江戸川ボードゲームの会に参加です。今回の会場は船堀。写真はゲーム会終了後にプレイされたゲームを書いた一覧です。この日のメインは偶然に入れてもらったアメンラーです。久し振りにアメンラーを堪能することが出来ました。
トパーズ Topas
(プレイ時間 20分)
とりあえず、すぐに始められるものということで、主催者のひろさんを入れて4人でトパーズを遊びました。最近のゲーム会ではトパーズで始まることが多い気がします。上級ルールの掛け算式スコアリングで遊びましたが、疲れているのか防御が甘く、次のプレイヤーに大量得点を与えてしまいました。手軽で頭脳絶好調とはまた違った良さがあると思います。この日の夜にも遊ばれていました。
結果:月斎 345、ひろ 294、fukutan 283、自分 211
ネズミの巣穴 Burrows
(プレイ時間 90分)
各自、自分の前に1x2のタイルを並べて4色のネズミの巣穴をつくり、決算のときに指定された色の巣穴が一番短いプレイヤーが失点をするというゲームです。このタイルはドラフト式で3枚から1枚を選びます。選んだタイルにバスのシンボルがついているとバスコマが進み、バスコマが一定数進むと決算となるのです。各自で自分の巣穴を作るのでパズル色が高く、ソロプレイ感もかなり高めです。これが30分以内で終われば良いのですが、90分はちょっと長いですね。個人的にはいまひとつ好みではありませんでした。
結果:fukutan 3、自分 7、月斎 9、Hiro 13
アメンラー Amun-Re
(プレイ時間 2時間20分)
隣のテーブルでは、ちょうどアメンラーの説明中で、まだ1人分の席が残っていたので混ぜて頂きました。説明が難しいゲームかもしれませんが、得点になるのはピラミッド(各1点、セット3点、各岸最多5点)と神殿(1-4点)とボーナスカード(3点)、それにゲーム終了時の残金の相対順位(6、4、2点)だけです。お金で農民とピラミッドを買い、農民はよりたくさんのお金を、ピラミッドは勝利点をもたらします。このあたりの基本構造がわかれば、それほど難しくないゲームだと思います。特徴ともなっている12種類のパワーカードは、対応するフェイズでしか使えないので、ゲームの流れを説明するときにカードも一緒に説明してしまった方がわかり易いでしょう。
第1ラウンドではらくだの土地が2つも出たのでらくだで勝負です。捧げもののビッドが低く、左隣のゴンチャンさんが1~3といったビッドでトップとなり3つの恩恵を受け続けます。らくだによる収入が安泰なのは良いのですが、さすがにこれはまずいと思いました。
後半ではみんな慣れてきて、土地の競りもかなり熱い展開になりました。ここで、ゲーム中に引いてきた唯一のボーナスカードが「3つの土地が全てナイル沿い、或はナイルから離れている」というものだったので、6ラウンド目では最初から欲しかった土地に行かずに、うまく調節して自分の欲しい土地を獲得。これでボーナスの3点は獲得したと思ったのですが、最後の決算でカードをよく見ると「3つの土地が全てナイルの右岸、或は左岸」というカードでした。こんな初歩的なカードの見間違いをするとは、我ながらあきれます。結局、後半で農民をまったく買わずに収入がほとんどなかったアリタさんがお金を使い切った上での勝利。後半はすべてピラミッドに費やしたのです。こういう勝ち方は初めて見ました。自分は最下位でしたが、それよりもボーナスカードの見間違いをしたショックの方が大きかったです。
結果:アリタ 42、ゴンチャン 41、イチ 33、かわはら 31、自分 30
リバーフィーバー First Flowing Forest Fellers/Flussfieber
(説明 5分 プレイ時間 1時間15分)
Raelさん持ち込みのリバーフィーバーです。フリーゼのレースゲームで、2度目のプレイとなります。前回は5人プレイだったのですが、今回は4人。ボードの組み合わせで様々なコースが作れるらしく、前回より難易度が高いと思われる丸太の多いコースになりました。前半は出遅れましたが、後半の2つめの狭いボードに入ってからは、終始お互い邪魔し合いになってしまい、かなりぐだぐだな展開でした。自分が止めないと次のプレイヤーにゴールされてしまうという状況ばかりなので仕方ないのです。前半のレースはほとんど意味がなく、カードの引き(前のプレイヤーの引きが悪くて邪魔をされず、かつ自分の引きが良くてゴールできる)にかかっているような感じで、あまりよい印象を持ちませんでした。もう少しサクッと終わって欲しいですね。まあ、たまたまなのかもしれませんが、2度遊んで、2回とも同様にぐだぐだになってしまいました。同じように手札3枚で進めていくゲームならば、やはりアベカエサルの方が優れているなあと思います。写真は閉じ込められて動けなくなった、みずるさんの緑色のコマ。
結果:Rael(勝利)、みずる、まっちぃ、自分
ポイズン Poison
(プレイ時間 50分)
6人でのポイズンはかなり久し振りです。4人くらいが一番戦略的に遊べて、6人だと流れに乗れるかという運の要素が高くなるのですが、そう割り切ってしまえばこれはこれで悪くないのかもしれません。右隣のこじこじさんとその向かいのすぎやまさんはほぼ失点0をキープし、終了時にはなんと10点前後です。対する自分はこじこじさんに毒をたっぷりと載せられて惨敗でした。
結果:こじこじ 7(勝利)、すぎやま 11、晴 31、Crazycat 34、きなこ 43、自分 54
長天 Cheeteng
(プレイ時間 45分)
前日に引き続き、草場さんに誘われてのプレイです。自分が1-1を埋められるときに、出せるのにあえてパスをして1巡全員に埋めさせてみたりなど、前回よりもアグレッシブにプレイしてみました。どの目が何枚なのかをある程度は把握した方がやはり良いかと思います。手軽で面白いのでまた遊んでみたいです。写真は全部出すことに成功したときのもの。
結果:Crazycat 58、自分 37、こじこじ -29、草場 -64
ピッグテイル Pig Tail
ちょっと勝負にいくのが遅すぎました。勝つ為にはカウンティングは必須だと思うのですが、序盤でカウンティングをしていなかったので勘でめくっていきました。ふと思ったのですが、2スートでなく4スートとして遊んだらこのゲームは面白いのでしょうか?
