朝食を済ませ、ついでに温泉にも入ってから鵜飼谷温泉を出発。合宿2日目はOGA(岡山ゲームサークル協会 Okayama Gamer's Circle Association)の12月の例会に参加です。場所は公民館のような場所で、8卓にぎりぎりいっぱいの40人ほどのゲーマーが集まりました。まず、はじまりの挨拶や各テーブルの紹介がありました。このあたりは以前訪れたCU部に似ている気がしました。8卓のうちRPGが過半数を占めており、ドイツ系ゲーム(ユーロゲーム)は2-3卓だけです。
いいセン行きまSHOW! Iisen Ikima Show!
(説明 5分 プレイ時間 35分)
まずはArea51さんおすすめのカワサキファクトリーからのパーティーゲーム「いいセン行きまSHOW!」です。温泉帰りの我ら5人に加え、TGFでお会いしたことくうさん、それに塩谷さんを加えた7人でのプレイ。手番プレイヤーはカードを引きそこに書かれた4つの質問から1つ選びます。質問は数量を訊ねるもので、空白があることもあります。例えば「◯◯さんが合宿に持ってきたゲームはいくつでしょう?」という質問の◯◯にはじろうさん、など適当な名前を入れるのです。質問発表の後、他のプレイヤーは全員で回答を書き、裏向きのまま提出します。面白いことに、目的は正確な値を書くことではなく、全員の中間値(7人だったら4番目)になることです。見事に中間値になれば250点、逆に最大値か最小値を書いてしまうとマイナス100点となってしまいます。これを手番2巡分繰り返して勝敗を争うのです。
アイディアはとても面白いと思いましたが、質問カードでなく自由に質問を作った方が面白いかもしれないなあと思いました。それだと指針が無さすぎるのならば、カードは単語だけにして、ランダムに引いた単語を1つから3つくらい使った質問を作る、などもう少しクリエイティブに楽しめると良いのではと感じました。
結果:自分 350、じろう 150、やおきん 100、塩谷 100、ことくう 0、マクベス -100、Area51 -200
ドナドナ Donna Donna
(プレイ時間 25分)
今年のゲームマーケットでマクベスさんが購入したゲームです。5種類の動物を競り落とすのですが、競りの方法が変わっています。まず動物タイルを2枚めくり、手番プレイヤーが値付けをします。次に他のプレイヤーはその値段で買いたいかどうかを○とXの書かれたタイルのどちらかを裏向きに同時にビッドします。手番プレイヤーはそれを見て値付けをかえることが2回までできます。欲しいプレイヤーが1人だけのときは手番プレイヤーにもボーナスが入ります。2人以上だと手番プレイヤーが自由にタイルを分配します。今回は途中自分が提示した値段に対して、3人ともXでしたが2人が○でボーナスが欲しいことを装って値段を上げたら、じろうさんが○をつけてくれました(じろうさん、だましてごめん!)。とまあ、いろいろと心理戦も楽しめます。
集めた動物タイルは多過ぎるとゲーム終了時にコストを支払わなければなりません。集めたうちで少ない方から各1点、2点・・・となり最多数を集めたものは各5点にもなるのです。よって1種類だけ多く集めてあとは1つずつというのが理想です。なんとなくデザイナーの意図するところは分かるのですが、どうも選択肢が少ないように思えました。得点システムも複雑な割にはあまり機能していないようです。もっと簡単な得点システムで同様のジレンマを生み出せるのではと感じました。まあまだ一度だけなのであと数回は遊びたいと思います。
結果:自分 46(残金8)、ことくう 46(残金3)、マクベス 45、じろう 32
キャッチアウト Catch Out
