エッセン シュピール 2012

PassCatalogueSpiel2012.JPG今年は行くべきかかなり迷った末に、やはりエッセンに行ってきました。アメリカン航空のマイルが貯まっていたことと、ヨーロッパに点在する旧友が快く宿泊場所を提供してくれたことが大きな要因となりました。去年までオランダに住んでいた友人がイギリスのグラスゴーに引っ越したので、南はスイスから北はグラスゴーまで廻ることにしました。このように到着と出発の都市が異なると、通常はかなり割高になるのですが、マイルでは片道ずつ別に発券するのでデメリットがないのです。大まかに立てた予定は以下の通りです。ここではゲーム関連のことを中心に書いていきたいと思います。

予定
10月8日 羽田よりロンドンヒースロー経由でチューリッヒへ
10月8-12日 スイス・ザンクトガレンの友人宅に滞在
10月12-15日 ドイツ・ミュンヘンの友人宅に滞在
10月15-16日 ウサギさんたちに合流し、ハイデルベルグ、ケルンを観光
10月17-21日 エッセンシュピール2012
10月22-25日頃 未定(結果としてはルクセンブルグとパリを訪問)
10月26日頃-31日 イギリス(スコットランド)・グラスゴーの友人宅に滞在
10月31-11月2日 グラスゴーよりロンドンヒースロー経由で羽田へ

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10月8日 月曜日 (出発)

7日の終電近くの列車で羽田入りして、翌日8日の朝6時25分発のブリティッシュエアー8便でロンドンのヒースロー空港へ、そこで乗り換えてスイスのチューリッヒに向かいます。チューリッヒ空港は駅と直結しており、そこから列車でザンクトガレンに行くのも簡単でした。今回はハーフパス(スイス国内のすべての列車運賃が半額になる)は買わないことにしましたが、結果的には買った方が少しだけ得だったかと思います。

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10月9日 火曜日 (ザンクトガレン)

Zollibolli2012.JPGザンクトガレンはスイス北東部の主要都市で、チューリッヒから列車で1時間です。観光資源としては修道院くらいしかありませんが、ドイツのコンスタンツや、オーストリア、リヒテンシュタインも近くボーデン湖も小一時間の距離です。去年同様に、ザンクトガレン在住の友人宅をスイス滞在の拠点にさせて頂きました。この日はまず、ザンクトガレン市内にある Zollibolli というゲームショップに行きました。去年も訪ねたときに思いましたが、人口15万くらいの小都市なのにこれだけ立派なゲームショップがあるのは素晴らしいです。スイスの中でもドイツ語圏ということも影響しているのかもしれません。ドイツより物価が高いスイスだけあって、値段は高いものの、品揃えが多少異なっており興味深いです。

スイス滞在中は天候に恵まれず、ずっと雨ばかりでした。午後はアッペンツェル経由でヴァッサーラウエンに行くものの霧でなにも見えず、そこからロープウエイで山の上のエベンアルプに登ろうと思っていたのですが、あきらめました。

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10月10日 水曜日 (ティラノ)

Bernina2012.JPG雨を避けるべく唯一天気図で雨ではなかったスイス南東部まで足を伸ばしました。あまり考え無しに行ったのですが、スイスらしい山岳地帯で絶景の連続でした。ベルニナ急行という有名な観光列車が走っているらしいのですが、通常の列車で十分楽しめます。終点近くで、ほんの少しだけイタリアにも足を踏み入れました。ティラノという町です。今思えば一泊してイタリアのミラノなどに行けばよかったかなあと思います。というわけで、初のイタリア滞在はわずか1時間ほどでした。

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10月11日 木曜日 (チューリッヒ)

FranzCarlWeber2012.JPGスイス滞在の最終日に列車でチューリッヒを訪ねてみました。去年観光はしているのですが、ゲームショップなどは見ていなかったからです。スイスの最大都市であり、それなりのゲーム専門店があると思われます。まずは駅からの目抜き通り Bahnhofstrasse を歩いて現地のデパートのゲーム売り場に行きます。ここで店員から情報を集めて、やはり Bahnhofstrasse 沿いにあるチューリッヒで最大の専門店 Franz Carl Weber を訪ねました。

FreeMiniGames2012.JPGここでの掘り出し物は無料配布のミニゲームです。頭脳絶好調とケルトのミニゲームを始め、ウボンゴ、ウルルなど大量にありました。ドイツ国内など他の国では一切見かけなかったのが不思議です。ケルトのミニゲームはギークのエントリーにあるものと見かけが異なりますが、内容は同じかと推測します。

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10月12日 金曜日 (インスブルック)

Heiss2012.JPGスイスのザンクトガレンからドイツ南部のミュンヘンへは、少し遠回りになりますが、オーストリアのインスブルック経由で行ってみました。オーストリアというスイスとはまた異なったドイツ語圏の国を見てみたかったのです。インスブルックでは4時間ほど観光とゲームショップ巡りをすることができました。ここではツーリストインフォメーションでゲームショップの場所を聞いたりして、合計で6件ほどの店を訪ねました。オーストリアなのでピアトニックの古いゲームが残っていないか、などと期待したのですが、品揃えはどこも今ひとつです。一番品揃えが良いと思われるのは Heiss という店で、そこでは売れ残っていたブルームーンデッキやトランプを買いました。

ミュンヘンの友人宅での夕食に間に合うべく、夕方にはインスブルックをあとにします。金曜の夕方だからなのか、ミュンヘンまでの列車がものすごく混んでいて、席を予約しなかったことが悔やまれました。ドイツに入ったので、去年同様にバーン25というすべての列車チケットが25%引きになるパスを買いました

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10月13日 土曜日 (ミュンヘン)

ここからいよいよドイツになります。午前中はのんびりと、友人の子供と一緒に「バトルシップ」と「セット」を遊びました。「バトルシップ」なんて子供のとき遊んだ以来で懐かしかったですが、ボードが立体的になって進化していました。

