今回の一時帰国を機に岡山在住のArea51さんが岡山ゲーム合宿を企画して下さいました。参加メンバーは、愛媛からじろうさん、大阪からやおきんさん、京都からマクベスさん、岡山の主催者であるArea51さん、そして一時帰国で神奈川から自分の合計5人。これにArea51さんの家族も加わったり岡山OGAのメンバーも加わったりと楽しい2日間を過ごせました。1日目は岡山のゲームショップ、ボードウォークに集合し、そこから30分の鵜飼谷温泉でのんびり温泉とゲームを楽しみ、2日目は岡山のボードゲームサークルOGAに皆で参加するというスケジュールです。
神奈川から岡山までは夜行バスや早朝の新幹線も考えたのですが、集合時間と睡眠確保を考えて夜行列車「サンライズ」ののびのびシートというのを使いました。これは寝台券不要ながらも毛布付きで横になってちゃんと眠れるし夜汽車の旅も味わえるのでおすすめです。横浜を夜の10時過ぎに出発し、早朝6時半に岡山駅到着。迎えて下さったArea51さんと朝食を食べ、岡山の名所である日本庭園「後楽園」を訪ねました。早朝の後楽園はまだ人気もなく、抹茶ときびだんごを頂きながらの気持ちの良い朝です。まだ他の合宿メンバーとの集合まで時間があるので、その間Area51さんの家ゲームを遊ぶことになりました。
ごいた Goita
(プレイ時間 10-20分)
ごいたはArea51さんが非常に熱心に勧めてくれて、自分も遊ぶようになったという経緯があります。Area51家では必須科目だというこのゲーム。Area51さん、長男のアニキ、長女のおっくん、四女のぼうさんと適当に組み替えをして3ゲーム遊びました。みんな非常に慣れており、軽快に進む中も考えどころではしっかり悩んでいます。1ゲーム目はおっくんとパートナーを組み、手札にも恵まれて圧勝。2ゲーム目はぼうさんと組み完敗。最後に再びおっくんと組みましたが、ボードウォークでの集合時刻が近づいてきたので途中終了となりました。
結果
1戦目:自分&おっくん 150、Area51&ぼうさん 50
2戦目:Area51&おっくん 160、自分&ぼうさん 0
3戦目:おっくん&自分 40、ぼうさん&アニキ 0 (時間切れ)
集合場所である岡山の中心部のゲームショップ「ボードウォーク」にArea51さんと2人で向かいます。ボードウォークは品揃えが多く、ここに足を運ぶだけで主だったゲームはほぼ手に入ると思われます(写真は店内の様子)。店内でじろうさんとやおきんさんに合流。じろうさんはいろいろとゲームを買いあさっていました。やおきんさんに、ラーとアクワイアはどちらを買うべきかと聞かれたので、「2人プレイの機会が多いのならばラーのほうが良いと思いますよ」と言うと、皆笑っていました。
4人揃ったところで、Area51さんおすすめの店「伊達」で昼食です。デミかつ丼(岡山名物らしい)と支那そばしか扱っていないという店でこれのハーフ&ハーフを食べました。デミグラスソースが思ったよりもスパイスが利いており、支那そばもあまり見ない感じのおいしいラーメンでした(このあたりはやおきんさんの浅く潜れを参照してください)。
いよいよ目的地の鵜飼谷温泉に出発です。岡山市街から30分ほど北東に走って、山陽本線の和気駅で京都から到着したマクベスさんに合流します。ここから吉井川に沿って北上すれば、目的地はすぐそこ。鵜飼谷温泉は、名前から想像していたよりもずっと近代的な温泉ホテルでした。あとで調べてわかったのですが、吉井川沿いには90年代初頭まで鉄道が走っていたようですね。
ホテルにチェックインしたあと、まずは、みなで思い思いに持ってきたゲームや先ほど購入したゲームを広げます。じろうさんの持ち込み量が圧巻で、大きな青いバッグにゲームが20くらいは入っていたと思われます。雑談の後、いよいよゲーム開始です。
ボーナンザ Bohnanza
(プレイ時間40分)
打ち合わせで、スタートゲームはまず、じろうさん持参のボーナンザと決めてありました。交渉なので自然と初対面でも話をするのでなかなか良い選択だったと思います。やおきんさんはやおきんさんは初プレイで、自分が説明をさせて頂きました。やはり初めてだと「お願いだから引き取って」や「ただでもらってあげる」などという交渉は新鮮に移るようです。手札同士での同カード交換などいろいろと交換のテクニックもあります。6や10のマメで最初はスロースタートでしたが、最終的には僅差で勝つことができました。3つ目の畑を買うプレイヤーはいませんでした。5人だと合計で10もフィールドがあるのであまり必要性がないのかもしれません。3人や4人プレイが多いボーナンザですが、やはり5人がベストかもしれませんね。堪能。
結果:自分 14、マクベス 11、やおきん 10、Area51 10、じろう 9
コンテナ Container
(プレイ時間 2時間5分)
マクベスさんと自分が一押しのゲームで主催者のArea51さんには是非遊んで欲しかったゲームの一つです。皆が持ってきたゲームは45分以下がほとんどで、コンテナが唯一少し重めのゲームだったので、まだ皆が元気なうちにと早めに立ち上げました。マクベスさんとじろうさんがまったくコンテナを競り落とさない(落とせない?)戦法で、Area51さん、やおきんさん、自分の3人は積極的に競り落としていくという極端な展開になりました。
