友人宅ゲーム会 2010.10.05

ここのところ、よく火曜日の平日ゲーム会に行っています。夜7時からでけっこう重めのゲームを好むグループのようで、過去にはダンジョンロード、アグリコラなどを遊びました。今回は初のクレヨン鉄道シリーズのほか、久し振りにトランプを使ってのカシノなども遊ぶことができました。



アラカルト A la carte (旧版)
(プレイ時間 35分)
alacarte20101005.jpgアラカルトはシュミールによるアクション料理ゲームの傑作です。プレイヤーは料理人となり、自分のフライパン(鍋のこともある)にメニューに書かれた調味料を入れ、温度を上げていきます。調味料は、胡椒(黒)、オレガノ(緑)、パプリカ(赤)、レモン(黄色)と4種類。正方形のメニュータイルには、料理の名前、必要な調味料の種類と数、必要な温度と焦げてしまう温度、そして得点が書かれています。最近リメイクが出ましたが、旧版のルールとはかなり異なっているので旧版をもとに書きたいと思います。新旧の比較は新版のレポート(ここ)を見て下さい。

手番は3アクション。調味料を振る、サイコロを振る、コーヒーブレイクを行う、を好きな組み合わせで行うことができます。調味料のボトルには本物の調味料と塩(どちらも小さな円柱上の木製)が7対4の割合で入っています。振り加減によって、まったく出なかったり大量に出てしまったりと笑いが絶えません。自分のフライパンの外に出てしまったものはカウントされず、また同じ調味料が3つ入ってしまうと豚のえさになってしまいます。またゲーム中絶えず本物と塩の割合が変わっていくのも面白いです。サイコロは主に温度を上げる為に使い、0、1、2、3、A、Wの6面。0から3の数字はその数だけ温度を上げ、Aは全員が温度を1あげます。これも上げすぎて焦げてしまうと豚のえさです。Wを振ると、残りのアクションを行うことはできない代わりに、誰か1人に調味料を振りかけて邪魔することができます。このルールがとても面白く、塩を入れて邪魔をするはずが、助けてしまったりとハプニングが絶えません。

コーヒーブレイクでは袋からランダムにコマを引きます。コマは4色で6つずつあり、ゲーム開始時にはあらかじめ3つが引かれて場に置かれています。引いたら場において、その結果4色が揃ったら、全員が、フライパンをレンジごと右か左のプレイヤーに渡すのです(どちらの方向かはコーヒーブレイクをしたプレイヤーが決めます)。これによって、完成したり完成間近の料理を横取りしたり、難しくて失敗しそうな料理や点が低くて価値のない料理を他のプレイヤーに押し付けたりできるのです。

大切なのは、料理が完成するか失敗するかが決定したら、次のアクションを使ってその料理を得点しなければならないということです。つまり手番の最後のアクションで完成した料理はコーヒーブレイクで取られてしまうかもしれないのです(これは新版との大きな違いです)。

これを繰り返して誰かが4つ料理を完成させるか、新しいメニューが補充できなくなったら終了。完成した料理は、書かれた得点となり、失敗した料理は1つマイナス1点となります。

旧版と新版の主な違いはここに書きましたが、旧版の方が断然ゲームとしては面白いです。メニューは伏せたままランダムに取る方法とすべてオープンにして選ぶ方法がありますが、どちらでも良いと思います。メニューはフライパンの中に入れると他のプレイヤーが見ることができないので、レンジの端に置くことにしています。またコーヒーブレイクは、全員のレンジを左回りか右回りに交換するのではなく、誰か特定の人と交換するというバリアントを使うとより戦略的です。

アレックスが大好きなゲームで、彼にいわれての持ち込み。他の2人は初プレイですが、楽しんで頂けたようです。普段よりも失敗料理が続出し、豚大喜びの状態になりました。新版で物足りないと思う方は、是非、コーヒーブレイクのコンポーネントを用意して旧版のルールでも遊んでみて下さい。ルールは、当データベースのここにあります。

結果:アレックス 3、クライド 3、自分 2、ビル 1



インド レイルズ India Rails
(説明 15分 プレイ時間 185分)
IndiaRails.jpgエンパイアビルダーを筆頭とするメイフェアのクレヨンレイルズシリーズのひとつ。インディアレイルズはその名のとおりインド亜大陸(インド、パキスタン、バングラデシュ、ネパール)を舞台としています。ボードには正三角形上に点が描かれ、これらの点をクレヨンで結んで線路を引きます。自分の線路を使って都市から都市へと物資を運び、最も早く5大都市を結んで、かつ250ドルのお金を貯めたプレイヤーの勝利となります。

