いつもお世話になっている高円寺盤遊会の月斎さんが帰国前のお別れパーティーを企画してくださいました。
砂漠を越えて Durch die Wüste / Through the Derert(ファンタジーフライト版)
(説明 10分 プレイ時間 50分)
多人数完全情報ゲームの代表の一つと言えるゲームで、好きなのですが、なぜかあまり遊ぶ機会が無いゲームです。月斎さんが持ち込んでくれました。「チグリスユーフラテス」「サムライ」とあわせて、クニツィアのタイル置き3部作と当時は呼ばれていましたが、このゲームはかなり毛色が違うと思います。各自5色のらくだの群れを作りつつ、色々な方法で得点を伸ばしていきます。湧き水タイル(1-3点)、椰子の木のオアシス(5点)、囲んだエリア(そのマス目の数)、各色最大の群れ(各10点)とあり、戦術と戦略がほどよいバランスで最善手を探すのはかなり大変です。月斎さんはうまいことあちこちでエリアを囲んでおり1位かと思いきや、1点差でこじこじさんの勝利。自分はなるおさんと同着3位でした。
結果:こじこじ 74、月斎 73、なるお 67、自分 67
交易王 海の英雄 Handelsfürsten: Herren der Meere(ペガサス第2版)
(プレイ時間 25分)
続けてクニツィア第2弾は交易王です。コスト11の協定を2枚も手に入れましたが、それほど有利には働かなかったようです。1枚カードをプレイしては5点稼いでと言うことを繰り返し、「ずるい!」とこじこじさんに言われてしまいましたが、月斎さんがバランスよく協力しての勝利です。自分はこじこじさんと同着3位。このゲームを遊ぶ機会はこのところ非常に多く、メンバーによって展開が違うのがゲームとしての強みです。
結果:月斎 68、なるお 56、こじこじ 51、自分 51
ののの・・・脳ミソくれ~! Mmm...Brains!
(プレイ時間 各10-15分)
出版元のトワイライトクリエーションといえばゾンビゲームばかりを出す会社です。クニツィアのゲームはこのゲーム以外には「ゾンビゲドン」「グレイブディガー」とあり、どちらもドイツ版「原始の生活」「銀行強盗」がありますが、この「ののの・・・脳ミソくれ~!」には対応するドイツ版は無いようです。
目的は脳みそコマを持っている最後の一人になること。ゲームは前半と後半に分かれており、前半ではどんどん脳みそコマを獲得していきます。すべての脳みそコマがプレイヤー間に行き渡ったところで後半スタート。ここからは脳みそコマが他のプレイヤーの攻撃によって減らされていくのです。
前半も後半も手番には5つのダイスを振って脳みそコマの数を決めます。ダイスは、1から5と脳みそシンボルの6面になっており、5と脳みそシンボルは同色で後はすべて異なる色の5色になっています。2度まで振り直しができ、そのときいくつでも、どのダイスを振り直しても構いません。出た数値のどれか一色を選び、その色の数値合計に脳みそシンボルの数を掛け合わせたものがその手番の「脳みその数」となるのです(ただし脳みそシンボルが無いときでもx1になる)。脳みそシンボルの色はゲームに直接関係ありませんが、その色の5が同じダイスなので、戦略の手助けになります。
前半では「脳みその数」だけ脳みそコマを場から獲得します。各プレイヤーにはあらかじめダイス同様に5色のどれかの色が決められており、後半では「脳みその数」だけ選んだ数値の色のプレイヤーに脳みそコマを捨てさせることができます。最大の「脳みその数」を選ぶ必要は無いので、誰に捨てさせるかを選択できるケースもあります。また誰のものでもないニュートラルな色や自分の色を選ぶと自分が脳みそコマを捨てなければなりません。特にゲーム終盤で脱落者が出た場合には、自分が自爆する確率が高くなるというのは面白い仕掛けです。
この日のクニツィア第3弾。クニツィアのなかで一番出来が悪いゲームは何かと人に聞かれるときにこのゲームをあげることが多いのですが、今回は思いのほか面白かったです。ダイス運も強く、個人攻撃も大きいのですが、非常に短時間な為に軽く楽しめるのが良いところです。クロマさんの持ち込み。せっかくなので2回遊びました。
結果
1戦目:なるお 13、クロマ、自分、草場
2戦目:草場 6、自分、なるお、クロマ
トレンディー Trendy
(プレイ時間 3ディール30分)
クニツィア第4弾は、持参したトレンディーです。今回は100点勝負。移り変わるトレンドという、クニツィアにしてはテーマに非常にマッチしたゲームで、好感が持てます。ブレークスルー(得点発生)は各スートで最大2回(3のスートに限り3回)というのを知っていると結構戦略的な気もします。3ディールで全員100点を越えたのですが、草場さんには一歩及ばず。今度はチップを使って「ホースフェアカードゲーム」に使われたルール(ブレークスルーを起こした人に追加で1点)を採用するのもよいですね。
結果:草場 148、自分 146、クロマ 133、なるお 116
トロッグ Troggu
(説明 5分 プレイ時間100分)
草場さん持参のなかよしむらタロットカードセットで遊んだゲーム。すべてのスートが10枚になるようにカードを抜きますが、伝統的理由から赤のスート(ダイアモンドとハート)はKQCJ123456、黒のスート(クラブとスペード)ではKQCJ1098765という順の強さになっています(Cはカバロ)。他に切り札が22枚あり、これは0(最強)、21、20、19、・・・2、1の順です。K(5点)、Q(4点)、C(3点)、J(2点)、切り札の0(5点)、21(5点)、1(5点)以外はすべて1点で合計114点。各ディールではタッピスト(デクレアラーにあたる)を決め、タッピストは過半数の58点を取るのが目的です。4人の場合は手札13枚にウィドウが10枚(5人だと手札11枚にウィドウが7枚)で、ウィドウはタッピストの得点になります。ビッドは「タッピストになり、ウィドウは見ない(得点失点は2倍)」「タッピストになり、ウィドウと手札の入れ替えをする」「パス」の3種類です。
