5月5日から8日まで、京都のマクベスさん宅にお邪魔してリチウムさんも含めて3人でゲーム合宿となりました。マクベスさんはアナログゲーム語りというサイトを運営しており、写真を使わず文章中心のゲームの分析と研究といった内容で不定期で更新しています。お互いにゲームの好みも似ていることもあって、目一杯色々なゲームを遊べました。目標の50プレイには届かなかったものの、3日間で30種38プレイです。
初日の5日は自分が旅行からの帰途ということもあり、マクベスさんの家に着いたのは夜の8時半ごろ。この日は疲れていたこともあって、軽めのカードゲーム中心で7種7プレイを遊びました。
フロカティサーカス Zirkus Flohcati(リオグランデ版)
(プレイ時間 10分)
まずは、プッシュユアラック系セットコレクションの王道ともいえるフロカティサーカスからスタート。リオグランデ版ですが、特殊カードを除いて10点ボーナス付きのアミーゴ版ルールで遊びました。9スートまではかなり早く集まったのですが、最後の1つがなかなか得られず、トリオを1つさらしてもう1つは10色になるから温存、などとしているうちにマクベスさんにあがられてしまいました。
結果:マクベス 71、リチウム 54、自分 53
カッツェンジャマーブルース Katzenjammer Blues
(プレイ時間 20分)
2-3人がベストのカードでカードを競るゲームです。思ったほどビッドがきつくない展開でした。ジョーカーを4枚ほどさらしながらも一気に2組をメルドして9点先取をするマクベスさん。ところが、そのあと自分もリチウムさんもジョーカー4枚をメルドし、結果的にはマクベスさんがジョーカー最多の5失点のペナルティを負うはめになりました。最後まで誰が勝ってもおかしくない状況でしたが、リチウムさんは勝負に出るタイミングを逸してしまったようです。
結果:自分 8、マクベス 4、リチウム 0
精霊さん Spirits!
(プレイ時間 25分)
ノイ嫌いなマクベスさんに、同じくノイ嫌いの自分が持参して取り出したノイ系のバーストゲーム。失点マーカーとして使うお化けコマはかさばるので、カードだけを持ってきました。クニツィアが作ったノイ系統ではポイズンや余計な料理人が秀逸ですが、「精霊さん」はそれよりも軽いゲームです。毎ラウンド、自分以外の2人に戦わせるように仕向けるというゲームなので3人がベストですね。そんなにすごく良いという訳ではないのですが、少なくともノイやピッグテンよりは評価されても良いゲームなのではないかと思います。3ディール勝負で失点の最も少なかったリチウムさんの勝利。
結果:リチウム 7、マクベス 10、自分 11(負け)
指輪物語ボードゲーム Lord of the Rings(カプコン版)
(プレイ時間 50分)
あまり協力ゲームが好きではないというマクベスさんですが、せっかく持っているカプコン版をこの機会にプレイしようということで出してみました。ちゃんとボードにも修正が施されていて、プレイしやすかったです。久し振りだというのでサウロンを12から始める中級ゲームでのプレイ。マクベスさんやリチウムさんは「それは無理だ、絶対死ぬ」と言っていたのですが、いくつかの危機を乗り越えて、最後は結構あっけなく勝利。写真の通り、滅びの山に着いたときにはまだ余裕がありました。
結果(サウロン12):76(勝利)フロド=自分、サム=マクベス、ピピン=リチウム
指輪物語 対決 Lord of the Rings: Confrontation
(プレイ時間 30分)
ここで、マクベスさんが少し席を外している間にリチウムさんと2ゲームほど遊びました。久し振りの「指輪物語対決」です。今回は自分が善(白)でリチウムさんが悪(黒)を担当。特殊能力が多いのが持ち味ですが、久し振りだとその辺りは少々おっくうに感じてしまいます。それでも以前かなり遊んだこともあって感覚を取り戻して相手を残り3コマにして勝利を確定させました。ガンダルフ強し。
結果:善(白)=自分(勝利)、悪(黒)=リチウム(敗北)
アンギャルド En Garde(フェルティトラベル版)
