東京と大阪を中心に日本在住の外国人が集まって遊ぶJIGG (Japan's International Gamers Guide) という団体があります。大阪のゲームマーケットでブースを出していて、そこで初めて知りました。1992年に発足し、首都圏では綾瀬、目白、世田谷(奥沢)などを中心に活動しているようです。一度は行ってみたいと思っていたのですが、ようやく綾瀬で行われるゲーム会に参加することが出来ました。偶然にも同じビルの中でShunさん主催の「なべ屋」というゲーム会も行われており、両方に参加しました。
JIGGは4テーブルほどでゲームが行われており、ギークのプレイレポートから予想していた通りアメリカゲームが多い感じです。かなり国際色豊かで、アメリカ、フランス、オーストラリア、ギリシャ、フィリピンなど様々な国の方がいました。とりあえず6人だったので「リサイクル」を出してみましたが、説明し終えて始める段階になると人が増減するということが2-3回繰り返さてちょっと閉口しました。漸く4人に落ち着いて「花火」をプレイできたのは到着してから30分ほど経ってからでした。
花火 Hanabi (花火と生け花 Hanabi & Ikebana より)
(プレイ時間 各20分)
自分以外は全員初プレイです。プレイの指針など一切言わずに遊びましたが、1つのカードに対して必ず数字と色と両方のヒントを言うまでださなかったり、意味も無いヒントを言ったり、自分が出せるとわかっているのに出さずにヒントを言ったり、なんの根拠も無いのに打ち上げて失敗したりとかなりめちゃくちゃでした。その結果12点とかなり低い得点でした。せっかくなのでもう一度やろうかということになりましたが、やはり皆が好き勝手にヒントを出したりしていたので20点には届きませんでした。
「花火」は色々なグループと遊んでおり、あまり受けが悪かったことはないのですが、今回は失敗だったかもしれません。
結果(花火師:ヤニス、キース、ヤニック、自分)
1戦目:12点
2戦目:19点
世界の七不思議 7 Wonders
(説明10分 プレイ時間30分)
久し振りに遊ぶブースタードラフトゲームの「世界の七不思議」です。個人的には、ごちゃごちゃしていてブースタードラフト自体に面白みを感じないので、できるだけ避けているゲームの1つですが、他のテーブルはかなり長時間ゲームが始まってしまい、まあたまには良いかと付き合うことにしました。時間が短いのは良いことだと思います。データが多くやりこみを必要とするゲームなので、なにを根拠にカードを残して交換すれば良いのかさっぱりわからず、適当に選んで適当に廻していました。
デザイン的にカードの種類をもう少し絞れば良かったのではないかと思います。また、どうして戦力は隣りとだけを比べることにしたのかは不思議です。単純に全員の相対順位でも良かったのでは?
結果:キース 64、ヤニス 41、ヤニック 40、自分 33
ロストシティ Lost Cities (パートナーシップ)
(説明と練習20分 プレイ時間2ディール40分)
ようやく軽いゲームが好きなメンバーのテーブルに加わることができました。ロストシティーのパートナーシップゲームを提案すると、面白そうだということで遊ぶことになりました。ロストシティーの経験者はマンディーだけで、それもipodなどで遊んだことが殆どだそうです。
最初の1ディールは練習とし、ゲームが終わるまでの感覚をつかんでもらいました。いよいよ本来のゲームを遊びましたが、都合により2ディールで打ち切りになりました。好評だったのでまた持ち込みたいと思います。
結果(2ディール):マイク&自分 174、アキラ&マンディー 3
カタンの開拓者たち 限定3D版 Die Siedler von Catan: Limitierte Edition in 3D
(プレイ時間 40分)
手持ち無沙汰になってしまったので「なべ屋」に遊びにいくときなこさんが「カタンがやりたい!」とのこと。shaさん、とろさん、きなこさんを連れてJIGGに戻り、主催のヤニス持参のカタン豪華版を遊ばせてもらうことになりました。
「カタンの開拓」は好きなゲームの1つですが、この「豪華版」は初めて遊びます。自分はシステム派なのでそれほどコンポーネントの豪華さに興味は無く、それよりもコンポーネントの遊びやすさなどに興味があります。その視点から言うと、この豪華版は落第です。