最終的にはマクベスさんが105でトップ。うち2点は倉庫に残っていたコンテナであり、競り落としたコンテナは無しという豪快な戦法でした。5月のゲームマーケットのときも同様の戦法で勝利しており、もっとマークしておくべきだったかもしれません。2位は自分でしたが1点差の104でした。3位のArea51さんは最後まで借金が残っており、利子の支払いがなければトップだったかもしれません。じろうさんもマクベスさん同様に競り落としたコンテナが無く、やおきんさんは最多のコンテナを捨てるルールを勘違いしていたようです。その辺りの説明がうまくなかったかもしれませんね。どうもすみませんでした。でも総じて好評でした。
ところでゲーム最後の競りには問題がありました。自分がオレンジ色のコンテナを1つだけ競りにかけ、全員0という非常にレアなケースだったので(リビッドしても0でしょう)みんなで協議してコンテナを破棄したのですが、これは間違いです。全員が0ビッドの場合にはリビッドをせずに、競りにかけたプレイヤーが責任を取って0で引き取らなくてはならなかったのです。これを適用していたら自分はコンテナの数のバランスが崩れてかなり負けていたと思います。競りに出さなければ3点となり1位だったというのも悔しいです。ということで公式には自分は2位ではなく4位か5位だと思います。
(コンテナルールで全員が0ビッドのときの出版社からの公式回答はここ)
結果:マクベス 105(2+103)、自分 104(84+20)、Area51 97(102-5)、じろう 91(0+91)、やおきん 87(72+15)(括弧内はコンテナ+現金)
どきどきワクワク相性チェックゲーム Compatibility
(プレイ時間 1時間5分)
夕食後はArea51さんの奥さんも交えてArea51さん持参の「どきどきワクワク相性チェックゲーム」です。Area51さん夫妻ペアの他はランダムにペアを決め、マクベスさん&やおきんさん、自分とじろうさんというペアができました。
選んだカードは個人の感性もあるので他人から見れば奇想天外なことも多く、選んだ理由を聞いたりするのもこのゲームの楽しいところです。じろうさんとはおおむねカードが合致したおかげで終始トップでそのままゴール。ちなみに写真は「親族」というテーマで2枚だけしか出せないのに両方とも見事に合致して6点を取ったときのものです。何故かArea51さん夫婦が最下位というのも笑いを誘いました。冗談でディクシットのカードを人数分揃えて遊べば面白いのでは?という話もでましたが、遊んでみたいバリアントではあります。
結果:じろう&自分(ゴールイン)、マクベス&やおきん(2位)、Area51夫妻(3位)
バベルの塔 Tower of Babel / Der Turmbau zu Babel
(プレイ時間 1時間)
交代で入浴をするあいだに、じろうさん、やおきんさんと3人でバベルの塔です。もちろん特殊カードは抜き。これもじろうさんが持参してくれたゲームで、ひとつひとつのコンポーネントが綺麗にラベル付きの袋に入っているのがすごいです。どこからも均等に建築が進んでいくというじりじりとした展開になりました。じろうさんがカードスタンドを貸してくれたのですが、このゲームだけは手にカードを持っていた方が遊びやすかったです。トークンをあまり集めなかったので他の2人のトークンによる得点が膨大になってしまいこれは大失敗でした。3人だと常にバランスを考えてトークンも建築もしないとだめですね。
結果:じろう 88、やおきん 85、自分 77
フレッシュフィッシュ FrischFisch
ここで再び5人に戻って持参した「フレッシュフィッシュ」です。タイル置きが好きなArea51さんには好き嫌いは別として一度は試して欲しかったゲームです。道路建設のルールをきちんと理解するのがこのゲームを楽しめるかどうかの分かれ目だと思いますが、慣れるまでは見落としやすいのが欠点です。プレイ経験者はマクベスさんと自分の2人だけ。一応、いくつか例を出して道路が建設される仕組みを解説しますが、もう少しここに時間をかけた方が良かったかもしれません。終わってみればArea51さんと自分がマイナス2点で同点首位。全体でも6点差に収まると言うかなりの接戦でした。
結果:Area51 -2、自分 -2、やおきん 1、じろう 3、マクベス 4
ハーベスト Harvest
最後にもう一つということで、持参したハーベストです。JR東海の子会社、パッセンジャーサービスが出し、キヲスクで売っていたというのが信じられないくらいよくできています。本来は手札が3枚で1枚補充1枚プレイなのですが、面倒なのでドイツ式に手札4枚とし、1枚プレイ1枚補充で遊びました。また本来は4つの特殊カード(災害3つとゴールデンファーマー1つ)を出すともう1手番できるのですが、あまり意味を感じないのでこのルールもなしで遊ぶことが多いです。本当にどこからか再販して欲しいゲームですね。いつかこのゲームがメジャーデビューすることを楽しみにしています。
