CU部で知り合ったウサギさんと名人、それにアブストラクトをいつも遊んでくれるシミーズさんというメンバーで遊びました。
カルテル Cartel
(プレイ時間 80分)
「カルテル」は1973年出版の経済ゲームで、1985年に特殊カードが入って「ダラス」という名前で再販されていました。当時にしては10ラウンド制、同時ビッドの競り、というようにモダンドイツゲームを彷彿とさせるデザインです(詳しくは以前のレビューを見てください)。
名人の「何か珍しくて面白いゲーム」というリクエストに応えるべく持参しました。四角い箱のガムットオブゲームズ版です。箱が少々柔らかくて耐久性に問題があるのですが、コンパクトで持ち運びやすいです。ボードはジグソーパズル状に4つに分かれており、また会社の所有や株価を示すマーカーは建てるように穴があいています。しかしこれがあまり良くできていないので、結局通常版と同じく横に置いて使いました。
自分以外は全員初プレイです。自分も久し振りなのでルールの解読に少々手間取りましたが、あとはスムースに進みました。うまくて札の周りを競り落としてカルテルを作っての勝利。2100というのはおそらく過去最も高い得点です。古いゲームなので一度脱落した時の救済処置があまりなく、3ラウンド目辺りで差をつけられてしまった名人は少々可哀想でしたが、ゲームは楽しんでもらえたようで良かったです。
結果:自分 2100、ウサギ 1842、シミーズ 1436、名人 587
レス パブリカ Res Publica (クイーン第2版)
(プレイ時間 35分)
もう1ゲーム何か遊ぼうということで、最近よく遊ぶ「レスパブリカ」です。クイーンの第2版でその特徴ある箱の形状から「バターボックス版」とも言われています。ウサギさんが快調に村を2つ3つと揃えるなか、自分は村1つで我慢して9点の最高得点の町を獲得します。この辺りで2つ目の村を揃えにいくべきでしたが、町を揃えることに目が眩み、最後は圧倒的大敗でした。やはり2つ目の村は大事ですね。それにしても3人だとあっという間に終わります。
結果:ウサギ 35、名人 31、自分 29
名人
難しくてええかげんなリクエストにバッチリ応えて頂きましたね。
1973年出版と思えない洗練されたシステム。会社ごとにデザインされたハイセンスなロゴであしらわれたボード。見たことない携帯版という稀少なコンポーネンツ。
「カルテル」がこんな素晴らしい作品だったとは……。
とても楽しい時間を過ごせました。
先日、東京のとあるゲームショップの店長さんから、こういったゲームのことを「OOPARTS系」と呼ぶことを教えて頂きました。
確かに、1973年という年に、何故アメリカでこのようなゲームが突然発生したのか――マチュ・ピチュ並みの衝撃です。
次回も「何か珍しくてメチャ面白いゲーム」を期待してますよ!
けがわ
カルテルは好評で良かったです。結構遊んでいるのですが、レポートを書いたのは久し振りですね。
ooparts系というのは聞いたことがありませんが、「こういうゲーム」というのはどういうゲームのことを指しているのでしょうか? 昔の名作?
「珍しくてメチャ面白いゲーム」は考えておきます。難しいですね。
名人
「ooparts」というのは「out-of-place artifacts」という意味だそうで、(正式な考古学用語ではないようですが)当時の文明の加工技術や知見では製造が困難であるか不可能と考えられる、主に出土品を指す用語だそうです。
「ooparts系」というのは、これをボードゲームに置き換えて、当時の一般的なボードゲーム作品の水準からはおよそ発生すると考え難い突出したシステムやデザインを備えたボードゲームのことを指しているようです。
マジメに説明してしまいましたが、一般的な用語というよりは、多分に店長のユーモアセンスを含ませた小粋な表現なのかなと思います。
「カルテル」は、10ラウンド制、陣取り、株価操作、競り、3つの支払方法(有限のボンド・株式・現金)、カードマネジメントといった要素が上手く結びついてまとめられており、大味なところはありながらも、現代ドイツゲームの雰囲気をそこはかとなく感じさせます。
1973年――ドイツ年間ゲーム大賞の誕生前夜、しかもアメリカという土地で、なぜこんな経済ゲームが突如発生したのか。
神秘を感じます。
moon
カルテルと聞いて。
自分のブログでも60年代~80年代のゲーム(僕はレガシーゲームと呼んでいます)を遊んだレポートをいくつか書いていますが、たまにダイヤの原石かそれ以上のお宝が見つかる時があるのであなどれませんね。
ともあれ、このレポートでカルテルをしばらく遊んでいないのを思い出しましたので、近々引っ張り出してやってみようと決めました。
けがわ
名人、moonさん、コメントありがとう。
昔のレガシーゲームにはまだまだ数は少ないとはいえ隠れた傑作が眠っている気がします。そういうのを探して紹介するのも楽しいし、遊ぶのはもっと楽しいものです。
カルテルは慣れるとそんなに時間はかからないのでまた遊びましょう。moonさんのレポートも楽しみにしています。今度、レガシーゲームに付いて語り合いたいですね。