Obletter2012.JPGミュンヘンには Karlsplatz に Obletter という老舗の店があります。もちろんデパートの売り場なども充実しており、さすがボードゲームの原点の国という感じです。Obletter でゲームを物色していると突然、日本語で声をかけられました。振り向くと、なんと東京で何度かお会いしたことがあるブクブクさんでした。エッセンシュピールの前に、ミュンヘン観光を楽しんでいるそうです。ブクブクさんは「誰かに会うと思っていたんですよ」とあまり驚いていない様子でしたが、自分はびっくりしました。ここでは、数日後に合流するウサギさんたちと遊ぼうと思いスペクタクラムなどを買いました。

遊んだゲーム
バトルシップ(レーダー作戦ゲーム) Battleship
セット Set

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10月14日 日曜日 (ミュンヘン)

Monopoly20121014.JPG滞在していた友人家族と一緒に行った巨大なドイツ博物館 Deutsches Museum の売店で謎のクニツィアのゲーム Die Größe macht's! を買いました。他の場所では一切見たことがなかったので、ちょっとびっくりしました。もしかしたら、こういった博物館にしか流通していないものなのかもしれません。

夜はルーバーブパイを食べながら、みんなでモノポリーで遊びました。ルーバーブはアメリカのニューイングランド地方に住んでいた時によく食べましたが、ドイツ南部でも結構一般的なようです。友人の子供はモノポリーに夢中らしく、ハウスルールでオリジナルのイベントカードが入っていたり、クルマが買えたりと色々なアレンジが加えてありました。

遊んだゲーム
モノポリー Monopoly

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10月15日 月曜日 (ハイデルベルグ)

早朝にミュンヘンを出発し、フランクフルトから来るCU部のウサギさんたちとハイデルベルグで合流です。一日ハイデルベルグ城などをたっぷり観光したあと、夜はホテルで「スペクタクラム」と「ケルトタイル」を遊びました。

スペクタクラム Spectaculum
Spectaculum20121015.JPGクニツィアの3つの大箱の新作の1つです。もう2011年から出版されるという話は聞いており、DCゲーマーズの中にはテストプレイに加わった方などもいて期待していたゲームです。念願かなって漸く遊べました。ミュンヘンでわざわざ購入しておいた甲斐があったというものです。公開されていたルールを読む限りは「パルミラ」や「モトリーフールの安く買って高く売れ」の発展系と言えるゲームですが、思った以上にそれらのゲームとは感覚が異なり、なかなか面白かったです。基本的には株のゲームで、4種類の株券を売買していきます。確かウサギさんが勝ったかと思います。

遊んだゲーム
スペクタクラム Spectaculum
ケルトタイル Keltis: Der Weg der Steine

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10月16日 火曜日 (ケルン)

Hearts20121016.JPGドイツではICEのテーブルがある席で家族でゲームをしているのを見かけることがあります。一度はICEの中でゲームをしてみたいと思い、マンハイムからケルンへのICE614ではウサギさんたちと6人でテーブル席を予約しました。本来は個室でのテーブル席が良かったのですが、残念ながらもういっぱいだったのです。でも流れる景色を見ながら「ベリシネベリシ」や「ハーツ」を遊ぶことができて満足です。余談ですが、ICEのなかの車内誌にはやはりボードゲームの広告がありました。

ケルンでは、大聖堂に再び登りました。階段の数を必死に数えたのに8段合いません。そのあと、キノさんがあらかじめ調べておいたというゲームショップを3つほど巡ってみました。

BrettSpiel2012.JPG最初の店 Brave New World はアメリカゲーム中心でしたが、2番目の店 Hive World では交易王の初版などがありました。Barbarossa Platz 近くの3番目の店 Spielbrett がなんといっても圧巻です。中古の品揃えも良く、暫く色々とゲームを見ながら過ごしていると店員が奥の部屋を見せてくれました。そこには1829(北と南の両方)やディマッヒャーの初版などかなりのレアものがあふれています。自分はPHYさんが探してくれたディマッヒャーの初版などを買いました。店主の女性は大のゲーム好きで、趣味の延長で店を開いたらしいです。ケルンにこんなに様々なゲームショップが集中していたとは驚きです。(写真は Spielbrettの店)

EssenHbf2012.JPGウサギさんたちと分かれて、一足先にエッセンに向かいます。ダイアが乱れていて、運良く遅れて到着したタリスというフランスからの国際列車に乗れましたが、本来はこの列車には通常のチケットでは乗れなかったらしいです。エッセン中央駅のプラットフォームではキングダムビルダーの広告が出迎えてくれました。駅にゲームの広告というのは凄いことです。終電間際のU11でショウコさんの宿に着き、おのさん、侍さん、タナカマさん夫妻、いたるさん、shirohineさん、かろく&ふうかさんらと挨拶を交わします。今回はおのさん、侍さんと一緒の部屋でした。いよいよ翌日はシュピール前日、プレスの日です。

遊んだゲーム
ベリシネベリシ Verish' Ne Verish'
ハーツ Hearts



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MesseEssen2012.JPG今年のエッセンで個人的に一番注目しているのはクニツィアの大箱の新作3つです。例年はマイナーなアブストラクトゲームのブースを訪ね歩くのですが、今年はネスターゲームズはなく、シュテフェンシュピールの新作もあまりぱっとしなかったのは残念です。さらに毎年会ってお喋りするのを楽しみにしている方々数人には会うことができず、これも時代の流れなのかもしれません。

マイナーなブースでは、ジャクタリアの新作やノリスのカロが個人的なヒットとなりました。ブースによっては初日から既に大安売りのところもあり、去年よりもさらに値引き競争が厳しくなったような感じがあります。特にグリフォンゲームズでは4つで10ユーロという破格でした。