エッセンやTGFで見かけたゲームです。ファブフィブなどと似た3枚の数値カードで行うブラフゲームですが、面白いのは本当か嘘かのどちらでもコールできることです。スタートプレイヤーには3枚の数値カードが配られ、その3つの数値を宣言します。以降のプレイヤーは3択で「本当だとコールする」「嘘だとコールする」「受け入れる」のどれかから選びます。コールの場合は結果を確かめ、正しかった方が3枚の中のプラス点を、間違っていた方がマイナス点を引き取ります。受け入れた場合は山札から2枚足し、5枚から自分の得点札として1枚、捨て札として1枚選び、残りの3枚の数値を宣言します。こうして山札が無くなると終了です。この類のゲームとしてはよくできていると思いました。また遊んでみたいです。ことくうさんのブラフを全く読めずに惨敗。
サマルカンド Samarkand: Karawane zum Reichtum
(プレイ時間 50分)
いろいろなところでレビューを見かけるのでちょっと気になっていたゲーム。じろうさんの持ち込みです。8つの部族にはそれぞれ2枚の正方形の部族タイルがあります。部族タイルを購入し、その部族の交易路を広げていき勝利点を稼ぐのが目的です。部族タイルはボード状の場所によって値段に差があり、3-8くらいだったと思います。交易路は部族の色に対応するらくだコマで表し、同色のらくだはつながっていなければなりません。手番では部族タイルを買うからくだを1-2個置くかのどちらかです。ボードには交易品がちらばっておりこれは1つ1点となります。同じマスに2色目のらくだが置かれると置いた方の部族タイル所有者は3コイン、置かれた方の部族タイル所有者は1コインの収入となります。さらに置いたプレイヤーは追加で2点です。またゲーム終了時には、6枚まで持てる交易品カードと同じ交易品の場所にらくだがあるとボーナスになります。これが自分の部族のらくだならボーナスは高くなります。
悪くはないのですが、かなり地味な印象を受けました。セットアップも面倒で、交易品タイルの代わりにコインを置けば良いのでは?と思いました(1コインが1勝利点だからです、でも勝利点はコインとしては使えませんが)。得点が、交易品タイルは1点、2色のらくだが同じところに置かれても1-3点というのでは、どうしても点差が開きにくくなると思います。おそらく1手1手を無駄にしないようにするというシビアなゲームだと思うのですが、どうでしょうか。
結果:やおきん 53、自分 52、小川 46、じろう 45、マクベス 38
オーナーズチョイス Owner's Choice
(説明 15分 プレイ時間 30分)
ゲームリパブリックが出した経済ゲーム「オーナーズチョイス」です。ことくうさんが「株ゲームの不満点をすべて解決した素晴らしいゲーム。インサイダー取引や株価操作のような要素が一切ない」と言っていたので興味を持ちました。ルールは簡単だと言うのですが、説明が長くてすべてを把握できないままにスタート。4つの会社があるのですが、それらの特徴は6面ダイスで表されており、これを最多株主である社長が振ることで株価が上下したり配当が起こったりするのです。
ボードの枠には周回状のマス目があり、共通のコマが1つ置かれています。手番にはこれを1-3マスの任意のマス数だけ進めて指示に従うだけ。その前か後に株の売買をします。こうしてコマが一周したらゲーム終了となります。
こういう方法もあったんだなあと思わせる部分はありました。また機会があれば遊んでみたいです。
結果:じろう 1780、自分 1650、ことくう 1610、小川 1270、塩谷 1160
リンク Linq
(プレイ時間 1時間30分)
多人数パーティーゲームでランダムにテーマが書かれたカードが配られます。このとき同じテーマが2つずつあり、同じテーマを配られたペアを当てるゲームです。各自与えられたテーマに沿ったヒントを1単語で言いますが、このとき自分のペア(つまり同じテーマを与えられたプレイヤー)には分かるように、そしてそれ以外のプレイヤーには分からないようなヒントを出さなければなりません。ヒントの提示が1巡したらペアを1組書きます。さらにもう1巡ヒントの提示をし、その後もう1組のペアを書きます。自分のペアを2人とも当てると5点のボーナスでこれが大きいのです。さらにやっかいなことにはテーマのカードには?マークが描かれたカードがあり、これは他のプレイヤーを陥れるようなヒントを出すと得点になるというカードです。
