この日は前日手に入れた「ヘックメックバーベキュー」とゲームマーケットで購入した「ローマの執政官」を手に参加しました。また久し振りにJCDA(日本チェッカードラフツ協会)の例会にも顔を出しました。
ヘックメック バーベキュー Heckmeck Barbecue (平箱版)
(説明 5分 プレイ時間 35分)
以前は「アロザ殺人事件」同様に立方体に近い箱に収納されていたのですが、平箱になりました。Z型に折り曲げて仕切りの代わりにもなっていたボードは通常通りに2つ折りとなりました。でも箱の容積は前とあまり変わらず、この半分くらいにできたのにと思います。手軽なゲームだけにそのあたりは残念です。
ヘックメックと違いバーストのペナルティーがありません。また相手が以前取った数字のどれでも狙えるようになっており、同じ数字を2回取ることで防御するようになっています。ヘックメックと異なり、どの目もぴったりでないと取れないので後半は難しくなります。何故かこの新版の英訳がひどく、文章が途中で途切れたりしていました。
ヘックメックよりも少々戦略性が高まっておりこれはこれで良いと思います。
結果:シミーズ 20、自分 15、ぎゃ猿 11
ローマの執政官 Console Romano
(説明 20分 プレイ時間 65分)
カワサキファクトリーのローマ七丘を舞台にしたゲームです。資源(他のゲームでのお金に当たる)と勝利点が絡み合っており、様々な方法でこの2つを獲得していきますが、最後に残った資源は勝利点にならないのが潔くて好感が持てます。
ボードにはローマ七丘が描かれており、ここに自分のコマを置いていきます。コマは撤収したり、コマと同数の資源を消費することで得点となります。また自分のコマは麻袋に入れておくこともでき、ここからタイミングよく引かれることで得点になります。ほかには街道建設といって段階的に資源を勝利点に変えていく方法もあります。この3つの得点方法が絡み合っており、一筋縄ではうまくいきません。
このゲームの核となるのが5種類10枚の法案カードです。ラウンドでは誰かが執政官となり、これら10枚のカードのうち執政官が選んだ5枚が順に提示されます。他のプレイヤーは実行するか否かを同時ビッドします。プレイヤーはそれぞれ最大2枚までの法案を実行できますが、同じ種類の法案は2度実行できません。同じ種類は2枚目の方が強力だったり、だれも実行の意志を示さないと執政官が実行できたりと悩ましいです。この辺りのシステムは同作者の「シチリアの殖民」に似た要素を感じます。
法案には資源を払ってコマをボードに置く、コマを回収して勝利点とする、戦争の緊張度に合わせた特権を行使する、麻袋に自分のコマを入れる、などがあります。
戦争の緊張度が一定を越えると戦争となりますが、やることはボードにあるコマを同じだけ資源を払って得点にするというだけです。このあたり、本当にプレイヤー間の直接対決があったらもっと面白かったのではと思います。
こうして10ラウンドをプレイし、最後に戦争フェイズを行って終了です。
執政官は順番に行うかパスかを決めるのですが、あまり執政官をやらない理由が見当たりません。今回も執政官は単純に手番順にまわっていただけでした。執政官がもらえる資源数を3でなく流動的にしたら執政官を取らないという選択もあったのではと思います。
途中で戦争で大量得点したことが効いて、なんとかトップを保つことが出来ました。街道をまったく取らなかったシミーズさんは最下位でした。やはり街道は少しは手を付けないと難しいようです。もう何度か遊んでみたいゲームではあります。
結果:自分 57、ぎゃ猿 55、ばば 44、シミーズ 42
ベリシネベリシ Verish' Ne Verish'
(プレイ時間 10分)
久し振りのロシアンダウトゲーム「ベリシネベリシ」です。バリアントの「常にダウトしたプレイヤーの次から開始」を採用しました。うまいことカードを処理できて、久し振りの1位。4人で52枚だと少々冗長なのでスカートデッキくらいが良いかもしれません。
結果:自分 1位、草場 2位、ばば 3位、ぎゃ猿 4位
スリー トリックス Three Tricks
(プレイ時間 4ディール20分)
これも久し振りとなる草場さん考案のスリートリックスです。ノートランプ(切り札無し)マストフォローのオーソドックスなゲームですが、13トリック中3トリックを取ると最も得点が高く4トリック以上だとマイナスになります。1、2、3トリックはトリック数の自乗(つまり1、4、9点)で4トリック以上はトリック数がそのままマイナス点です。0トリックだとマイナス5点となります。
コツは3トリックを狙うのではなく、2トリック位を狙って、うまくいきそうな時だけ3トリック目を取ることだと思います。4人だと誰か1人は4トリック以上を取ってマイナスになるのが面白いです。
結果:ぎゃ猿 9、自分 9、ばば -3、草場 -11
ロンドン掠奪事件 Looting London (グリフォンアジア小箱版)
(プレイ時間 各15-20分)
3人で2回ほど遊びました。ゲーマーらしいじりじりとする展開で非常に楽しめました。写真は残り2列となり、赤か青のどちらが未解決になるかという場面です。赤が未解決になり自分は負けてしまいました。
結果
1戦目:けろ 24、bluerose 22、自分 21
2戦目:けろ 29、自分 22、bluerose 16
マネー Money (グリフォンアジア小箱版)
(プレイ時間 15分)
主催のタナカマさんに遊ぼうと言われていた「マネー」です。ちなみにタナカマさんがipodのアプリケーションで一番遊んだゲームが「マネー」だそうです。
2人だと5種類の通貨なので、2種類両方を200以上にするのがベストでしょう。そのためには9枚揃っていても100まではビッドに使ってしまっても良いのです。100なら0点なので、相手がいずれビッドに使うことを期待でき、そのときに取り返せば良いのです。
結果:自分 890、タナカマ 480、bluerose 420
ドラフツ International Draughts / International Checker
水曜の会のあとは、久し振りにJCDA(日本チェッカードラフツ協会)の例会に参加しました。日本ではイギリス式の8x8を「チェッカー」、ブラジル式ルールの8x8または10x10を「ドラフツ」と呼び分けているのですが、世界的には「チェッカー」「ドラフツ」「ダーメ」は同義語で、数あるこのゲームファミリーの全体を表し、ブラジル式の10x10のものを指すときは「インターナショナルチェッカー」または「インターナショナルドラフツ」と呼びます。この辺りの呼び分けはかなりややこしいです。
1枚目の写真は今回で一番面白かった動きです(興味があったら写真を拡大してみてください)。自分の黒番なのですが、37-46と強制的に飛ばねばならず、白が続けて47から41に動かすと、できたばかりのキングを強制的に28-39-30と動かさなければなりません。ここで白は35から24-13-4と動かして良い位置にキングを作ります。ここまで読んでいるというのはあたりまえなのかもしれませんが、自分にとっては魔法のようです。
2枚目は最後に草場さんと遊んだものです。このボードはマグネット式で8x8と10x10が両面になっているという優れものです。
結局この日は4回遊んで1勝3敗でした。かなり感覚を忘れている部分もあります。
結果:1勝3敗
カワサキ工場長
「ローマの執政官」を遊んでいただき、ありがとうございました!