中古屋は去年とはかなり品揃えが変わりました。今年は探しているゲームのリストをエクセルで作成し、色々な中古屋に渡してきたので、あとで連絡があるかどうか楽しみです。頼まれて探していた「象のトランペット」「ピサ」などはまったく見当たらずに残念でした。

食事面では、毎年お世話になっていた神尾さんが来なかったこともあり、同室のおのさんや侍さんと協力して朝食を作りました。昼はあらかじめ果物やサンドイッチを持ち込み、夜は外食ということが多かったです。


10月17日 水曜日(シュピール前日)

SlideSpiel2012.JPGこの日はプレスの日で一番好きな日でもあります。11時から始まるセレモニーにも出席し、シュピールや最近のトレンドについてのスライドを見ながら、おいしいサンドイッチを頬張りました。今年はシュピールが始まって30周年となります(共同で行われるコミックアクションは1999年から)。37カ国から827団体が出展ということで、去年より3カ国、17団体も増えています。それは7番ホールが去年よりもさらに広がったことからもわかります。今では15万人も訪れるシュピールですが、30年前の1983年当時はとても考えられなかったことだそうです。

FoodSpiel2012.JPGさらに、最近のトレンドに付いても時間を割いてスライドで紹介されました。ダイスゲームや協力ゲームがものすごく多くなったことや、ユーザーの嗜好にかなりの広がりが見られ、それに出版社もデザイナーも対応していることなどが、主なゲームとともに語られました。さらにDSP受賞作についても丁寧に紹介があり、スライドを見ているだけでも面白かったです。内容はドイツ語なのですが、手元に司会が話す内容が書かれたものがあり、その対訳英語版を貸して頂いたこともあって、それらを見ながらおまかな流れを追うことができました。司会の方が咳き込んでしまい、後半は司会を交代するというハプニングが起こりましたが、終始和やかな雰囲気で終わりました。

Bohnanza15th.JPGそのあとは新作展示の部屋で、綺麗にディスプレイされたゲームの数々を見ていきます。入り口近くにはDSP受賞の「村の人生 Village」 と「いかさまゴキブリ Mogel Motte」が大きく飾られています。またボーナンザが15周年ということで、ボーナンザを題材にした絵画が飾られていました。あとでわかったのですが、これらの絵はシュピール期間中にオークションにかけられて、売却されたようです。

ほかには、巨大な電飾のゲームの Endzeit (もっともこれはプロトタイプ兼デモ用なので大きいらしいのだが)やハラリなどのゲームをパーソナライズしたもの(写真を送るとコマを作ってくれるらしい)、地元ルール川を舞台にした Ruhrschifffahrt などが目を引きました(fが3つも続くのにフリーゼ作ではないのです!)。興味を引かれたゲームは担当者から説明を聞き、あとで名刺をもらってブース番号を裏にメモしておき、翌日以降にブースを訪ねるというのが良いと思います。

Rondo2012.JPGQin2012.JPGSpectaculum2012.JPG

もちろん、「ロンド Rondo」「秦 Qin」「スペクタクラム Spectatulum」という個人的に注目しているクニツィアの大箱トリオをはじめ「ヤムダ Yamuda」という小箱ゲームも展示されていました。

Kulami2012.JPGシュテフェンシュピールの目玉は「クラミ Kulami」の豪華版です。良いゲームなのでそれなりの需要があるのかもしれません。ここでは魚のゲーム「ペスカド Pescado」を少し遊ばせてもらいました。去年までいたジャグリングの得意な陽気なミランがいなくてちょっと寂しかったです。またアズモデ版の「ひも電」や、例によってモノポリーの亜流なんかもありました。

新作展示の部屋を出て、テンデイズゲームスのタナカマさんたちと一緒にまだ準備中の会場に入ります。明日に向けて準備が急ピッチで進んでおり、祭りの前という雰囲気です。6番ホールに行って、タナカマさんが目をつけていた「クー Coup」というゲームを遊びました。

クー Coup
Coup20121017.JPG同人ゲームのような感じで、正体隠匿系の手軽なゲームです。この手のゲームの常として、最初は役割の相互の関係が把握しずらいのですが、それがわかってからがやはり面白いです。短時間なので2回連続で遊びました。なんでも本当に家庭内で作っていただけなのですが、何度も色々な方からのリクエストを受けて、ついに今回シュピールで売ることにしたらしいです。

DSP2012.JPG夜はドイツゲーム賞 DSP 授賞式と夕食会です。DSPは1位が「村の人生 Village」、2位が「トラヤヌス Trajan」、3位が「ハワイ Hawaii」、子供部門が「いかさまゴキブリ Mogel Motte」で、順位によって箱のサイズが違います。司会はドイツ語なので、殆ど分からないのですが、雰囲気は楽しめました。

DSPGrimoria.JPGまた「グリモワール」がルール賞を受賞しました。日本からのDSP受賞は初めてです。受賞者の木皿義さんは、あいにく来られなかったのですが、おめでとうございます。写真は後日取らせて頂いた、実物です。

PressInfo2012.JPG夕食会の間に、クニツィアと秘書のカレンさんに、いつもルールの質問に答えてくれることに対してのお礼を言いつつ少しだけ雑談しました。来年くらいにはアメンラー以来のゲーマーズゲームを出す予定だそうで、これは個人的にはビッグニュースです。まだまだドイツゲームからは目が離せません(写真はプレス情報ファイル(左)と夕食会のメニュー(右))。

宿に戻ると、おのさんの誕生日だということで風船が飾ってありました。

遊んだゲーム
ペスカド Pescado
クー Coup(2回)

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10月18日木曜日 (シュピール1日目)

タナカマさんたちと一緒に会場に行って入場の列に並びます。自分たちのすぐ前がクラマー夫妻で、すぐ後ろがフェルトでした。大御所クラマーにはみな敬意を払って道を譲っていました。