結果:じろう 130、やおきん 100、Area51 80、自分 50、マクベス 30
この辺りで夜中の3時近くになっていました。ここでみな眠ることにして朝食7時までしばしの睡眠です。翌日は岡山ボードゲームクラブOGAの例会に参加です。
やおきんさんのレポート「浅く潜れ!」
岡山ゲーム合宿 その1 その2 その3
(その2 OGA岡山ゲームサークル協会編に続く)
じろう
ボーナンザはとてもいいゲームです。
これで開幕、みんな暖まった感じでした。
カードスタンド否定派のけがわさんですが、僕はこのボーナンザについては、カードスタンドがある方が格段にプレイアビリティが高いと思います。
コンテナの最後の競りの場面、あれから自分で考えていまして、全員0ビットなら全員最高額となり、競りにかけたプレイヤーが最高額者を決定する、というルールが正しかったのではないかと思っていたのですが、それとは違う公式回答があるんですね。なるほど。
僕は島にコンテナを持っていると、どうしてもそういうアクシデントに見舞われたり、そうでなくても入札の自由が制限されるため、終盤までお金を貯めておいて、終り間際、他のプレイヤーが大金をはたいて島のコンテナを綺麗に整えた後、安くサクッとコンテナを全色そろえていく、または買いたくないけど低価格の自買いを阻止しようとある程度の価格を握ってきたプレイヤーに、どうぞとそのコンテナを押し付け、取り返しのつかない終盤で島のコンテナを台無しにさせる、というプレイが好きなので、最後に姑息に小銭を稼ごうとしたけがわさんが、まさかの全員0ビットに真っ青な顔になり、これはどう処理をしたらいいのかと戸惑っていた時は痛快でした。
結局けがわさんの強い要望でルールには無い「コンテナ破棄」という処理になりましたが、正しくはけがわさん引き取りでけがわさん破滅が公式回答。そうこなくては!
僕もコンテナ0で終わるつもりはなかったんですが、終盤、金のないはずのArea51さんが借金してまで握ってきて僅差で競り負けることがあったのが、全くの誤算でした。
どきどきワクワクはぶっちぎりで、負ける気がしませんでしたね。
バベルの塔は、序盤からトークンを集めていないと、中盤からのトークン集めは厳しいので、特に序盤は建築よりトークン、建築は後から様子を見ながらでも十分、というプレイが好きです。
フレッシュフィッシュは難しい難しいとは聞いていたけど、難しいですね。なるほど2回目からが本番のゲーム、というのが分かります。
ハーベストは欲しいなあ。
僕は市販のゲームを自作することはしないのですが、これは手に入りそうにないので自作したいぐらいです。
それにしてもほぼ最初から最後までけがわさんがインストをしてくれてありがとうございました、というか、多分けがわさんはインスト好きなんでしょうね。
Area51
じろうちゃんは買いあさってたんじゃなくて、けがわさんが押しつけとったんぢゃが…特にくにちぃゲーム。
ハーベストは以前にルールを聞いた時、協力しないと得点にならない部分があり得点が入らない(タイルを協調し合わないプレイ)と場面が進展しないため、ゲームになるのだろうかと不安に思ってました。
いやあ、うまく機能するもんですねえ。感心しました。
このゲームは是非、再版して欲しいねえ。
けがわ
>じろうさん
ボーナンザについてはカードスタンドがあった方がプレイアビリティは高いですね。特に初めて遊ぶときなどは順番を変えるという間違いを犯しにくくなります。良いゲームでした。今度自分で遊ぶときも10デイズのスタンドを使うかもしれません。
>コンテナの最後の競りの場面、あれから自分で考えていまして、全員0ビットなら全員最高額となり、競りにかけたプレイヤーが最高額者を決定する、というルールが正しかったのではないかと思っていたのですが、それとは違う公式回答があるんですね。なるほど。
そうなんですよね。0ビッドと1以上のビッドは根本的に意味が違うので(欲しくないか欲しいか)全員0のときに自分が誰かに押し付けられる(つまり敗者を決められる)というのはルールとしては良くないと思うので、この公式見解は納得がいきます。とにかく全員0ビッドというのは初めて見たので戸惑いました。ギークで見てもかなりレアなケースのように書かれています。
>それにしてもほぼ最初から最後までけがわさんがインストをしてくれてありがとうございました、というか、多分けがわさんはインスト好きなんでしょうね。
いえいえ、どうもでしゃばりすぎてすみません。何も見なくてもインストできるゲームばかりだったのでついつい・・・。他の方のインストも聞いてみたかったです。人によって個性が出るので面白いですよね。
>Area51さん
>じろうちゃんは買いあさってたんじゃなくて、けがわさんが押しつけとったんぢゃが…特にくにちぃゲーム。
ははは。そうですね。でも彼が買ったゲームはみんな良いゲームですよ。後悔しないはずです!
