2度目の袋小路です。午後1時開始だったのですが、遅れてしまい4時頃到着。カードゲームを中心に色々なゲームを楽しみました。
ツインズ Twins
(プレイ時間 15分)
6人のテーブルで、りゅう・い~そ~さんが出してくれたのがツインズ。クニツィアのギャンブルゲームで、4ラウンドの勝負所の違いが痺れるゲームです。6人だと1ラウンド目は敗者3人が2チップ支払い、2ラウンド目は勝者2人が3チップ受け取り、3ラウンド目は敗者2人が1チップ支払って脱落、そして4ラウンド目は勝者1人が全額取ります。誰かが破産するまでという終了条件の割には収束もよく、たいていはディーラーが一巡する前にゲームが終わってしまいます。今回はカードを買うプレイヤーが多く、ポットは膨らみ大もうけということが多かったです。最後は10のツインズ同士のバッティングとなってポットが大量のまま終了。ラードさんが逃げ切りました。
結果:ラード 22、ワタナベ 15、自分 7、サヨリーナ 6、アル隊長 1、りゅう・い~そ~ 破産
フィレンツェ Firenze
(説明 25分 プレイ時間 1時間)
「ハンザテウトニカ」で有名なシュテディングの2010年の新作。プレイヤーは資材を集めて塔を建て得点を得ます。資材は6色あり、塔はすべて1色の資材で建てます。レアな色の資材で高い塔を作れば高得点ですが、一度他のプレイヤーが作ったのと全く同じ塔は建てられません。
手番には資材を調達することから始まります。ボードには資材とカードの組み合わせがあり、左から0-5の値段がついています。このゲームではお金は全て手持ちの未使用の資材で支払います。色に関わらず1つが1のお金となるのです。面白いことに、支払った資材はより低い値段のカード上に置かれます。例えば3の資材/カードのセットを買うと、支払った3つの資材は0、1、2のカードの上に1つずつ置かれるのです。
次に塔の建設です。各プレイヤーには建設中の塔を置くボードがあり、一度にいくつでも建てられますが、すでに建設途中の塔は、毎手番資材を1つは追加しないと破棄されてしまいます。よって、必ずしも持っているだけ建てるのではなく、ある程度のスピード調整が必要なのです。また、多くの資材を使うとコストがかかったり、資材には次の手番まで持ち越せる上限数があったりと悩ましくなっています。ただ、このコストと上限はルールが煩雑になるのでどちらか一つで良かったのではと思います。
建設した塔は、この時点でもう良いと思えば得点に出来ます。ボード上に、自分のマーカーを置き、その色のその高さの塔が建てられたことを示します。あらかじめ建てられない種類の塔がきまっているといった縛りもあり、また特定の高さを最初に建てたりすることでボーナス得点がつきます。
この手順を繰り返し、プレイヤーが6つの塔を建てると、あと1巡でゲーム終了。色別にもっとも多くの塔を建てるともらえるボーナスなどを換算し、勝者を決めます。
カードの使い方がこのゲームの難しいところで、カードにより資材を交換できたり、勝利点になったりと、さまざまな特殊能力が使えます。また良いカードと悪いカードがあり、このあたりがカードドラフトと一緒になった資材調達を非常に悩ましくしている部分です。
いろいろと細かいルールがあるのですが、プレイ自体は悪くないです。特殊カードが6枚並ぶところからドラフトする部分や、自分の前に資材置き場が2カ所あるところ(支払いにも使える資材と建設中の塔)などエルグランデっぽい要素がありますが、カードは1つずつ増えていくだけなので、それほどダウンタイムの要素もないと思います。最初は希少資材の紫を確保していましたが、3人ですべてを持っていて誰も塔を建てられない状態に近くなってしまいました。仕方ないので紫の資材を手放し、ボーナスのある塔を狙っていきます(塔のうち4つは順番に作っていかなければならないという縛りがある代わりにボーナスが付くものがあります)。最後まで接戦でしたが、低いながらも6つの塔を建てた田中さんの勝利。
結果:田中 36、tsw 34、自分 32、福永 31
ファミリア Famiglia
(プレイ時間 各20-30分)