時間があった時にグリフォンのブースに行くと、アジア向け小箱版や初めて見る紙箱のデスペラードやスワットが特売でした。ただし、この日の午後から早速さらなる値下げをしたので交渉して、これまで買ったものもその価格にしてもらいました。なんとすべて4つで10ユーロです。思わず20ゲームくらい買いました。お土産用にはちょうど良いです。しかし初日から値下げをするというのは初めて見ました。

この日はジャクタリアのブースで、「ブルーライオン」と同じサイズの小箱の新作3種を遊ばせてもらいました。現時点で購入可能なのは「ボタンアップ」だけで、他の2つは翌週には準備ができるとのことです。もちろん「ボタンアップ」は購入しました。

ドッカー Docker
Docker20121018.JPGダイスの出目と同じだけ自分の荷物コマを動かし相手を手詰まりにするゲームです。動かし方が3D的で最初は少々戸惑いますが、運だけでなくそれなりの戦略性もあります。この荷物の動かし方はありそうでなかった気もします。あとで調べると、2008年出版のオンバ Omba というゲームのリメイクのようです。


置屋 Okiya
Okiya20121018.JPG4目並べの一種で、自分のコマで縦横斜め、または2x2の箱状に並べることを目指します。あらかじめランダムに4x4にタイルを並べてマスになりますが、これらのタイルには背景と絵柄という2つの属性があり、相手が今置いたマスといずれかの属性が同じタイルにしか置けないという縛りがあります。この縛りが面白く、置けなくなってしまっても負けなのでちょっとニムのような感じもあります。


ボタンアップ Button Up
ButtonUp20121018.JPGマンカラのようにボタンをぐるぐると移動させて重ねていきます。手番には中立色が入っているスタックを時計回りに分配し、最終的に自分の色のボタンがスタックの上になることを目指すのです。シンプルですが、なかなか良いゲームだと思いました。


そのあとGioch Uniti のブースで「ジャングル ブランチ Jungle Brunch」を遊びましたが、これもなかなか手軽で悪くなかったです。どんなゲームだったか思い出せないのが残念です。

Pfefferkone2012.JPG夜はエッセン中心部にあるペッパーコーンというレストランでウサギさん達と一緒に食事です。以前たけるべさんに教えられて以来気に入っているドンファンステーキを注文しました。名物ウエイトレスには会えませんでしたが、ステーキは相変わらずおいしかったです。そのあとウサギさん達が泊まるインターシティーホテルを訪ねました。下のロビーではアメリカ人のゲーマー達が大勢、4テーブルくらい使って重そうなゲームを色々と遊んでいました。キノさんは軽量化のためにゲームのトークンなどを台紙からくりぬく作業に追われていました。明日、発送するそうです。

遊んだゲーム
ドッカー Docker
置屋 Okiya (2回)
ボタンアップ Button Up
ジャングル ブランチ Jungle Brunch

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10月19日 金曜日 (シュピール2日目)

流木に乗ったワニに乗る? Tier auf Tier: Jetzt geht's rund!
TierAufTier20121019.JPGウサギさん達はこの日が最後だとのことで、待ち合わせて一緒に何か遊ぶことにしました。ハバのブースなら大きいし短時間ゲームが多いから回転も早いだろうと思って行ったのですが、なかなか空きません。結局は床で「ワニに乗る?」の難しいバージョン 「流木に乗ったワニに乗る?」を遊びました。土台が既にふらふらしているというかなり難易度の高い「ワニに乗る?」でした。よく考えたらシュピールの会場で床で遊ぶのは初めてです。今年はICEの車内で遊んだり床で遊んだりと現地の人になった気分です。



午後から宿泊先の女将、ショウコさんが1歳の娘ハンナを連れてシュピールに遊びに来ました。一緒にハバのブースなどを見たあと、食堂に行ってショウコさんの差し入れの怪しいアジア系テイクアウトを食べます。パッケージはアメリカの中華のテイクアウトとそっくりですが、味は似ているようで微妙に違います。ショウコさんはCU部のかたともすぐに打ち解けてくれたようで良かったです。

メビウスの能勢さん夫妻に誘われて、ノリスのブースを訪れました。ノリスはあまり注目していなかったのですが「カロ」「イエイ」「バナナマチョ」と面白そうな新作を幾つか出しています。この日に遊んだ「カロ」はプレスの日にも見た目の綺麗さから注目していたゲームです。

カロ Caro
Caro20121019.JPG全員4色のタイルを3つずつ計12枚持ちます。これを1つずつ並べていき、隣接するタイルとの組み合わせで得点を稼ぐというシンプルなゲームです。ルールだけ聞くとありがちなのですが、得点の塩梅や配置の縛りが非常によくできています。また手持ちの各色最後のタイルは得点が2倍になるというのも良いスパイスです。エッセン会場内で遊んだゲームでは一番面白かったです。


Schumacher2012.JPG夜はメビウスの能勢さんの誘いで、去年同様にデュッセルドルフのシュマッヒャー Schumacher-Alt に行きました。能勢さん夫妻、おのさん、侍さん、かろく&ふうかさん、タナカマさん夫妻、shirohineさん、いたるさん、マダムザザ夫妻、かんちょーさん夫妻、PHYさん、といったメンバーです。ここは豚料理やムール貝も美味しいのですが、去年食べた蜂蜜ムースのブルーべリーソースがけのデザートが食べられるかと期待が膨らみます。ところが運ばれてきたものは去年のとは明らかに異なるデザートでした。少々落胆していると、おのさんが気を利かせて、それらしき別のデザートを頼んでくれるのですが、それも思い描いていたものとは異なるのでした。店がデザートの仕入れ先を変えたのかもしれません。あれは絶品だったのになあ。

遊んだゲーム
流木に乗ったワニに乗る? Tier auf Tier: Jetzt geht's rund!
カロ Caro

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10月20日土曜日 (シュピール3日目)