マストフォロー、マストトランプ(マストラフ)のトリックテイクで、取ったカードがそのまま得点になります。マストトランプなので、リードスートが切れていたら切り札を出さなければなりません。よって切り札を自分のボイドスートで狩られてしまうことも多く、これがなかなか面白いです。また1対3(5人なら1対4)なので、タッピストの過半数58点達成はなかなか難しく、自分はタッピストになっても一度も勝てませんでした。ウィドウが多いので、タッピストはスートの長さなどをある程度コントロールできるのも良いところです。
こうしてタッピストが勝つとみんなから1点もらえますが、負けると逆に1点ずつ支払います。つまり得点はゼロサムなのです。何ディールか遊んで勝敗を決めます。
マストトランプのゲームはピノクルなどいくつかありますが、どれも独特のプレイ感があります。トロッグはルールはかなりシンプルで、取っ付きやすいと思いました。トータルで8ディールほど遊び、何度かタッピストになったのですが、一度も勝てませんでした。
結果:クロマ 23、なるお 19、草場 18、かわかみ 14、自分 1(最初の持ち点は15点)
テレストレーション Telestrations
(プレイ時間 60分)
今日のメインとも言えるテレストレーション。ただ時間がなくて2ラウンドしか遊べなかったのは少々残念です。このゲームについては写真を見るのが一番良いでしょう。この絵は自分にまわってきたのですが、なんだかわかりませんでした。さて何でしょうか? よければコメント欄に書いてください。
結果:こじこじ 15、クロマ 15、たかりん 14、きなこ 13、晴 11、自分 11、tak 10、カワカミ 9
このあとは駅近くの中華料理の店で夕食でした。本当に楽しかったです。月斎さん、みなさん、どうもありがとうございました。
草場純
けがわさんとはゲーム会でしょっちゅう会うのですが、不思議と一緒にゲームをすることは少ないのですが、この日はたくさん遊べて楽しかったです。
特にトロッグは、最も易しいタロットゲームなので、多くの人に遊んでもらいたく、一緒にプレーできたのは幸いでした。しかも本文4枚目の写真のカードは、日本ではゲーム用タロットカードは手に入りにいので、自ら作った日本初のゲーム用タロットカードです。この絵は、私の前妻の手になるものです。
ちょっと脱線になりますが、あまり他所では書いていませんので、ゲーム用タロット(なかよし村タロットカード)と、占い用タロットやトランプとの違いを、以下に列記しておきます。
占い用との相違点
①ダブルヘッド: つまり逆さにしても同じなのがゲーム用です。正立・倒立に意味がある占いには使いにくくしてあるとも言えます。
②スートを、あえてスペード・ハート・ダイヤ・クラブにしてある: これはプレーのしやすさを考えたものです。剣・聖杯・貨幣・棍棒は、見た目はいいのですが、やはりプレーはしにくいです。
③絵札を、あえてKQCJにした: これもRDVBなどだとわかりにくいので、こうしました。
④インデクスをつけた: これはゲームをするにはには絶対よいですね。しかも左手利きの人の便を考えて4インデクスにしました。
⑤隅丸にした: これは最近のは占い用もコーナーを取ってありますが、古いカードでは角が直角でやりにくいです。
⑥点数を入れた: K=5点、Q=4点、C=3点、J=2点と、切り札のXXI=5点、I=5点、0=5点というのが、多くのタロットゲームの標準の点数です。(80%ぐらいかな?) そこで、違う配点のゲームもある(多分20%ぐらい)のですが、あえて点数を青文字で入れました。これがこのカードの最大の特長です。
トランプとの相違点
⑦1がAでない: タロットの1はトランプのように強くなることはないので、小さいままの1なのです。まあ、これはタロットなので当然ですが。
⑧カードが多い: これもタロットなので当然ですが、絵札にC(カバロ)があり、更に21枚の大アルカナと1枚の愚者(0)があります。
⑨版型を細長くした: トランプより手札の枚数が多くなりがちですので、持ちやすさを考えて細長くしました。
このような特徴があるので、圧倒的にプレヤビリティーが上がっているのですが、日本で占い用のカードでゲームをやったことがある人は、多分十人ぐらいしかいないので、この素晴らしいメリットが誰にも理解されないところが、残念なような、愉快なような点であります。
追記:テレステレーションの回答=う~ん、「手鏡」かな?
Sugar Pie Guy
「髭そり」---普通すぎるかな?
tomashi66
えっと、めったに書き込みはしないのですが、
がまんできなかったので。
「シェービングクリーム」
けがわ
>草場さん
タロットについての解説、ありがとうございました。なかよし村のタロットカードはとても機能的なのですね。今度はハンガリアンタロックを遊んでみたいです。大昔に遊んだことはあるのですが、完全に忘れているので。
>Sugar Pie Guyさん、tomashi66さん
コメントありがとうござ今hした。
tomashi66さんの「シェービングクリーム」が正解です!
草場純
ハンガリアンタロックは複雑なので、タロットゲームの心得のある人が四人集まらないとなかなかできません。そもそもタロットを遊んだことのある人が少ないので、なかなか困難です。
トロッグやロタロットをある程度普及させるのが先決かも。