結果:Crazycat 1位、Hiro 2位、自分 3位、草場 4位
ベリシネベリシ Verish' Ne Verish'
最後はベリシネベリシで締めです。すんなりと1位でしたが、このゲームは最後の2人になった方が面白いことは確かですね。草場さんがベリシネベリシの必勝法とやらを教えてくれましたが、いまだにキツネにつままれた気分です。
結果:自分 1位、草場 2位、Hiro 3位、Crazycat 4位
終了後は、昼間にも昇った展望階に皆で夜景を見に昇り、そのあと近くのレストランで夕食を食べました。主催者のひろさんを始め、スタッフの方々、どうもありがとうございました。
草場純
では、次にお会いしたときに、ベリシネベリシの必勝法と、ハゲタカの餌食の必勝法を、けがわさんだけにそっと教えてあげましょう。
けがわ
「必勝法は、必勝法を知っている人と遊ばないこと」なんて言わないで下さいね。でもタカハゲの必勝法は不思議です。
草場純
必勝法はまあ、そう言えない事もないと思いますが、実際にそれを使えるかとなると、ちょっと難しいかも知れませんね。
ゲームの戦略分析に「解析←→平衡」という軸を入れます。
解析型ゲームとは、必然型ゲームと呼んでもいいのですが、最もよい戦略が原理的に求まるゲームです。言い換えれば必勝法(や避敗法)のあるゲームで、「これをやれば勝てる」という戦略のあるゲームと言えます。例えば五目並べ(三三可)なんかがそうです。法則(定石)に厳しく従えば勝てます。
平衡型ゲームとは、偶然型ゲームと呼んでもいいのですが、最もよい戦略が原理的にないゲームです。言い換えれば必勝法(や避敗法)のないゲームで、極端に言えば「何をやっても同じ」ゲームです。例えばルーレットなんかがそうです。運がよければ勝てます。法則を考えても無駄です。
解析性が高くなりすぎると、それはゲームではなくパズルになります。平衡性が高くなりすぎると、それはゲームではなく籤引きになります。両者のバランスが大切なのです。
さて、ここで試みに「ハゲタカ」を二つに分け、「ハゲ」というゲームと「タカ」というゲームを考えます。両方とも四人か五人でやることにします。
「ハゲ」は、プラスのカードしかありません。+1~+10のカードを、1~10の手札で取り合います。最も大きい札を出した人がカードを取りますが、バッティングしたら、次に大きい札を出した人が取ります。もちろんたくさんカード(の合計点)を取った人の勝ちです。
「タカ」は、マイナスのカードしかありません。-1~-10のカードを、1~10の手札で取り合います。最も小さい札を出した人がカードを取りますが、バッティングしたら、次に小さい札を出した人が取ります。もちろんたくさんカード(の合計点)を取った人の負けです。
では、両者はそれぞれどのようなゲームになるでしょう。
「ハゲ」は平衡型ゲームになります。手札をシャッフルして出せばいいでしょう。下手に考えると、何らかの法則性が生まれてバッティングしやすくなるからです。
「タカ」は解析型ゲームになります。出たカードとの合計が0になる手札を出せばよいでしょう。法則に厳しく従えば勝てます。
こうして解明できました。ランドルフの偉いのは、「ハゲ」を10枚45点、「タカ」を5枚-15点に調合した点にあるのです。
草場純
なお、避敗法とは「相手がどのようにプレイしても、絶対負けない方法」のことです。