フリーゼのマフィアをテーマにした渋いカードゲーム。4スート各15枚ずつで合計60枚。各スートは数値0、1、2、3、4のカードがそれぞれ5、4、3、2、1枚ずつあり、このピラミッド状のカード構成がゲームの要なのです。カードの中央下には得点が書かれており、数値0、1、2、3、4は、それぞれ0、1、3、6、10点と三角数になっています。非常に数学的な構成で、これだけでも興味をそそります。ゲームの目的は得点の高いカードを取ることで、ゲーム終了時には、自分の手札と自分の前にさらした札の両方とも得点になります。各プレイヤーは各スートの数値0を1枚ずつ計4枚の手札でスタートします。残りのカードはよくシャッフルし山札とし、上から6枚を場札として中央に表向きに置きます。
場札を取って手札にするには、同じスートで1つ下の数値のペアが必要です。場札の1を取るには2枚の0が、4を取るには2枚の3が要るのです。ペアのうち1枚は自分の前にさらし、もう1枚と取った札は手札に戻します。つまり通常は手札の枚数は増減せず、さらす札が1枚増えるのです。例えば、0を4枚持っていれば3手番で場の1を3枚得られるということになり、ピラミッド状のカード構成が生きてくるのです。
なお、場札の0のカードだけは例外で、そのまま手札に加えることが出来ます。ゲーム開始時にはペアがないので、必然的に0のカードを取ることになります。また、場札に0のカードがない場合は、場札の任意の1枚を捨てて、捨てたカードの数値と同じ枚数を山札から場札に補充できます。これは場札に0のカードが出るまで何度でも繰り返せます。
面白いのが各スートの能力です。赤(名門)は能力がない代わりに得点が三角数で1段階高い(1、3、6、10、15点)のですが、他の3スートは個性的な能力があり、カードの数値が大きいほど能力も高くなっています。この能力をうまく組み合わせて場札を取っていくのがこのゲームの面白さなのです。
まず、場札を取る前に、青(仕切り屋)のカードを手札からさらすことによって、その数値以内の枚数だけ手札とさらした札(今出した青は除く)を交換できます。これによって、すでに使った特殊能力を再利用できるのです。次に黄色(愚連隊)のカードを手札からさらすことによって、取ろうとする場札の数値をさらした黄色のカードの数値以内、一時的に引き下げることが出来ます。例えば4のカードを1のペアで取りたければ、2以上の黄色のカードをさらすことにより可能になります。最後に緑(傭兵)のカードはその数値未満のワイルドとみなしてペアの1枚として使えます。例えば緑の3は赤青黄緑の0-2のどのカードの代用にもなるのです。これらの特殊能力は手番につき、各色1枚までです。つまり、緑のワイルドは1枚しか使えず、ペアのもう1枚は正規のスートのカードでなければなりません。
こうして手札を駆使して場札を取り合っていき、山札が尽きたらリシャッフルして再び山札を作ります。ここからはルールが少し変わります。まず場札に数値0はないのですが、場札から1枚捨てて場札を補充するのは1度だけです。また捨てた札は山札の一番底に戻ります。山札が尽きたらあとの手番のプレイヤーまでプレイしてゲーム終了です。また両方が連続してパスする(場札を取らない)と、サドンデスで終了となります。
コンポーネントはカードだけなのですが、箱はシガレットボックスっぽいテーマに合ったデザインです。また、カードは1枚1枚がすべて異なり、それぞれのスートごとに並べると背景が繋がるようになっており、気合いが入っています。カードには一見意味のない6桁のIDナンバーが書かれていますが、数値0のカードから並べると、15枚のカードが黄金比(赤)、円周率(青)、平方根の2(黄)、自然対数の底(緑)の最初の90桁となっているのも、なかなかお洒落(写真はそれぞれの数値0のカード5枚を並べたもの)。フリーゼのこうした遊び心が素晴らしいですね。
今回は、客商売さんを誘っての2人プレイ。客商売さんも自分もこのゲームは2回目です。客商売さんは1回目のときは余り面白いと思わなかったそうですが、今回でかなり面白さがわかったとのこと。自分も1回目は手札のまわし方がわからずに今ひとつだったのが、今回で色々と可能性が見えてきた気がします。山札の1巡目が準備期間で2巡目が本格的な戦いとなります。どのスートもバランスがよく、色々な戦い方がありそうで、手札の使い方も独特だしかなりの好印象です。連続して2度遊んでしまいました。少々ルールを間違えてしまいましたが(山札の2巡目で捨て札を完全に捨てていた)、非常に楽しめました。日本語版がアークライトから出ているので比較的入手し易いゲームです。
結果
1戦目:自分 66、客商売 55
2戦目:自分 60、客商売 53
スコポーネ Scopone