TwoTowersSigned2012.JPGプレスパスがあると、開場時間の朝10時よりも前に入場できます。一般客で忙しくなる前なので、ゆっくりとできるという良さがあります。この日はタナカマさん夫妻と10時前に会場入りし、ラベンスバーガーのブース前でクニツィアに会いました。タナカマさんは「Blazing Aces 未開の西部のカードゲーム」の本に、自分は会場の中古屋から6ユーロで買った「指輪物語二つの塔カードゲーム」のボックスにサインをしてもらいました。

能勢さん夫妻と前日に引き続きノリスのブースに行き、残り2つのゲームを試してみました。

イエイ! Yay!
Yay20121020.JPGダイスを使った陣取りですが、ユニークなのはダイスが着地した場所が陣取りの対象になるというところです。3つのダイスの合計値を着地したマスのどこかに書くことができます。振り直しは何回でも可能ですが、より高い合計値でないとバーストとなり手番を失います。また相手の既に書いた値より大きな値を隣りに書き込むと相手を消せます。ダイスは振り方によって多少は着地地点をコントロールすることができ、思ったよりは戦略があります。


バナナ マッチョ Banana Matcho
BananaMatcho20121020.JPGバナナを食べながら遊びました。ブースの入り口にバナナが置いてあるのはこのゲームのプロモーションらしいです。隣り合う2人が異なる組み合わせのダイスを振ります。振り直しの個数などは自由で、先に得点となる組み合わせになった方が、バナナを取って得点できるというリアルタイムゲームです。1人は黄色のダイス3つで特定の目がすべてに揃えば1点という単純なものですが、もう1人が担当するのは6面すべて異なった絵柄のダイスが6つで、組み合わせによって2点から15点までの価値があります。よって黄色のダイスの出方を見ながら、多少は欲張って高得点を出すのも大切になるのです。手軽で楽しいゲームだと思います。


Fairplay2012-mid.JPGこのあと、去年のBGGCONで会ったエリックマーティンと偶然再会しました。ギーク関係者の1人として忙しそうでしたが嬉しい再会でした。その後、マダムザザ夫妻や道化師さんと中古屋を見たりしました。マダムザザ夫妻もこの日が最後だそうです。フェアプレイの投票は、この時点では1位が「テラミスティカ」、2位が「キーフラワー」でした。

宿に戻ったあとは、「太陽と月 Sonne und Mond」を遊びました。

太陽と月 Sonne und Mond
SonneUndMond20121020.JPG綺麗なデザインの太陽カードと月カードを自分の前に並べていきます。それぞれ手元に1列ずつしか作れず、また数字は徐々に大きくなるようになっていなければなりません。さらに日食月食というお邪魔カードがあり、得点獲得が非常に難しくなっています。さらに手札を使い切ってからの補充なので計画が立てずらいのも難点です。こうしたのには理由があると思うのですが、どういう理由なのかがわかりませんでした。グラフィックデザインは良いのに、色々と残念なゲームだと思いました。


メビウスママさんの提案でこの夜パジャマパーティーとなりました。とはいってもこの宿に泊まっている皆で集まっていろいろと飲み食いするだけなのですが、楽しかったです。ショウコさんの煮込み料理もおいしかったですね。同じ宿に泊まっている方を誘って「ペンギンパーティー」を遊びました。

遊んだゲーム
イエイ! Yay!
バナナ マッチョ Banana Matcho
太陽と月 Sonne und Mond(2回)
ペンギンパーティー Pingu-Party

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10月21日 日曜日 (シュピール4日目)

いよいよ最終日です。この日になってようやくシュテフェンシュピールのブースを訪ねることができました。タナカマさんと新作2つを遊びました。

ソルナ Soluna
Soluna20121021.JPG両面に異なるシンボルが描かれたディスクをランダムに配置して順番に重ねていくニムの一種です。同じシンボル、あるいは同じ高さなら重ねることができます。こうして手詰まりになった方が負けです。面白いのはこれを何度も同じ組み合わせで遊ぶということで、前回負けた方が先手後手を選べるというところです。解法がありそうなものなのですが、かなり込み入っています。


ペスカド Pescado
Pescado201201021.JPGダイスを振ってその組み合わせに対応したディスクを集めていくというゲームです。直前のプレイヤーが獲得したディスクもターゲットになります。2回チャンスがありますが、2度目はターゲットを減らすことによってダイスを増やせるのがちょっとしたジレンマになっています。ダイスは重複して使うことができるので、似通った組み合わせのターゲットを残せば一気に大量得点になります。ディスクは1-3色のものがあり、1色は3点、2色は2点、3色は1点となっています。まずまずといった所だと思います。


何度も通りかかったアバクスシュピールのブースでの投げ売りの誘惑に負けて、ついに「メディチ対ストロッツィ」を5ユーロで買ってしまいました。2人用の重めのゲームではやり込みたいものの1つです。

Bauza20121021.JPGルポのブースでボーザ発見。タナカマさんと一緒に急いでアバクスのブースに戻ってアバクス版の「花火 Hanabi」を買って戻り、首尾よくボーザにサインして頂きました。ボーザといえば「世界の七不思議」ですが、自分としては「花火」のようなユニークなゲームをもっと作って欲しいものです。

Fairplay2012-final.JPGフェアプレイの投票が終了したらしいので見に行くと、「キーフラワー」が「テラミスティカ」を抜いて1位になっていました。キーシリーズは「モルゲンランド」以外は未プレイなのですが、ここまで人気があるとなると一度は遊んでみたくもなります。まあそのうち遊ぶ機会があるでしょう。

去年盛り上がりを見せたカルカソンヌ世界選手権をちょっとだけのぞいてみました。ちょうどベスト4の戦いで去年の優勝者のオランダ人女性もいます。日本は5位と善戦だったようです。

