秋葉原水曜日の会 2012.03.28

倉庫の街 Die Speicherstadt + 波止場の倉庫 Kaispeicher
(説明 10分 プレイ時間 95分)
Speicherstadt20120328.JPGナカタさんに誘われて「倉庫の街」の拡張セット込みを初めて遊びました。最も大きな違いは、倉庫に加えて、ボードの外にもカードが並ぶようになったことです。これが波止場で、倉庫同様にプレイヤー人数プラス1枚のカードが並びます。波止場のカードにはそれぞれ先着1人しかビッドできず、ビッドされたカードは順にボードの脇に並べます。倉庫のカードの売却後に、続けて波止場のカードの売却を行いますが、値段はボード脇に並べられたカードの枚数となるのです。例えば3枚のカードが選ばれると、最初に選ばれたものから順に3、2、1が購入金額となります。もちろんパスしても構いません。最高価格は6となりますが(5人の場合)、最後に選ばれたカードは必ず価格1です。でも選んだプレイヤーしか買う権利が無いので、待ち過ぎると欲しいカードが取られてしまうかもしれません。

産物はこれまでの6種類に加え、新たに3種類(青、灰色、ピンク)が3つずつ増えました。3つずつというレアさのために産物1つで4点、2つで8点という高めの得点の契約書があります(普通は産物2つで5点、3つで8点)。それ以外にも変わったカードが色々とあり、人を増やせるカード、コマ配置のときにパスできるカード、コマを配置後に自分と他人のコマを入れ替えられるカード、他のプレイヤーの産物を1つ奪えるカード、火事の失点をお金を払うことで防げるカード、など役割は様々です。その分、テキスト入りのカードも多くあり、最初は解読に少々手間取ります。

他にはコンポーネントのコインが金属製になり(これはおそらくこれまでスタートプレイヤーマーカーとして使われていたものと思われます)、さらに毎手番の収入がこれまでの1から2になりました。各プレイヤーのコマも増えたのでこれは当然の処置でしょう。

自分は価値1の消防士を何枚か持ちピンクの珍しい産物を手に入れます。これをゲーム途中で3で売る(特殊カードを使って)ことで現金を獲得し、消防士1枚につき1点となる「プレス」を獲得。終盤では河原さんが消防士の価値を倍にするカードを持ち合計9だったところを、なんとか10にして逆転。そのままリードを保って最後の2回の火事で計7点を獲得しました。また契約書は4種類11点を達成。2位に3点差で勝利です。

ビッドできるカードが多くなったのは面白いと思います。ほぼ6枚すべて取られるケースが多いため、最初に取るカードは捨てカードですが、これも他のプレイヤーに取らせないというときには有効な手です。基本ゲームよりも破棄されるカードや産物の数が多く、プレイ感覚はかなり異なります。今回はなかなか面白い特殊カードが破棄されてしまったケースが多いので、また遊んでみたいです。

結果:自分 29、どきゅん 26、ナカタ 18、わたん 17、河原 16



ジロ デ イタリア Giro d'Italia
(説明10分 プレイ時間 各45分)
GiroDItalia20120328.JPGシュピールボックスの91年の付録です。完全公開情報のレースゲームで、前回は3人だったので4人で遊ぶ機会をうかがっていました。結論から言うと4人の方が面白いと思います。ただ、これはまだ2回目でゲームに慣れてきたからということもあるかもしれません。

前回は勝利点を使って余分に進むことをためらっていたのですが、最後には1マス移動は1勝利点と等価なので、スリップストリームが得られる時にはむしろ積極的に使った方が良いと思いました。最初は3勝利点しか無いので使いどころが難しいです。

1戦目はうまく平均的に進めて、初のポジティブスコアを達成。2戦目は新たに参戦したblueroseさんが終始よいポジションを取っての勝利です。どこで追加移動を使うか、どこでスリップストリームの恩恵をあきらめて前に抜き出るかが面白いゲームです。「古代ローマの新しいゲーム」や「ローマ」に収録されている「大競技場」の元になったゲームですが、違った面白さもありおすすめです。

結果
1戦目:自分 2、シミーズ -4、さくや -6、わたん -11
2戦目:bluerose 0、自分 -5、さくや -9、わたん -18



ブリスコラ ブジャルダ Briscola Bugiarda (Briscola a Chiamata Semplice)
(説明 10分 プレイ時間 2ディール15分)
BriscolaBugiarda20120328.JPG5人専用のメイフォロートリックテイク「ブリスコラブジャルダ」です。少し調べてみると「ブリスコラキアマタ Briscola a Chiamata」というブリスコラのバリアントの中のさらに特殊なバリアントで、Briscola a Chiamata Semplice というのがよりポピュラーな名前のようです。40枚のイタリアンデッキ(10-8が無い)を使い、ランクはA>3>K>Q>J>7>6>5>4>2です。カードには固有の点数があり、スカート同様で計120点です(ただし10が無いので3が10点となる)。デクレアラーはパートナーとともに過半数の61点を獲得することを目指します。2対3になり、パートナーがカードで指定されるところは和製ナポレオンと似ていますが、メイフォローとカードの得点システムによってプレイ感覚はかなり異なります。

配られたら、ディーラーの左隣りからデクレアラーを決めるためのビッドをします。ビッドでは指名したいパートナーのカードのランクのみを言います(スートは言いません)。ランクが低いカードほど高いビッドとなり、2の上は「ソロ」というビッドがあります。1人以外全員がパスするまで何巡もしてデクレアラーを決めた後、デクレアラーはパートナーのカードのスートを言います。これがそのまま切り札スートとなります。

あとは普通のメイフォローのトリックテイクです。切り札を含め、どのカードをいつ出しても構いません。61点以上を取ればデクレアラー側の勝利です。基本点は1点ですが、81点以上、101点以上、全トリック、を取ると基本点がそれぞれ2、3、4点となります。デクレアラーとそのパートナー以外が基本点を場に支払い、それらをデクレアラーとパートナーで2:1の割合でわけます(つまりデクレアラーの得点は基本点の2倍です)。失点はこの逆で、デクレアラーの失点はやはり2倍です。

パートナーにわざと自分の持っているカードを指定した「隠れソロ」は基本点の4倍、「ソロ」ビッドは8倍の得失点となります。

メイフォローなので面白さがわかりずらく、とくにトリックテイクに慣れていると最初は何だこりゃ、と思うかもしれません。いわゆるエスタブリッシュができないので、かなり戸惑います。とくにパートナーはそうでない振りをして、うまく点数を稼がなければなりません。このゲームにはこのゲーム独特の面白さがあるということですが、自分にはまだわかりませんでした。草場さんによれば「トリックテーキングゲームの得意な人ほど混乱する」そうです。今度時間がある時にきちんと5ディールくらい遊びたいです。

結果:不明(プレイヤー:草場、さくや、シミーズ、bluerose、自分)

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