高円寺の盤遊会で午後から遊んできました。この日の主な目的はRaelさんに「国富論」を教えてもらうことです。長時間ゲームなので、短時間ゲームが主体のゲーム会では遊びづらいということもあり、長時間ゲームもオーケーなこの機会に遊ぶということにしたのです。
帝国 Imperium(古代ローマの新しいゲームより)
(プレイ時間 15分)
まずは時間調整も兼ねて、主催者でお世話になっている月斎さん未プレイの「古代ローマの新しいゲーム」から「帝国」です。手軽で余り知られていないので、広める意味も込めて最近は色々なところで遊んでいます。4人プレイはおそらく一番好きなのですが、強者ぞろいの盤遊会では最下位でした。
結果:月斎 23、風太郎 22、ジロウ 19、自分 19
大競技場 Circus Maximus(古代ローマの新しいゲームより)
(プレイ時間 75分)
まだ30分くらい時間が余っていたので、もうひとつ何かを遊ぼうと「大競技場」を出してみました。完全情報のレースゲームで以前遊んだとは30程だったのです。今回は5人ということもあり、なんと75分もかかってしまったのは大誤算でした。レースゲームの中では結構好きなのですが、ルールを誤解していた方がいたようで(1つゴールするとカードを1枚使えないという誤解)その辺はすみませんでした。参考までに終了までには10ラウンドかかりました。
結果:ジロウ(1位)、風太郎(2位)、kito、とだっち、自分
国富論 Wealth of Nations
(説明 35分 プレイ時間 2時間45分)
国富論は、5つのリソース(黄、赤、青、白、黒)とお金を使った拡大再生産のゲームで、交渉が非常に大きなウエイトを占めているゲームです。5つのリソースを組み合わせて六角形の生産タイルをボード上に獲得します。生産タイルの中央、辺、頂点の部分に円や円弧が描かれており、生産力は完全な円の個数で決定します。つまり、同種のタイルをつなげて円を完成させるとそれだけ生産力が高まるのです。このビジュアルの部分はなかなか面白いです。
足りないリソースや余ったリソースは、市場や他のプレイヤーと売買できます。市場はマックマルチやパルミラ、最近では電力会社などと同じシステムですが、ここでは一歩踏み込んで売値と買値が異なっているのです。よってプレイヤー間でその売値と買値のあいだの値で売買すればお互いにメリットがあるという訳です。親切にも売値と買値の中間値が書かれているので、この値で取引することが多くなります。
この交渉と売買がもっとも時間がかかる部分であり、そのあと生産タイルなどの購入、最後に生産という流れになっています。生産タイルが尽きてきたらゲーム終了です。手持ちのリソースを現金にし、もっとも多くのお金思っていたプレイヤーの勝利です。なおルールは改定された第2版に基づいています。
開始時にはセットになっている生産タイル、リソース、現金をドラフトしていきます。これである程度、ゲームでの運命が決定づけられるのです。金銭的には非常にきつく、同種のものを生産するメリットの方が多種を生産するよりも遥かに大きいので、あるプレイヤーが人気のあるリソースを独占していても、おいそれと競って生産を始めることができません。このあたりにかなり不自由さを感じました。よって最初の生産タイルが非常に大切なのですが、この部分が単なるドラフト方式になっているのは非常に残念です。もう少しなんとかならなかったのだろうかと思います。
もうひとつのこのゲームの問題点は長引く交渉です。ほとんどがモノカルチャー(1つのリソースのみ生産)から始まるので、必然的に交渉や市場との売買が必要になります。それは良いのですが、ほとんど中間値で取引するにもかかわらず一応自由に交渉できるというのが、なにか中途半端なような気がしました。これなら交渉の幅をもっと広げる為に、売値と買値の差を今よりずっと広げるか、逆に交渉するときは中間値の値で取引しなければならないとするか、あるいはいっそ交渉をなしにして、市場からの売買だけ(これでも間接的に市場価格を操作するので交渉と言えば交渉である)にするか、なにかすっきりさせた方が良いと思います。変に自由度がある為に時間が非常にかかってしまい、その割には大差のない結果になります。
色々書きましたが、拡大再生産としてはなかなかよくできている面白いゲームだと思います。この日のメインディッシュとも言えるゲーマーズゲームで、コンテナが好きな自分にRaelさんが勧めてくれたゲームです。最初は黄色、その後に独占を妨げるべく赤、後半では白というようにタイルを購入していきました。その結果、自分の国旗と同じ色を生産するということになりました(写真)。独占を妨げるコストが非常に高いのは欠点だと思います。これで一時期かなり沈みました。
終わったときにはへとへとでした。これが3時間弱でなく1時間強くらいならばなあ。最後はお金が10につき1点、タイル1枚につき4点です(ここも個人的にはタイルは無価値とした方が良かったと思います)。最下位だと思っていたのですが、終わってみれば2位でした。
結果:ジロウ 78、自分 73、娯楽堂 68、Rael 63
世界の鉄道 カードゲーム Railways of the World: The Card Game
(説明 10分 プレイ時間 40分)
まだ、Raelさんが考案したバリアントルールでしか遊んだことがなかったので、今回はオリジナルルールで遊んでみました。結論から言うと、自分はこちらのオリジナルルールの方が短時間ということもあって好きです。ゲームとしての深さとゲームに費やす時間のバランスが良いと思います。でもこれは好みの問題なので、このゲームを買った方は両方試してみると良いかもしれまえん。
ピックアップデリバーのメカニクスは得意ではないこともあり、今回も最下位でした。
結果:後藤 55、rkusaba 49、月斎 45、自分 41
この後は盤遊会の忘年会ということで、みんなで高円寺駅近くの焼き肉で夕食。非常に親切でリーズナブルな店でたらふく飲み食いしてしまいました。
タカハシ
私も『国富論』は良いゲームだなぁ~と思いました。
が、一方でどうしてもプレイヤーを選ぶかなとも^^;
御指摘のプレイ時間も確かにネックですよね(それでもこの手の作品としたら軽い方だとは思うのですがw)。
頻繁に卓が立って、プレイヤー全員がゲームを理解してくると凄く楽しい作品になりそうですが、実際にはそれは難しく、個人的には『スルーザエイジ』と同じく「遊びたいのに遊びづらい作品」のカテゴリに入りそうで残念なんですよね。
つまりは誰かに誘われたら絶対遊ぶ作品ってことですね(笑)。
rkusaba
世界の鉄道カードゲームと忘年会をご一緒しました
私はバリアントで変えようとしたことも理解できますが、オリジナルルールも悪くはなく、どちらも同じくらいの良さでした
けがわ
>タカハシさん
「国富論」は意欲作だとは思いますが、少々窮屈な印象をうけました。忘れないうちにもう一度くらい遊びたい気もします。
>rkusabaさん
一緒に遊べて楽しかったです。世界の鉄道カードゲームでは輸送の楽しさを味わいたければバリアントがいいと思うし、短時間ですっぱりと終わらせたければオリジナルがいいと思います。
忘年会も非常にリーズナブルで楽しかったですね。また一緒に遊べるのを楽しみにしています。