 13、シミーズ 7
6戦目(バリアント3):シミーズ 17、自分 10
ラクラク大統領になる方法 Fremde Federn
(プレイ時間 85分)
フリーゼの新作で、アグリコラとスルージエイジスとドミニオンの要素を取り入れたゲームです。英題はコピーキャットとゲームそのものが自虐的ジョークになっているのがお茶目です。アグリコラ式の増えていく選択肢でのワーカープレイスメントで勝利点や資金を得て、スルージエイジスのカードドラフト方式(といってもこれは結構他のゲームでも使われていますが)でカードを買い、そしてドミニオンのデッキ構築によって、それらのカードはいずれ手札になるというわけです。なんとも節操がない流行りゲームの組み合わせですが、ここまでやってしまうのがフリーゼらしいというか、あっぱれです。
自分はこれら3つのゲームをあまり面白いとは思わないのですが、このゲームは途中までは思いのほか楽しめました。アグリコラのような大量の特殊カードもないし、補充もすべてワーカーが置かれなかったところに1勝利点というようにプエルトリコのごとくすっきりしています。ドミニオンほどソロプレイ感や作業感がなく、スルージエイジスのようなリソースの複雑な絡み合いもありません。そんなわけで、かなり好印象でした。
しかし、終盤にはこのゲームの大味な展開に、ただただたまげるばかりとなりました。何と言っても最終の11ラウンド目で自分は50点くらい、シミーズさんは97点も入ったのですから、今までのゲーム過程は何だったのか?という感じです。大笑いはしたものの、結構長時間ゲームな割にこれでは脱力です。これもフリーゼの「どうせみんな新しいゲームだって1度しかやらないんだろ?」というアンチテーゼなのかもしれません。色々な意味で心に残るゲームとなりました。
結果:シミーズ 161、自分 121
カルカソンヌ ディ ブルグ Carcassonne: Die Burg
(プレイ時間 40分)
最後にあまり時間がないということで「ディブルグ」を1回だけ遊びました。シミーズさんが序盤から丁寧にすべてのボーナスタイルを取っていくなか、自分は結局1枚もボーナスタイルが取れずに大苦戦です。結局40点以上の差がついて大敗です。
結果:シミーズ 110、自分 68
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