高円寺盤遊会 2012.02.05

ヘルレイル HellRail
(説明 25分 プレイ時間 40分)
HellRail20120205.JPG「ヘルレイル」は正方形のカードを使った輸送(ピックアップアンドデリバー)の鉄道ゲームで、1998年に初版が、2001年にメイフェアから再販が出版されました。「地獄鉄道三途線」というインパクトのある邦題です。運ぶものはなんと人の魂という、まさにヘルレイル。カードには正方形の四辺をつなぐ線路が様々なパターンで描かれているほか、車両に記載された魂の数/移動力、エンジン/補充枚数、魂を乗せる駅、それに魂を降ろす駅という4つの数値が示されています。手番には線路を敷いたり自分の汽車を動かしたりといったアクションを好きなだけ行うことが出来ます。そして最後に1枚捨てたカードのエンジンと同数だけ補充できるのです。

輸送するカードは自分の手札から出すのでこの辺りはソロプレイ感がかなり強いです。また各駅には特殊能力があり、これが煩雑な割に効果が薄い気もします。せっかくの駅に描かれたおどろおどろしい絵柄もトークンが乗っているのであまる雰囲気を盛り上げる役割を果たしていません。一昔前のゲームという感じで「世界の鉄道カードゲーム」の前身といった趣きもあります。

結果:bluerose 26、Rael 21、自分 18、ジロウ 14



リサイクル Lixo?
(プレイ時間 20分)
Lixo20120205.JPG2011年のエッセンで面白かったベストスリーに入ると思われる「リサイクル」です。ジロウさんがこまめに1枚2枚で1点2点を競り落としての勝利。自分はメリハリをつけて競りに望んだものの最後に残したカードが処分できずに2位でした。まだまだ何度も遊んでみたいゲームです。

結果:ジロウ 3、自分 1、bluerose -4、Rael -11



ウォン オーバー Won Over
(説明 10分 プレイ時間 30分)
WonOver20120205.JPG1983年にパーカーから出たトリックテイクです。4スーと各14枚の他に、最強のトランプ2枚とお邪魔カード4枚が入っています。トリックテイクで行う双六で、トリックに勝つたびに1マス進んでいき、ゴールすれば勝ちとなります。面白いのは他プレイヤーのいるマスは飛び越せること、それに先頭のプレイヤーのマスが示したスートが切り札となり、切り札はゲーム中に何度も変わることです。

最強のトランプ(先出し勝ち)はリードで出すとスート指定が出来ます。お邪魔カードが入ったトリックで勝つとお邪魔カードをコースの脇に置きその上に戻されます。つまり1マス戻った形になります。

トリックで進む双六としては「キャニオン」がありますが、こちらの方がシンプルで面白いと思いました。最後には切り札が固定されてしまうので、最後のマスはノートランプとしたらいいのでは、あるいは1ディールを短くすれば、などいくつか改良したいと思わせる部分があるのは仕方ないところでしょう。

結果:Rael(1位)、bluerose(2位)、自分(3位)、ジロウ(4位)



トリック オブ ザ レイルズ Trick of the Rails
(説明 5分 プレイ時間 25分)
TrickOfTheRails20120205.JPGトリックテイクと鉄道株式ゲームの18xxが融合しました。会社や都市名などは1830が元になっており、5社が5つのスートになっています。ラウンドを通して各プレイヤーの前にはカードが、場の中央にそれぞれの会社の路線ができます。最終的に高値の株を多く持つことを目指すのです。

手札となるカードは15枚(3人のとき)でこれで15トリックをプレイします。シンプルなマストフォローで、株式トリックと運営トリックが交互に行われます。株式トリックではプレイしたカードがそのまま自分の持ち株になります。トリックを取ったプレイヤーはあらかじめ決められた会社の株と交換することになります。なので必ずしもトリックが取れた方が良いというわけではありません。運営トリックではプレイしたカードを会社別に中央に配置して路線を建設します。それぞれのカードは水平に線路が書かれており、また駅とその価値が示されています。トリックに勝ったプレイヤーは追加であらかじめ決められた都市を好きな会社の路線上に建設をしたり、終盤では走る列車を決められたりします。

15トリックが終わると、各会社の株価が決まります。列車の数値だけ連続した都市をみて価値合計の最大が株価となります。となります。これは18xxと同じルールです。ただ長距離を走るものほどランニングコストなのか価値が引かれてしまうので、あまり差がつきません。

アイディアは奇抜ですが、株価も持ち株も差がつきずらいシステムになっている部分に少々閉塞感を感じます。ただこれは一度だけの印象なので、もう少し遊べば印象は変わるかもしれません。可能性を感じるデザインです。

結果:ジロウ 360、Rael 350、自分 320



イノベーション Innovation
(説明 40分 プレイ時間 35-55分)
Innovation20120205.JPG1枚1枚が異なる特殊テキスト満載のカードゲームです。10のデッキに分かれており、古代から現代までの文明の流れを10の時代で表しています。規定数の偉業を成し遂げること、ただしだれもそれが可能でない場合は得点が多かったプレイヤーの勝利となります。さらに8以降のデッキには他の勝利条件になるカードなどもあり、このあたりは勝利条件が変わっていくフラックスを彷彿とさせます。

手番は2アクションでカードを1枚補充、または1枚プレイ、またはプレイしたカードの特殊能力発動の3通りを好きな組み合わせで行えます(同じアクションを2回行うことも可能)。プレイしたカードは自分のボードの上にスートごとに重ねていき、それぞれ1番上のカードだけが有効です。補充は自分が既にプレイしたカードの時代に合わせて行いますが、その時代のデッキが既になければ次の時代のデッキから補充します。多様な特殊能力がこのゲームのすべてで、これによって得点したり、得点と自分のプレイしたカードに合わせた偉業を成し遂げたりできるのです。

各カードはL字型に4つのアイコンが書かれており、特殊能力によって、左、右、上にひらく(ずらしておく)ことができるようになります、これにより、それぞれ下のカードのアイコンが1、2、3個見えるようになるという仕掛けです。このカードの使い方は面白いと思います。

特殊能力はアイコンのどれかに対応しており、特殊能力を発動するプレイヤー以上の数をもっていれば、同じようにアクションを行うことが出来ます。こうして他のプレイヤーがアクションを行って同じ状態になれば、手番プレイヤーにはボーナスとしてカードを1枚補充できるのです。この概念が非常にややこしく、最初はかなり戸惑いました。また特殊能力には相手を攻撃するものもあり、その場合は発動するプレイヤー未満のアイコン数のプレイヤーすべてが攻撃対象になります。

せっかくなので2回連続で遊びました。1度目は55分で自分は農業を使って得点をあつめてばかりいましたがうまくいかず。2度目は35分という短いゲームでしたが、時代は8まで進み、自分は補充してすぐプレイするという特殊能力を多用していました。特殊能力による展開の多彩さやそれらに翻弄されるさまは「コズミックエンカウンター」などににているのかもしれません。「ローマに栄光あれ」と同じ作者ですが、こちらの方がプレイしやすいと思いました。自分向きのゲームだとは思いませんが、悪くないと思います。

結果
1戦目:ひろき 4、ジロウ 1、自分 1、Rael 0
2戦目:Rael 4、自分 1、ジロウ 0、ひろき 0



トレンディー Trendy
(プレイ時間 20分)
最後は100点勝負のトレンディーです。3ディールで全員100点越えを達成。初プレイのひろきさんがトップでした。手軽で良いゲームです。

結果:ひろき 128、カワカミ 125、自分 117、ダイビキダ 114

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