高円寺の盤遊会です。「世界の七不思議」大会があったのですが、自分はそれに加わらずにマイペースに色々なゲームを遊んでいました。到着は昼前でしたが、すでに大盛況で4テーブルで盛り上がっていました。
ファミリア Famiglia
(プレイ時間 20分)
まずは風太郎さんをつかまえてファミリアです。流れから赤のカードが貯まって言ったのですが、最終的に黄色の4を手に入れた風太郎さんにやられてしまいました。赤の高得点を取っていたので、山札を尽きさせて逃げ切ろうと思ったのですが、少々遅かったようです。
結果:風太郎 64、自分 56
大聖堂 カードゲーム Die Säulen der Erde: Das Kartenspiel
(説明 10分 プレイ時間 75分)
2007年のDSP受賞作である「大聖堂」をカードゲームにしたもの。とはいってもジャンルとしてはトリックテイクです。5色(各プレイヤーの4色と中立色)なのですが、これはスートではなく、手番には何を出しても構いません。出されたカードの数値で最も高いものがトリックを取ります(同数時は後出し勝ち)が、もしそれが中立色でない場合はその色のプレイヤーがトリックを取るのです。これが非常にユニークで面白いです。
中立色のカードは4種の材料カードのほか、そのままプラスやマイナスの得点になるものもあります。これらの材料はラウンドの終わりに3つまでは持ち越せますが他は得点に換算しなければなりません。その換算に必要なのが自分のプレイヤー色の5枚のカードで、それぞれ4種の材料を1つだけ得点に変換できるのです(1枚だけはどれでの変換できますがレートが低い)。
他にも最大数値11の中立色カードが取ったトリックは最後に1トリックも取らなかった唯一のプレイヤーのものになったり、各ラウンド1枚だけ異なった強力な特殊カードが混ぜられたりと、細部まで色々と考えられています。
一斗さんの持ち込み。自作の得点トラックもあり、プレイし易かったです。元のゲームである「大聖堂」は未プレイで原作の小説も読んだことがないのですが、このカードゲームはなかなかよく出来ていると思いました。スートレスのトリックテイクでプレイヤー色の概念が非常に面白いです。同数値はあと出し勝ちのために、自分の10で必ず取れるとは限らず、また他のプレイヤーの10にマイナスを載せたり、自分の2を自分の10で確保したりと、色々な展開があります。3、4ラウンド目辺りで棚ぼた的に大量得点を得て、そのまま逃げ切りました。少々ルールが煩雑ですが、変わったトリックテイクを求めている方にはおすすめです。
結果:自分 52、たかはし 43、風太郎 37、一斗 36
モダンアート Modern Art
(プレイ時間 60分)
そろそろ「世界の七不思議」大会が始まる時間なので、参加しない方を集めて2卓ほどに分かれました。まずはモダンアートです。たかはしさんは初めてとのことなので、一通り説明してから開始です。1ラウンド目は様子見。2ラウンド目には63で競り落としたカード2枚が60の価値になってしまったりと、出遅れてしまいました。3ラウンド目では2種の画家の絵を集中的に競り落として自分でラウンドを終わらせ、さらに4ラウンド目には高値で売却にも成功。終わってみればトップでした。最初から均等な手札でなかなかやりづらかったのですが、それでもやりようはあるのですね。やはり傑作です。
結果:自分 431、河原 327、ジロウ 300、フォルテ 268、たかはし 230
冷たい料理の熱い戦い Die Heisse Schlacht am Kalten Buffet
(説明 5分 プレイ時間 15分)
フォルテさん持ち込みの「冷たい料の熱い戦い」です。道化師さんも加わって6人でのプレイ。このゲームは他人のコマの上に乗るという絡みがあるので6人が面白いと思います。今回はダイス目の21は出ませんでしたが、やはり終盤になるとみな危険を冒して振り続けるというのが面白かったです。以前のレポートはここ。