今回は8人だったので各ラウンド3つのテーマと?が2人ということになりました。面白いアイディアだと思うのですが、なかなか世代の差や知識の差などで自分の相手に伝わらないこともあり、難しいです。自分は?カードが5回も来るというアンラッキーな展開で、とくにスタートプレイヤーのときにはどうしようもないですね。覚えているのがテーマが穀物だったときに象牙と奴隷をヒントにしたら(西アフリカの海岸の名前)ペアの相手のじろうさんには分かってもらえませんでした。
このゲームの最大の問題点は収束の悪さだと思います。相手からの点数を奪うというルールがあるので、誰かが25点になるまでだとかなりだれてしまいます。
プレイメンバーは、じろうさん、黒猫さん、ことくうさん、いわつさん、塩谷さん、マクベスさん、Area51さん、自分の8人でした。
結果:ことくう(勝利)
交易王 海の英雄 Handelsfürsten: Herren der Meere
最後に20分ほど時間があるので急いで交易王を遊びました。これもArea51さんには遊んで欲しかったゲームの一つで、とても気に入ってもらえたようです。マクベスさんはこれまでルールを誤解して遊んでいたとのことですが、今回のルールでこのゲームのことを見直してくれたようです。このゲームは数日後に広島でノンゲーマーの友人にも紹介し好評でした。
結果:Area51 39、自分 39、じろう 33、マクベス 23
ここでOGAは終了です。岡山駅に戻って、マクベスさんとじろうさんにさようならを言ってから、Area51さんの自宅で夕食を御馳走になりました。7人家族というのは自分にとっては珍しく、にぎやかな家庭の雰囲気を味わうことができました。そのあとArea51さん一家と一緒にごいたとルールの達人を遊びました。
ごいた Goita
再びArea51家の必須科目であるごいたです。次女のびいび、三女のさーちゃん、四女のぼうさんの三姉妹が相手をしてくれました。組み替えをして遊びましたが自分の組は2戦2敗。
結果
1ゲーム目:さーちゃん&ぼうさん 150、びいび&自分 90
2ゲーム目:びいび&さーちゃん 170、ぼうさん&自分 40
ルールの達人 Master of Rules
最後にもうひとつのArea51家の必須ゲームであるルールの達人を遊びました。いままでこのゲームは運のゲームかとも思っていましたが、かなり綿密なカウンティングや作戦が必要とされるゲームでした。Area51さん、さーちゃん、びいび、ぼうさん、自分の5人で、自分はときどきアニキ君にアドバイスをもらったりしていました。家族でこういうゲームが遊べるというのはうらやましいことです。ところで誰が勝ったのでしたっけ?
こうして2日間にもわたった岡山合宿は終わりました。主催のArea51さんには本当にお世話になりました。翌日から暫く広島に滞在し、帰途の途中に大阪で賽苑のメンバーと一緒に遊ぶことができました。次回は大阪のゲーム会について書こうと思います。
やおきんさんのレポート「浅く潜れ!」
岡山ゲーム合宿 その4
Area51
けがわさん、遠路はるばるお越しいただきましてありがとうございました。
ウチの子供たちともお相手していただき、感謝しています。
またいつでもお待ちしていますよ!!
最後のルールの達人に勝ったのはさーちゃんです。
じろう
ドナドナのあの場面、「○1人だけボーナス」を与えまいと嫌がらせで○を出したんですが、まんまと騙されました。
この競りルールでの醍醐味でしょうね。
確かに得点システムは複雑でした。実はゲーム終了まで動物タイルの得点=お金換算だと思っていて、残金を残す作戦という無意味なことをしてしまいました。
これは前日のコンテナの感覚に引っ張られていました。
サマルカンドは僕の最近のお気に入りのゲームだったんですが・・・
セットアップ時の手間でけがわさんの表情がどんどん死んでいくのがわかり、僕のルール説明の間は起きているのがやっとの状態であったにもかかわらず、このゲーム内容の解説、見事に理解されていますね!