ボードはジグソーパズル上につなぐようになっており、表面は何度もクレヨンで書き直しができるようにつるつるです。お金を稼ぐ方法は、ミッションを達成すること。各カードには「◯◯という産物をXXという都市に運べ」というミッションとその報酬がが3つ書かれています。3つのうち1つを達成すると、次のミッションカードをもらえるようになっており、各プレイヤーは常に3枚のミッションカードを自分の前に持っています。

手番は自分の列車(1つしかない)を自分の線路に沿って動かし、その後20ドルまでを線路建設につぎ込むことができます。最初の列車は1手番に9マス進めて、産物を2つ運べますが、最終的には1手番12マス、産物3つまでアップグレードすることができます。動かしている間に途中の都市で産物を得たり、ミッションを達成したりできるので、複数のミッションを効率よくこなす計画性が非常に大切です。線路建設は、平地が1、山岳が2、川を渡るとプラス2、などとなっており、これもある程度の計画性が必要です。

アメリカでは非常に人気があるシリーズで、今回も「じゃあ鉄道ゲームをやろうか」というジョンの一声で始まったこともあり、特定のゲーマーにとっては、鉄道ゲーム=クレヨンゲームという式が成り立つようです。「18XXは?」と聞くと「あれは好きじゃない、面白いと思わなかった」とのこと。今回は3人と4人に分かれ、4人テーブルはダンジョンロードだったので、一度も遊んだことのないクレヨン鉄道を遊ぶことにしました。3人だとこのインディアレイルズが向いているそうです。正式ルールでは50ドルから開始ですが、ゲームスピードアップの為に60ドルから始めました。

IndiaRailsCards.jpg序盤でコーヒーのミッションが3つもでて(写真参照)、効率よく運ぶことができました。ただ終盤でボードの橋の方まで無理矢理つないだことがたたって負けてしまいました。一度は遊べてよかったと思いますが、率直に言うとあまり良いゲームだとは思いません。最大の問題は絡みがほとんどないこと。一応他人の線路を使えるし、他人の線路を少し遠回りさせたりできるのですが、微々たるものです。あとはダウンタイムの長さです。新たなミッションカードが来ると書かれた3つをすべてきちんと把握してから1つにしぼるのですが、これが非常に時間がかかる作業です。まあ古いゲームなので仕方がないのかもしれませんが、描かれた産物を産出する都市をチャートで調べて、次に目的地の都市を探して、さらに自分の路線網と照らし合わせて、という感じで、とにかく時間がかかるのです。ミッションを3つ連続で達成した後など、3つのカードを目の前にかなり考えざるをえません。そうかと思えば、一度方針を決めてしまえば、他のミッションに場合に応じて変更などと言う臨機応変なことはほぼできないので、自分の列車を動かすだけという退屈な手番が数回続くことになります。他に考えられる問題は、戦略の乏しさです。列車をアップグレードコストが安すぎるのでアップグレードしない手はまったくないですし、すべてにおいて戦略の幅が狭すぎます。ピルグリムチップとかミッションカードの破棄の仕方なども工夫がないです。

まあそれでもクレヨンで線路を描いていくというのはプリミティブな楽しさがあります。これが20分くらいなら楽しいのですが、3時間は長いですね。クレヨンゲームを遊びたくなったら電力会社の旧版のほうが良いと思います。

結果:ジョーン 258、クライド 217、自分 152



バンパイア Vampir
(プレイ時間 35分)
数日前にも遊びましたが、最近割と気に入っているラミーバリアントです。もう一つのテーブルのダンジョンロードが終わるまでのつなぎとして遊びました。このゲーム、自分は弱いらしく勝てたことがありません。

結果(3ディール):ジョーン 64、クライド 62、自分 46



カシノ Casino
ジョーンがトランプを出してきて「カシノは知っているか?」と聞いてきます。カシノは、スコポーネや花札などと同様のフッシングゲームの名作ですが、遊ぶのは久し振り。アメリカで遊ぶのは初めてです。点数計算は忘れていましたが、教えてもらって3ディール遊びました。「ビッグカシノはダイアの10でスモールカシノはスペードの2だっけ?」と聞くと「それどういう意味?」と言われました。どうもビッグカシノ、スモールカシノという用語を知らなかったようです。2人の方が面白いと思うのですが、3人でもまあ悪く無いですね。カシノをあそんでいたらスコポーネが久し振りに遊びたくなってきました。

結果(3ディール):自分 18、クライド 16、ジョーン 3

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