トムに誘われて再び「トワイライトストラグル」を遊びました。
トワイライト ストラグル Twilight Struggle
(プレイ時間 115分)
米ソの冷戦下の影響力を競うゲーム。一応ソ連側が有利にできているとのことで、再びソ連を担当することになりました。前回の反省を生かして、ソ連の隣国のポーランド、ルーマニア、アフガニスタン、フィンランドを守り、逆にアメリカの隣国のキューバとメキシコは徹底的に攻めることにしました。序盤でアメリカ側の中南米への足がかりとなるパナマをクーデターで破壊し、特殊カードとさらなるクーデターでキューバとメキシコを手に入れました。さらにヨーロッパでは影響力移動が出来る唯一の特殊カードを利用して、イタリアを足がかりとし、そこからフランス、ギリシャ、アルジェにも手を伸ばしました。さらに宇宙開発も積極的に行い勝利点を稼ぎます。
結果的にアメリカの隣国を押さえたことが功を奏して、4ターン目の中米決算で一気に差分6点獲得で20点勝利。2時間近くかかりましたが、全然長く感じなかったです。これは面白い。次はいよいよアメリカ側となって戦ってみたいです。
一応リアラインメイントのルールを導入しましたが一度も使われませんでした。これはデザイン的にあまり必要がないのではないかと色々なレビューで言われていることなのですが、初めてのときは自分が遊んだように無視して構わないと思います。
結果:自分(ソ連)勝利、トム(アメリカ)敗北
デュボン Dvonn
(プレイ時間 各15分)
デュボンはブルムが手がけてきた一連の2人用アブストラクトゲーム、ギプフプロジェクトの第4弾で、2001年に出版されました。シリーズ中ではインシュの次に評価が高く(ギーク参考)、短時間で良くできたアブストラクトです。目的はゲーム終了時により多くのコマをコントロールすることです。
ボードは横に長い六角形で全部で49マスあります。各プレイヤーは白か黒のどちらかを担当し23個のコマを持ちます。さらに3個の赤いデュボンコマという中立のコマがあり、コマも合計で49となるのです。中立のコマを順番に配置し、そのあと自分のコマを順番に配置してスタート。配置を始めたプレイヤーからなので、ここだけ2手番連続となります。
ゲーム中にはコマがどんどん積み重ねられていきますが、スタックをコントロールしているのは一番上のコマのプレイヤーです。手番には、自分がコントロールしている任意のスタックひとつを、好きな方向に直線状に動かします。このときスタックのコマ数だけ丁度動さなければならず、動かした先には別のスタックがなければなりません。つまり手番ごとに空白のマスが1つずつ増えてゲームが収束するのです。また、スタックは6方向すべての隣接するマスに別のスタックがあると動かせません。よってゲーム開始時に動かせるのは外周に面したコマだけとなります。
中立のデュボンコマを含むスタックは通常のスタックと同様にコントロールしているプレイヤーが動かします。すべてのコマはデュボンコマを含むスタックのどれかに他のスタックをたどって繋がっていなければならず、もし分離されてしまうとそのスタックごとゲームから除外されます。このルールが非常にゲームにダイナミズムを与えており、デュボンコマを含むスタックをコントロールしていることが重要になるのです。
こうしてどちらのプレイヤーも手詰まりになったら終了。自分がコントロールしているスタックのコマの総数が得点となり、多い方の勝利となります。
スタックのコマ数だけ進むというルールなど、1981年のSdJ受賞作である「フォーカス(ドミネーション)」を元にしたと思われます。「フォーカス」ではスタックの分離が許されている為にゲームが収束しずらいという欠点がありましたが、デュボンはそれを見事に解消しており収束は早いです。またデュボンコマとの連絡を保ちつつ、動かせなくなってしまう大きなスタックはどれなのかを徐々に見極めていかなければならないなど独特の感覚があります。
ところで、これ以前のギプフシリーズはすべて4-4-4の正六角形だったのですが、ここにきてボードの形が3-3-9の横長六角形に変わったのは理由があるのかもしれません。一度は試しに37マスの4-4-4のボードでも遊んでみたいものです(各自17個ずつにデュボン3個)。
一般的にアブストラクトを遊ぶゲーマーは少なく、てっきりトムはアブストラクトは遊ばないと思っていたのですが、インシュとデュボンは好きだそうです。久し振りだったので六方向に隣接スタックがあるときには動かせないというルールを忘れていましたが、非常に面白かったです。ギプフシリーズはアブストラクトの傑作が多く、未プレイのツアールもいつかは遊んでみたいです。
結果
1戦目:自分 26、トム 9
2戦目:自分 24、トム 8
ミスター ジャック Mr. Jack
(説明 10分 プレイ時間 各15-20分)
「ミスタージャック」は2人用の非対称推理ゲームです。1人が切り裂きジャック、もう1人が探偵となります。ボードには街の一角が描かれており、8人の探偵コマがありますが、このうちの1つが犯人の切り裂きジャックのコマなのです。8ラウンド終了時までにどの探偵コマがジャックなのかを当てられれば探偵の勝ち、外れればジャックの勝ちです。またその前にジャックのコマが町の外に逃亡できればジャックの勝ちとなります。ただし直前にジャックは暗闇にいなければなりません。
町には街灯が多くあり、街灯の隣りや他のコマの隣りだと明るみに居ることになります。ラウンドでは2つずつのコマを動かしたあとジャックのコマが明るみにいるか暗闇にいるかをジャック担当のプレイヤーは宣言しなければならず、これが鍵となって捜査が進んでいくというのが基本です。他にも各探偵コマは特殊能力があり、これをうまく使ってお互いに有利なように進めていきます。
推理ゲームとしては結構考えどころも多く、理詰めだけでなく時にはブラフをかけることも大切です。今回は役割を交代して2ゲーム遊びましたが、両方ともジャックが4ラウンドで町の外に逃亡して勝利。2戦目で自分がジャックを担当したときには、うまくトムを引っ掛けて逃亡に成功しました。「スコットランドヤード」にも「ガイスター」にも似た部分があるというのが第一印象です。
結果
1戦目:トム(Mr.ジャック)勝利(4ラウンド目)
2戦目:自分(Mr.ジャック)勝利(4ラウンド目)
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