「執政官」役は、確実に3資源を得られるメリットがありますが、カードの出し方を失敗するとほとんど何のアクションもできないというリスクがあり、一度そういう事態が起こると以降はスルーされる選択も出てくるようですね。
risaパパ
けがわさん、こんにちは。
最近我が家では、チェッカーとその変形アフリカンクィーン、クセルクセス、そしてチェスを毎日のようにプレイしています。はまると抜け出せなくなるトラディショナル・ゲームの魅力にどっぷりの毎日が続いています。
昨日はハルマのボードが届きました。早速プレイして、ダイヤモンド・ゲームとは一味違うオーソドックスな味わいに感激しました。
こういった息の長いゲームには、深い渋みがありますね。
けがわ
risaパパさん、コメントありがとうございます。
アフリカンクイーンもクセルクセスも初耳です。今度調べてみます。チェス系統のゲームは余り得意ではないので、自分はチェスは殆ど遊びません。ハルマは名前だけ聞いたことがありますが、ダイアモンドゲームとルールも異なるのでしたっけ?
現代のボードゲームでも根底にあるのはアブストラクトゲーム的な部分が多いと思います。あまりこういったゲームが取り上げられないのは残念ですが、マイペースでぼちぼちと遊びたいと思います。
risaパパ
けがわさん、こんばんは。
アフリカン・クイーン(African Queen)は、以前risaが紹介させていただいた“ラインズ・オブ・アクション”や“チェイン・リアクション”、そしてけがわさんが紹介されていた“ラン”などが入っていた、Abacusのウッドボックスシリーズの1つで、アレックス・ランドルフの佳作です。
一方クセルクセス(Xerxes)は、1970年代にFX Schmidから発売されていた少し古いゲームです。
アフリカン・クイーンはBGGでもチェッカーファミリーに位置づけられていて、クセルクセスはどちらかというとハルマに近いのですが、いずれもチェッカーのように飛び越えた相手の駒をボード上から取り除き、連続ジャンプができるのが共通点です。
アフリカン・クイーンは、『チェッカーでは黒のマスしか使用しないのを、白のマスまで使用するように変更し、縦横にも飛び越えることができるようにした』、『チェッカーでは相手側まで到達した場合のみバック可能だったのを、リングをつけた駒だけがバックできることにした』という点で、チェッカーと大きく異なります。
ただしチェッカー同様、相手の駒を飛び越えられる場合は必ず飛び越えなければなりません。
クセルクセスは飛び越えた相手の駒を取り除いていく点でチェッカーと似ているのですが、『相手の駒を飛び越えられる場合でも飛び越えなくてもよい』、そして『目標は相手の駒の殲滅ではなく、相手の本拠地マスに駒を置くこと』という点で大きく異なります。
こちらもジャンプできる方向は8方向になりますが、チェッカーと異なり自由にバックしてかまいません。
通常のクセルクセスでは、古代の戦闘陣形を模した3つのデフォルトのフォーメーションからゲームを始めるのですが、拡張のFrundsberg Scenarioでは、相手との間に衝立を立てて自由に戦闘陣形を組み立ててからゲームを始めます。この拡張シナリオのボードには川が描かれていて、川沿いでは相手を飛び越えることができず、1歩ずつしか進めなくなるのがまた面白いところです。
アフリカン・クイーンもクセルクセスも、気を抜くと一気にラインを崩されてしまうダイナミックな動きが魅力だと思います(自分がうまく決めれたときはとても爽快です。)。
ハルマ(Halma)はダイヤモンドゲーム(チャイニーズチェッカー)の元となった古いゲームで、正方形のボードを使って2人もしくは4人で遊びます。
対角線上のエリアに向かって駒を移動させていくのはダイヤモンドゲームと同じなのですが、ボードのマス数が圧倒的に多いことと8方向にジャンプできることで、ゲームとしての幅が大きく異なります。
機会がおありでしたら是非プレイしてみてください。