結果:河原 19、道化師 14、ジロウ 13、たかはし 12、自分 11、フォルテ 10
バベルの塔 Der Turmbau zu Babel
(プレイ時間 50分)
ちょうど「世界の七不思議」大会のまっさかりでしたが、こちらも同じ七不思議がテーマの「バベルの塔」です。月斎さんに頼んでおいて持ってきて頂きました。あまり一般受けはしないのですが、個人的にはベストゲームの一つです。自分が強い地域を最初に決算させられたりと、序盤は苦戦しました。道化師さんは、ひたすらパスを続けてカードを補充。大量に提示して得点を稼ぎます。これは危ないと思ったのですが、最後に勝ったのは初プレイのジロウさんでした。ちなみに今回も通常通り特殊カードを除いた「クニツィアバリアント」で遊びました。
結果:ジロウ 79、たかはし 73、自分 70、道化師 49
ラミーキューブ 8ラウンドラミー Rummikub: 8 Round Rummy
(説明 5分 プレイ時間 30分)
ラミーキューブはその名の通りラミー系の好ゲームですが、これはそのカードゲーム版。7枚の手札を目的カードが示す通りの組み合わせにします。目的カードは1点から8点の8枚あり、順番に1枚ずつこなして行きます。カードは1-7の数字の他、色(赤と青の2色)と形(丸三角四角という3種)の属性があり、各カード2枚ずつなので計84枚。それにワイルドカードやニューハンドカードが加わります。このニューハンドカードというのが凶悪で、リバースするのですが、直後のプレイヤーは手札を全て捨てて7枚引き直さなければなりません。それまでのことがすべて水の泡という恐ろしいカードです。
道化師さんの持ち込みで、彼もルールを読んでどうなのだろうと言っていましたが、まあとにかく一度くらいやってみましょうということでの5人プレイ。ワイルドカードが多くあるとはいっても、ゴールの条件が徐々に厳しくなってくるので、いつのまにか早くこのゲームを終わらせるべく次のプレイヤーが求めているカードを捨てたりするようになる始末。最初から協力ゲームだったら面白かったかもしれません。なんとか終わらせましたが、終わった後に5人の間に妙な連帯感が生まれていました。
マンマミーア Mamma Mia!
(プレイ時間 35分)
ちょっと久し振りの半記憶系ピザ作りゲーム。5人で遊ぶことは余りないのですが、5人だとやはり少々運の要素は大きくなります。去年はイタリア系の同居人と2人プレイをかなりの頻度で遊んでいたこともあって2人や3人に慣れていると5人は勝手が異なります。1ラウンド目で3つも完成させてしまいリードしましたが、その後はふるわず。最後は残りカードのタイブレークで道化師さんと同枚数1位でした。
結果:道化師 4、自分 4、河原 4、小村 3、ジロウ 3
スチーブンソンズロケット Stephensons Rocket
(プレイ時間 100分)
クニツィアの中ではおそらく一番のヘビーゲームで、異色作でもあります。鉄道ゲームで株の要素もあるのですが、比較的短時間で、今回はのんびり遊んだのですがそれでも1時間40分。慣れると1時間ほどで終わるという良いゲームです。産物トークン、駅、株と3種類ある得点がややこしいのですが、拒否権発動のシステムがなかなか痺れます。
自分以外は初プレイ。中欧西部の緑の配下におさめたナルオさんはたくさんの町を通って得点を荒稼ぎします。これを阻止できなかったのが最大の敗因で、ある程度は他人と協力してもっと駅を路線に繋げるように誘導するべきでした。惨敗です。
結果:ナルオ 94、ジロウ 66、まり猫 65、自分 34(単位1000)
テネキー Tenakee
(プレイ時間 20)
アミーゴのカードゲームシリーズのひとつ。作者は「ジュピターの元に」「モンテゴベイ」などを作っているフェルドコッターです。各プレイヤーには、点数カードと捕獲カードと予約カードが配られますが。捕獲カードと予約カードは全員平等に同枚数持っています。配られたカードからラウンドの始めに3枚ずつ選んでそれを使い終わったら残りを3枚ずつ選んで、ということを繰り返します。