そんな風に、あっという間に今年のシュピールも終わりとなりました。

遊んだゲーム
ソルナ Soluna
ペスカド Pescado



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シュピール終了後は、2日ほどエッセンで過ごし、スコットランドに行くまで時間に余裕があるので、陸路でルクセンブルグとパリを訪ねることにしました。


10月22日 月曜日 (エッセン)

Zollverein20121023.JPGこの日はシュピールの間色々とお世話になったタナカマさん夫妻と一緒に、世界遺産にもなっている炭鉱の工業遺産であるツォルフェアアイン Zollverein を訪れました。去年に引き続き2度目の訪問となります。ショウコさんに勧められていたアップルストゥルーデルはカフェが大量の客をさばききれずに食べられませんでしたが、去年は時間がなくてみられなかったコークスの建物のまわりと散策したりしてのんびりと楽しめました。

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10月23日 火曜日 (エッセン)

Hanna2012.JPGタナカマさんたちともいよいよお別れです。彼らを送り出したあと、ショウコさんと1歳になる娘のハンナちゃんと近くのマーケットに行き、そのあと自分も出発の準備をします。毎年、スーツケースや手荷物のリュックに持ち込めるだけしかゲームを買わない主義だったのですが、何故か今年は大幅にオーバーしてしまいました。とても入りきる量ではありません。自分でもあきれてしまいます。そんなわけで段ボール2箱分を日本に送るはめになりました。そんなに色々買ったつもりはないのですが、大箱が多かったのが致命的だったようです。

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10月24日 水曜日 (ルクセンブルグ)

Luxembourg2012.JPGベネルクス三国の中では一番小さなルクセンブルグの同名の首都です。市街地に幾つか玩具屋を兼ねたゲームショップがありましたが、あまり品揃えはよくありませんでした。そのあと一応インフォメーションセンターでゲームショップを聞いたのですが、既に訪れたところを紹介されたくらいでした。世界で1、2を争う金持ち国なのですが、ゲームにはあまり感心がないのかもしれません。観光地としては素晴らしく、例によってまったく予備知識なく訪れたのですが、自然を利用した城壁と要塞に圧倒されました。

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10月25日 木曜日 (パリ)

生まれて初めてフランスに足を踏み入れました。ここでは幾つかゲームショップを見た上に、パリノアメリカノウゼンカズラの筆者、usalapbitさんと会うことができました。数日前に連絡を取ると快く了解してくれ、ボードゲームカフェで一緒に遊んだり、パリ観光の案内をしてくださいました。

ParisEst2012.JPG夜行列車で早朝、パリ東駅に到着します。駅を出ると、ああ、これがフランス、これがパリなんだと思いました。usalapbitさんとは夜8時15分頃にOYAというボードゲームカフェで会うことになっていたので、駅のツーリストインフォメーションで、OYAカフェ近くの手頃な宿を予約します。近くなら夜中に地下鉄が終わったあとでも歩いて帰れるからです。隣国ドイツと異なりバリアフリーでない駅を四苦八苦しながら、重いスーツケースを宿まで運びます。宿にチェックインし荷物を置いたあとに、下見を兼ねてOYAに行ってみました。

Oya2012.JPGOYAはゲームショップでもあり、またボードゲームカフェでもあるようです。色々なゲームのフランス語版も出しており、ときにはオリジナルのグラフィックを起用しているようです。ここではインフェルノの小箱版、海賊のティルシット版、そしてOYAオリジナルの豆じゃないよのフランス版を買いました。OYAの店主のパトリックさんとは色々と話すことができました。店名のOYAは日本語の「親」から来ているそうです。スタートプレイヤー兼ディーラーを表すこの言葉を、短くて簡潔で気に入っているとのことで、その証拠にOYAが出しているゲームの説明書にはOYAという用語が使われています。日本語ではなんて言うのか? と聞かれ「スタートプレイヤー、またはスタピーなんて言うよ」と言うと「親」の方がずっと良い言葉なのに」と言われました。またパトリックさんは個人のコレクションも豊富なようで、ゲームの知識も恐ろしいほどです。クニツィアの初期のゲームなども含め、昔のゲームのことを正確に色々と知っていてびっくりしました。自分はパリは初めてだと言うと、ゲームショップやアイスクリーム屋をプリントアウトしたグーグルマップ上で示してくれて、「エッフェル塔なんかに行くよりもこの本屋やゲームショップに行った方がずっと面白いよ」などと住人ならではの意見を教えてくれました。彼に言われた通りにバスに乗り、本屋に行き、ゲームショップに行き、ノートルダムを見て、フランス式のアイスクリームを食べました。

Decarte2012.JPGそのときに訪れたゲームショップ、デカルト Boutique Descartes はあのメーカーのデカルトらしいです。1階と地下の2層でかなり種類も多く、見ているだけでも楽しめました。ここではクニツィアのパズル2種を買いました。デカルトで「中古のゲームなどを扱っているようなところはないか?」と訪ねると L' Oeuf Cube という店を教えてくれました。そこに行ってはみたものの、到着が遅かったこともあり、ちょうど閉店したところでした。

夜8時過ぎに OYA に戻り、usalapbitさんと無事に会えました。お互いアメリカの同じ州に住んだことがあり、ゲーム以外の話も弾みます。2人でできるゲームということで「チョコレート」「アンギャルド」そして「メディチ対ストロッツィ」を遊びました。どれも OYA に置かれていた貸し出し用のゲームです。

チョコレート Scho. K. O
SchoKO20121025.JPGカルカソンヌのようなタイル置きのゲームで、一時よく遊びました。去年はそれを発展させた「ショコリー」というゲームも出ましたが、自分はこちらのシンプルさが好きです。ただしタイルは等分に分けた方がぐっと運の要素が減るので、今回もそのようにして遊びました。

