テンデイズゲームズ ゲーム会 2011.01.25

突発的に火曜日の夕方から三鷹のテンデイズゲームズで店長のタナカマさんたちと一緒に遊びました。アップダウン、ハーン、メルカトルなど色々と面白いゲームを教わりました。



アップダウン Auf & Ab
(説明 5分 プレイ時間 30分)
Auf%26AbCardDesign.jpgトランプの大貧民のように手札をなくすゲーム。リードプレイヤーが出したのと同じ枚数を出し、一度パスするとそのラウンドへの再参加はできないハードパスで、最初に手札を全部無くしたプレーヤーが勝ちます。得点は他のプレイヤーの手札枚数の合計です。ここまでは、ただの大貧民のようですが、大きな違いは各カードに赤(アップ)と青(ダウン)の二つのインデックスがついているところです。0-9の範囲で赤の数値は青の数値以下になっており、全ての組み合わせが1枚ずつ計55枚あることになります。赤に注目すると9が1枚で0が10枚、青は逆に0が1枚で9が10枚となっており、グレートダルムチ(ピラミッドカードゲーム)の用なカード構成が二重になっているのです。

赤(アップ)のときには昇順、青(ダウン)のときには降順にカードを出さなければなりません。ゲームは赤(アップ)で開始し、赤と青の数値の和が9であるリバースカードがプレイされると、次のラウンドではもう1つの色でプレイするのです。もちろん、これら5枚のリバースカードは、すぐにわかるようにインデックスが白抜きになっています。なお赤と青の数値が同じゾロ目は赤でも青でも2枚分として扱うというのも良い味を出しています。

Auf%26Ab20110125.jpgまた、カードデザインも優れており、カードは赤と青の2色のバックグラウンドになっています。赤を上にすると赤のインデックスが上に、逆に青を上にすると青のインデックスが上になるように書かれています。さらにカードの中央には大きくupと書かれていますが、青を上にするとこれがdn(downの略)に見えるのです。なんとも素晴らしいデザインです。よってカードを丸ごとひっくり返して持ち直せば、もう1色の状態がわかるようになっています。

この日最初にタカナマさんが出してきたゲーム。3人なのでスタートプレイヤーを変えて3ディール勝負とし、全勝してしまいました。「もやもや感がある」という意見で一致しましたが、個人的には非常に面白いと思いました。大貧民系のゲームの傑作だとおもいます。赤と青の両方を考えてどこまで同じ数値をまとめて残すかが悩ましいです。おそらくダブルナインのドミノにヒントを得たのではと思われます。ダブルナインのドミノで大きな数字を青、小さな数字を赤とすれば、このゲームをなんとか遊べると思いますが、それよりは製品版で遊ぶ方が良いですね。

結果:自分 18、杉山 0、タナカマ 0



ハーン Khan
(説明 20分 プレイ時間 1時間15分)
Khan20110125.jpgフィノやナゲッツの作者コーンラッドの新作です。カードによって自分のトークンを置く場所が制限された陣取りゲームです。ボード上は地形で分かれており、対応するカードを持っていなければ自分のトークン(ユルトと呼ばれる)を置けません。正方形を繋げたポリオミノのタイルが用意されており、ボード上でのトークンのつながりを同じ形のタイルに置き換えることができ、最も多くのトークンを置き換えたプレイヤーが得点するのです。例えば5マス分のペントミノで、自分が2トークン、中立が2トークン、そして他のプレイヤーが1トークンとなっていたら、自分だけが得点するのです。よって、中立トークンや相手プレイヤーのトークンをうまく利用することが大切になります。ポリオミノにはドミノ(正方形2つ)からテトリスでおなじみのテトロミノ(正方形が4つ)やさらに大きいペントミノ(正方形5つ)まで様々な大きさがあり、得点はドミノだと1点なのが、テトロミノだと4点、そしてペントミノだと6点と、大きいほど効率的になっています。

中立トークンはボード上の6人のリーダーの場所に置かれていきます。手番の始めに、山札からカードをめくり、出た色のリーダーを指示された方向に動かし、今までいた場所に中立トークンを置くのです。よって中立トークンがどこに現れるかはわかるのですが、それがいつなのかは引き運によります。能動的に中立トークンをコントロールしたければ、手番のアクションでリーダーを動かすことも可能です。