(プレイ時間 25分)
続いて、リチウムさんとアンギャルドで勝負。前進攻撃ありのルールです。アンギャルドは好きなゲームで自分の勝率も割と高いと思っていましたが、今回はかなりコテンパンにやられてしまいました。リチウムさんが前進攻撃を巧みに使って4連勝。そこから2勝して追い上げたのですが、相手に最後の5勝目をあげられてしまいました。
結果:リチウム 5、自分 2
ハーベスト Harvest
(プレイ時間 15分)
ここまで6ゲーム連続クニツィアで、クニツィアだけでこの日は終わるかと思いましたが、最後はマクベスさんのリクエストで自分が持参したハーベストを遊びました。このゲームは単にレアというだけではなく素晴らしいファミリーゲームだと思います。手札4枚でプレイ&ドロー方式で遊びました(本来は3枚でドロー&プレイなので本質的には同じ)。今回は警戒されたのか、自分と一種の収穫してくれずに最後はたったの30点。本当なら人数分のディールで遊びたいのですが、さすがに疲れが限界に来たのでこの日はここまでとしました。
結果:リチウム 100、マクベス 80、自分 30
2日目に続く
マクベス
『精霊さん』が『ノイ』より良いのは同感です。特殊カードがなかったり、低い数値の意味の薄さを考えれば『精霊さん』の方が良いですね。誰かが20点ぐらい失点するまでで遊べば、そこそこ楽しめるかもしれません。
このゲームは、かなり渋く良さを感じにくいゲームなので、運の強いゲーム同士なら『エスカレーション』の方が一般受けは良いかもしれません。
『指輪物語 ボードゲーム』は原作ありきといった感じで、クニツィアらしくない要素が多いのが難点です。
わかりやすいしっかりとしたジレンマに欠くところがあるのが残念ですが、原作が好きな人には良いのではないでしょうか。
ちなみに2人ではサウロン12にすら勝てなかったので、僕らからすれば、10からスタートなんてとんでもない話でした(笑)。あんなに余裕でクリアできるとは思いもよりませんでした。
しかし、カプコン版の誤り・錯誤しやすい表現の多さには参りました。たしかにあれは酷いです。
『アン・ギャルド』は前進攻撃時に終了条件を満たした
場合の終了処理が、手持ちのバネスト訳には書かれてなかった記憶があります。長いこと間違って遊んでました。これは遊びなおさないと。
ちなみにそういう間違いやすいルールの箇所を、クニツィアコミュニティのトピックにでも、とりまとめておいたらかなり良いのではとか思いもしました。
みんなで自分が間違っていたルールの勘違いしやすい箇所を書いて、正しいルールで遊びやすくできれば良いなあとか思います。
何分、クニツィアのゲームは和訳ルールの誤解を招きやすい部分が結構あるように思いますしね。
けがわ
マクベスさん、いろいろとお世話になりました。
「精霊さん」と「ノイ」は遊びどころが結構異なるゲームです。クニツィアのカウントアップバースト系では「ポイズン」や「余計な料理人」が一歩上ですが、手軽だしそんなに悪くはないと思っています。オリジナルの「有頂天」のルールでは各ディールで最少失点のプレイヤー(複数いる場合は全員)に1勝利点入り、3勝利点勝負です。また「精霊さん」ではバリアントとして7以上になったプレイヤーから負け抜けというのもあります。
「指輪物語ボードゲーム」は自分も最初はなんてクニツィアらしくなくごちゃごちゃしてつまらないんだろうと思っていました。でもイベントの内容を理解するとジレンマがそこここに仕掛けられていることに気がつきます。ライフトークンもシールドも、自分とサウロンの距離もカード枚数もどれかを捨てて他を取るということが割と可能です。サウロン10でクリアできることは余りないので、2日目に遊んだときはかなりラッキーだったのかもしれません。
「アンギャルド」は修正ルールがメビウス訳にあったような記憶があります。コミュニティのトピックの件、了解しました。良いアイディアだと思います。とりあえず思いつく誤訳では「指輪物語」「アンギャルド」「フリンケピンケ」「クオヴァディス」「ケルトタイル」あたりでしょうか。