DCゲーマーズ 2010.10.02

自宅でDCゲーマーズです。総勢7人だったのでほぼ2テーブルで進行しました。ギークのトップ10くらいは遊んでおかなくてはと思い、未プレイの3つのうち、一番興味があったスルージエイジスを遊ぶことができました。他にも久し振りにアムステルダムの商人を遊ぶことができて充実したゲーム会となりました。



10デイズ イン ザ USA 10 Days in the USA
(プレイ時間 10分)
最初に到着したトムがリビングの小さな棚に置いてあった10デイズシリーズを物色。トムの「113つのプレイするべき未プレイゲームリスト」に入っているゲームらしいです。続けてジェイコブも到着したのでそれならと3人で他のプレイヤーを待つ間に遊ぶことにしました。最初からかなりいい感じにつながっていて、あと2枚という状態だったのですが、場からオハイオのカードを取りわすれたのが致命的。トムの勝利です。

結果:トム(勝利)



マスターズ ギャラリー Masters Gallery
(プレイ時間 20分)
MastersGallery20101002.jpg続けてスピンオフ嫌いで有名なトムが「モダンアートカードゲームをやってみたい」との驚き発言。それならとモダンアートカードゲームとマスターズギャラリーを出して、好きな方を選んでもらいました。トムもジェイコブもモダンアートは好きでないそうなので、モダンアートの画家にはまったく思い入れがなく、アートの美しいマスターズギャラリーに興味を持ったようなので、そちらを選択。絵柄が違うだけでコンポーネントの質は同じなのですが、どうして2種類作ったのかは不思議なところです。一応マスターズギャラリーの方は各画家に数種類の絵がありますが、せめてデラックス版なら点数を付けるものが欲しかったです。

来たるべき後半の為に、前半はどのカードを強くしていくかをみんなで決めていくという感じが好きです。今回も後半の2ラウンドだけで106点の、大量得点を獲得しました。

結果:自分 126、ジェイコブ 103、トム 93



にわとりのしっぽ Zicke Zacke Hühnerkacke + うんちふんじゃダメ! Zicke Zacke Entenkacke
ZickeZacke20101002.jpgここでショーンとラリーが到着、あと2人が来るまでの20分くらいで何か遊ぼうということになり、何故かにわとりのしっぽを遊ぶことになりました。結構久し振りです。記憶ゲームでは好きなゲームで、拡張のうんちがいい味を出しています。ラリーとショーンが良い勝負でしたが、最後はショーンがはねを5つ集めて勝利。

結果:ショーン



スルー ザ エイジ Through the Ages: A Story of Civilization
(説明 25分 プレイ時間 200分)
ThroughTheAges20101002-1.jpg数年前にチェコから突然現れ、一世を風靡したゲームです。基本的にはアクションポイント制ですが、ほとんどが1アクションなので分かりやすいです。アクションの数は白のコマ(文明アクション)と赤のコマ(軍事アクション)で示されます。リソースは、科学力、石、食料の3つ、それとは別に幸福度と文明いう2つのパラメーターがあり、それらが複雑に絡みあっています。毎手番、文明のパラメーターの進行度だけ得点するのですが、これ以外にも戦争などで勝ったり巨大なモニュメントを作ったりすれば大量の得点が入ります。

このゲームでは地理的な要素は削られており、すべてがカードによって進行します。カードには文明と外交の2種類があって、文明カードは共通の場からドラフトし、外交カードは伏せた山札から引きます。文明カードは、アクションコストが低いものが取られると他のカードのコストが下がるショーマネージャー式です。カードはドラフトして手札にした後、自分の場にプレイし、さらに人コマをその上に載せなければ機能しません(プエルトリコをイメージすると分かりやすいと思います)。ドラフトしたカードを自分の場にプレイするには科学力が、人コマをカードの上に載せるには食料と石が必要になります。人コマが多くなればなるほど食料と幸福度が必要になるので、このパラメーター管理も大切です。リソースの生産やパラメーターの上昇には対応するカードと人コマが必要であり、拡大再生産方式となっています。