(プレイ時間 30分)
木さんと夜の花畑さんに誘われて、4人でスコポーネです。客商売さんは初プレイなので、1度練習をしてから本番です。序盤は木&客商売ペアが勝っていたのですが、途中からリスクを負ってもかなり攻めの姿勢でプレイしていった成果もあったのか、逆転勝利。スコポーネはごいたと並んで、好きなパートナーシップのゲームですね。トランプ40枚だけで出来るので、もっと広まれば良いのになあと思います。
結果:夜の花畑&自分 14 木&客商売 5
ビブリオス Biblios
(プレイ時間 20分)
ここのところプレイ機会の多いビブリオスです。今までこのゲームは少々大味な作りだと思っていましたが、短期決戦で、うまく立ち回るという面白さのあるゲームだと感じるようになりました。3人だとやはり2種はトップを狙っていくのが良いと思いますが、狙うと見せかけてある程度は競りで使ったり、お金もあると見せかけてブラフで持ち金以上を提示したりと、かなりエキサイティングです。今回は自分と客商売さんが同点でしたが、持ち金の2コイン差で負けてしまいました。
結果:客商売 6(4)、自分 6(2)、どきゅん 4
フォロカティサーカス Circus Flohcati/Zirkus Flohcati
(プレイ時間 15分)
どきゅんさん持ち込みのリオグランデ版のフロカティサーカス。和訳を拝見させてもらうとリオグランデルール同様に10点ボーナスが削られていましたが、アミーゴ版のオリジナルルールに則って10点ボーナスを入れて遊びました。特殊カードを使ったのは久し振りかもしれません。トリオをさらすか10点ボーナスを狙うか迷っているうちに、どきゅんさんに終了させられてしまいました。
結果:どきゅん 63、客商売 54、自分 49
最後にポイズンを練習をかねて1ディールのみ遊んで終了です。主催者の娯楽堂さんたちと夕食を食べにいきました。どうもありがとうございました。
娯楽堂さんのレポートはここ
タカハシ
フリーゼに関しては、ここんところ限界を感じていたのですけど、これはなかなか良さそうですね~。二人用ってのも彼の作品としては新鮮味がありそう。
もともとキッチリとゲームを作るタイプなんで、軽さのある作品をデザインするのは苦手なんじゃないかな~と思ってましたけど、もし『ファミリア』が噛むほどに味が出る作品であれば、これはまさに本領発揮でしょうね。
値段も手頃ですし、機会があれば入手してみたいと思います。
けがわ
フリーゼはビール侯爵などはデッキ構築が彼なりにアレンジされていて、悪くないと思いました。ファウナや暗黒の金曜日はまだ未プレイなので楽しみなのですが、どうなのでしょう。
ファミリアはまだ数回しか遊んでいないので何ともいえませんが、テーマとは裏腹にエレガントなゲームだと思います。ちょっとやり込んでみたくなるという魅力はありますよ。
タカハシ
結局「悪くない」っていうのをどこまで許容するかなんでしょうけど、フリ-ゼに関しては『電力会社』という偉大すぎる代表作があるので、「おぉ!さすがはフリ-ゼ!」と唸らせられる新しい作品をいつも期待してしまうんですよね~^^;
もちろん「悪くない」というレベルの作品をリリ-スし続けるというのも立派な才能なんでしょうけど、どうしても彼に対しては「突き抜けた何か」を求めてしまいます。
『ビ-ル侯爵』は未プレイなので何とも言えませんが、ル-ルだけ見る感じですとあまりそそられませんね。はたして「デッキ構築」というジャンルに含めて良いのかはわかりませんが、「これは面白い(そうだ)!」という感じはしませんでした。この辺は実際にプレイしてみたら変わるかもですね。
『ファウナ』は良くできている作品じゃないですかね。プレイベ-トな普段ボ-ドゲ-ムを遊ばない友人がわざわざ欲しがったほどですから。でもまぁ例会とかで遊びたいかといわれると微妙かも!?個人的には『UMAファウナ』とか『妖怪ファウナ』とかあったら買いたいです(笑)。
『暗黒の金曜日』はシステムがエレガントすぎて私はダメでした。個人的にフリ-ゼに関してはどうもこの感想が多いですね。システムがしっかり練りこまれているからといって、必ずしも面白さのツボにははまらない。ボドゲってのはなかなか奥が深いですね。
けがわ
コメント遅くなりました。
「暗黒の金曜日」はレビューを読む限りは面白そうです。システムのエレガントさが面白さに結びついていることを期待して遊んでみたいと思います。