手番では、手札を使って自分のトークンを置く、ボード上のトークンをタイルに置き換える、手札を使ってリーダーを動かし中立トークンを置くの3種類を組み合わせて2アクション行えます。また、各プレイヤーには4枚の使い捨ての特殊能力カードが配られ、これによって自分や中立のトークンの置き換えや特定のタイルの使用を1巡だけ不可能にしたり、追加で3アクション目ができたりします。得点タイルには川をまたいで掛ける橋タイルもあり、地域を表すカードも川沿いやボードの端などというものもあって、いろいろと考えさせられます。

タナカマさんが「これはナゲッツを作ったデザイナーですよ」といってテーブルの上に出してきたのですが、コーンラッドというと自分ではフィノのデザイナーという印象です。このハーンはエリアマジョリティでタイルを置くという地味なゲームなのですが、なぜかオレゴンと似ているという印象を持ちました。置く場所が制約されているからかもしれません。かなり嫌らしいプレイもできて、タイル置きや陣取りが好きならば試す価値はあると思います。今回は自分が獲得したポリオミノタイルのつながりによる得点という要素をすっかり忘れていました。

結果:タナカマ 41、杉山 37、自分 32



リンジャ Linja
(プレイ時間 各15分)
ここでタナカマさんが仕事をしている間に杉山さんと2人でリンジャを遊びました。相手に2手番を譲るタイミングなどが難しいです。手軽ながら、ちょっと中毒性のあるゲームで、今回も2回遊びました。

結果
1戦目:自分 48、杉山 37
2戦目:杉山 47、自分 46



トリッキー ダブル Tricky Double
(説明 5分 プレイ時間 5分)
TrickyDouble20110125.jpg同時出しで1枚ずつ2枚出して合計値が最も高いプレイヤーがカードを総取りするゲーム。低い数値のカードにだけは得点があります。18枚の手札からラウンドごとに6枚ずつ使用カードを選び、それを3ラウンド行います。短時間なのですが、なにぶん考えどころがほとんどないのが残念です。

結果:タナカマ 22、杉山 13、ユリチョフ 2、自分 0



メルカトル Merkator
(説明 20分 プレイ時間 2時間40分)
Merkator20110125.jpgプレイヤーは16種のリソースを操ってどんどん契約を達成していきます。契約書は、リソースの組み合わせと場所が示されており、その場所に行ってリソースを消費すれば契約達成となります。契約書は2点のものから14点のものまであり、達成すると1点上位の契約書がもらえます。同じ契約は何度でも達成できるのですが、難しい契約をどんどんこなさないと高得点は望めません。また契約書は5つまでしか持てないので、余った契約書は勝利点分をそのままお金にすることができます。お金を使って様々なボーナスカードを買うことができ、これらのカードと契約書が最終的な勝利点となるのです。

ボード上にはヨーロッパを中心とした地域が描かれており、特定のリソースは特定の地域でしかえられません。手番には地域を1つ選んでそこに既に置かれているリソースをすべて得たり契約を達成したりできます。このとき、選んだ地域に隣接した地域ではリソースが1つ増えます。この連鎖はパンデミックを思わせます。面白いことに、他のプレイヤーも手番プレイヤーにコストを支払うことでその場所でのアクションができるのです。

16種類あるリソースは8色のキューブで表されます。つまりそれぞれのキューブは2種類あるどちらかのリソースとして管理できるのです。また、お金で買うことのできる特殊カードには、ある地域に行くとボーナスで特定のリソースがもらえるというものもあり、これはなかなか強力に思えます。

Merkator20110125MyBoard.jpgハーンに続いて、この日のメインとなるゲームの第2弾です。ローゼンベルグの近年のゲームは自分の好みとは少々かけ離れていたのですが、このメルカトルはルールも割と簡潔で結構、楽しめました。種類の多いボーナスカードなどはもう少し整理されていた方が良いように思えましたが、リソースの集め方や、他人の手番でもアクションができるところなど、このゲームならではの楽しさもあると思います。

結果:タナカマ 62、杉山 58、自分 56、ユリチョフ 51



ヘックメック バーベキュー Heckmeck Barbecue
(プレイ時間 50分)
HeckmeckBBQ20110125.jpgメルカトルで皆なかなり疲れていたので、ここらで軽いゲームということでヘックメックバーベキューを遊びました。同じ数値を2回連続して取るとロックされるというのはなかなか面白いですが、ダイスの目が非常に悪く、淡々とした展開が続きます。4人だったのかあまり収束も良くありませんでした。やはりヘックメックシリーズは3人以下ですね。自分以外の3人が13点でトップ。タイブレークで杉山さんの勝ちです。

結果:杉山 13(33)、ユリチョフ 13(32)、タナカマ 13(27)、自分 7(28)(括弧内はタイブレークの確保した場所)

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