文明カードは、これらのリソース生産やパラメーター上昇のカードだけでなく、指導者、発明、モニュメント、軍隊など様々なものがあります。なかでも軍隊カードは大切で、軍隊の為に人を雇うときには、文明アクションでなく軍事アクションが必要になります。また伏せた山札から引外交カードには戦争や植民地獲得などがありますが、これらには軍事アクションを多量に消費するものも多いのです。面白いことに、使わなかった軍事アクションの分だけ外交カードが引けます。つまり戦争を仕掛けたり軍の大量装備をしたりすると、直後には、外交カードの補充が少なくなり、非常に良いバランスになっています。また、外交カードのデッキにはイベントカードというのがかなり紛れており、次の時代のイベントとして伏せて置くことができます。つまり、自分だけが何が起こるかわかるので、ここでかなりの作戦がたてられるのです。このイベントを伏せて置くことが次のイベントカードを発動させるというのも面白いです。

こうして、自分の文明を発展させたり、他のプレイヤーと同盟を結んだり戦争をしたりしながら三時代を通して勝利点をもっとも多く得ることを目指すのです。

ThroughTheAges20101002-2.jpgこの日のメインディッシュとなるゲーム。三つの時代のうち1つ(ショート)、あるいは2つ(アドバンスド)だけ遊ぶこともできるのですが、時間がかかってもすべてを通して遊ぶフルゲームが面白いとのことなので、フルゲームを遊びました。

トムが、非常に分かりやすく大局的な部分から説明してくれたおかげで、割とすんなりと遊ぶことができました。とはいってもカードを場にプレイするのには科学力で人を配置するのは石というのがなかなか飲み込めませんでしたが、色々とアドバイスをもらいながらの手探りプレイを楽しむことができました。3人プレイなので、時折同盟などが起こりますが、あまり戦争は起こらずに抑制力としてしか働いていないように思えました。まあ、長時間だとは覚悟していましたがそれほど冗長には感じませんでした。自分はアバロンヒルの文明の曙などいわゆるシヴィリゼーションタイプのゲームは遊んだことがないので比較はしにくいのですが、長時間ゲームが苦手な自分でもこのゲームはなかなか悪く無いと思いました。

チャーリー 163、自分 125、トム 110




ThroughTheAges20101007.jpg追記:トムと2人プレイを後日遊びました。非常に面白かったです。戦争も多数おこり、またイベントの仕掛け合いなども楽しむことができました。これは自分にとっては2人専用ゲームかもしれません。スコアは何と2点差での勝利!



ヴァイキング Wikinger / Vikings
(説明 10分 プレイ時間 80分)
Wikinger20101002.jpgここでみんなが既に知っているゲームを遊ぼうということで、ヴァイキングです。ラリーの提案で、初めて上級ルールを採用することにしました。とはいっても違いはそれほど大きく無く、購買フェイズで最も高いタイル/人を買うと特殊タイルがもらえてこれが点数になったりお金になったりします。また、基本ルールでは灰色の人は他のコマを複数島に運べたのですが、この能力は特殊タイルの1つとなっており、原則として1つまでしか運べなくなりました。このあたりは逆に分かりやすいかもしれません。ほかに追加された上級ルールでは、島タイルを円形に配置した後に、順番に人を(色別にまとめてですが)に置けるようになりましたが、これはあまり意味がない気がします。

基本的には島タイルと人のランダムなセットをうまくドラフトしていきます。勝負所のような部分もないことはないのですが、大抵の場合は安いものを買います。箱庭系のゲームで、他のプレイヤーが欲しがっているタイルや人を推測するのは難しい作業なので、どうしてもソロプレイ感が大きくなります。まあこのあたりが自分にとってはマイナスですね。

ローラは青の漁民を沢山集めてほぼ独占してしまい、ラリーと自分は漁民不足で最後には大量の点差がついてしまいました。これはよくあることなのでしょうか?

結果:ローラ 83、ラリー 39、自分 38



バンパイア Vampir
(プレイ時間 45分)
Vampir-Cards.jpg「バンパイア」はクニツィアがゴルトジーバーアラカルトというカードゲームシリーズから出した3部作の最後の1つです。1998年の「カッツェンジャマーブルース」、99年の「マネー」、そして2000年の「バンパイア」と3年連続で出していますが、これらはすべてセットコレクション、さらに共通するところは、手札のカードを使ってカードを集めていくという所です。「バンパイア」はその中でも、日本のセブンブリッジなど近いラミー系のバリアントで、前作2つに比べると知名度は低いですが、もっとも取っ付きやすいと思います。ラミー系といっても数値の連番がなく、捨て札をすべて取るところなどは、カナスタに近いです。

