友人宅ゲーム会 2010.10.01

久し振りにショーンの家でDCゲーマーズの仲間うちで夕食とゲームの会です。アンチュマンが郷土料理であるインド料理を振る舞ってくれたほか、みなで色々と持ち寄って美味しい夕食を食べました。



カエサル Caesar (古代ローマの新しいゲームより)
(プレイ時間 15分)
Caesar-Boxes.jpg「カエサル」は古代ローマの新しいゲームの中ではあまり目立たないゲームなのですが、アウトオブザボックスから2003年に、魚をテーマにした「フィッシュイートフィッシュ」、タクティックから2004年に中国風なテーマにした「ユンダオ」と2回もリメイクされています。これらのリメイク版とオリジナルの「カエサル」はルールが異なる部分も多いです。今回は「カエサル」をもとに、他のエディションとも比較したいと思います。

Caesar-Boards.jpg5x5のシンプルなボード。各プレイヤーは5つのコマと10枚のカード(1ー9と旗印カード)を持って始めます。まずこれを順番にボードの好きなところに並べていき、残りのマスは中立のコマで埋めます(つまり、2、3、4、5人ならば中立のコマは、それぞれ15、10、5、0個)。ゲームが進むにつれてこれらのコマ(高さ1の塔)はどんどんお互いに重ねられていき、高い塔になるのですが、塔の所有者は一番上のコマのプレイヤーです。ゲーム終了時に自分の塔にあるコマ数の合計が最も多いプレイヤーの勝利となります。

Caesar-Cards.jpg手番には必ず、同盟を組むか攻撃をしかけるかの、どちらかを行わなければなりません。どちらの場合でも自分の塔1つと、そこから直線上にあるもうひとつの塔を選びます。他の塔が間にあってはいけません。もうひとつの塔が自分の塔か中立の塔(コマ)ならば同盟を組んだことになり、そのまま上に重ねて塔を高くします。相手プレイヤーの塔ならば攻撃となり、その間に黒のポーンを置いて示します。2人のプレイヤーは手札からカードを1枚出して同時公開。それぞれ塔の高さとカードの値を足したものが攻撃力となり、攻撃力の大きいプレイヤーが小さなプレイヤーの上に自分の塔を置き支配するのです。もし双方の攻撃力が同じであれば双方の塔をボードから取り除きます。どちらかが旗印カードを出したときは戦闘中止となります。

こうしてこれ以上攻撃が起こらない状態になるか、あるいは誰か1人がカードを10枚使いきったらゲーム終了です。

Caesar-Pieces.jpgちょっと多人数で遊ぶハンニバル対ローマのような感じですが、強いカードをどこで使うかが決めてのシビアなゲームです。人数にもよりますが、10枚のうち7枚くらいは使うことになるでしょう。よって数値の高いカードが残っていないと、折角築き上げた塔が相手に乗っ取られてしまうのです。

フィッシュイートフィッシュではテーマは魚となり、これを積み重ねる構造になっているので扱いやすいです。また黒のポーンにあたる攻撃を示すコマはヒトデで非常に凝っています。

コンポーネント以外にも様々な違いがあります。

各プレイヤーのカード構成
カエサル:10枚(1-9と旗印1枚)
フィッシュイートフィッシュ:11枚(0、1、2、2、3、3、4、5と蛸2枚、鮫1枚)
(蛸カードは旗印カードと同じです。鮫カードは最強カードです。)

初期配置の制限
カエサル:制限なし
フィッシュイートフィッシュ:できるだけ自分のコマ同士を隣りに置いてはならない。

手番の流れ
カエサル:直線上に同盟を組むか攻撃をしかける。
フィッシュイートフィッシュ:直線上に移動してから、隣りのマスと同盟を組むか攻撃をしかける。

同盟も攻撃も不可能なとき
カエサル:パス
フィッシュイートフィッシュ:のちに相手プレイヤーが攻撃できるところに移動しなければならない。

6以上の高さの塔
カエサル:特にルールなし。
フィッシュイートフィッシュ:下から5つを除去して得点にする(自分の前に置いておく)。

カードを使いきったとき
カエサル:ゲーム終了。
フィッシュイートフィッシュ:そのプレイヤーは自分のコマをすべて取り除き、ゲームから抜ける。除いたコマは得点になる。

ゲームの終了条件
カエサル:全員が攻撃不可能になるか、1人がカードを使いきる。
フィッシュイートフィッシュ:ボード上にプレイヤーただ1人生き残る。このプレイヤーはタイブレークで勝つ。

大きな違いは同盟と攻撃の制限です。フィッシュイートフィッシュでは攻撃の前に移動ができ、最終的には1人しか盤上に残りません。カエサルは、移動の概念がなく、離れていても一直線上ならば同盟が組め、攻撃ができます。最後には自分の小さな塔がいかに大きな塔のえじきにならないように安全なところにうまく持っていくという戦略があります。他の大きな違いはカード構成です。フィッシュイートフィッシュでは、あらたに鮫カードが加わり、数値は最大で5までになっています。さらに塔の高さも5が最大なので、プレイしやすいかもしれません。