全く印象にない、とか言われるのかと思ってました。
仰る通り、手番で地味に1点多く取る手の打ちあい、というゲームだと思います。
部族間は2マス離れていて、1手番で踏み込めず、2マス空けてにらみ合う感覚は、アブストラクトゲームを遊ぶ感覚に似ていて、けがわさんに受けるかなと期待していたんですが・・・全然受けませんでしたねー。
オーナーズチョイスは発見でした。
確かに他に似たものがない株ゲーム。ルールではいい印象を感じなかったんですが、遊んでみると、デザイナーの意図したところが良くわかってとても面白かったです。
リンクは・・・1時間30分でしたか・・・長かったですねー。
象牙と奴隷が西アフリカの海岸の名前?へー、そうだったんですか。
・・・いや、まだわかってないけど。
最後の交易王は面白かったです。
どうも自分の手番の行動で、自動的に他人にも利益が出てしまうタイプのゲームは楽しくない印象があり、このゲームも昔に1度プレイした後、苦手意識があったんですが、この時は不思議と面白く遊べました。
特殊能力のある建物を盛り込みつつの短時間ゲームというのが心地いいですね。好印象に変わっています。
今回は色々と貴重なゲームも遊ばせてもらえ、ありがとうございました。またの機会を楽しみにしてます。
マクベス
いい線いきまSHOWはアイデアは良いんですけどねえ。ちょっと感覚のズレがあるとゲームに振り回されてしまいがちで、もうちょっとわかりやすい戦略性を入れるか、身近な人間をどう見てるのか的な、覗き見趣味的な楽しさを追求するのかはっきりしても良かったのではないかと思います。惜しい作品です。
ドナドナはオークションで落札したものです(苦笑)。
たしかに入札の幅とプレイスタイルの幅は狭いと思いますが、2人以上に売る際の切り分けを楽しむゲームだとも思っているので、もう少し頻繁に切り分けが起こればよいなぁなんて思っているのですが、難しいかもしれません。もう何回かは検証してみたいです。
キャッチアウトは「ファブフィブ」が確実にたたき台にあるのは間違いないでしょうけど、少人数においては確実に「ファブフィブ」より洗練されているのではないかと思います。
脱落制の排除、推理材料の追加、チャレンジ宣言のリスクとリターンのバランスあたりは改良ではないかと思います。プレイスタイルの幅は少々狭まってそうですが、少人数では確実に洗練されているのではないかと思ってます。是非一度試してみたいです。
サマルカンドはセットアップの段階で印象が良くありませんでした。マップに撒くのはコインで良さそうですよね。
相手の出方も大事だけど、直接叩けないし、時には好まない相手ともいやおうなしに協力しないといけなくて、相互干渉があるようでないような微妙なゲームだったと思います。出し抜いて勝つことを考えると、どう立ち回ってよいのか難しいと思いました。
リンクは1時間半もかかったのですか!あのゲーム性だと贅沢をいえば30分、遅くとも45分では納まって欲しいですねえ。収束性の悪さはとくに8人という人数の悪さも相まって、非常に良くない印象を受けました。
世間一般の評判が良いだけに、人数が悪かったのではないかと思うのですが、どうなのでしょうねえ。
何人でやっても8人と同じ調子なら、評価をもう2は落とします(笑)。
交易王は大きくルールを間違っていて、ダメゲーム扱いでしたが、これはただちに試しなおしたいと思います。
もう2度ほど試しなおしましたが、評価を近日中に修正しようかなと思います。
ほんとクニツィアゲームのルール間違いの指導に関しては、クニツィアゲームの正しい遊び方を何度指導していただいたか分からないぐらい、お世話になってます。
非常に楽しい2日間でした。また機会があれば今度はブルームーンかメンバーズオンリーを遊びましょう。
けがわ
みなさん、コメントありがとうございます。
自分のマックブックのアダプタが壊れてしまい、丸1日ネットを見れませんでした。
>Area51さん
そうそう、さーちゃんが勝ったのですよね。思い出しました。Area51家の子供たちは、みんな元気でしょうか? また、ごいたを遊びたいです。そのうち7人で家族ディプロマシーとか遊ぶのかなあ。いや、それよりも家族アバンドンシップですね。
>じろうさん
ドナドナでは騙してすみません! サマルカンドはそんなに悪いという訳ではないです。じろうさんの言う通り「2マスあけてにらみあう」というチグユーのような状態を楽しみたいと思います。オーナーズチョイスは、どう評価してよいのか難しい部分はありますね。あと1度くらい遊んでみたい。アフリカ西部の海岸は地図を見てみて下さい。交易王はみな好印象だったようですね。あの特殊カードは賛否両論あるのですが、自分は良いと思います。あれによってゲームに長期戦略が生まれるのだと思うのです。
>マクベスさん
パーティーゲームの、いいセンいきまSHOWとリンクについては同意見です。自分もパーティーゲームにはあまり向いていないのかもしれません。ドナドナは遊んでみたかったので貴重な体験をありがとうございました。キャッチアウトは予想よりもずっと良かったです。これは、あと何度か遊んでみたいです。購入候補になるかもしれません。サマルカンドのあのセットアップはかなり煩雑ですよね。雰囲気はあるのですが、コンポーネントの数をかなり減らすのは容易だと思います。そのあたりをもうちょっと洗練させて欲しいと感じました。シカゴエクスプレスと同じ作者だけあって、似たようなプレイ感覚だなあと思うところもありましたね。交易王は是非何度か遊んでみて下さい。2人も悪くないですよ。3-4人の方が取っ付きやすいけど。メンバーズオンリーとブルームーンは次回の必須ですね。自分もブルームーンはマクベスさんと遊んでみたかったです。