カードは6スートで価値1と2がそれぞれ11枚と5枚ずつあり、さらにワイルド(価値1)が10枚で106枚です。目的はできるだけ価値の高いメルドを作ることです。場はスート別の捨て札となっており、6スート1枚ずつの捨て札をあらかじめ置いてからゲーム開始。

手番には山札から2枚引いて、1枚捨てるか、または同スートで3枚以上のメルドをします。捨て札は場の該当するスートのところにずらして重ねておくので、常にどのスートが何枚、場にあるかが分かるようになっています。山札から2枚引く代わりに、場からあるスートの札をすべて取ることもできますが、この場合は必ずメルドをしなければなりません。

こうして山札が尽きるか、プレイヤーの誰かが6スートすべてのメルドを作ったらゲーム終了です。スートごとに他のプレイヤーと比べて、価値が最下位の場合はそこで破棄されます(タイの場合は全員破棄です)。もしメルドを作っていないプレイヤーがいれば価値0となりこれが最下位の扱いになります。

メルドは一度つくると、あとからカードを足すことはできません。また、また同じスートのメルドは各プレイヤーにつき1つしか持てず、新たに作ってしまうと、以前のメルドは破棄されます。ここがこのゲームの面白いところで、先にメルドを作ると、相手プレイヤーはそれ以上の枚数を作って潰しにきます。それをさらに潰す為に自分のメルドを更新するのはなかなかつらいものがあるのです。

Vampir20101002.jpgロストシティ風のスート別捨て札、ハニーベアのようなカード構成、ポイズンのような得点方法、フロカティサーカスのような終了条件と、クニツィアの色々なエッセンスが混ざっている印象がしますが、基本的にはカナスタ(ラミー)のバリアントというのが根本でしょう。

今回はルールに書かれているとおりに、3ディール遊んで合計を競いました。最初はローラが勝っており、それをジェイコブと自分が追う形になりましたが、逃げ切られてしまいました。ジェイコブは、他のテーブルでロンドン掠奪事件なども遊んでおり「クニツィアだらけだな、今日は」とぼやいていました。

結果(3ディール):ローラ 82、自分 74、ジェイコブ 58



アムステルダムの商人 Die Kaufleute von Amsterdam
(説明 20分 プレイ時間 80分)
Amsterdam20101002.jpgここで5人になったので、アムステルダムの商人です。ぜんまい式のダッチオークションクロックが目を引くゲームですが、それ以外にも様々な要素が絡み合っている本格的な競りゲームです。トムの113の未プレイゲームに入っていることもあり、ラリーがこのゲームのファンだということもあって、久し振りに出してみました。

ボードはアムステルダム市内、国外、商品という3つのエリアに分かれており、それぞれが4つの領域に分かれています。カードが示すこれらの場所に自分のトークンを置き(商品ならばトークンを進めて)影響力を競い合うのです。手番には1枚ずつ合計3枚のカードをめくり「自分で使う」「捨てる」「競りに出す」の3つに1枚ずつ配置しなければなりません。このシステムは作者は異なりますが「文字と絵」に似たシステムで面白いです。「自分で使う」としたカードを使ったら、いよいよ「競りに出す」カードの競りです。オークションクロックを200に合わせ、スタートさせるとリアルタイムで値段が190、180、170・・・と下がっていきます。最初にこのクロックを叩いて止めた人が指している値段で買う訳です。

デッキの中には砂時計カードがあり、ゲームのときの流れを表しています。時が流れて決算が行われると4つの領域がランク付けされて、そのなかでさらにトップと2位に収入があるのです。その他にもアムステルダムの橋のボーナスなどいくつかのボーナス収入もあり色々な要素が絡み合っていて、カードの相場が分かりにくくなっていますが、これは意図的なものでしょう。

何度か遊んだことがあるのですが、レポートは初めてです。もしかしたら、5人で遊ぶのも初めてかも知れません。もうすこし、要素の相互関係を理解してからまたチャレンジしたいゲームです。

ジェイコブ 1400、チャーリー 1240、自分 1230、ラリー 1160、トム 990



ケルトタイル Keltis - Der Weg der Steine
KeltisBMM20101002.jpgここでラリー以外は全員帰宅。2人で、ラリーが考案したケルトタイルの2人用スコアリングのスキームを色々と試しました。3枚とかで終わるとかなりのペナルティになるようにできているので、結構慎重になります。これはこれで、面白いと思います。

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