なお、タクティックが出しているユンダオについては未入手なのですが、ルールを読む限りではフィッシュイートフィッシュと同じようです。

Caesar.jpg以前2-3回遊んだことがあるのですが、結構久し振りです。戦いの回数が少ないだろうと思って最初に高数字を出してしまったのが失敗でしたが、途中ショーンの巨大な塔とアンチュマンの中くらいの塔が激突。同数値で2人は0点となり、漁父の利を得手の勝利でした。短時間でなかなか面白いと思いますが、ショーンやローラには今ひとつ受けが悪かったです。フィッシュイートフィッシュは、リメイクとはいえかなりルールが違うのですが、まだ1度しか遊んでません。こちらの方も遊んでみたいですね。

結果:自分 9、ローラ 6、ショーン 0、アンチュマン 0



バベルの塔 Der Turmbau zu Babel
(プレイ時間 50分)
前回のウォルドーフでアンチュマンにも好評だったバベルの塔をローラに頼んで持ってきてもらいました。普段のDCゲーマーズではなかなか遊べないので、このメンバーでこのゲームを遊ばない手はないです。今回は非常にパスが多い流れで、大量のカードを拒否せざるを得ない展開が続きます。とくにアンチュマンは最初の2巡くらいパスをすると言う感じで、そんなので大丈夫なのか?と思っていましたが、見事勝利。こういう作戦もあるのですね。

結果:アンチュマン 82、自分 69、ローラ 63、ショーン 57



レスパブリカ Res Publica
(プレイ時間 35分)
ResPublicaQueen20101001.jpg4人くらいが適正だと思う不思議な交渉ゲーム。今回はクイーン初版で癖のない絵柄です。村カードの3点があるのと、ペアを捨てて交換するルールがないこと、補充のルールの違いなどがありますが、初版とほぼ同じゲームですね。それほど感覚は変わりません。序盤に出遅れてしまい、うまいこと立ち回ったショーンにやられてしまいました。勝っているプレイヤーとはおいしい条件でも交渉をしないことも大切ですね。

結果:ショーン 29、ローラ 25、自分 19、アンチュマン 17



アルカディアの建設 Die Baumeister von Arkadia
(説明 10分 プレイ時間 70分)
Arkadia.jpgアルカディアの建設はドーンの2006年のゲームで、SdJにもノミネートされていました。テトリスのような建物タイルを配置し、自分の労働者を建物の周りに置いて紋章を得て、それらの紋章を良いタイミングで勝利点に変えていくというゲームです。紋章は4色あり、それと対応して塔も4色あります。ボード中央には塔を立てるスペースが10あるのですが、紋章の勝利点としての価値は、10マスのうちその色の塔が一番上にあるマスの数です。つまり、塔を建てることによってその下にある色の価値を下げ、置いた塔の色の価値を上げるという、一種の株ゲームなのです。

手番はカードをプレイし、カードに描かれた色と形の建物を建てるか、または、労働者を好きなだけ配置するかの2択です。ある建物の周りがすべて労働者や他の建物で囲まれると、その建物のまわりの自分の労働者の数だけ、対応する色の紋章が得られます。さらに囲んだプレイヤーはボーナスで1つ余分に紋章が得られ、さらに好きな色の塔を1つ建てることができます。労働者は最初は3人しかおらず、ゲームを通しても合計で11人の為にできれば複数の建物に接したところに置きたいものです。さらに中立の労働者がおり、これは紋章獲得の決算を起こすのに非常に有効です。

ArkadiaScreen.jpg紋章はゲーム終了時にはすべて得点に換算されますが、それ以外にもゲーム中4回換算することができます。自分が沢山集めている色の紋章は、ここぞというときに勝利点に換算しておかないと、後悔することになるでしょう。さらにこの換算は自分の新規労働者獲得と連動しているのも面白い。この「勝利点換算/新規労働者獲得」の回数を表すのが旗のコンポーネントで、これが非常に可愛らしいです。

ショーンのコレクションの一つ。アンチュマンと自分は初プレイです。中盤に赤の紋章をかなり集めて各5で勝利点にし、しめしめと思ったのですが、そのあとに何と6や7にまで価値があがって他の2人に売り抜けられてしまいました。まさかそんなに価値が上がるとは思いませんでした。4度しかない決算を出し惜しみしてしまい、最後には労働者が使えない状態になってしまうという大失敗をやらかしてしまいましたが、なかなか楽しめました。ドーンのデザインらしくなく、どちらかといえばクラマーっぽい気もしましたが、テトリスと株の融合は悪く無いですね。

結果:ショーン 140、アンチュマン 137、自分 100

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