ハーベストですが、ごくたまに協力し合わずに盤面が終わってゲーム終了ということがあります。でもかなりレアなケースです。
マクベス
ボーナンザの5人はベスト人数と名高いのですが、なかなか田舎で遊んでいるので長いボーナンザ暦からすれば信じられないかもしれませんが、初めてベスト人数で遊ぶことができました。
やっぱり人数が要るほうが交渉ゲームは楽しいですね。
コンテナは初参加者が居る中で、コンテナを買わずに勝つというスタイルを見せることができたのは、良いアピールになったのではないかと思います。何度遊んでも良いゲームですよね。
今回発生したレアなケース(全員が0入札)の場合は今後おおいに参考にしたいと思います。
相性チェックゲームはディクシット系(?)では一番面白いのではないかと思います。結構テーマにあわせたカードを選ぶのは、論理的にも感覚的にも頭を使います。哲学的な解釈もできたりして、結構気に入ってます。
フレッシュフィッシュは、2F版の内容物のよさに驚きました。キューブとお金がかなり立派になってますね。
あの路線敷設のルールは初回は把握するだけで、いっぱいいっぱいなので、2回続けて遊ぶぐらいの気概が必要そうですね。
ちゃんと路線敷設のルールを理解した面子同士で一度遊んでみれば、評価が動きそうな気がします。
ハーベストは希少なだけで持てはやされているゲームではないと認識させられました。これは良いゲームですね。眠らせておくのは非常に惜しいゲームなので、どこかに版権を売ってくれないものかと思います。再販されたら間違いなく買うでしょう。
最後に完全に個人的な意見ですけど、ボードウォークに行ってみたかったです。ゆっくりと手にとってゲームを選ぶというのは、田舎住まいのゲーマーには贅沢な時間なので、買う買わないに関わらず一度は堪能してみたいです。
ゲームマーケットには1度行ってますが、あそこだとどうしても落ち着いてゲームを選ぶ空気じゃなかったですしね。
けがわ
>マクベスさん
ボーナンザは不思議なことに5人がベストなのですが、6人以上だと冗長に感じられてしまいます。でもリオグランデ版(アメリカ版)は拡張が最初から入っていて2-7人となっているので7人がベストの長時間ゲーム(90分くらい)と思っている人が多いようなのが個人的には残念なのです。やはり手番のあるゲームはよほどのことがないかぎり7人以上はつらいですね。パーティーゲーム以外は。
ということで、パーティーゲームですが、どきどきワクワクはかなり好きな方の部類です。多分このジャンルに関してはマクベスさんと自分の意見は似ていると思います。
フレッシュフィッシュのコンポーネントについては同感です。タイルの絵柄や道路の絵柄なども2Fの方が暖かい感じがするし視認性にも優れています。タイルの薄さは、まあ半分同人ゲームなので仕方が無いのですが、それ以外はプレナリーよりは良いと思っています。
あの道路建設のルールを補助的に助ける(見落としを防ぐ)ツールがあれば良いんですけどねえ。トバゴのキューブみたいな感じで。分断地点については、ボードの色と道路の色を似た色にして、視覚的に同一視しやすくするのが一番だと思います。そういう工夫が必要ですね。
ハーベストも以前の政治献金ゲームも貴重なだけでなくゲームとしての完成度やユニークさを評価しています。気に入って頂けたようで持っていった甲斐があります。
ゲームショップ巡りは楽しいですよ。ボードウォークはなかなか大きいです。もし次に上京することがあれば、東京はかなりの店舗があるのでそれを巡って回るだけでも、なかなか面白いかもしれません。自分も普段は通販だけなのですが、やはり手に取って箱の裏をじっくり見たりするのは楽しいものです。