ボードに関しては問題が多々あります。第一に、タイルがジオラマになっているので、ランダムにボードを作るためのタイルのシャッフルができないこと。別のタイルで盤を作ってその通りに並べるしかありません。今回はランダムに並べました。第二に、港がどこなのか非常にわかりずらいこと。ルールにも書いておらず、ヤニスに聞くと船の絵の背景となる島の長い方が港だということですが、まったくもって困り者です。第三に、数字チップの視認性が悪いこと。ジオラマを活かすためなのか透明になっており、裏にアルファベットが書いてないのでランダムに並べました。タイルの一部をチップがはまるように平らにするなどという処置はできなかったのでしょうか。第四に、泥棒がうまくタイルの上に乗らないこと。shaさんによれば使っているうちに泥棒があまりに転がるので泥棒が首からもげてしまったのを見たことがあるそうです。チップの上に置いても転がるし、これは欠陥と言って良いと思います。
さらに言えば、家と開拓地が非常に見分けずらく、道路はナメクジの用で目がチカチカします。騎士カタン用の騎士も1-3の強さが黒、銀、金という色で表されており、わかりずらいです。また街が城壁にすっぽりはまるようになっていますが、城壁がとれなくて困りました。せっかく豪華にしてもここまでプレアビリティーが悪いと興醒めではないでしょうか。騎士カタン用のセットも入っていますが、城壁は都市にくっついてはなれないし、騎士の1-3のレベルが黒、銀、金になっていてわかりずらそうです。
カタンに関してはオリジナルの1995年のコスモス版が一番素朴で、プレイアビリティも高いです。パステル調の美しい色合いで視認性も抜群です。また木製の開拓地や都市も想像力をかき立てるしわかりやすいです。近年はコンポーネントを豪華にするのがはやりですが、ゲームとしての遊びやすさを第一に考えて欲しいものです。木製だって人間の想像力で十分にそれらしく見えてくるものなのです。豪華なだけではプレイヤーの想像力の欠如を馬鹿にされているようにも感じます。
ゲーム自体はカタンの面白さですが、視認性の悪さのおかげて通常よりも長くかかりました。shaさんの貫禄勝利です。
結果:sha 10、きなこ 8、自分 8、とろ 5
私の世界の見方 Wie ich die Welt sehe…
(プレイ時間 30分)
皆なで「なべ屋」に戻り、パーティーゲームの「私の世界の見方」を遊びました。続編の「新世界」は遊んだことがあり、ゲーム内容は同じなのですが、どんなゲームだったのかすっかり忘れていました。率直に言えば受け狙いのワードゲーム「アップルトゥアップル」と近いです。つまりは手番プレイヤーに気に入られるようなカードを提示すれば良いのです。本来は5-6点勝負なのですが、時間短縮のために3点勝負としました。まあ可もなく不可もなくというゲームです。
テレストレーション Telestrations
ここでJIGGからマンディー、マイクとアキラが遊びにきてくれました。なにか皆でできるゲームをということで「テレストレーション」を遊ぶことになりました。言語の違いなどがあってゲームとして成り立たせるのは少し難しいかなと思ったのですが、細かいことを気にしなければ大丈夫です。トピックは6つのうちどれでも好きなものを選ぶことにしましたが、英語に日本語のシールが貼ってあり、日本文化に合わせるために一致しないものが多いので選ぶのが結構大変でした。
いいセン行きまSHOW! Iisen Ikima Show!
続けて数値が答えの問題での中間値を狙う「いいせんいきましょう」です。問題には日本的で文化的に難しいものも多かったので、自分達で適当に問題を作りました。なかなか楽しめました。テレストレーションよりも異言語混在で遊ぶには向いているのではないでしょうか?
ロンドン掠奪事件 Looting London (グリフォンアジア小箱版)
(プレイ時間 各20-25分)
ここでアキラと一緒にJIGGに戻ってはいばらさんと3人でカードドラフトの秀作「ロンドン掠奪事件」を遊びました。どの事件を迷宮入りにするかが楽しいゲームです。はいばらさんはクニツィアのゲームが好きではないとのことですが、付き合って頂いて助かりました。自分の中では評価がどんどん上がっているゲームで、この手のカードドラフト/セットコレクションでは傑作なのではと思います。
結果
1戦目:自分 24、はいばら 21、アキラ 9
2戦目:はいばら 30、自分 29、アキラ 25
アールエコ R-Eco (アミーゴ版)
(プレイ時間 各20分)
最後に持参した「アールエコ」を2回ほど遊びました。カードのプレイと補充の絡み合いが面白いゲームで、「パレード」と並ぶ日本が誇るカードゲームの傑作だと思います。アキラが非常にうまく得点を取っていき、ほとんど不法投棄をせずに1戦目勝利です。2戦目はプラティニさんも参戦し、今度はプラティニさんが勝ちました。
結果
1戦目:アキラ 11、はいばら 9、自分 6
2戦目:プラティニ 11、アキラ 9、自分 8、はいばら -2
終了後はガストで夕食をとり、テレストレーション再びテレストレーションを遊びました。
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