手番には手札からカードを1枚場に出すだけです。場には最大4列(これがトーテムポールを表しています)までの点数カードの列ができます。捕獲カード(これはトーテムポールの頭です)を出せば1列取ることが出来ます。捕獲カードのうち紫のものは、予約カードが出されている列でないと取れません。また予約カードは0点で、出された列にはそれ以後点数カードを足せないというひねりもあります。
点数カードの構成と、それによる1列の得点の期待値がわからないとあまり楽しめないような気がします。手札が3枚だけというのとスタートプレイヤーが順に回ってくるというのがゲームのポイントです。また予約カードと捕獲カードをちょうど良いタイミングで出すのも難しいですね。
結果:まゆ猫 70、ジロウ 59、どきゅん 50、ナルオ 50、自分 48
アールエコ R-Öko/R-Eco
国産ゲームの傑作、アールエコです。新版のアミーゴ版は工場カードの裏が点数になっていたりと、なかなかプレイし易いです。シャッフルも1度で良いようにカード枚数も多く、全体的にプレアビリティが上がっています。最初は河原さんがリードしていましたが、度重なる不法投棄で徐々に落ち込んで行きました。対するナルオさんは一人だけ不法投棄をせずに最後には3点ボーナス。だがそれでは追いつかず、勝利はどきゅんさんの手に。
結果:どきゅん 5、ナルオ 4、自分 4、河原 2
スパルタクス Spartacus
最後に少しだけ時間が余ったので、ほとんどルール説明をかねてだけですが、スパルタクスを1ディールだけ遊びました。時間があればもっと遊びたかったのですが、とりあえずなかなか評判は良かったです。他のカードでも代用できるので、是非遊んでみて下さい。詳しいルールなどは以前のレポートを参考に(ここ)。
結果:道化師 80、どきゅん 78、河原 76、ナルオ 44、自分 39
終わった後は高円寺駅近くの焼き肉屋で打ち上げ。年末以来かな?ひょっとして年度末ということなのでしょうか。楽しかったですね。
匿名
けがわさんお疲れ様。
たくさん遊びましたね。
50人超えたのは盤遊会史上初です。
私はクニツィア先生の中ではスティーブンソンロケットは好きなゲームですがあまりリクエストが無いので倉庫に仕舞っていました。
次回は私とやりましょう。
けがわ
これは主催者の月斎さんのコメントかな?
スチーブンソンロケットならいつでもやりますよ。
今回は惨敗でちょっと悔しいです。
是非一緒にやりましょう。
草場純
この日は一緒にゲームはやりませんでしたが、口頭で質問されたことに答えておきます。
鹿狩り(中原逐鹿)のルールについてです。
実は配り方に二通りあります。
①6-6、6-5、6-4、4-4を敵味方に分けてやる。
②6-6のみを敵味方に分けてやる。
①はゲーム志向、②はギャンブル志向です。本来、というか多数派は②です。手札が偏ると、手札のよい方のペアが圧勝します。逆に①はかなり思考型のゲームになり、少数派ではありますが実際にも遊ばれているようです。レアケースですが、①を採用した場合で32点対32点になったら、6-3を持っていた方(取った方ではない)を負けとするそうです。1ディールで勝負を終えることはないのであまり意味のないルールですが、勝った回数に応じてボーナス点をつけるルールもあるので、そんなレアケースまで決まっているらしいです。
更に両者の中間の、
③6-6、6-5を敵味方に分けてやる。
④6-6、6-5、6-4を敵味方に分けてやる。
というルールもあるそうですが、これは殆ど実際にはやられないそうです。私は③も④も試してみました。当たり前ですが、①と②の中間の感触で、悪くはありませんでしたね。
けがわ
草場さん、解説ありがとうございます。
1の「ゲーム志向」が面白いような気がしますが、2の「ギャンブル志向」も一度は試してみたいです。