結果
1戦目:不明
2戦目:usalapbit 32、自分 21



アンギャルド En Garde
EnGarde20121025.JPGフランスらしくフェルティのトラベル版です。同じ絵柄のアメリカ版がグリフォンからも出ていますが、サイズが少々異なります。たった25枚のカードながら駆け引きあり、ブラフありとスピーディーなフェンシングをうまく表したエキサイティングなゲームだと思います。最初から前進攻撃のある上級ルールで遊びました。

結果
1戦目:自分 5、usalapbit 1
2戦目:usalapbit 5、自分 4



メディチ対ストロッツィ Medici vs Strozzi
MediciVSStrozzi20121025.JPG少々時間がなかったのですが、usalapbitさんが是非遊んでみたいとのことで、2ラウンド目まで遊びました。値段の付け方が非常に難しくてかなり重い競りゲームなのですが、今回エッセンでも購入したことだし、もっと遊び込んでみたいゲームの1つです。

結果(2ラウンドまで):usalapbit 346、自分 336



遊んだゲーム
チョコレート Scho. K. O(2回)
アンギャルド En Garde (フェルティトラベル版)(2回)
メディチ対ストロッツィ Medici vs Strozzi

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10月26日 金曜日(パリ)

Meisia2012.JPGパリ滞在2日目は昨日見そびれてしまったゲームショップ L' Oeuf Cube で11時にusalapbitさんと待ち合わせです。一応中古のゲームが少しあるものの、あまりめぼしいものはありませんでした。それからは、パリの裏通りの美味しいお店で昼食をとり、コンコルド広場やシャンゼリゼ通り、そして凱旋門などを案内して頂いたあと、メトロのBelleville駅近くの Café Meisia というボードゲームカフェに連れて行ってもらいました。ここは東洋人の方が経営しているようです。ここでは  Café Meisia 所有の貸し出しゲームの中から「ブルーライオン」「ディヴィナーレ」そして「ハイパーロボット」を遊びました。

ブルーライオン Blue Lion
BlueLion20121026.JPGまずは、カタラがデザインしたジャクタリアの小箱ゲーム「ブルーライオン」です。久し振りに遊びましたが、記憶と推理の妙が面白いですね。

結果
1戦目:自分 7、usalapbit 3
2戦目:自分 7、usalapbit 0



ディヴィナーレ 倫敦の霊媒師 Divinare
Divinare20121026.JPG「メンバーズオンリー」に似ているということで気になっていたゲームです。2人とも初プレイで、usalapbitさんがルールの解読をしてくださいました。全員の手札でそれぞれのスートが何枚あるかを推測するのが目的です。手番では手札を少しずつさらしていくことになります。ここまでは「メンバーズオンリー」と同じなのですが、枚数を丁度当てることを目指すというのが異なります。またさらすたびにそのスートのビッドを変えることができるのです。

結果
1戦目:自分 20、usalapbit 10
2戦目:自分 11、usalapbit 9



ハイパーロボット Rasende Roboter
RasendeRoboter20121026.JPG最後はお試しということで、少しだけ「ハイパーロボット」を遊びました。この手のパズルゲームは好き嫌いがはっきり分かれますが、あまり好みでなくても少なくとも短時間で少し遊ぶ価値はあると思います。幸い結構気に入って頂けたようで良かったです。


2日間の一風変わったパリ滞在もこれで終わりです。前日に予約していたユーロスターに乗るべくパリ北駅に向かいます。ロンドンからはカレドニアンスリーパーという夜行列車で、スコットランドのグラスゴーに行くのです。一緒にメトロに乗り、途中のRépublique駅でusalapbitさんとはお別れです。突然の誘いを受けて頂き、さらに観光案内までして頂いてありがとうございました。

遊んだゲーム
ブルーライオン Blue Lion(2回)
ディヴィナーレ Divinare(2回)
ハイパーロボット Rasende Roboter

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10月27-29日 土日月曜日(グラスゴー)

Cobbler2012.JPG27日の朝にグラスゴーに到着し、現地の友人の家に計5日間滞在しました。初日と翌日はグラスゴー市内を、29日は遠出して Cobbler という山に友人と日帰りでハイキングに行ってきました。このハイキングは今回の旅のハイライトのひとつで、スコットランドの自然を堪能しました。

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10月30日 火曜日(グラスゴー&エジンバラ)

Catan-Lighthouse.JPGグラスゴー滞在4日目は市内のライトハウスと呼ばれる博物館に行ってみました。興味を引いたのはスコットランドの建築についてです。写真は失敗した住宅計画の1つだそうですが、カタンにそっくりだと思いませんか?

StaticGames2012.JPGこの日は市内のゲームショップを探してみました。オランダからグラスゴーに引っ越して間もない友人は「ゲームショップなんて見たことないよ」と言うのですが、スコットランド最大の都市だし、何かしらあるに違いないと思ったのです。グラスゴー初日に町歩きをしたときに目星をつけておいた南東部に行くと、まず黄色い看板の玩具屋がみつかりました。玩具屋のなかで聞いてみると、同じ通りの数件先に2つほどあるとのことです。1件目はウォーゲーム専門店みたいだったので、すぐに2件目に行ってみました。Static Games という店です。アメリカゲームとユーロゲームが半々と行ったところで、それほど種類も多くありません。他の店や中古販売店などないかと聞いてみると、「グラスゴーの奴らはみんなオンラインで売ったり買ったりしているからなあ、うち以外には店はないと思うよ」とのこと。少々残念です。

午後は列車で45分離れたエジンバラに行ってみました。スコットランドの首都でもある観光都市で、グラスゴーに次ぐ第2の都市です。鉄道では4つの異なった路線がこの2都市を結んでいるのというのは少々驚きです。1998年に来たことがあり、エジンバラの駅から南に伸びる通りをかなり歩いた先に宿を取ったのを覚えています。その途中には色々な店があり、なかでもトランプやクリベッジボードなどが沢山置いてある店があったのがやたらと記憶に残っており、そこに行ってみたくなったのです。

14年振りのエジンバラ駅は、改装工事中ということもあって記憶とはまったく異なるものでした。でもツーリストインフォメーションセンターの場所は以前と同じで、そこで市内の地図をもらいました。エジンバラの町は、小雨が降りどんよりとしていたこともあって、以前とはかなり印象が異なります。14年前に泊まった宿の建物はまだあり、その先では記憶通り商店街は途切れて郊外住宅地になってしまいました。仕方がないので、来た道を戻り、インターネットが使える店で色々と検索してみます。どうも近くの裏通りに1件ゲームショップがあるようなので、そこに行ってみることにしました。

BlackLionGames2012.JPG訪れた Black Lion Games はかなり小さな店でした。店員に聞いてみると、これがエジンバラ唯一の専門店で、あとはボードゲームカフェが1件あるくらいだそうです。自分が探していたトランプを扱うという店は知らないとのことで「最近はエジンバラも店の入れ替わりが激しいから潰れたんじゃないのか?」と言われました。ここに来て手がかりが途絶えてしまったのは残念です。あとで詳しく調べると、R. Somerville Playing Cards という店のようで、どうも別の通りだったみたいです。いずれにせよ、すでに店は畳んでいたようです。(関連記事

帰りの雨が振る中でふと立ち寄ったホビーショップ Forbidden Planet で、探していたクニツィアの新作 The Hobbit: An Unexpected Journey - Das Kartenspiel が何故か置いてありました。他ではまったく見かけたことがなかったので、ちょっとラッキーな気分です。

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10月31日 水曜日 (帰国)

いよいよ出発の日です。夕方、友人に見送られ、バスでグラスゴー空港に向かいます。ここからロンドン経由で羽田に向かうのですが、ロンドン到着が夜、出発は翌朝なので、日本到着は2日後になってしまいます。同じブリティッシュ航空だし、スーツケースをグラスゴーから羽田まで通しでチェックインできないかと思いましたが、それは無理だとのこと。でもロンドンでスーツケースを受け取った時に係員に聞いてみると、今チェックインしてくれると言われました。ところがタグを付けてくれるのを見ていると、何と手書きでそれもNRT(成田)と書いています。おい、成田じゃなくて羽田だよ、HNDって書いてくれと言いつつ、かなり心配になりました。やはりこのタグが怪しかったみたいで、羽田にスーツケースが届いたのは帰国した翌日でした。みなさん、手書きのタグには気をつけましょう。

そんなわけで11月2日の朝に無事帰国しました。同じ日の夜に旧友が来日したりと、なかなかきちんと文章を書く時間が取れませんでした。そんなわけで、このエッセン旅行記も遅れてしまいました。エッセンを訪れる日本人は毎年増えているようですが、少しでも参考になればと思います。(完)



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今回買ったゲーム一覧

Games-All-Essen2012.JPGすべてのゲーム

Games-Knizia-Essen2012.JPGクニツィアのゲーム

Games-Kinizia-Bigbox-Essen2012.JPGクニツィアの大箱ゲーム

Games-Spiegelburg-Essen2012.JPGSpielgelburg のクニツィアのゲーム4つ

Games-Knizia-Misc2012.JPGドイツ博物館(ミュンヘン)やホビーショップ(エジンバラ)など専門店以外で買ったクニツィアのゲーム

Games-Misc-Essen2012.JPGシュピールで買ったりもらったりした、Tシャツ、バッグなど(このバッグと同じ柄のTシャツも買ったのですが、1度洗濯をしただけでダメになってしまいました。とほほ)

Games-Mini-Zurich2012.JPGチューリッヒでもらったミニゲーム

Games-Koln2012.JPGケルンで買ったゲーム

Games-Oya2012.JPGフランスのOYAで買ったゲーム



ザンクトガレンで購入したゲーム
クマさんグミ Gelini Catch me!
いろんな動物 Viele Tiere


インスブルックで購入したゲーム
ブルームーン Blue Moon キンド
トランプなど


ミュンヘンで購入したゲーム
スペクタクラム Spectaculum
大きさがすべて Die Größe macht's!
スパイダーマンゲーム The Amazing Spider-Man Game
Capt'n Sharky: Piraten-Rauferei


ケルンで購入したゲーム
ブルームーン Blue Moon フリット
アイソラ Isola
クアロ Quaro
ディーマッヒャー Die Macher
ヌバ Nuba
泥棒と乞食 Bettler und Diebe
王と枢機卿 Kardinaal & Koning(オランダ版)


シュピールで購入したゲーム
秦 Qin
ロンド Rondo
11はダメ!ボードゲーム Elfer raus! Das Brettspiel
カロ Caro
ボタンアップ Button Up!
乗り降りバス Schwuppdibus
ゼロ Zero (アシンクロン第2版)
タイトロープ Relationship Tightrope
アーサー王 Arthus
指輪物語カードゲーム二つの塔
メディチ対ストロッツィ Medici vs Strozzi
花火 Hanabi
キャッシュアンドガンズライブ Cash'n Guns Live
トランプトリックゲーム Trump Trick Game!
スラヴィカ Slavika
マスターズギャラリー Masters Gallery
マネー Money
ハイソサエティー High Society
ジェムディーラー Gem Dealer
ロンドン掠奪事件 Looting London
デスペラード Desperados
スワット Swat!
ポイズン Poison
Prinzessin Lillifee: Das verzauberte Reh
Capt'n Sharky: Ab auf die Palme
Schlaf gut, kleiner Mondbär


パリで購入したゲーム
インフェルノ Inferno (小箱版)
海賊 Korsar (ティルシット版)
Pas de bras...(豆じゃないよのフランス版)
エジンバラで購入したゲーム
ホビットカードゲーム The Hobbit: An Unexpected Journey - Das Kartenspiel

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